7070JAZZさんのマイ★ベストレストラン 2018

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イリオモテヤマネコ・シーラカンスの神秘性に想いを馳せながら、楽しい食事と美味しいワインを・・・♡

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7070JAZZ (京都府) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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今年は、南の西表島から北海道とかなり広範囲のお店を訪問することができ、かつ有難いことになかなか予約の取れないお店にも伺うことができました。それも、マイレビ様やコメント頂いた皆様からのご推薦や有難い叱咤激励が励みになったものと感じ入る次第です。

一昨年から定期的に伺っていた秋田においては、地元の素晴らしい素材や工夫された料理を出されるお店の数々に感動させられものです。特に『日本料理たかむら』さんは、何度か通ううちに食べログの【GOLD】という最上級の評価がされたことは本当に嬉しいニュースであり、思わずお祝いに伺ったものでした。秋田はその他にもお鮨屋さん、天婦羅屋さん、居酒屋さんにおいても超一流のお店が切磋琢磨されて洗練されてきた風土があるように感じます。そこに金足農業高校の甲子園での大活躍ですから、更に思い入れが深くなった次第です。

また、一番多く訪れる回数が多い東京においては、やはり『銀座しのはら』さんがスペシャルでした。滋賀県の田舎から銀座にお店を構えて2年。ご主人の考える田舎料理を昇華されたうえに、素材本来の持ち味を生かすだけでなく、素材の引き出し方にポイントを見つけると大胆不敵な手法で徹底的に生かし切るようなダイナミックな料理に感動させて頂きました。おそらく銀座も通過点であり、今後は海外移転を見据えた「THE NIPPONN」を表現して頂けることを楽しみにしています。

今年は特定の地域に限らずお鮨を頂く機会が多かったですね。福岡の『菊鮨』さん、福島の『小判寿司』さん、宮崎の『一心鮨光洋』さん、その他にも本当に素晴らしいお店に出会えた1年でした。お鮨屋さんの多くはお任せの場合、お摘みから始まるので、カウンターでのご主人とのゆったりとした楽しい会話が癖になり、いつも長居してしまいます。お鮨とは握りやお摘みを頂くだけではなく、お店の雰囲気から会話に至るエンターテインメント性の高い日本料理だと痛感し楽しませて頂きました。

また、京都府内に在住しているにも拘わらず、地元の日本料理屋さんに伺っていなかったという「灯台下暗し」状態だったので、マイレビ様のお薦めするお店に伺うようになり、改めて京都の良さを感じ入る次第です。何と今までもったいない時間を過ごしていたのでしょうか。『草喰なかひがし』さん、『御料理光安』さんという華美ではなく奥ゆかしい日本料理の在り方を追求されている素晴らしいお店に出会うことができて幸せな時間を過ごさせて頂きました。これからは女房と少しづつ京都散策を兼ねて、色々なお店を訪問させて頂きたいと思います。

他にも中華料理の『イチリンハナレ』さんやフレンチの『レフェルヴィソンス』さんという、今まであまり触手が伸びなかった分野にも新たな感性が向けられる切っ掛けになった年でした。美味しく楽しい勉強をさせて頂きました。

最後に、子供の頃からの念願であったイリオモテヤマネコとの出会いを求めて西表島を訪問しましたが、通常であれば100回に1回も遭遇できないような特別天然記念物であるイリオモテヤマネコに奇跡的に出会えたことは、今年のビックサプライズ。そのお陰で西表島のニラカナイホテルのバー『チィチィ』はクローズしていたにも拘わらず、ホテルの方に出会えた興奮を熱く語ったところ、閉めたばかりのバーを開けて頂き女房と祝杯を挙げることができたのは今年最高の思い出です。その時の興奮した勢いのままに頂いたカクテルの何と美味しかったことか。改めて食事は食べるだけでなく、そこに至る過程や心持ちが大事なのだと思い知らされた次第でした。さらに、私と同じようにイリオモテヤマネコに魅せられた方々からお祝いのコメントを頂き、奇跡的な遭遇を共感できたことは嬉しかったですね。

今年も食べログという有難い環境を提供して頂いたことに感謝しながら、更なる発展に少しでもお手伝い出来たら嬉しいと思う次第です。スタッフの皆様、マイレビ様、フォロアーの皆様に改めて御礼申し上げます。

マイ★ベストレストラン

1位

銀座 しのはら (銀座一丁目、銀座、東銀座 / 日本料理)

5回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥30,000~¥39,999

2023/12訪問 2024/01/03

【再訪】銀座、期待を裏切らないお料理とホスピタリティ『和食のクリスマスも・・・♬』

明けましておめでとうございます♫
今年も宜しくお願い致します。

年初のレビューは大好きな『銀座しのはら』さんから。時期は昨年末の12月中旬。カウンター中央席に座ると高煎茶でお出迎え。

今夜は食べ友様ご夫婦をお誘いして楽しい夜会。クリスマスも近いので、それに因んだお料理の数々。

いきなり山盛りのかき氷を持ち出してきた。中から出てきたのは兎柄の入った綺麗な器。さて何が入っているか?

先ずは、ご夫婦とピルスナービールで乾杯(^^)

❶虎河豚の白子和え
〜綺麗な器には虎河豚の白子だった。濃厚な白子をシンプルに酸味ある和え物に。温めると蕩ける食感と味わいが交錯して美味い。

❷檸檬の器を使った飛騨牛のしゃぶしゃぶ
〜七輪のうえにはいっちゃんレモン。中には醤油ベースの旨味たっぷりの出汁。そこにめっちゃ柔らかいサーロイン
をご主人自らレモン出汁でしゃぶしゃぶ。軽い酸味とレモンの爽やかな香りでいくらでも頂けそう。

❸松葉蟹とあん肝の鮨飯・餡掛け
〜とろっとろの淡白な松葉蟹の餡の下には、独特な濃度さのある鮟肝を合わせる大胆さ。軽くかき混ぜると複雑な味わいに。

❹淀大根と淡路の鯛の丸仕立て
〜淡路の鯛の強い味わいと柔らかく煮た淀大根が丸みある出汁には白髪葱のアクセント。篠原さん独特の田舎料理らしいちょっと濃い味わいが好きだな〜。

❺青首鴨と近江鴨の炭焼き・大根卸しと柚胡椒   
〜岐阜県の青首鴨と滋賀県の近江鴨(合鴨)。青首鴨はまだ時期が早く小ぶりですが〜と。今の時期だったら合鴨の方が美味いと。微妙な時期の差も見極める繊細さが一流の証。確かに脂味の濃さが違うな~。

❻鼈の唐揚げ
〜すっぽんは身ばなれが良いので綺麗に頂けるが、唐揚げとは初めて。すっぽんはどんな料理にも合う万能な食材だが、好みはたれ焼きかな。

❼フォアグラと安保柿とウイスキーゼリーの最中
〜お弟子さんから手渡しされる最中は定番の美味しさ。中身は季節ごとに変えられ、今回は安保柿とフォアグラが絶妙。

❽八寸
~クリスマスの発祥から文化のお話。鮪の山掛け、紹興酒のタレに漬けた甘海老と烏賊・雲丹ソース、青海大根の味噌漬け、干瓢、蛸、自家製の鱈のたちかま、堀川牛蒡の山椒焼き、庄内麩のチーズ挟み、紅白生須と唐墨、鯣烏賊の塩辛、生酢と芹のお浸し。

❽氷見鰤の握り寿司
~昔は好きではなかった鰤だが最近よく食べる機会がある。それは塩を効かせた寝かせた鰤の刺身。それ以来鰤が美味く、握りも手渡しで良いね。

❾渋皮煮栗の唐揚げ・餡掛け
~めっちゃ大きな渋皮のついた和栗を唐揚げにして餡かけに。デザートのようだが餡かけで立派な一品料理。

➓数の子のフライ
~意外にも数の子をフライにしたことがないが、かなりチャレンジングかな。

⓫蛤、下北葱の鍋
~下北葱の甘味と蛤出汁があっさりとした旨味を加えて、ご飯物の前の〆になっている。

⓬〆ご飯
~白魚、百合根、アスパラガスのかき揚げ、牛蒡を炊き込んだご飯。色々な食材が混ざり合っていつが牛蒡が効いているな。

⓭飛騨の滑子の赤出汁、香香
~ぬるぬるの大きな滑子は味わいが濃く印象的な赤出汁。

⓮デザート~卵の葛焼き。卵、百合根、葛を混ぜて焼き上げたもの。

⓯お抹茶

篠原さんにご挨拶すると必ず前回のことを覚えておられ、しっかり目を見ながら話される。いつもながら優しい気遣いには感心してしまう。

わたくしのなかでは、和食における東の横綱『銀座しのはら』さん。

田舎育ちですから、洗練されたお料理のなかにも田舎の濃い味わいが感じられ、ご主人の飾らない接客には田舎の雰囲気が漂い何となくシンパシーを感じてしまう。

ごちそうさまでした
今夜は、楽しみな銀座 篠原さん。
季節毎に日本の伝統的な行事や習わしを取り入れながらも洗練された田舎料理。わたくしにとって、日本料理を再認識して原点に引き戻して頂ける有難いお店。マイ・ディスカバー・ジャパンとも言えるかな。

今月のお料理のテーマは、「人日(じんじつ)」。1月7日に邪気を払って1年間の無病息災を願うために、7種類の野菜が入った 七草粥を食べるが、それに因んだお料理がコンセプト。

今夜はお久しぶりの食べ友様お二人をお誘いして楽しい夜会。先ずはペールエール(平和酒造)で乾杯♫

❶白味噌の椀物 
〜先ずは、よもぎ餅にナメコと牛蒡を加えた白味噌の椀物。大好物の白味噌の香りは武者震いしそうなくらい。使われている器は高価なのだろうが、どことなく年季の入った田舎の神事にでてきそうな使い古された親しみあるもの。

❷三方柑
〜見るからにおめでたい逸品。縁起の良いウラジロの上には、春の季語でもある柑橘系の三方柑を器に。紅白の車海老となます、帆立貝、目萱草、寿型の水前寺海苔、加減酢の煮凝りでまとめた祝いの料理。

