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食べログ フレンチ WEST 百名店 2021 選出店
天神南、中洲川端、西鉄福岡(天神)/フレンチ
【フレンチ:福岡に来たら必ず訪れたいレストラン】
2022/05訪問
2回
食べログ 日本料理 WEST 百名店 2021 選出店
三ノ宮(JR)、三宮(神戸市営)、三宮(神戸新交通)/創作料理、日本料理、イノベーティブ
【イノベーション:神戸に超超新星現れる。美味しい!楽しい!】
2020/08訪問
1回
空気が変わった! ほたてを揚げるときの、凄まじいばかりの若大将の集中。それまでと明らかに違う"気"が、カウンターのあちら側でピーンと張りつめて、カウンター越しに刺してくる。息を飲んで見入ってしまう。 他の素材よりも、少し長く揚げられるので、緊張感は、はち切れそうだ。 鍋から出してまな板に置かれ、半分に包丁を入れ、切り口を確認した瞬間、やっと若大将の"気"もふわっと緩み、私も"気"の呪縛から解放され、ふうぅ、と息をつく。 切り口を見せて私の目の前に置かれたほたては、弾力を帯びた外衣とそこに包まれた中のクリームのような貝肉がまさに蕩け出さんばかりのレアな仕上がりで、さくっ、パチン、ふにゅふにゅるん、とした歯触りに、思わず、目を閉じてしまった。 美味しすぎる!!! 一気に揚げるほたて全てを、中とろレアに仕上げるための、集中力。 鍋の前に並んで、若大将を優しく見守る料理長の深町さん。 カウンター12席、テーブル2卓。半分くらいが、外国人。女性のお一人様が二人。満席です。店を出る時には、2回転目の人達がお待ちでした。昼も夜も2回転だそうです。 コースは店内でオーダー。お昼は3コースとアラカルト。〆と雲丹の天ぷらがあるNo.3の13,000円にしました。追加の蛤が1,500円。 天つゆ、塩、レモン、大根おろしがセットされ、天ぷら毎に、どれかをお薦めされます。お薦めを括弧書きで記します。 私は、まず、そのままでいただき、お薦めを。大根おろしは天つゆに少し使い、口直しに、次の一品をいただく前に、そのまま、食べてました。 ☆車海老の脚(塩) ☆車海老(奄美大島、塩) ☆車海老(二本目はレモン、塩) 脚のぽりぽりといい、車海老の中のしっとり感といい、天ぷらの海老、間違いないですね♪ ☆タラの芽(塩) 全ての食材の揚げるところを目の前で見ていましたが、タラの芽だけが、他の食材とは違う衣の纏わせ方。食事の後で、お聞きすると、食材の表面粗度の違いや緑色を鮮やかに魅せるためとのこと。 なるほどね~。楽しい! ☆蕗の薹(天つゆ) やはり、春のほろ苦味を感じさせてもらえる食材。 好きだなあ。 ☆鱚(塩、レモン) 鱚は子供のころ、親父と魚釣りに行き、天ぷらやフライにして食べていた大好きな魚。 出来立てのほくほく感と白身のさらさら感と。 ☆筍(鹿児島、塩、レモン) この時期になると、鹿児島産はもう甘いですね♪ ☆生雲丹(塩) えっ、もう、メイン?!と思ってしまった、本日のお楽しみが登場。 写真では見えませんが、雲丹たっぷり二段重ねなのです。うううう、と声も出せずに口の中で溶けていく雲丹に身も心も溺れていたら、隣の女性お一人様が「いや~、雲丹、美っ味しい~」と発した言葉に「堪らないですよね」と思わずつぶやき返してしまいました。 北方四島の馬糞雲丹。隣のお姉様の「紫雲丹のほうが美味しいのかと思ってたわ」に、若大将が「馬糞雲丹のほうが天ぷら向きなんですよ。