広島県で喰える二郎系ラーメン【2015年12月7日更新】

広島県で喰える二郎系ラーメン【2015年12月7日更新】

西日本のジロリアンは不遇だ。二郎系ラーメンがそうそう簡単には喰えない。まして山口県には皆無。結局、高速代とガス代払って広島まで車をとばさねばならん。眼を血走らせつつひたすら二郎系を追っかける、哀しき山口ジロリアンによる、広島二郎系ラーメン事情の探索報告書

キーワード
ご当地グルメ
醤油ラーメン
大盛り
深夜営業

更新日:2015/12/07 (2014/11/05作成)

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ちょっと更新をサボってましたm(- -)m

今回追加の一店は、二郎系とするにはその成り立ちからしてちょっと微妙だなぁと思ってたけれど、移転しながらも頑張って二郎系メニューを続けておられるのと、なにより正直旨いのでリスト追加決定。一方、広島随一の夜の歓楽街へ移転を機に、ラーメン専門店の暖簾を下ろされてしまったあのお店いついては、やはり真摯に二郎系と対峙したい私としては残念で仕方無し。

大竹市 階杉 ゆめタウン大竹店

【杉二郎(大、野菜、肉、ニンニク、油増し)】

大にすると麺は3玉分となり茹で前360g。野菜は50円で買い増して、デフォの200gが倍増の400gほどだろうか。俯瞰してみると、解し豚とネギとニンニクの色合いは、天地返しでもして麺をほじくり出さない限り、殆どラーメンには見えぬ三食丼風情。麺はゴワゴワじゃないし、豚汁もひつこく煮出された豚骨汁に、多量の背脂と極少のカエシ。醤油しょっぱい二郎系豚汁になれた舌には、薄味故に相当背脂パンチの効く仕上がり。つまり二郎っぽさは何処にも無い訳で、恐らく関東ジロリアンがこいつを喰ったら「全然二郎じゃなくね?」と言う事必至だが、これはこれで立派にローカルな個性がある。

いわゆる典型異的「盛りだけ二郎」である。恐らくその背骨は、お隣の山口県岩国市の老舗、寿栄広食堂の緩めカエシ&背脂ギトギトの豚骨醤油ラーメン辺りだろう。それを更にジャンキー度バッチリな二郎系にカスタマイズしたご当地らしさが個性と言える。野菜、豚、麺、豚汁が上手くバランスしてて口当たりは意外とマイルドだけれど、食後も尾を引き続けるガッツリ感は意外と喰い応えがあって、二郎系の名に恥じぬ実のある一杯。とりわけ文句の付けようがない丁寧な野菜山と、これでもかの解し豚は、本物二郎ではまずお目に掛かれぬ出来栄え。加えて、喰った後に胃の中で膨れ上がる麺のせいで、食後30分程ほど経ってから満腹ピークがやってくる騙し打ちのようなオマケ付き。ここら辺は、本物二郎以上に秘めた破壊力のある、オリジナル階杉二郎。

広島市 ラーメン JIDAI

【ラーメン豚増しめん大盛り(ヤサイ増し、ニンニク)】

盛りは控えめ、二郎らしい妖怪度と言うか、だらしなさは皆無の律儀な出で立ちである。ここら辺りは修業されたお店の影響も多少は受けつつ、あくまでも触発二郎の範疇であって、レプリカントを目指されてる訳じゃなさそうだ。麺は大盛りで茹で前300gとのことだが、この麺質自体がかなり弱い類なので、手繰った感じはそれよりもちょい少なめ。恐らくは自家製麺ではあるまい。一方、豚汁は中々秀逸。豚骨は弱めでカエシが強めな広島豚骨醤油と言った風情で、単なる二郎コピーにはならずきちんと土地柄を感じる辺りが良い感じなのである。背脂の浮き具合も良い加減だし、程よいニンニクの風味が豚汁の旨味をグッと引き立てている。てな訳で、サラリと完汁。麺の線の弱さを豚汁の出来で一気に巻き返した感の一杯。但し、どう考えても、この内容で夏目さん越えって値付けは高過ぎる。一旦、設定した値段はそうそう下げれないから、こうなると麺のパワーアップによるコスパ改善ってのが生き残りの第一条件だと思うのだが。

この一杯、ご当地ラーである「広島豚骨醤油」からの派生と考えた方が良いのかも。残念ながら、二郎系と言うにはちょっと線が細過ぎる。麺が弱くて豚汁は強い、そんな印象。これでもし、麺がワシワシしてたなら、二郎系としても結構いい線を行くはずだ。いずれにしても、まだまだ始まったばかり。これから独自の味を完成させて行かれるのは間違いないが、一体、どう進化して行くのか楽しみ。屋号に違わぬ、新しい二郎系の時代を広島で築いて欲しい。