❸鏑の椀物
〜聖護院鏑と淡路の真鯛。鏑の剥き方は扇形ですから末広がり。スッキリとした優しい吸い地は軽い真鯛の味わい。正月のお祝いらしく金箔がキラキラと華やか♫

お次はピルスナー(RYDEEN BEER)。

❹越前蟹と余市鮟肝
〜見るからに綺麗で美しいお料理。納豆を混ぜるようにして、トロッとなったところをスプーンで頂くという贅沢な逸品だが、思い切って掻き混ぜないとご主人の意図する味わいにはならないだろうな。

❺鴨の食べ比べ
〜福井の鴨と岐阜の鴨の食べ比べ。大好きな鴨ちゃんは焼き場でこんがりジューシーな焼き具合でしたから美味いはず。ご主人曰く、福井の鴨は片折さんで使うもの。岐阜はご主人が昔から使っている鴨。通常は岐阜の方が香りがあり、福井はクリアーな味わいだが、本日の鴨はどちらもレベルが高く美味すぎて甲乙つけ難いな〜とご主人の嬉しい評価。

❻手巻き寿司
〜本鮪、べったら漬け、胡瓜の手巻きを手渡しで頂きます。

❼八寸
〜大きなお皿に盛り付けた豪華な八寸。鶴の器は縁起が良く梅と水仙が季節感溢れてインパクトあり。翼を広げた鶴のお皿には、雉とセリのお浸し、スモークサーモンの黄身酢、干し数の子、鰆の西京焼き、たたき牛蒡。

羽子板皿の上には、子持ち昆布、茶ぶりナマコの霙酢、けしの実、クワイの芽、玉子真丈、のし梅、蛸(多幸)。お飾りを巻いた松葉の床飾りには、黒豆、ウドの梅煮、鏑の甘煮漬け、千社唐の味噌漬け。黄色と緑の丸い器には鰤といぶりがっこ。

❽最中
〜フォアグラとアンポ柿というスペシャリテの最中。濃厚なフォアグラに究極の甘いアンポ柿を合わせる。こんなにも合うのか凄技には毎度驚くしかない。

お次は、オーク樽で熟成した貴醸酒『萬寿泉』。

❾伊勢海老、虎河豚、蛤、粟麩の鍋
〜伊勢神宮に奉納するピンと伸びた伊勢海老の髭は生きてるよう。虎河豚は"福"を呼ぶお正月のおめでたさを鍋にしたもの。出汁は濃い目だが旨味たっぷり♫

➓焼きすっぽん炊き込みご飯
〜焼いたすっぽんと氷魚(鮎の稚魚)に鮮やかな卵黄の醤油漬け、鮮やかな緑色の菜の花を散らした炊き込みご飯。元気が出そう。

⓫紅白金団
〜金団の中には百合根、もはや老舗の和菓子屋かと思えるほどのクゥオリティ♫。

最後は、抹茶で〆て頂きます。

今夜は、来月伺う予定の『銀座 北がわ』の料理人さんも居られて賑やかな雰囲気。いつもながら、ワクワクさせる篠原さんのお料理は田舎料理を思い出させる豪快ながらも、物凄く繊細な味わい。

それに、ご主人と明るくため口になるお弟子さん達の師弟関係が、お客様を巻き込んだお店の雰囲気を明るくさせている。

ボッチのお隣りさんにも、何気に話題を振ってお店の雰囲気に馴染ませようとされるご主人。わたくしのご一緒様にも楽しそうにお話し頂き、こちらも嬉しくなる(^^)

篠原さんの姿に、気取らない清々しいホスピタリティを感じるのはわたくしだけではないはず。有名料理人にも拘らず、驕りのない姿勢にはいつも感心させられる。わたくしにも、必ず同郷の田舎の話題を・・・♫

今夜も楽しいひと時をありがとうございました♫
ごちそうさまでした。
今夜はお久しぶりの『銀座しのはら』さん。
コロナ禍となり仕事も頻繁にリスケとなったため、何度も日程変更の繰り返し。凡そ二年ぶりの訪問は楽しみ。久しぶりにお誘いした食べ友様も篠原さんとのご挨拶には力が籠ります♫

7月は『文月』、稲の穂が実る月。七夕をメインテーマに梶の葉をのせた料理から。梶の葉は彦星が天の川を渡る際の船の舵の形に似ているから。

まずは、シャンパン、ビールで乾杯♫

①香煎茶

②加茂茄子の脂煮、車海老、雲丹、長芋、桜の種
〜金と銀の糸は、五色の糸は笹にかけて厄払いをしたという行事を模倣したもの。爽やかな賀茂茄子と長芋に車海老の海の香りをのせて。

③鮑の肝を練り込んだ魚素麺
〜かなり濃厚な太い鮑素麺。ガッツリ鮑の入ったやっぱり田舎素麺だが、出汁は繊細にして上品な香りに包まれている。

④ノドグロの幽玄焼き、酢飯
~抜群の火入れのノドグロ、かなり酢を効かせた酢飯と茗荷がノドグロの濃い脂に中和されて旨味がアップしている。

⑤鮪太巻き
〜鮪のトロ、赤身、漬けのバラエティーにとんだ太巻き。ガリをのせて頂いてもgood♫

⑥鮎の炭火焼(琵琶湖産、郡上八幡産の食べ比べ)
~琵琶湖産は流れがないので脂がのってふっくらしている。長良川産は川の流れがあり野趣が溢れた筋肉質の味わい。"鮎は川の状態によって味わいも変わる"。ご主人の見識を伺う良い機会になりました。

⑦スッポンの唐揚げ
~お店のスペシャリテかな。スッポンの唐揚げを鰻の蒲焼風の味わいに仕上げたもの。身離れが良く脂の濃いスッポンの身を引きこまれるような蒲焼風で・・・好きです♡

⑧スズキの焼き物
〜小皿にはふっくらと焼きあがったスズキに山葵添え。唐突にスズキ小皿とは、やっぱり何らかの意図を推測してしまう。

⑨八寸
~篠原さんはお客様に出したい料理が多過ぎて、八寸だけでは収まりきれないのだろう。大皿に乗り切れない位に溢れた料理は、小鉢と小皿を分けて堪能させて頂ける。バカラグラスの色合いも美しく料理が映えます。

・無花果の胡麻たれ
・万願寺唐辛子
・ずんだ豆に帆立と白瓜
・トマトと蓴菜、青梅、若布と白玉
・ 桑名蛤と三つ葉のお浸し
・胡瓜とクラゲと鰻の酢の物
・蛸と小豆の小倉煮
・穴子の山椒焼き
・卵しんじょう
・椎茸とインゲン豆の胡麻白和え
・鱧カツ

⑩平貝の山椒醤油磯辺焼き、唐墨
〜厚みのある平貝にインパクトある山椒醤油。手渡しするお弟子さんの笑顔が可愛い♫

⑪鱧しゃぶ
〜夏の風物詩である鱧も豪華な料理の中では目立たない。

⑫蕎麦
~ご主人がザクザクと削り上げた氷の器に入れた芸術品のような蕎麦。酸味がキツイ宮崎ヘベスを目一杯のせて。

⑬炊き込みご飯
~毛蟹、トウモロコシ、枝豆を炊き込んだ彩り鮮やかなご飯はわりとアッサリ頂ける。

⑭水羊羹
〜濃厚な能登大納言を使ったもの。お抹茶で。

半端ないオーラを感じさせる篠原さん。大きな身体を折り曲げて蕎麦用の氷器をせっせと削っている。弟子がするような仕事を汗水垂らしている姿がファンの心を惹きつける。

期待を裏切らない彩り華やかな惹きつけられる田舎料理。料理の豪快さと繊細な味わいを併せ持つ類い稀な料理人。いつも感心するしかありません。

料理だけでなく何気に見逃しそうな一つ一つの所作や飾り付けにも、しっかりとした意図がある。もはや修行僧の雰囲気すら感じさせ、食べ手を飽きさせず巻き込んでしまう人間力に魅入られてしまうんだよな〜♡

ごちそうさまでした♫
銀座二丁目から時間通りに伺うと、なんと一番のり。
さっそく、アサヒ生ビール「琥珀の時間」をお願い。

こういう時期なので、お店の方もマスク姿。
皆さんが揃う前に、生ビールを頂きながら
暫し、篠原さんと談笑させて頂きます。♫

あらあらあら。
たまたま郷里が一緒の山奥の町だった。
微かな記憶の田舎の昔話に花が咲く・・・。♫

皆さん揃うと、ご主人のご挨拶から一斉開始。
これから、しのはら劇場のはじまりです。

・ゴマ豆腐、平貝、蝦夷鮑、チシャ、車海老
~ジュレ風の煮凝りが、絶妙な酢加減で味わいも
変わって実に美味しい。

・菱餅を象ったしんじょうの汁椀
~上の段が縞海老のしんじょう、下の段が蛤の
しんじょう。バチコと食用の春蘭をのせてある。
周りには鳴門のワカメ。バチコが効いている。

お次は白ワインにしようか迷っていると・・・、
ご主人からお酒が苦手ならお任せにしましょう。
手に取ったのは、ニッカウイスキー竹鶴(17年)。

・向付
~明石の真鯛、塩釜の本鮪、北海道の牡丹海老。
真鯛と牡丹海老は割醤油(薄いポン酢)、
特に牡丹海老はぷりっぷりで美味すぎる。

先日、未在でも頂いた黒い塊の昆布醤油を添える。
なかなかユニークで楽しい調味料だな〜。

・穴子の飯蒸し
~大きな穴子には、柴漬けの混じったシャリ。
紫色で色合いも綺麗な逸品を一口で頂く贅沢さ。

口のなかは柔らかな穴子と、柴漬けの酢加減が
相まって異次元の味わい。美味し〜い。♫

・八寸
~桜のお花見が今年はできないので、
八寸で味わって頂きたいというコンセプト。
桜の枝を立体的に組み合せ雰囲気をだしている。

本ズワイとウド、玉子で蒸しあげた卵しんじょう、
蓮根酢漬け、子持ち昆布、菜の花の辛子胡麻和え、
藁で燻した蛍烏賊、炊いたふきにこのわたのせ、
梅人参、長芋、串打ち(蛸、鯛子、フルーツトマト)
スナップエンドウ(塩雲丹)、赤貝とワケギのぬた。