紫雲丹は天ぷらにすると甘味が飛んでしまうんです」と優しく微笑みながら。 ここで、鍋の油を全部取り替えられていました。 ☆空豆(塩) 雲丹とほたての間に、ほこほこの食感。 ☆ほたて 切り口の美しさに見とれて、塩とかなんとか聞き逃しました。でも、何もつけなくていいです。 ほたての甘味と旨味に惚れ惚れ~♥️ ☆アスパラガス しゃきしゃき。 ☆穴子(塩) さっくりとあっさり、でも、旨味深し。 ☆蛤 深町さんが蛤に包丁を入れ、海苔を巻かれます。 カウンターのあちら側で、アラカルトオーダーされていたお客様の海苔巻き状態を見て、我慢できずに追加オーダー。 もう、そろそろ終わる蛤。 最初に海苔の風味にくすぐられ、蛤の深みのある旨味が押し寄せる。風味絶佳。 ☆天茶 海老のかき揚げに、お出汁の効いた煎茶。 するするとはいります。 お漬物も美味しい。 ☆林檎のアイス 青森のジェラート屋さんから。 天ぷらって何だろう?と伺う前から、食事中も思いつつ、いただいていたのですが、食事の後、若大将とお話ししている中で、しっくりとくるお答えがありました。 「蒸しに近い揚げ方をしていますね。衣で素材を包んでしまうと、素材は油に接していないし、衣の中は100度以上にもならないですしね。そうですね、うちは、蒸しの感覚でやってます。」 胃も、本当に軽くて、天ぷら、恐るべし!
2019/03訪問
1回
人間って本当に興味深い! ハムを芸術的に美しく薄く美味しくカットするためだけに、こんなに大げさなマシンを作ってしまうのだから。でも、色といいデザインといい、カッコいい!機能美と遊びっ気の融合。まさにイタリアンでしょっ! ・こんなマシンをイタリアパルマにオーダーし、 ・運ばれてくるまで9ヶ月も心待ちにされ、 ・岐阜の多田さんのペルシューを仕入れて、 ・食べてもらう直前にくるくるとハンドルを回してカットする、 のは、やはり、オーナーシェフの浅井努=Tomさんの好奇心=Curiosaが為せる技なんでしょうね。 お店の名前通りの「好奇心」という書がカウンター横の壁に飾ってあります。 背の高いカウンターは4人、4人テーブルが2つのこじんまりとしたお店。カウンターからはTomさんと女性シェフさんのお料理の様子が楽しめます。 とても美味しくて居心地がよく何度も食したいイタリアンが見つかりました。 15,000円(税込)のコースのみ。1.5~2ヶ月でメニューは変わるそう。素材の移り変わりに合わせて、のようです。 ☆甘鯛のフリット サラダ仕立て いきなり美味しい!甘鯛がとても柔らかくて、フリットにした温かみと甘味がじんわりと感じられます。少し酸味を感じられるパプリカとトマトのソースも温かみと甘味を引き立てる。で、上に盛られたサラダのドレッシングがとても上品で爽やか。 茄子の形のお皿も可愛い。 ☆パン 長芋を練り込んだもの。バケットとか3種提供されましたが、すぐそばの「シュクレクレール」さんのパンのようです。 ☆プチパンケーキ 安納芋のパンケーキ。上に溶かしたマスカルポーネ、更にキャビアが盛り盛り。 安納芋の甘味、マスカルポーネの甘酸っぱさ、キャビアの塩味の絶妙な味のトリオ。 パンケーキの柔らかさとマスカルポーネのなめらかさとキャビアのプチプチの食感のトリオ。 これ、好きです。 ☆冷製パスタ カッペリーニ。 細かく刻んでコンソメで煮込んだ茄子のソースに雲丹を合わせてあります。 先ずは、スダチの香り。 茄子の甘味を含んだコンソメの清んだ旨味。 雲丹を溶かし込んでいくと、細いカッペリーニに絡む絡む。 ☆ペルシュー 溶ける~~。ハムが溶ける~~。 