広島市 麺屋 愛0028

【ら〜麺(麺200g増し、野菜増し、脂、ニンニク)】

野菜層が凝っている。もやしの上に、ほぼ生キャベツが分けて重ね盛り。バリバリ噛み砕いて腹に往なすのはワイルドである。増しコールの標高も頼もしい。実際は丼が小柄なので大したマスでは無いのだが。豚は残念ながら、ごく普通のチャーシュー。なので、二郎は豚塊派の私としては早々と見切って豚マシはキャンセル。出来栄え全うなチャーシューでちゃんと旨いのだが。麺量はデフォで180gと少なめなので、200gマシの380gにアジャスト。二郎流極太とは言い難い、微撚れズルズル系麺は、ワシワシ感は殆ど無い。なので、どうしても後半飽き気味になるのだが、コレは好みの問題だろう。豚汁は広島ラーにしては、醤油がガッチリ勝つ仕上がり。ミンチ風の細かい背脂が汁面を覆い尽くすので、こいつに誤魔化されて喉越しはかなりマイルドに感じるものの、その出自は明らかに醤二郎系。豚骨出汁は薄めにして、グルエース全開の豚汁である。コイツはまったり豚骨醤油の広島ご当地ラーメンとはかなりかけ離れた味わいで、この一杯が二郎インスパイアであることが良く分かる。

結局、汁の雰囲気を除けば、二郎を二郎たらしめている要素は薄いし、二郎らしい妖怪度も低い。まぁ、東京から1000kmも離れた広島の地であるから無理からぬ話か。一方で、いくら休日とは言え、二桁人数の客が開店前から列を成す光景は、広島のラー屋としては稀有なのだ。だから確実に人気店。肝心の味わいは、二郎インスパと言うには少し背骨足らずだけれど、それを言っちゃあおしまいなのだ。

福山市 ラーメンどかいち

【ラーメン特大(全増し増し)】

増し増しコールの野菜山は結構勇ましい。茹で加減はシャキシャキが程よく残ってて文句ナシ。カエシが僅かに掛かってはいるが、やはりどうにも薄味。天地返しでスープに潜らせての味調整も、お約束の楽しみ。豚は残念。豚増しは出来ないし、乗せられる2枚の巻きバラ豚は厚めスライスながら、二郎系と言うには力不足。麺量は400gでこのお店の最大量。二郎で言えば、小ラーメンと大ラーメンの中間である。ワシモゴ感と言うより、ツルツル感が立つ食感で二郎麺とは別世界。つけ麺が似合いそうな食感である。ここら辺り、二郎そのままコピーじゃ芸がなかろうとの意思が見え隠れ。スープはちょっと秀逸の豚骨醤油。背脂の浮き様も二郎とは大きく違ってて、当地の名品、尾道ラーを彷彿とさせる品の良さ。豚骨ベースで取られた出汁も、少し控えめなカエシと相まって、とにかくマイルドで飲みやすい。ニンニクも二郎のように後盛りされず、綺麗にスープに分散される。全てのディティールが少しずつ二郎より優しい。

地元広島ラーのフォーマットである豚骨醤油スープのせいで、二郎特有の妖怪さが相当薄まった安穏感はやはり西日本の味。ディティールを観察すると、どれも二郎じゃないのだけれど、食後の印象は明らかに二郎インスパイア。この感覚は非常に面白い。大将の、「二郎の真似してても勝てないから、独自の変化させないと」と言われた言葉が、味に体現してると思った。結構本気の、紛う事無き二郎インスパイア。

福山市 麺匠 有磨屋

【司郎系らー麺(硬め、大盛り、野菜増し、チャーシュー増し、ネギ盛り)】

カスタマイズの結果、何とも長い丼名。しかも値段はどんどん積み上がって、いくら何でも高過ぎる1240円!!買い増した野菜は、キャベツ6にもやし4の贅沢レシピ。塊キャベツが紛れ込むのが新鮮食感で楽しい。更にネギ盛りを買い増した結果、もはや盛り付け不可能なので別皿で提供された。流石に野菜は間違い無く旨い。一方、豚は残念なペラペラ巻きバラチャーシュー。丼を一周する辺り見た目はバッチリだが、何せペラペラなので絶対量が不足。どう見ても二郎豚じゃあない。麺は微ウェーブの黄色太麺で、煮しめたような濃い色味が食欲をそそる。しかし手繰ってみれば、見た目のアクの強さに反して、意外とアッサリした手繰り感。麺径はシッカリ太いし、量もタップリなのだけれど、やはりここにも二郎的なものは感じ難い。汁は豚と言うより、もはや醤油汁か。醤油はもちろんカネシじゃないし、ベース出汁は鶏メインだろう。そこに混ざり込む微かな魚介風味と、ガッツリ焦がしニンニク風味。仕上げに化調と背脂ミンチと来れば、誰が何と言おうとこれは、マイ・ソウル・フードの尾道ラーメンである。こうなれば無意識にバイアスが掛かり、この醤油汁が懐かしく、心地良く、そして旨い。ここに至って、もはや二郎の影など探す必要は無くなった。