お盆に乗らなかった三品。
フォアグラ最中は、アンポ柿にウイスキーゼリーが。
鮪とべったら漬のパリパリ巻き寿司は手渡しで。
筍は天婦羅が多いが、こちらはフライで。

・焼き白子(追加メニュー)
~半端なく綺麗で魅力的なぷりぷりした白子。
今年はかなり虎河豚の白子を頂く機会が多かったが、
その中でも最高に美味しい白子でしたね。♫

・すっぽんのたれ焼き
~一番美味しいと思うすっぽんのたれ焼き。
ご主人から焼きすっぽんに合う赤ワインを
サービスして頂くことに。ラッキー♫♫♫

前回、頂いたときは本当に驚いた逸品。(^_−)−☆
日本料理の素材としてのすっぽんという位置づけを
変えるような美味さなんですね。これがまた。
骨までしゃぶりつきながら、スッポンを喰らう。♫

・伊勢海老と蛤の椀物
~これは純粋に伊勢海老の出汁を頂く椀物。
最初に伊勢海老の身は花山椒とちり酢で頂きます。

伊勢海老の甘さを抑えるのに、蛤出汁を使う大胆な
発想。いい塩梅の出汁には試行錯誤なんですね〜。

・徳島のにゅう麺
~細いにゅう麺ではなく、徳島のちょっと太めの
にゅう麺が出汁に絡む。地元の徳島で見つけた
この太さの麺が丁度いいらしい。

・こごみとわらびの山菜ご飯
~ドキドキするような綺麗な山菜ご飯。
土鍋いっぱいに敷き詰められたこごみとわらびの
幾何学的な模様が刺激的なインパクトを与える。

皆さんの笑顔が、ホッとする空間を作りあげるのは、
やはり、ご主人の人徳なのでしょうね。♫

・焼肉と白ご飯
~ちょっと固めに炊いたご飯が近江牛に合うよね。
さっと炙った牛肉は肉の旨味だけで勝負できる。

・甘味、お抹茶

「伝統的な京都料理も素晴らしいが、落ち着いた
日本料理をするのはまだまだ早いんです。」

「今はとにかくやりたい料理を作っていきたい。
限界がどこにあるのかわからないですが・・・。」

香港にもお店を出す予定だが、コロナウイルスで
延期している様子。

いずれ弟子が育てば、暖簾わけもしたい・・・と。
自分はまだまだ銀座で頑張りますと嬉しい宣言。

まったくもって陰ながら応援してます。(笑)

またお伺いします。♫
ごちそうさまでした。
言わずと知れた『銀座 しのはら』。滋賀の人気店から2年前に銀座に移転された日本料理屋さんなので、関西人としては、どこか嬉しいような親近感が湧いてくるもの。

簡単に予約できるとは思えなかったが、たまたま伺う事ができてラッキー。(^ ^)
早速、魚好きの知人を誘って伺うことに。銀座駅から歩いて5分くらいでしょうか。

お店は地下にあり、エレベーターを降りると別世界が現れる。ゆるりと引き戸を開けると、パッと明るく爽やかな空間に誘われる。う〜ん、ワクワク楽しみ。

ゆとりあるカウンターが客をリラックスさせ、最上級の料理に輝きを与えるのでしょう。

まずは生ビールを飲みながら雑談していると、ご主人である篠原武将さんの挨拶が始まる。それからは料理が運ばれるごとに、料理や素材の説明を。

・秋茄子(たいたん)
〜煮干しで炊いただけの秋茄子。強烈な味わいがあるある訳でもなく、本当に自然体の煮物。煮干しの味が前面にでている田舎料理の風味。

・穴子(明石)
〜栗と銀杏を炊き込んだご飯に、脂ののった厚みのある穴子をのせて藁で包んだ田園風景を連想させる逸品。この穴子のホロホロとした柔らかさと栗と銀杏の食感の違いも面白い。

・蝦夷鮑
〜厚みのある蝦夷鮑をそのまま炊いたもの。鮑の水分と塩加減が海の香りを思い起こさせる。そのままなので味付け一切なし。それだけでこんなに旨みが出るものかと感心するばかり。

・お造り
〜本鮪(塩釜)、伊勢海老(宮崎)、ハリイカ(明石)どれも新鮮で旨い。ハリイカの飾り包丁がまた綺麗。

・椀物
〜一番出しに紅ずわい蟹のしんじょうと冬瓜、バチコ(なまこの内臓)。バチコを少しづつ頂きながら味わいを調整するという離れ業。へーそうなんだ〜。

・八寸
〜篠原さん渾身の逸品。田舎の虫籠を思わす竹籠に入った八寸。椀の中には、トマト浅漬け、粉吹き里芋(雲丹入)、万願寺、国産岩茸、栗甘露煮、黒豆の紹興酒漬け、柿のゴマだれが綺麗に並んでいる。

どれもお摘みとしては最高。それに戻りガツオ玉ねぎ漬けはパンチがあり、毛ガニの小鉢がまたいい感じ。それにしても田舎料理の雰囲気を醸し出す竹籠とは・・・。思わずメジロ籠かと思ってしまった。(*_*)

ご主人は柔らかな笑顔を絶やさず、派手な御召し物で着飾った女性の常連さんと話しながらも、他の客にも配慮しながら気さくにお話し頂きます。やはり、ご主人と直接話せるのがカウンターの醍醐味ですから。

もともと滋賀の方ですから琵琶湖の話になると、モロコも時期によっては使いますよとのこと。それから長浜の青首(真鴨)の話に・・・。

・最中
〜弟子の方から手渡しで最中を。なかにはフォアグラの塊とあんぽ柿が。このあんぽ柿がなんとも言えない不思議なインパクトを与えている。

・鮪べったら漬けの巻き寿司
〜見た目も鮮やかな巻き寿司であり、鮪とべったら漬けが見事に調和して美味すぎる。パリパリの海苔巻きの食感もまたいい感じ。

・焼き松茸(広島三次)
〜これはメニューにはない一品だが、皆さん注文していたみたい。国産の見事な松茸ですから、ワクワクするような独特の香りが漂い半端ない歯応え。

・スッポン焼き物
〜漬け込んだ大きなスッポンをしっかり焼いたもの。かなり濃厚な味わいで旨い。タレは鰻用のもので、トロトロとしたコラーゲンの食感にめっちゃいい感じ。骨付きですからしゃぶりつきますが、お絞りを変えて頂くというさりげない気配りがまた・・・。

・無花果の胡麻味噌焼き
〜無花果という果実に味噌が交わると料理になるんですね。不思議な風味だが甘い味噌みたいになって旨い。

・鴨汁
〜厚みのある合鴨を備長炭で豪快にファイヤ〜。合鴨の脂が旨すぎる汁物。鴨つみれも味わいがある。長浜の鴨料理屋さんで小骨を砕いてつみれに入れていたことを思い出した。あれも自然な味わいがあったな〜。

・子持ち鮎(長浜産)
〜型の揃った子持ち鮎を唐揚げとは。この揚げ方の見事なこと。焼き物ではないので、蓼酢ではなく木の芽酢で骨までバリバリと頂ける。お腹には卵がびっしり。

・上海蟹の炊き込みご飯
〜上海蟹の風味はあるが、もっと濃い香りを期待していたのでちょっと意外。やはりメリハリのある中華料理の先入観からであろうか。改めて日本料理の繊細な味わいを感じた次第。お代わりまで頂きお腹いっぱい。

・鴨だし蕎麦
〜先ほどの鴨汁にお蕎麦を入れて鴨だし蕎麦として頂きます。満腹のうえに駄目出しのようだが意外にサラリと頂けてしまう。

・栗餡の和菓子
〜女性の別腹という意味がよく分かるほど美味しく頂きました。最後に抹茶で締めくくり。

素材の素晴らしさを五感を使って最大限に楽しむ日本料理の奥深さと、その心を大切にする篠原さん。日本料理っていいな〜と改めて感謝・・・。

ワクワクする料理の中にも質素な田舎料理の原点が煌めき、『銀座 しのはら』の真髄に触れたような満腹の夜・・・(^-^)。

このスピードだと、きっと銀座も通過点・・・なんでしょうね。

ごちそうさまでした。

  • ❽八寸 ~クリスマスの発祥から文化のお話。鮪の山掛け、紹興酒のタレに漬けた甘海老と烏賊・雲丹ソース、青海大根の味噌漬け、干瓢、蛸、自家製の鱈のたちかま、堀川牛蒡の山椒焼き、庄内麩のチーズ挟み、紅白生須と唐墨、鯣烏賊の塩辛、生酢と芹のお浸し。
  • ご主人の篠原さん。キリッとし過ぎですよ(^^)
  • ❹淀大根と淡路の鯛の丸仕立て 〜淡路の鯛の強い味わいと柔らかく煮た淀大根が丸みある出汁には白髪葱のアクセント。篠原さん独特の田舎料理らしいちょっと濃い味わいが好きだな〜。

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2位

日本料理 たかむら (秋田、泉外旭川 / 日本料理)

5回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2022/10訪問 2022/11/26

【再訪】秋田、江戸料理のエンターテイメント『日本料理界の"兄貴"にはいつも驚かされる・・・♫』

秋田料理界の頂点に君臨する『日本料理たかむら』さん
秋田だけではなく、日本料理界の重鎮ですね

今夜は、秋田の食べ友様主催の食事会
全国の名だたる料理人から"兄貴"と慕われる高村さん
もはや何も説明する必要はないので、本日はお料理のみ

いつも食べ歩きばかりで、僅かながらの罪滅ぼしと
昨年は奥さまと一緒に伺って以来の訪問

低温で長期熟成された「ガージェリーエステラ」で乾杯

❶八寸
 特製玉子焼き カマスの風干し 石川小芋
 浅利と春菊の胡麻寄せ 車海老つや煮
 銀杏 生落花生 ばちこ
❷鱈の白子(秋田産)甘酢餡
❸イクラの醤油漬け丼(小)
❹沢煮椀
❺かんずり和え
 本鮪(八森)活蛸(秋田)鰤(噴火湾)
❻比内地鶏(秋田)首皮包み焼き
❼鰆(秋田産)蕪蒸し 百合根の餡
❽焼き茄子 汲み上げ湯葉 菊のお浸し
 黒皮南瓜の旨煮
❾毛蟹(秋田産)のクリームコロッケ
 海老芋唐揚げ 特製タルタルソース
➓すっぽん雑炊 香のもの
⓫特製モンブランと柿

