ド田舎銘菓を探せ!!(広島県編)

ド田舎銘菓を探せ!!(広島県編)

「ド田舎銘菓」とは、地方町村の地元民に愛される土着系スイーツ(ミニペディアより引用)。

更新日:2015/02/03 (2014/11/05作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる329の口コミを参考にまとめました。

ド田舎に埋没している愛すべき甘モノの探索は中々面白いのです。そんな広島県のド田舎銘菓を独断的にまとめまてみした(随時更新中)。

世羅郡 大手門

【大田庄から まごころづつみ】
摩訶不思議な和洋折衷菓子。カステラ+ジャム+クッキー皮と言う、何ともベタな垢抜けないレシピだが、そこには何とも言えぬ平和感が漂う。風呂敷替わりに、クッキー生地でジャムカステラを包み込んだ個体は、その名の通り真心包みなんである(画像はカットしたもの)。

世羅町の旧街道沿い、いにしえ宿場の名残りと思われる寂びれた商店街に建つ小さなお店。和菓子から洋菓子まで品揃えは程々だが、まごころづつみが看板商品であることは間違いない。

尾道市 近藤菓子店

【どら焼き】
小さいけれど、そのサイズから予想する重量感を、遥かに裏切るズッシリ感。味わいは、みりんの風味が漂う田舎臭いものなのだが、そのつぶ餡は、シッカリ練り込まれててガッツリ甘い。今時のフワフワ軟弱どら焼きでは太刀打ちできぬ、俺は田舎のどら焼き大王!!

この店舗外観は相当凄い。ダレた屋根瓦に、巻き上げられたままの朽ちかけテント、とどめのプロパンガスボンベにベンチと来れば、ド田舎銘菓屋の面目躍如である。完全に時間が止まった佇まい。お店に向かって右半分の6畳スペースでどら焼きと瓦煎餅が内製される。

庄原市 竹屋饅頭本舗

【竹屋饅頭】
少なくともこの40年来、全く変わらぬアピアランス。味わいも永遠不滅と思える説得力である。酒種で発酵させて膨らんだ生地の、何とも言えぬふくよかさと、爆裂的に香る麹の風味。きっちり仕上がったこし餡の、シットリした甘さ。そして、その味わいが最大限に発揮されるのは製造当日のみ。この蜻蛉感こそ、コイツの美しさだと思うのだ。

広島県下では相当の知名度を誇るが、そのロケーションはド田舎も良いところ。ド田舎に腰を据え、決して街には擦り寄らぬ、江戸時代から連綿と続く孤高の名菓匠。無理に拡散させようとせぬ自然体の商法、饅頭の気取らない存在感、何より歴史に後押しされる昔気質の味わいは、田舎饅頭としてとても高級である。

尾道市 瀬戸田檸檬菓子工房 パティスリーオクモト

【瀬戸田レモンケーキ島ごころ】
広島県の土産物店では必ず目に留まるレモンケーキ。これはその親玉的存在。1個200円てのは高めだが、ジットリとした濃厚生地に、地元瀬戸田町産のレモン果皮の欠片が散らされる味わいは、レモン風味のレモン型マドレーヌ。ド田舎銘菓なんてバイアス無しに、焼き洋菓子として出来が良く、真っ当に旨い。

全く気負って無い所が良い。ご当地名産的な売込みをやらぬのは自信の表れ。広島レモンケーキの多くが、駅や高速のお土産で勝負する中、これは洋菓子屋さんの焼き菓子としての立派な存在感がある。店構えもド田舎メーカーと言うのが憚られる佇まいだ。

福山市 お茶処 仙酔庵

【めで鯛ソフト】

ほとんどギャグのような冗談スイーツである。注文時は「アツダイブ」か「ヒヤダイブ」とコールする。温めたたい焼きをアイスに突っ込むか、冷めたままかの違い。これじゃ殆どつけ麺だってば!!ちなみに私は、アツダイブさせた後、スプーンでたい焼きをグチャグチャに粉砕し、混ぜ混ぜして喰うのが好み。

鞆の浦らしいレトロなお店。流石に観光地ズレしてるのは致し方無いか。真性ド田舎銘菓と言うには決して認知度は高く無く、ネタ的要素の方が勝つのだけれど、田舎にだって、こう言うオフザケ迷菓もちゃんと生息してるって一例。

尾道市 はっさく屋

【はっさく大福】
求肥の中への異物挿入(ちょっと書き方が怪しい?)。この妙な風習は一体誰が、何時、何処で始めたのか?確かに苺大福は市民権を獲得したけれど、このはっさく大福の、バサバサとした八朔砂じょうの食感と苦味は、中々にエキセントリック。いちご大福には永遠になれぬ、苦みばしった甘いやつってところだ。

休日夕方ともなると、予約なしだと手に入らぬ可能性高し。それは、正に少量手作りが故。ご主人単身で、ご覧のように餅を搗くところから始めるのだから。瀬戸内風情は、いつも焦らずのんびりなのである。

※本記事は、2015/02/03に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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