溶けて美味しい~~。 きっと塩漬けの入れ方と出し方が凄いんだろうなと思わせる「旨甘しょっぱい」塩加減。 幸せですね。こんなペルシューがいただけるのは。 周りのお楽しみの品々と一緒にいただくのも、カップリングの妙! ・黒いちじく。皮ごといただきました。 ・ブラータチーズ。南イタリアのフレッシュ~~。 ・野生種のルッコラ。 ・サラミ。 ・桃のピクルス。 ・揚げパン。ペルシューが蕩ける~~。 ・ジャガイモのニョッキ。 ・ゆで卵。 ☆オマールのリゾット 炭火焼きのオマール。じゅわっとお汁が出てくる。お汁を逃したくない!お行儀悪くても、殻を手で持って、ちゅうちゅう。 ぷりぷりの身にトマトソースやパセリとレモンのソース、どちらも合う合う。 オマールのお出汁が滲みたリゾット。ふへっ。 美味しくて、全身の力、抜けた。 ☆鴨 京都の鴨と普通の椎茸の3倍も旨味成分があると言われている天恵姑(てんけいこ。「こ」の字は草冠が必要ですが変換できません。ごめんなさい。)を炭火焼き。 トリュフの香り。鴨と椎茸のどストレートな旨味。堪りませんね♪ ☆パスタ 〆のパスタは手打ちのもちもちの幅広細麺。秋刀魚の苦味も活かしながらオリーブオイルたっぷり。下仁田ネギとカラスミの香りと味もあるからなのか、日本の出汁の味わいが感じられます。量はリクエストができます。少し多目でお願いしましたが、もちもち麺で食べ応えはあるものの、しっかり最後まで味わい深い。 ☆ドルチェ ・葡萄のシャーベット ・ピスタチオのパンナコッタ(定番だそう)。焼きプリンみたい。 ☆エスプレッソ エスプレッソマシンで本格的に。 北新地の雑居ビルの2階。ANAホテルと新ダイビルの間の筋を大阪駅側に入っていったところ。通りすぎても、ビリケンさんを見つけたら振り返って2階辺りを見ると赤色の店名灯が見つかります。 ミシュラン一つ星のお祝い花束で隠れてしまったお店の玄関の写真が撮れず。次回ですね。
2018/11訪問
1回
イタリアンの楽しさと美味しさを教えてくれる 超、好きです‼ いや~、美味しかった。楽しかった。 全体写真を撮り忘れてしまった(ToT)ので伝わりにくいのですが、お料理の写真の1枚目から5枚目までのアミューズ。 実は、いっぺんにテーブルに5皿が、とんとんとんとんとん、と置かれていくのです! 壮観。賑やか。楽しい。わくわく。 もう~、ハートわし掴みです。 のっけからのこのアミューズの演出で、一気に「コンヴィーヴィオの世界へようこそ!」とがっつりと惹きこまれてしまいます。 お料理もがっつりとしたイタリアンだけど、全く重くない。最後のラザニアもお代わりしてしまうほど、食べやすい。(ラザニアもココットに入った状態の写真を撮り忘れた。うううっ。) たまらんっす。 最初に(おそらく)スーシェフ、最後に辻シェフが 各テーブルを回られてご挨拶。 サービスの方もお料理の説明はもちろんのこと、知らない素材を聞いて、ハテナマーク顔をしていると、タブレットでネットから探した写真を見せてさらに詳しく説明してくださる気配り。 テーブルも5つくらいでこじんまりとしつつお洒落な寛げる店内空間。とても居心地がいい。 東京にいたら、毎月でも通いたいくらいです。 ・アミューズ ☆ガスパチョ; トマトの冷製スープ。爽やか。アボガトの緑にバジルの香り。トスカーナのオリーブオイルで仕上げられています。 ☆ラディッシュ;赤パプリカのソースで土に見立てたパン粉で畑の中のイメージ。 ☆ヤングコーンのフリット;パルマの生ハムを巻いてあり、ハムの塩気がフリットといい感じ~。 ☆鱈と鰹;バカラマンテカート(?)=鱈の練り物?カナッペ風。アクセントの黒胡椒がいいね。 鰹はさっと炙って、 豚の背脂をのせていただきます。 ☆植木鉢;チーズのオーブン焼き。中のアーモンドとの食感と香ばしさが楽しい。米のアラレをまぶしてさっと揚げたキタアカリ。たたいたトマトをオリーブに詰めて。 最初に3皿出てきた段階で、思わず「凄いな」と口から溢れたら、すかさず、「もう一回あります」と計5皿がテーブルに一気に並ぶ。完全、気分あげあげです。 ・ホワイトアスパラガスのグリル 軽くマリネしてあり、下にバッサーノソース(イタリアのなんとか?村の卵黄のソース) 。上に長崎のかますの炙りと北国赤海老(甘エビの食感と味わい)がのせられて、コールラビとフルーツトマトとケッパーのドレッシング。キャベツのような甘みにケッパーの酸味も効いた爽やかなドレッシングと少しねっとり感のあるなんとか村のソースで面白いなあ。かますと赤海老の組み合わせも面白い。オランダのホワイトアスパラガスは野菜のえぐみもありで好きです。 ・コンビバーガー カチョカヴァッロのチーズバーガー。牛のラグーとトマト。バンズが少し粗めに焼いてあるので牛のラグーのバンズの中への染み込み具合が半端ない。 定番らしく、先月は鯵の南蛮漬けだったとか。 うん、それ も食べたいぞ。 ・フォカチャ レーズンくるみパンも自家製 飽きない様に味を変えて。 ・カチョ エ ペペ スペシャリテ。 これ、美味しい! 私的にこれまでのパスタ経験で一番かも。極めてシンプルだけどこれだけをパクパク食べたいくらい。 叩いて潰してより風味を出した胡椒で、きゅっ、と締まりがある。 少し幅広なタリアテッレ、フィットチーネかな、がペコリーノトスカーナという羊のチーズとよく絡んで旨し。 ・甘鯛のうろこ焼き じゃがいものソースにサフランとトムヤンクンやフォーなどに使われるこぶミカンの葉で色彩と風味を増して。なるほど。でも、甘鯛のうろこ焼きはどこにも出てくるなあ。。 スプーンが面白い。スプーンにまつわるお話も笑いました。 ・豚のカツレツ チンタ・セネーゼ豚というトスカーナの原種に近い高級豚。日本で生産されているのは唯一人だそう。 この豚が堪らなく旨い。豚肉大好きなのだけど、この豚も私的豚史上、ベストかも。脂身の上質な甘さと赤身肉の旨味は至極です。カツレツではないこの豚のお料理も食べてみたい。 ・ラザニア ホウレン草を練り込んだベシャメルソースに牛のラグー。焼き上がりのココット状態で「これで2人前ですけど、先ずは1人前でお持ちします」といただいたが、山椒が効いていてとても食べやすく美味しくて、2人前もペロリといただいてしまいました。 このラザニアも私的史上一番です! ・ドルチェ パッションフルーツのジェラート。 ココナッツのスープ。クランブルを添えて、ココナッツパウダー。 ・小菓子 パスタに練り込まれたこだわり卵を使って、楽しいプレゼンテーションです。 お店のつくりも面白くて、北参道駅から歩いてくると最初に外からキッチンが見える窓。そこをぐるりと回って、入り口は2階。最後の写真は入り口ではありません。
2018/06訪問
1回