誰にでも分け隔てなく接する"兄貴"の高村さん
和装の似合う笑顔からも凛とした雰囲気漂う女将さん
"あらっ"といつも笑顔で接して頂く女性スタッフさん
生真面目に料理を出して頂く男性スタッフさん

料理だけではない"日本料理 たかむら"のホスピタリティ
心豊かにして頂ける魅力的な数少ない超一流店

毎度、期待に違わぬお料理の数々には感心するばかり
ごちそうさまでした
今日は楽しみな秋田の夜。♫
お昼は大館で、きりたんぽ鍋を頂き、それから秋田には鈍行でのんびりと電車の旅。♫

冬の寒さを覚悟していたが、なんとも暖かい日差しに拍子抜け。だが、ポカポカした気候に長閑な田園風景は東北の厳しさを和らげてくれる。(雪景色の東北も魅力的なのだが・・・。)

ああ〜、懐かしの秋田駅。*\(^o^)/*
一昨年までは仕事で頻繁に伺っていた場所。食材の豊富さは言わずもがなだが、驚くべきは美味い料理屋さんがたくさんある処。

その秋田の頂点に立つのが『日本料理たかむら』さん。だが、その他にもお鮨屋、フレンチ、天麩羅屋、居酒屋など、其々のジャンルでも一目置かれるお店ばかり。

それに飛び込みで伺った割烹や小料理屋さんが、何気に驚くほど美味いお店だったりするんです。それからは、秋田の虜になった次第。

ちょっと遅めの時間帯にお願いしていたので、カウンター席は私たちを除いて満席。ご主人と奥様にご挨拶して席に。ご夫婦ともに相変わらず優しい笑顔でおもてなし。

まずは、低温で長期熟成された限定生ビール「ガージェリーエステラ」と、お薦めの「しらら」という炭酸水で乾杯。

「しらら」は白樺の味わいらしく驚くほどすっきりしている。たかむらさんの料理にあうように特別に作ったらしい。奥さまがお気に召したので重いお土産に。(^_^;)

・八寸
〜本モロコの山椒煮、銀杏、玉、きぬかつぎ、ゴマ寄せ。どれも大事に頂きたくなるほど、見た目も綺麗で繊細な味わい。

・蕎麦粥
〜牛タンで出汁をとった珍しい蕎麦粥。意外な組み合わせ。

ここでハイボールをお願いすると、ご主人から「とにかく飲んで欲しい珍しいウィスキーがありますが。」と、出てきたのは、『SUNTORY角』の原酒だった。・・・これがまた美味い。

・蕪餅
〜和食では蕪は出汁と分けるが、それでは一般的な料理になるので、出汁も使って蕪餅として全ての旨味を凝縮して閉じ込めたもの。ベステルキャビアをのせて上品に。これは絶品です。(^_−)−☆

・沢煮椀
〜10種類の山菜とキノコを昆布出しに濃くを出す為に豚の背油を入れて仕上げる。すっごく健康的な逸品。

・お造り
〜秋田産のアオリイカ、クエ、ホタテに水前寺海苔を添えて。やはり地物ですから鮮度抜群。

・比内地鶏の肉詰め
〜首皮に内臓以外の全ての部位を細かく叩いて詰めた肉の塊りを備長炭でじっくり焼き上げる。目の前の七輪で焼き目を入れて仕上げます。

・熊肉のシチュー(マッシュポテト添え)
〜予約の際に熊肉料理をお願いしていたので、てっきり熊鍋か熊肉煮込と思っていたが、現れたのは八丁味噌でちょっと甘めに仕上げた熊肉のシチュー。(*_*)

ご主人からは赤身の多い熊肉を見せて頂くが、やっぱりジビエでは熊肉が一番美味いので、調理法を間違えなければ、必ず美味く仕上がると豪語。

それにしても、熊肉を"洋食"に仕上げるとは、想定外の料理法に驚きを隠せない。いつもながら和食という枠に捉われない発想が凄い。m(__)m

・太刀魚の天麩羅
〜秋田産の太い太刀魚の天麩羅をタルタルソースで、それに海老芋はトリュフ塩で頂きます。

・白和え
〜ご主人曰く、白和えは材料に工夫が必要。味わいと食感にアクセントをつけるため、ベニアカネ、干しシイタケ、海老など画一的にならないよう配慮されている。

・イクラご飯
〜朝どれのイクラを、ササニシキとコシヒカリをブレンドした炊きたてご飯にのせて、モズクのお吸い物ないぶりがっこでシンプルに頂きます。

またまたご主人の交友関係の話にはなると、益々広がっているようで、イチリンハナレの◯◯さんの名前まで。どうも、色々な分野の料理人からは「兄貴」と呼ばれているらしい。

・たかむら麺
〜今や、大人気のたかむら麺。東京のイタリアン『TACUBO』さんでもパスタとして使われている。

・栗のモンブラン
〜イチジクのコンポートが隠された栗のモンブラン。めっちゃ美味い。

秋田のカリスマ料理人、高村さん。
毎回、新たな試みにトライされ何が出てくるのか楽しみ。定期的に訪問させて頂きたいお店です。(^_−)−☆

ごちそうさまでした。
3月になりちょっと寒さも峠を越したような秋田の夜。またまた『日本料理たかむら』さんに伺います。予約がとりにくいお店に変わりはありませんが、いつもタイミングがいいと言うか、有難いことに相性が良いのかもしれません。

いつもよりちょっと早い時間に伺うと、カウンターはまだ空きがあるが予約席ではあるようだ。今回からと言うか3月から値段設定が変わったらしい。お任せは、今までは8,000円と10,000円だったが、それに13,000円が新たに設定されたもの。

今まではオーダーだった熊肉やすっぽん料理等の良い材料を使う最上位クラスを常設的に設定されたとのこと。さっそく、新たなクラスでお願いすることに・・・。

【八寸】
~茶ぶりナマコは番茶で湯がいているので生臭さがなく、柔らかい絶妙な歯ごたえに旨味が染み渡る。天然子持ち昆布は噛むと味わいあるぷつぷつ感がいいね。ホタルイカの昆布締めにちょっと焼き目を入れている。アサリの出汁に山菜を入れて煮こごり玉子焼き風に。玉子焼きは正調江戸前の逸品。なぜかもろきゅう。

【比内地鶏の碗物】
~比内地鶏、すっぽんのワンタン、筍を加えた1品。それに野菜を添えたもの。とにかく上品な出汁と比内地鶏の濃くがなかなか強烈な美味しさで、すっぽんのワンタンも個性豊か。

それに、またまた素晴らしい御碗を使っている。目の前におかれた黒地に鮮やかな金色の漆を塗り重ねた立体感、色合いの奥深さが素晴らしい。器も料理の美味しさを表現してくれますね。

高村さんは、東京目白にあった江戸料理の名店である「太古八」で修行され、東日本大震災を機に「太古八」仕様のお店を建てて今に至るという由緒正しい江戸料理を継承する第一人者。それも秋田で・・・。

【毛蟹の巻き寿司】
~毛蟹の身がたっぷり入った巻き寿司。海苔巻きが強すぎて毛蟹の味わいがちょっと薄れているかな。

【金目鯛の焼き物】
~金目鯛は身が柔らかいので少し干してから、焼いている。干すことによって皮目もパリッと食感も素晴らしい。身を半分頂き残った皮だけでもパリッとして形も崩れないくらい。(写真をご参照)それに食用のほおづきと山ももを添えて。

【鮟肝の旨煮】
~ちょっと辛しを添えて頂くが、やはり味付けは旨煮になっているんですよね。ちょっと甘めで旨いな~。鮟肝の濃さに煮付け具合が絶妙です。

【お刺身】
~アイナメ、白海老、さくら鱒(本鱒)。アイナメの歯応えとじわっと広がる上品な甘みには塩が合いますね。白海老とさくら鱒のルイベも塩にすると混じりけのないそのまま素材の旨さ。

【すっぽん椀物】
~すっぽんの身がたっぷり、定番の蕪はそのまま使うのではなく、蕪を裏ごしして〇〇(ど忘れです)を加えて揚げた蕪餅に仕上げてあり、もちもちでトロトロの食感。すっぽんは卵があるのでメスを使うとのこと。ちなみに、見分けかたは尻尾が短い方がメス。蕪の使い方等、色々な工夫が素晴らしいですね。

高村さんも少し料理が落ちついたところで、今夜の話題は江戸料理とは?。「具体的にこれというものはありませんが江戸料理の哲学(概念)は明確ですね。『華美でなく、派手でなく、美しく。』この哲学(概念)が全てですから、本当に理解していないとここまでこれなかったと思います。」と目がキラリ。ちなみに、京料理はお公家さんの文化、江戸料理は武士の文化から・・・。

ところで江戸前は東京湾で採れた魚介を使った料理のことであり、江戸料理とは異なるとのこと。江戸料理や京料理はベースになる哲学(概念)なんですね・・・。

秋田に戻った当初は苦労したが、県外からもお客様がきてくれるようになって、ようやくやりたいことができるようになった。だから、伝統的な江戸料理の哲学を守りながら新しいことに挑戦できるようになりお客様には感謝してますとのことでした。

【お摘み】
~下関の天然河豚の白子が口の中で蕩けてしまう。庶民にはもったいないのでじっくりと時間をかけて味わうほど。それに白魚の海苔巻きだが、複雑な具の旨みが交じり合っている。

黒川カボチャ、アメーラトマト、きゅうりは、どれも新鮮で綺麗。ちょこんとのってる黄色い卵はすっぽんの漬け。色彩のバランスが取れて奇麗。

【甘鯛の松かさ揚げ】
~秋田産の甘鯛の松かさ揚げに春トリュフの塩で頂きます。パリパリの鱗はまたいいね。揚げ方のコツを教えて頂いたが、実際に調理することはないし・・・。

【虎ふぐの雑炊】
~虎ふぐ出汁の雑炊は上品で旨いのだが、ちょっと関西人には薄味かな。

【デザート】
~豆腐のティラミス風に抹茶かけ。これまた高村さん独自のアイデア料理。一番下の敷物にはパン生地にコーヒーを染み込ませて豆腐が洋菓子のティラミスに変貌している。これは豪華列車のトランスイート『四季島』にてだされていたもの。