喉越し、鼻に抜ける香り、舌に残る後味は、そこはかとなく地元の名品、尾道ラーメンを彷彿とさせるもの。二郎系としてはちょっと異質な食後感だが、やはりその地域の味嗜好に影響を受けるのは、必然なのだろう。この街が郷里の身としては、日常喰いしても良いかなと思わせる自然さである。丼見切り線から山となる買い増し野菜もレベルが高い。だがしかし、この値付けは既にラーの常識を超えている。司郎をジロウと読ませるのならば、この値付けはあり得まい。本物二郎の努力は一筋縄じゃ真似できないってことだ。

広島市 ゴリ家【残念!!移転を機に居酒屋に転身】

2015年12月7日追記
今年、広島市随一の夜の歓楽街に移転。営業は夜~早朝となり、売り文句は二次会&〆ラーメンとなった。従って新メニュー構成は、悲しくも一品モノオンパレード+ラーメン。深夜の〆ラーメンは、流石にもはや二郎系とは言えない訳で、屋号こそ残ったけれど、この丼はもう見ることはできぬ。そりゃあ、酒飲ませた方が儲かるんでしょうけどもね・・・

【肉増しゴリラーメン(麺、野菜大盛り)】

野菜層はちょっとトリッキーで、もやしの間にキャベツが層になって埋まり込む。大盛相当分のもやしを後乗せしたからか?とにかく、150円払って買い増しするだけの事はあって、量も質も満足感高し。豚は完璧に非二郎。端正に仕上げられたバラチャーシューに、かなり深めの炙りが入る。二郎目線で見れば薄切りスライスだが、一般目線なら中々頑張ってる厚み。それよりも、脂身の炙り臭が完全にスープに転写される辺りが好みを分けるかも知れぬ。ジロリアンには物足りないが、量より質のこの炙りバラチャーシューは、大いに人気の的だろう。麺はチャンポン麺程の麺径しかなく二郎系としては細めだ。麺肌も滑らか柔めでチュルンとした手繰り感。二郎を期待するとちょっと肩透かし気味の大人しさだけれど、麺量は買い増し大盛りで300g強に到達しており、まず満足できる。ここまで来れば、これの何処が二郎系なのだ!?と誰でも気付くのだが、実はダメ押しは豚汁だった。こりゃ違うでしょ!?でも、これ旨いよね!?黒胡椒がガッツリと効いた、何処か無国籍的な豚骨醤油。野菜由来だろうと思われる甘味。油分の存在は感じさせないが、不思議なとろみ感。胡麻の香り。ナイスセンスなアレンジが効いた、広島豚骨醤油汁は、非二郎の極みと言って良い。そして真っ当に旨い。が、カスタマイズの結果の1150円はちょっと高過ぎる。旨くて当然か。

実はあまり期待はしてなかった。ジロリアンとしては、どうだかなぁと正直思ってたのだが、それはある意味当たって、ある意味外れた。当たったのは、全く二朗じゃあ無いってこと。典型的な盛りだけ二朗な一杯。世界が全く違うのだ。外れたのは、どの部材もちゃんと旨いって事。イニシエ系広島豚骨醤油ラーをベースに、二郎的エッセンスでカスタマイズされた味わいは、二郎を忘れた瞬間にスッと身体に入って来る。二郎じゃないが旨い。

まとめ

関東一円の一大二郎系軍団は、ジワジワと国内に拡散中。東海から関西は言うに及ばず、本州の西側最前線は岡山県、広島県辺りまでやって来た、なのに何故か山口県をすっ飛ばして福岡県に飛び火する始末。これじゃ山口ジロリアンは立場がないのだ、チキショ~!!中国地方の二郎系の状況を見るに付け思うのは、この広がりもここら辺がピークじゃなかろうかということ。やはり二郎系ってのは、あまりに特異なフォーマット。物珍しさで一時話題は呼ぶけれど、これを常食とする酔狂なラヲタは、地方では極々限られてるのだろう。

※本記事は、2015/12/07に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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