前回、「必ず蟹を食べに来たいです」と宣言した通り、蟹をいただきに来ました! ビルの上階に生け簀があって、この季節、夜は、生け簀から取り出した蟹を豪快に捌くところも目の前で見られるそうです。 お昼、通常10,000円が、蟹シーズンは15,000円。 日本海から直送の、植村さん曰く「松葉蟹(せいこ蟹)のメス。松葉せいこちゃん」(=松田聖子さんのもじりで、ドカンとウケを狙ったかな。。)を堪能しました。 ☆先付 茶碗蒸しに筋子を乗せて。茶碗蒸しの甘味と筋子の塩味。食欲増進。 ☆お椀 松葉蟹真丈。 赤い金時人参と緑のうぐいす菜が白味噌仕立てに映えて、お椀もルミナリエの蒔絵なので、色彩がクリスマスです♪ そのままのお出汁で。 真丈をほどいて。 中に詰まったカニ味噌を溶いて。 白味噌との相性抜群の蟹三段活用で美味しかったあ。口に含む度に「あぁ~」「あぁ~」って何度も吐露してしまう。 ☆さわら 藁焼きでたたきにして漬け。 すりつぶしたネギと和辛子で。 定番の逸品。 ☆蟹 植村さん曰く、この状態に身が詰まった蟹が植むらさん仕入れの漁港では水揚げされるそうです。そんなわけないですが(笑)、一本一本丁寧にとても手間をかけられています。 クリスタルドームの中で、キラキラと私を誘う松葉せいこ。少し、時間をかけて目の前に置かれています。 もう待てない!たまらん!口中あわあわ!って感じで、待っている間に頭くらくら。 ふっくらとした脚身の下にほぐした身が詰まって。ほぐし身の合間に、乳酸発酵させた蕪が混ぜてあり、食感の楽しさとともに、カニ身の甘い水分と少し渇いた乳酸の味が口の中で劇的反応。 美味しい~。 外子盛り盛り。内子もしっかりと。 蟹を食べている間は、剥き身の作業はないのに、店内、超~静かでした。 「美味しい」が店内に漂った。 ☆箸洗い 菊菜と菊花のおひたし。 箸だけでなく、蟹味でいっぱいのお口の中もさっぱり。 ☆焼き物 氷見の寒ブリの照り焼き。 ぶりの脂ってどうしてこんなに美味しいのでしょう。それものりのりの氷見寒ブリ。 甘さ控えめの栗のすりおろしをたっぷりとかけて、こちらも、潤と乾の食感の楽しさ。 目の前ですりおろされる栗の匂いが立ち込めて、此方は本当に心を待たせるのが上手い!! ☆お口直し 蔓海蘊。またもや、すっきり。 ☆揚げ物 此方の揚げ物は本当に楽しい。 海老いものフライドポテトです! 銀杏、生姜、芽ねぎ、もって菊(山形の食用菊の最高峰)を合わせた蟹餡掛け。 ☆ご飯 土鍋白ご飯です。 ☆甘味 シャインマスカット大福。 ☆いつものお出汁のお茶 やはり、このお店、只者ではありません。 「今日も食べていただきたいものがいっぱいあります!」と、植村さんのとても自信に満ちた元気なご挨拶で始まり。最初からとても気持ちがいい。 全てのお料理の説明も植村さんがなさいます。これが一斉スタートのお客側の利点なのかな。 お昼は12時一斉スタート。11席のカウンターは満席。お一人様は私を含めて3人でした。 カウンター前で焼きも炊きも盛り付けも見ることができます。私は植村さんが盛り付けをされる目の前だったので、超ラッキーでした。 ちなみに、夜も18時と20時50分の二部制の一斉始まりとのこと。 全体にかなりくっきりとしたお味。蟹の季節になると更にくっきり感が増すのではないかと思います。 とても楽しくて美味しくて、是非、夜もいただきたいと思ってしまいました。 また、お隣のお一人様のお二人が最近も来られた方のようで、お料理が重ならないように少しずつ食材を変えられていて、お料理の説明の後にお二人にだけ静かに追加の説明をされていました。そんなお客様目線のお気遣いも素敵でした。 ☆先付 「モロヘイヤのすりながし、汲み上げ湯葉、毛蟹、荏胡麻、花紫蘇、大葉」 ねばねば系、涼し系で夏の一皿目にぴったり。モロヘイヤと汲み上げ湯葉と毛蟹の組み合わせが美味しく、そこに荏胡麻、紫蘇、大葉の清涼感。 ☆お椀 「のどぐろ 焼茄子 叩きオクラ 梅肉 柚子の香り」 先付の前にお椀に出汁が注がれていて、のどぐろに焼きの火が入いるまでかなり長い時間置かれていたので、あれれ?と思っていたのですが、なんと、最初の出汁は香り付けだけ(?)のためだったようです。空にしたお椀にのどぐろ、焼茄子、オクラ、梅肉を盛り付けて、その後、新たな出汁が注がれます。なんと贅沢! 出来上がりの蓋をしたお椀に霧吹き。ふふふ。 出汁はとてもくっきりとしたお味。炭火でちょうどいい感じに油が残ったのどぐろの口どけと甘味。ふくよかな焼茄子の香りと歯応え。ふわりと香った柚子の後に梅肉の酸味が効いて、美味しい。 ☆淡路島のさわらのたたき 藁焼きで香り付けの後に、軽い漬けにしてあります。右がすりつぶした葱、左が本和辛子(?)。 口に入れて噛んだ瞬間の旨味伝達速度がマッハ級! お隣のお一人様から「堪らないですね」と声が漏れてましたが、本当に同感でした。 ☆小芋、蛸、金時草 小芋はさっと蒸し上げて出汁に漬け込んであります。蛸は煮浸し。金時草はお浸し。香りの強い茶豆を剥き枝豆にして、上から赤紫蘇の穂先を散らす。柚子の香り。小芋や蛸に味が沁みて、しみじみ。 ☆剣先烏賊の糸造り、鱒こ、赤酢飯 目の前で出来上がって行く過程に魅せられて、早く食べたいと思っていたためか、器の写真は撮りながら肝心のお料理の写真を撮り忘れてしまった。(T_T) いくらにしては少し小振りで明るい色だなと思っていたら、鱒の子でした。混ぜ混ぜして食べると烏賊の甘味と鱒このプチプチとが楽しい。 ☆天竜川の若鮎 先付の前に、丸いお鉢の中で泳いでいる鮎を見せていただき、お料理が進む間に、目の前で50分かけて炭火で焼き上げられたもの。「銀座奥田」と同じ焼き方で、頭、胴体、尻尾の3部分の火の通し方も同じ。食感のグラデーションが楽しい。東京まで行かなくても良くなりました(笑)。 写真の通り、お弟子さんが「鮎、焼いてます。」が、この団扇の文字が徐々に変わりますので、ご注意(笑)。 付け合わせに青い江戸切り子の器に盛られた、蔓もずく。これがとても素晴らしい鮎のソースになっていました。 ☆淡路島の鱧カツ、三度豆の揚げ、トリュフかけ 写真はトリュフしか見えませんね(>_<)。ごめんなさい。でも、目の前でトリュフが削られていくのは、少し感動的な凄さでした!堪らない香り。 このお皿は関西でしかないよなあ。途中で手渡しで配られる「幸せの銀杏」の串揚げも含めて。 お料理の下に隠れているカツソースも何気に料理屋仕様と言う感じですが、トリュフ以外は完全に串揚げの感覚ですね。 ☆食事前食事 植村さんが香川県のご出身だそうで、香川県といえば大好きな讃岐うどん。「日の出製麺所」の植村さん特別仕様麺。豆乳スープの鰹節風味の担々麺風。もっと食べた~い。 ☆秋刀魚ご飯 植村さんのご飯の装い方に、「晴山」の山本さんのご飯の装い方を思い出してしまいました。とても上品で美しい三角。 大きな土鍋で炊き上がったご飯が目の前でほぐされる。ぶわっと熱い匂いが。たまらんっす。 年間を通すと白飯が多いそうです。こちらの白飯も食べてみたい。 ☆デザート 杏仁豆腐。てんぐさの寒天。秋田の蓴菜。長野パープル。クコの実。無花果のお汁粉をかけて。 ☆最後のお茶に隠し味あり。気づいた方だけのお楽しみですね。 お昼は10,000円。夜は20,000円。但し、11月中旬から「せこ蟹」が入ると5,000円ずつアップするそうです。 必ず、蟹を食べに来たいです!
2018/12訪問
2回
【フレンチ:スペシャリテで始まりスペシャリテで終わる】