他のお客様で料理に詳しい方もおられて勉強になりました。それにしても、高村さんの人脈というか、料理界のポジションは凄いですね。特に国内外を問わず超一流の料理人と頻繁にコラボされて、殻に籠らず新しい料理に挑戦を続けている姿勢が素晴らしいと思います。

いつもながら、ワクワクした楽しい料理界の話に美味しい料理の数々で大満足な夜となりました。

毎度のことながら、秋田はいいな~。
ごちそうさまでした。
またまた、東北に大寒波が訪れたタイミングでの秋田訪問。今夜は「日本料理たかむら」さんのゴールド獲得の御祝いに訪れたようなものです。秋田らしく寒さ(ー3℃)が身に染みるなか、雪に包まれたお店に到着。雪景色がなんとも幻想的でいつもながら期待感から気分が高揚してくる。

『こんばんは。ゴールド獲得、おめでとうございます。(*^^*)』

カウンター席に通されるなり、ご主人の高村さんに御祝いのご挨拶。高村さんも奥さまもニコニコ顔で『本当に嬉しいですね。東北では初めてなんですよ。』ほ~、それは初耳でした。

こういうことには斜に構える料理人がいるなか、地元の常連客でもない、京都の一高村ファンの言葉にも素直に喜ばれていることが懐の深さを感じて何か嬉しい。

今年のThe Tabelog Awardには共通の知人(Wさん)が招待されていたので、事前に日程を聞いていたもの。その後に、結果を知ってさすがに驚きましたね。ブロンズからいきなりゴールドですから。ちなみに、Wさんもブロンズを獲得されて嬉しい限り。

だが、高村さんはお客様の予約で欠席されたらしくご本人は残念だったと思います。ですから、奥様は『来年はお店を休んででも出席しますよ。』とキッパリ。

受賞式典の様子を携帯のビデオで見せて頂きましたが、こういう豪華な晴れの舞台に大都市以外の地方代表として登壇して頂きたいものですね。きっと、地方の料理人の方の励みになることでしょう。

カウンター席は今日も満席。前回と同じくカウンターの最後のお客になっていたようです。すぐにガージェリーエステラという低温で長期熟成された限定生ビールを注文。やはり美味しい。

【八寸】
~茶ぶりナマコは番茶で湯がいているので生臭さがなく、柔らかい絶妙な歯ごたえに旨味が染み渡る。天然子持ち昆布は噛むと味わいあるぷつぷつ感がいいね。本シシャモは北海道鵡川産で身が厚く食べごたえあり。玉子焼きは正調江戸前の逸品。

【すっぽんの茶碗蒸し】
~すっぽんの出汁が効いた茶碗蒸しに春トリュフをのせた豪華な逸品。この春トリュフの香りが口の中に広がる幸せ感が半端ない。底には柔らかく煮たすっぽんのコラーゲンたっぷりの肉が隠されている。探しだす楽しみもありかな。

【毛蟹の巻き寿司】
~毛蟹の身がたっぷり入った巻き寿司。鮨職人さながらの料理を出してたら鮨屋さん(Wさん)から文句言われますよ。

【ヤガラの碗物】
~3kgもあるヤガラの椀物。ヤガラは頭でっかちで長いのでこれくらいの大物になると、2m?くらいあるらしい。それにむくもち大根などの野菜を添えたもの。とにかく繊細で上品な出汁とヤガラの身が太くて旨い。

それに、この御碗が素晴らしい。目の前におかれた御碗の深緑の鮮やかさと漆を塗り重ねた立体感、色合いの奥深さに目を奪われる。ある京都の料亭から骨董品として売りに出されたもので、まとめて購入されたらしい。綺麗です。

高村さんは、東京目白にあった江戸料理の名店である「太古八」で修行され、東日本大震災を機に「太古八」仕様のお店を建てて今に至るという由緒正しい江戸料理を継承する第一人者。それも秋田で・・・。それに器にも拘りが・・・。

宿泊して連日来られるお客様に毎日料理を変えるのは、料理人としては当たり前のことと仰る。特に、2日目の方に八寸は出さないらしい。料理のレパートリーと対応力が凄すぎ。

【お刺身】
~ルイベ(鮭)、ヒラメ、赤貝(閖上産)。
ルイベとヒラメは混じりけのないそのまま旨さ。赤貝は叩いて開かせるが、高村さんは丸くなるように叩くので、内に空気が溜まり赤貝の香りが増すとのこと。なんと繊細なところにまでの気配り。

【焼き物】
~黒むつの塩焼きに椎茸の南蛮漬けと山もも。黒むつは身が厚く脂がのって旨い。それより椎茸の南蛮漬け。唐辛子やネギと合わせた酢に漬けた料理だが好きな味付け。

【百合根饅頭】
~百合根に海老と松の実を加えて蒸した饅頭。これは絶品でした。とにかく百合根を裏ごしして素材が蕩けるようで、百合根がこんなに美味しいとは初めて知りました。舌触りも良くほどよい甘みと上品な餡が蕩けるような本日最高の逸品。

【お摘み】
~下関の天然河豚の白子が口の中で蕩けてしまう。庶民にはもったいないのでじっくりと時間をかけて味わうほど。それに鰯の海苔巻きだが、複雑な具の旨みが交じり合っている。黒川カボチャ、アメーラトマト、きゅうりは、どれも新鮮で綺麗。

【蝦夷馬糞雲丹の天婦羅(昆布巻き)】
~巻いた昆布に蝦夷馬糞雲丹をたっぷり入れて天婦羅に・・・。火入れが難しいでしょうね。天婦羅専門店でも難しそうな感じ。トロトロで熱々で旨すぎる。

【たかむらの担々麺】
~これが有名な高村の蕎麦担々麺であり、立派な日本料理になっている。何にでも挑戦するんですね。飽くなき好奇心と挑戦する心意気が素晴らしい。

【デザート】
~豆腐のティラミス風に抹茶かけ。これまた高村さん独自のアイデア料理。一番下の敷物にはパン生地にコーヒーを染み込ませて豆腐が洋菓子のティラミスに変貌している。これは豪華列車のトランスイート『四季島』にてだされていたもの。

他のお客様が帰られたあとに、片づけをされている高村さんと暫し楽しい会話に・・・。秋田は素材も素晴らしいが、各ジャンルにおいて高村さんのようにレベルが高く美味しいお店が多いとの話になる。だが、営業日が重なるのであまり交流はなさそう。

かえってWさんのように県外の料理人との交流が多いらしい。最近は海外もとのこと・・・。交流のある方(料理人)のお名前を聞いただけでただ驚くのみ。フェンシングのOさんまででてくるとは・・・。

今夜は百合根饅頭が絶品でした。すると、高村さん、『前回は月の輪熊の肉系の料理でしたが、今日は魚と野菜中心だったので、丁度良かったでしょう。』げげっ・・・、前回の料理まで覚えておられ、ご配慮頂いていたとは。

またまた奥深く美味しい江戸料理と高村さん夫婦との楽しい会話で充実した秋田の夜となった次第。人を惹きつける高村さんの人間力と控えめな奥さまの人柄が魅力的なお店です。

あ~、また伺いたくなったなあ。
ごちそうさまでした。
"ようやく"という表現が本当にしっくりくるな~。なかなかタイミングが合わずに、延び延びになっていた「日本料理たかむら」さんに伺う機会がようやく訪れた。嬉しい限り。

今年からJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」の車内料理を提供することになり、かなり営業日も制限されていたこともあるが、それにしても超人気店ですから3ヶ月前の予約でようやく実現の運びとなった次第。

秋田らしく新雪が降りしきるなか、雪に包まれたお店に到着。雪景色がなんとも幻想的でいやがおうえにも期待感から気分が高揚してくる。

綺麗な玄関からお店に入ると、カウンターの最後のお客になっていたようだ。カウンター席に座ると御主人やスタッフの方が何気なく声をかけて頂けるので、すんなりとお店の雰囲気に溶け込んでいく。

注文はお任せ(10000円)をお願いしていたので、考えることなく先ずはガージェリーエステラという限定生ビールを注文。肉厚の薄いガラスコップの口当たりがいい。

【秋田産鱈白子の甘酢餡掛け】
~御主人曰く、「とにかく白子は鮮度が命なので、地元男鹿半島産に拘っている」とのこと。秋田で食べるには北海道産でも駄目らしい。ちょっと中華風の蕩ける白子は大好物。

ちなみに秋田では鱈の白子をだだみと呼ぶが、だだは男性という意味で、そこから白子をだだみと呼ぶらしい。また山形のだだ茶豆も本来旨い豆は、なぜか男性が食べるべきという古い考えから由来するものらしい。

【前菜】
~天然子持ち昆布は、お正月にしか頂かない料理なので旨さの基準がよくわからないがおめでたい雰囲気。本シシャモは北海道鵡川産で身が厚く食べごたえあり。焼き銀杏は一大生産地である愛知県曽於産であり大きくて粒揃い。宮崎産のきぬかつぎにカラスミをのせた一品はいい感じ。ばい貝は北海道産でいいお摘まみ。

玉子焼きは「正調江戸前です。」とのこと。そこから玉の旨さの話になるが、御主人としては今まで食べたなかでは銀座「鮨さいとう」の玉が絶品だったとのこと。トロトロとした旨さは別格であり最高らしい。でも、やはり鮨はちょっと値段が高いですよねとの話に・・・。

【すっぽんの茶碗蒸し】
~すっぽんの出汁が効いた茶碗蒸しに、やわらかく炊いた蕎麦の実をのせており、この蕎麦の実の香りが何とも言えないひなびた趣があって初めての食感。さらに五色あられの彩りがいい感じ。

次はさっぱりしたお酒をお願いする。頂いたのは「刈穂(シルキースノー)」秋田酒造。

【沢煮碗】
~セリ等の山菜にきのこ10種類以上を昆布出汁でまとめた碗物。ご主人が仰るとおり其々に個性が強いので昆布出汁で調和をとるというイメージらしいが、食べてみるとやはりかなり主張しあっているようだ。

カウンター席は地元の名士らしき2つのグループで其々に会話しているので、御主人はこちらから質問すると懇切丁寧に教えて頂き、奥様からも色々と話しかけて頂いて楽しい食事となる。それに男性スタッフ、女性スタッフも皆さん明るくハキハキとしてすごく感じがいいですね。御主人と奥様の人柄でしょうか。

御主人である高村さんは、東京の料理学校を卒業して目白にあった江戸料理の名店である「太古八」で修行されたらしく、奥さんもまた同じ料理学校出身。その後、秋田でお店を出していたが「太古八」の師匠から跡を継いで欲しいと・・・。ところが前後して師匠が亡くなり、意を決して跡を継ぐことに・・・。しかしすでに秋田で出店していたためそのまま秋田に残り、東日本大震災を機に「太古八」仕様のお店を建てて今に至るという江戸料理の由緒正しい歴史を語って頂いた。

てっきり京料理であり京都の料亭で修行されたと思っていたが、思いもよらない経歴の持ち主と聞いて驚いた。勉強不足で申し訳ありません。ですから、高村さんは伝統的な江戸料理を継承する第一人者ということなんです。それも秋田で・・・。

【お刺身】
・氷見の寒ブリ
~寒ブリの脂が醤油を弾くので大根おろしに醤油を吸わせて目ネギを巻くという工夫された1品。奥様からご指南頂く。
・佐渡の鯖
~軽く締めて炙り、胡麻油を薄く塗ってカラシで頂く。これは山葵がなかった江戸時代では辛しを使っていたことから。江戸料理らしいな。ちゃんと理由があるんですね。
・ヤリイカ(秋田)
~甘いヤリイカは、男鹿半島の塩と焼いた竹塩を軽くかけて頂くが更に甘味が増してくる。

料理を堪能しながら高村さんとお話していると、「ちょっと値は張りますが月の輪熊の肉を仕入れているので、如何ですか。」との嬉しいお誘いの言葉。実はお隣のグループは月の輪熊を目当てに来ているらしい。是非とお願いすることに・・・ラッキー。

ちなみに熊を狩猟できるのは冬眠する前まで。冬眠中は狩猟禁止。春先は冬眠明けの餌をたくさん食べた時期が旨いらしい。月の輪熊の肉をみせて頂いたが、脂身より赤身が多いのは珍しく今年最後の熊とのこと。グルメ芸人の○○も熊を食べたいので、この時期に予約してくるらしい。ちなみに4万円/kgの高級品。

【月の輪熊の煮物】
熊肉となると、かなり強烈な臭いや固さがあるのかと思っていたが、まったくもって旨い肉である。ゴボウとセリを炊き合わせた赤身は柔らかく煮物としても絶品。山椒を添えて。脂身もくどくなく意外にあっさりとした旨味が秀逸である。高村さんも今までジビエでは猪肉が一番美味しいと思っていたが、熊肉を食べてからは考え方が変わったらしい。でも脂身が旨いというが、やはり赤身あっての脂身ですから肉質のバランスが大事とのこと。

次のお酒は「影鳥海山」秋田県由利本荘市天寿酒造。何かやわらかな旨味と穏やかな香りが心地いい感じ。

【焼き物】
~大きな鰆の焼き物。秋田の鰆はお薦めとのことだが、広島の鰆も旨いですよ。

【お摘み】
・蛸の柔か煮~周りの皮の部分は柔らかいが、丸い筋肉部はしっかりした歯応えがある。
・鯵の磯辺巻きジュレのせ~これは見た目もお洒落な磯辺巻きだが鯵の風味は抑え気味。ジュレが綺麗。
・大黒たけ、黒川カボチャ
・食用菊~食用菊の秋田での呼び名は「もってのほか」。もともと天皇家は菊の御紋ですから、昔は菊を食べるとはもってのほかであるという意味からきたものらしい。なるほどと妙に納得してしまう。

【海老芋のトリュフ塩かけ】
~日本料理らしい蒸した海老芋にたっぷりのトリュフをかける味わい深い逸品。トリュフたっぷりで旨いでしょうと自信満々の逸品。

【お食事】
~白御飯に牡蠣の生姜しぐれ煮が絶妙。更にカラスミをたっぷりかけて頂く。〆の食事としては贅沢な御飯物。たっぷりとろろの入った汁が濃くて旨い。

また、デパートやネットで「たかむら」の贈答品を扱っているとのこと。え~そうなんだ。ということは、自宅でも頂けるんですね。するとその話に関連して、最近の地方で名を馳せたお店がすぐに東京に行ってしまうという話になる。高村さんとしては残念らしく、地方にいるから価値があるのにな~と呟く。そんなこともあり、地方からでも情報発信できると考えられたのでしょう。

【生麩のぜんざい】
~デザートには生麩と白餡のぜんざい。ぜんざいに白餡は珍しいが、とにかく甘さが絶妙に丁度良くこれは旨い。それに五色あられが綺麗。

奥深く美味しい江戸料理と秋田のお酒に高村さんとの楽しい会話で充実した秋田の夜となった。帰りにはご丁寧に玄関まで御夫婦でお見送りして頂く。お二人とも写真を撮影しようとすると、ピースサインというお茶目なお見送り。(^_^)v
 
ちなみにお店は会員制ですが、これは予約した方が連絡なしでドタキャンすることが多くなったので、やむ得ず常連さんか常連さんからの紹介の方の会員制されたとのこと。

「日本料理たかむら」に伺いたい方は日本全国にたくさんいます。どちらのお店でも、心ない方のために伺う機会を逸しているお客様がいることを理解して頂きたいものです。

秋田の「日本料理たかむら」。
人を惹き付ける江戸料理と高村さん御夫婦の人柄が魅力的なお店。

ごちそうさまでした。

  • ❶八寸
           特製玉子焼き カマスの風干し 石川小芋
           浅利と春菊の胡麻寄せ 車海老つや煮
           銀杏 生落花生 ばちこ
  • 全国の名だたる料理人から"兄貴"と頼られる高村さん
          誰にでも分け隔てなく接するホスピタリティが素晴らしい♡
  • ❷鱈の白子(秋田産)甘酢餡

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3位

菊鮨 (大野城、白木原 / 寿司)

6回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥20,000~¥29,999

2022/09訪問 2022/09/19

【再訪】大野城、瀬口さんの握りはいつも何か特別『益々進化する握り・・・♫』

福岡でのランチは大野城の『菊鮨』さん。
大野城は博多から電車で15分、福岡空港からも距離的には同じくらいの住宅地のなか。駅から徒歩10分くらいかな。昨夜の大分、黒崎の鮮魚系料理から福岡のお気に入りのお鮨屋さんへ♫

ご主人である瀬口さんの経歴は今さらだが、モナコ公国の経験などから更なる高みを目指しておられる料理人。いつもの玄界灘の魚介類を使った本格的な江戸前が楽しみ♫

まずは、生ビールと炭酸水で乾杯。

【お摘み】
❶真蛸〜コノワタの内臓系塩味が真蛸に蕩ける
❷鯛卵〜卵の味がわかる薄味にツンとこない山葵の香り
❸九絵お造り〜塩or山葵、葱。やっぱり博多は"アラ"
❹ヤイト鰹〜味わいあるスマ鰹は好きだな
❺真魚鰹の素揚げ海苔巻き〜もはや真魚鰹そのもの
❻喉黒蒸し鮨〜独特な喉黒の味わいある餡が絡む丼
❼渡蟹イクラ鮨〜さらに青海苔のせアクセント
❽鰆焼き物〜綺麗に飾り包丁を入れ焼きカラスミ振りかけ
❾ムラサキ雲丹の茶碗蒸し〜濃厚なムラサキ雲丹は嬉しい

そろそろ握りの準備。最初に伺った頃は米酢と赤酢の濃淡2種類のシャリを使い分けていたが、5年ほど前から赤酢(横井醸造)をベースにブレンドして今の赤酢のシャリに仕上がっている。

因みに、鮨のお米はシャリというが、釈迦の遺骨のことを仏舎利と書き、火葬され残った骨が真っ白で米粒に似ており、分骨された仏舎利がとても小さく米粒に似ていたから。

【握り】
①新イカ地物(姪浜)〜墨烏賊の子供は初々しい
②鱚(姪浜)〜地物中の地物、博多から近い姪浜漁港
③九絵(五島)〜上品な味わいが素晴らしい
④ヤイト鰹(五島)〜大好きなスマ鰹、握りも美味い
⑤新イカげそ(姪浜)〜新物は何か特別感がある
⑥鯵地物(玄界灘)〜根付きの鯵は脂ののりが半端ない
⑦小肌(熊本)〜有名になった天草の小肌は絶品
⑧メジマグロ(五島)〜クロマグロの幼魚だが大人の味わい
⑨本鮪(戸井)〜延縄で揚がった122kgクロマグロ、山幸より
⑩車海老(玄界灘)〜車海老は天草産だけではない
⑪蛤(九十九里)〜柚子の風味が効いて蛤の濃い味わい
⑫赤雲丹(山口)〜たっぷりの赤雲丹、奥さま大好物♫
⑬赤出し
⑭玉

一種類の赤酢に固定してから約5年、いつもながら熟成されたような香りながら硬めのシャリがたち、口にいれるとホロリと崩れる絶妙なバランスが心地良い。

玄界灘が中心の種は食べ慣れた魚介類が安心感をもたらしてくれる。楽しみな赤雲丹は近年味が薄くなってきた気がするが、他のお店でも同じような話を聞いた気候変動の影響だろうか。

美しい瀬口さんのお鮨、これからも末永く頂きたいものだ。
ごちそうさまでした。
年初から、久しぶりに福岡と北九州に出張。
タイミング良く仕事の合間を縫って、そろりそろりとお気に入りのお鮨屋さんに♫

今回はお昼ながら、事前に夜の部のコース(22,000円)をお願いしていたもの。他のお客様は皆さんお昼のコースらしく、当然ながらわたくしは入口近くのボッチ席。ご主人の握りの所作が見えにくいが、基本は黙食ですからね。

ご主人の瀬口さんは相変わらず清々しい出で立ちの好青年。失礼、今や福岡鮨の重鎮のお一人ですから、貫禄がついたような・・・♫

先ずは、生ビール、あとは白州の水割り。サッと間髪入れず第一弾のお摘みが登場。いつもながら新鮮な素材に工夫を凝らした楽しみなお摘み♫

【お摘み】
❶アコヤ貝〜第一弾は真珠養殖で知られるアコヤ貝の貝柱を食する。鰹と昆布出汁にトロッとした衣と貝身が絶妙 ♫

❷虎河豚刺し〜薄切り、皮に鴨頭葱を巻き、唐墨を薬味に舌にのせると玄界灘が押し寄せるよう ♫

❸タイラギ貝の磯辺焼き〜出汁の染みたタイラギを炙って刻み青海苔をのせた一品。香ばしさが食欲をそそる。

❹鰆~小鉢に大きな鰆の切り身に葱、胡麻、山葵をのせ、大胆にかぶりつく。

❺渡り蟹〜清酒と紹興酒に漬けた新鮮な渡り蟹、上海蟹の紹興酒漬けみたいな蟹の旨味にしゃぶりついてしまう♫

❻マナガツオ〜揚げたて熱々のまながつおに岩塩をふり海苔巻きで。熱々加減が半端ない。

❼天然牡蠣(佐賀いろは島)の茶碗蒸し〜小ぶりな牡蠣に味わいの濃いとろっとろのコノワタを合わせてアクセント。

❽虎河豚白子〜昆布にのせて焼いたプリプリの白子、焼き解した唐墨を添えて塩味を加える。小石原焼きのお皿に極上の幸せな逸品 ♫

そろそろ握りの準備。最初に伺った頃は米酢と赤酢の濃淡2種類のシャリを使い分けていたが、4年ほど前から赤酢(横井醸造)をベースにブレンドして今の赤酢のシャリに仕上がっている。

研究熱心な瀬口さん、いつも試行錯誤の繰り返し。ようやく落ち着いたのだろうか。シャリは角がなく口の中でホロホロと解けるよう。酢の立った正統派江戸前も良いが、シャリとネタの熟成された絡み具合が絶妙な塩梅の博多前も秀逸。

【握り】
①鮃~キラキラと軽く脂がのった熟成された味わいが好き♫
②喉黒〜しっとりと熟成された喉黒は酢飯に合う。
③細魚~昆布の出汁で〆たもの。
④ソデイカ〜もちもちとした甘味と食感。
⑤ハガツオ~白身に近い美味い鰹。
⑥本鮪漬け~漬け具合、もちもちとした食感が良い。
⑦本鮪大トロ~塩釜産、切り目を入れたねっとり旨味の技。
⑧蛤〜九十九里の蛤はやはり大きくて味が濃い。
⑨鯖寿司〜シャリを取り巻く上品な鯖。
⑩車海老〜大好きな天草の車海老にシャリと芝海老朧。
⑪馬糞雲丹〜色鮮やかで綺麗な馬糞雲丹。
⑫穴子〜定番の厚みとホロホロ感が秀逸。
⑬ヤイトカツオ(手巻き)~カツオのなかでは脂ののり秀逸。
⑭玉〜スエビの出汁で。
・赤出汁〜シンプルなナメコの味わい。

やっぱり地物のネタをふんだん使った赤酢シャリの握りが、とびきり美味い。それにアイデア豊かなワクワクするお摘みが素晴らしい。更なる高みを目指して頑張っておられる姿を、京都から応援しています。

今年はオープンして9周年らしく、帰り際に瀬口さんからそっと「9th Anniversary 菊鮨(浜地酒造)」を頂き、誠に有難し。浜地酒造の"ヨーグルトあまおう(酒)"はお取り寄せするほどの大ファン♫

多少は値上がりしたが、いつもながらこのコスパを維持しているとは驚きです (*_*)
ごちそうさまでした。
今夜もそろりそろりと、大好きな大野城市のお鮨屋さんに伺います。前日は博多の『鮨さかい』さんですから、奇跡的にも連夜の予約ができて嬉しい限り。昨年だけで3度も振られてましたから、本当に有難いことです。 ♫

今回もカウンターの中央でご主人の真正面というご配慮が嬉しい〜。ご主人の瀬口さんは相変わらず清々しい出で立ちの好青年。失礼、今や福岡鮨の重鎮のお一人ですから、やや貫禄がついたような・・・♫

今夜もお任せ(19800円)をお願いして、お鮨の味わいを邪魔しないハイボールで。先ずは、いつもながら新鮮な素材に工夫を凝らした楽しみなお摘みから。

今夜も凄いお摘みでしたよ〜╰(*´︶`*)╯♡

【お摘み】
・アコヤ貝〜真珠養殖で知られるアコヤ貝を食するという発想。鰹と昆布出汁にトロッとした衣と貝身が絶妙 ♫

・虎河豚刺し(玄界灘)〜薄切り、皮に鴨頭葱を巻き、唐墨を薬味に舌にのせると玄界灘が押し寄せるよう ♫

・渡り蟹(山口)〜ウヒョ〜、清酒と紹興酒に漬けた新鮮な渡り蟹の旨味を吸い取るように頂きます。絶品です♫

・牡蠣の茶碗蒸し〜いろは島産の小ぶりな牡蠣に味わいの濃いコノワタを合わせてアクセントに。

・虎河豚白子〜昆布出汁の味わいあるプリンプリンの白子に唐墨を削って塩味を加える。小石原焼きのお皿に極上の幸せな逸品 ♫

・タイラギ(豊前海)、馬糞雲丹(昆布森)〜出汁の染みたタイラギに熱を加え、馬糞雲丹をのせて炙った一品。香ばしい馬糞雲丹に優しいタイラギが良いね。

・まながつお〜揚げたて熱々のまながつおに岩塩をふり海苔巻きで。熱々加減が半端ない。

・喉黒〜皮目がパリパリで身はしっとりの喉黒を酢飯にのせて頂きます。うえには薬味の岩海苔で。

今夜は今までのなかでは最高、腰を抜かす位の素晴らしいお摘みでしたね〜(*^^*)

さあ、本番の握りがまた楽しみ〜♫
ム・ム・ム〜、あれっ何かが違うな〜(^^;)

そうだ、シャリのお櫃が1つだけになっている。今までは、赤酢の濃淡での2種類だったが、いつの間にか1種類になっていた。まだまだ試行錯誤を繰り返しているようで、瀬口さんの志の高さを見たような気がします。

【握り】
・アオリイカ(金崎)〜もちもちとした甘味と食感。
・真鯛(平戸)〜軽く昆布締めって好きです。
・鰤(対馬)〜珍しいかな。塩が合いますね。 
・本鮪(塩釜)〜10日ほど寝かせて。
・小肌(兵庫)〜酢加減も抜群。姿もシャキッと。
・カマス(京都)〜飾り包丁と炙りが食欲を唆る。
・蛤(九十九里)〜千葉の蛤は大きくて味が濃い。
・鯖寿司(博多)〜シャリを取り巻く上品な鯖。
・車海老(天草)〜シャリとの間には芝海老朧か。
・サワラ(天草)〜軽くスモークした香りが秀逸。
・赤出汁〜シンプルなナメコの味わい。
・馬糞雲丹(昆布森)〜色鮮やかで綺麗な馬糞雲丹。
・穴子(対馬)〜定番の厚みとホロホロ感が秀逸。
・玉〜スエビの出汁で。

今でこそ、菊鮨さんはミシュラン⭐️、食べログSilverのご常連ですが、初めて伺った頃は無印であり、その後は飛ぶ鳥落とす勢い。

今年こそ、更なるブレークスルーを果たして、ミシュラン⭐️⭐️⭐️、食べログGoldまで登り詰めそうな気がします。いつもながら、高みを目指すご主人の心意気がちょっと楽しみ ♫

地物のネタをふんだん使った赤酢シャリの握りが、とびきり美味い。それにアイデア豊かなワクワクするお摘みが素晴らしいんです ♫

それにしても、このコスパを維持しているとは驚き (*_*)
いつもながら福岡って良いよな〜╰(*´︶`*)╯♡

ごちそうさまでした。
お久しぶりの『菊鮨』さん。今回は時間的に余裕があり、また偶然にも予約できたもの。

それも今回はカウンターの中央でご主人の真正面というご配慮が嬉しい〜。ご主人の瀬口さんは相変わらず清々しい出で立ちの好青年。

いつもは義父や義兄夫婦とのランチで伺っていたが、今回は一人で羽を伸ばせる魅惑の夜。ワクワク。^_^

さっそく生ビールを頂きながら、左隣の地元の母娘と右隣の年配の食べ友らしき不思議なカップルにご挨拶。

【お摘み】
・真蛸(志賀島)
〜真蛸と茄子に酢味の効いたジュレとオクラのたたきをかけた夏らしい爽やかな逸品。見た目も綺麗。

・真鯛(姪の浜)
〜真鯛に雲丹醤油(余市)がけ。雲丹醤油はちょっとまったりした味わい。

・蛤(千葉)
〜蛤の天ぷらだが、かなりの大きさでジューシーで食べ応えあり。

・渡り蟹(五島)
〜渡り蟹とこのわたの茶碗蒸し。底から現れる具材がインパクトあり。

そう言えば、明日は『福岡・佐賀・長崎』ミシュランガイドの発売日。菊鮨さんは⭐️だったらしく、お祝いの胡蝶蘭が飾られている。

だが、ご主人の瀬口さんはまったく納得していないようで、お祝いの言葉にも「いやいや・・・」との反応。

それもそのはず、福岡市内の有名鮨屋は軒並み高評価だが、北九州の『天寿司』と大野城の『菊鮨』という福岡市外の一流店は⭐️のみと評価が分かれた様子。

表彰式では、その場に居合わせた天寿司のご主人と瀬口さんは、そのままお通夜のような打ち上げに参加することに・・・と、ご主人の裏話がまた楽しい。^_^

今でこそ、菊鮨さんは食べログ『Silver』だが、初めて伺った頃は無印であり、その後は飛ぶ鳥落とす勢い。まだまだ上り詰めそうな心意気がちょっと嬉しい。^_^

・ノドグロ(富山)
〜ノドグロにトロトロの山芋をかけているので、ノドグロの濃い脂身がサッパリと頂ける。

・太刀魚(天草)
〜分厚い身の太刀魚の串焼き。味わいが濃いな〜。

・穴子(韓国)
〜穴子の天ぷらをサクサクとした食感で。

・鱧(大分)
〜夏を彩る鱧の湯引きに大根降ろしがけ。湯引きした温かい鱧が珍しい。夏らしくさっぱりと頂ける。

さあ、これからは楽しみな握りと思ってお櫃を見ると驚いた。今までは、米酢と赤酢の2種類だったが、いつのまにか赤酢の濃淡での2種類になっていた。

まだまだ試行錯誤を繰り返しているようで、瀬口さんの志の高さを見たような気がします。そう言えばお弟子さんも増えている。

【握り】
・アオリイカ〜もちもちとした甘味ある食感。
・甘鯛〜食材のよさが秀逸。
・鯵〜志賀島の地魚が嬉しい。テンションが上がる。
・カスゴ鯛〜かなり酢が効かせた一品。
・縞鰺〜ご主人本日一押しの天然縞鰺。美味すぎ。
・本鮪中トロ〜10日ほど寝かして軽く熱を入れたもの。
・蛤〜千葉の蛤は大きくて味が濃いな〜。
・車海老〜シャリとの間には芝海老朧がないかな。
・鮑〜宗像の鮑とは驚いた。
・赤雲丹〜夏の楽しみ。唐津の赤雲丹。嬉しいな。
・赤出汁〜口休め。
・穴子〜対馬の穴子は定番の厚みと美味さ。
・鉄火巻き〜本鮪の綺麗な赤身を使った贅沢な一品。
・玉〜スエビの出汁。

高揚して気分良く握りを頂いているなか、左隣のおばさんが、かなり酔ってちょっと手がつけられない。ご主人も苦笑い。(^_^;)

ちょうど右隣の年配の上品な奥様が色々と話しかけて頂き助かった。オタクっぽい男性の食べ友さんとの関係は詮索するまい。3人でお店の情報交換もまた楽し。

ところで、今夜のお鮨とお摘みも期待通りだったのだが、初回のような驚きがちょっとなくなってきたかな。

だが、これもいっときの臥薪嘗胆の時期であり、きっとこれから新たな次元にブレークスルーするでしょう。

菊鮨の魅力は握りはもちろん、爽やかな瀬口さんの凛とした佇まいと流れるような所作に尽きる。更なる志が楽しみ〜。(^_−)−☆

ごちそうさまでした。
う~ん、やはり唸るしかない。お昼のおまかせでありながら、この洗練された鮨の旨さは半端ない。博多から電車で10分くらいの博多近郊の大野城駅近くの住宅街にあるお鮨屋さん。

女房の実家である六本松からは離れているが、義父が住む高齢者マンションからは近いので有り難い場所にあります。有難いことに連休中の帰省最終日に予約がとれたので伺うことに。

カウンター10席全員が揃ったお昼の時間通りに始まります。ご主人とお弟子さんがひととおり準備を終えると、軽くお摘まみから。まずは、女房と義父の末永い健康を祈って生ビールとお茶で乾杯。らしからぬ理由ではあるが・・・。

摘みのあとは、いよいよシャリ造り。大きく奇麗な寿司桶が二つに、炊いたばかりのおひつが二つ並ぶ。それぞれに米酢と赤酢をかけて鋤いていく。このご主人のこなれた所作が美しいですね。

こちらのお店のシャリは桁外れの旨さなんです。軽く握られた鮨飯はふかふかで、形が崩れそうで崩れない寸前の絶妙な極みが凄い。特注の大粒米を固めに炊いているので、口に入れるとハラリとほどける。前回、このシャリに驚いた次第。

【お摘み】
・イカソーメン
~綺麗な飾り包丁の入ったアオリイカに、キザミキュウリ、はりしょうがを添えた軽いジャブのような爽やかなイカソーメン。

・アオサ(天草)の茶碗蒸し
~キノコを入れた茶碗蒸しのうえには鮮やかな深緑のアオサが海の香りを漂わせる1品。

【握り鮨】
・アオリイカ(宗像)
~寝かせて余分な水分抜いているので、もちもちとした食感とねっとりした旨味を増している。最近のアオリイカは北九州沖で揚がると聞いていたが、実は宗像産が多いらしい。

・マグロ赤身(沖縄)
~ご主人によると、今の時期のマグロは沖縄産がいいとのこと。それも今日は200kgを越えるビックサイズのマグロ。綺麗な切り分け方や丁寧な保存の仕方に料理人のプライドが垣間見える。

・マグロ中トロ(沖縄)
~しつこくない脂身が程好く蕩けるような中トロ。う~ん、やっぱり中トロが好きだな~。
(’-’*)♪

・甘鯛(島原)
~これまた寝かせて昆布締めされた甘鯛。只でさえ旨い甘鯛が甘みを増してねっとりと絡みつく。シャリと甘鯛の間に何かが・・・。

・真鯵(壱岐)
~肉厚の鯵らしい鯵の味がする。(ややこしい表現ですが・・・)

・ホタテ(北海道)
~これまた3日寝かせて水分を抜いたホタテを、味つけしたホタテ出し汁に戻して漬け込むという手の込んだ逸品。ホタテの味が濃いな~。

・車海老(大分)
~奇麗なグラデーションの車海老。シャリと車海老の間に芝エビのオボロが入っており一味変わった濃厚な味わい。

・ノドグロ(対馬)
~塩絞めしたノドグロに炙りを加えているので、脂の旨味に香ばしさが加わって旨い、旨い。

・赤貝ひも軍艦巻き(宇部)
~海苔にシャリをおき、シャリが隠れるくらいの赤貝のひもをこれでもかとのせて、「さあ、どうぞ・・・」。

・桜マス
~奇麗な桜マス。女房が好きみたい。

・馬糞雲丹軍艦巻き
~海苔にシャリをおき、シャリが隠れるくらいの大きな馬糞雲丹をのせて「さあ、どうぞ・・・」。赤雲丹ではなく残念だが。

・穴子白焼き(対馬)
~蕩けるような穴子にほんのり甘い煮ツメをかけて、旨い旨い。

・玉(海老すり身)
・ぜんざい(いちご、焼き餅)

【追加】
・コハダ
~江戸前鮨のコハダが好きだな~。

食事が終わると、数名のお客が残ってご主人と暫し談笑。モナコで料理人として修行していた時期の苦労や日本との違いなど楽しいひとときでした。

昨夜は、中洲「独酌しずく」で五島の泳ぎ鯖刺しと対馬の穴子刺しを頂き楽しんでいると、大将と菊鮨の話に。ともに女性誌フィガロに掲載されたらしく・・・。

お昼だけの判断で申し訳ありませんが、個人的には握り鮨では「菊鮨」かな~。

毎度、ごちそうさまでした。
博多のマイレビ様が口を揃えて絶賛するのがこちらの菊鮨さん。場所は白木原駅から歩いて8分程度の住宅地の中にある。今回は久しぶりの女房孝行、博多に住む義父(91歳)、義姉夫婦の5名でお伺いした次第。

大将は2代目(30歳台半ば?)であり、こちらが実家らしく、家業である鮨屋を継ぐときに『菊寿司』から『菊鮨』に店名を変えて新装開店したとのこと。あ~なるほどね。でなければ、博多から離れたらこんな住宅地にお店はださないでしょうね。やはり開店時はまったく客が来なかったようだが・・・。

元々は当時博多の最上級老舗であった河庄で修行する予定だったらしいが、縁があり高玉で修行することに。その後モナコの高級ホテルの料理長として数年勤めていたとのこと。確かに、当時の博多鮨屋では河庄と高玉が双璧だったと思う。あの頃の接待鮨屋はこの両店で決まりみたいな雰囲気もあったが、残念ながら今ではその頃の勢いもなく、時代の変革に流されてしまったようだ・・・。

注文は、お昼はおまかせ(5000円)のみ。お摘まみが2品、握り鮨が12貫、赤だし、デザート。まずは生ビールと思ったが、瓶ビールしかない。だが、かえって雰囲気があるかな。

【お摘まみ】
・魚皮の酢和え物
~こりこりと歯応えがあり酢味なのでいい感じ。

・梅餡の茶碗蒸し
~爽やかな梅の酸味をだした茶碗蒸し。握り鮨を頂くの前の胃を優しく整える。

生ビールの次は地元のお酒を薦めて頂く。福岡の井上合名会社の「ポルチーニ」。井上合名会社は1922年創業、筑後平野の三井郡大刀洗町にある。イタリアの松茸といわれる香りが高い「ポルチーニ」は、芳醇な香りが特徴のひやおろしである。

お摘まみをだし終えると、次は炊いたお米の入った2個の大きなおひつをカウンター袖に。其々米酢と赤酢を入れると、お米をしゃもじでさっと切り分けるようにかき混ぜる所作がさくさくと素早くて綺麗な流れである。大将によると、当たり前だが鮨屋はやはりシャリが一番大事。お米は、佐賀県白石産のヒノヒカリを使い毎回水分量は計って必要な分だけ炊き上げる。

確かにシャリの米粒の食感がハッキリと感じられ旨味が残る。特に赤酢は色合いが綺麗で米粒がくっきりと分かれているのがよく解る。米粒一つ一つを感じるくらいのちょっと堅めのシャリが心地よい。さらに、奥深い朱色が色鮮やかで綺麗な赤酢のシャリがいい感じ。

【握り鮨】
・カマス(大分産)
~皮目が綺麗なカマスであるが、2~3日寝かせて旨味が皮目までまわった逸品。身が締まっていい感じ。

・本マグロ(大間産)
~築地市場から仕入れた本マグロだが、大間産のブランドマグロでかなり旨い。

・さわら薫製
~燻製が効いていて香りがたっている。さわらはよく自宅で西京味噌漬けを作る。あっさりとした白身なので何にでも染まり易いが、本来の旨味は変わらない魚だと思う。

・赤雲丹(唐津産)
~この赤雲丹が楽しみでした。深紅のシャリに深い黄色というか金色のようなお鮨が旨そうだったが、やはり予想通りのねっとりとした濃厚さが素晴らしい。

・穴子(対馬)
~とにかくほろほろと蕩けるような。大将が何度も「これは絶品ですよ。」と言うくらいの旨さ。確かに下準備が全てのような穴子だが、やはり素材も素晴らしい。

・〆鯖(五島)
~五島の鯖であれば、博多ですから江戸前に拘らず炙り生鯖でも良かったのではないでしょうか。泳ぎ鯖の旨さは知っているつもりなので、ちょっと残念かな。

・サンマ(釧路)
~今年の秋刀魚は型が小さすぎると言われているが、お鮨にするとあまりわからないかな。

大将は魚の状態をみて寝かせたり昆布締めしたり炙ったりと判断されており、色々と工夫されたお鮨は飽きさせない。本当に研究熱心なのでしょうね。ネタ木箱から下準備した魚を丁寧に取り出す所作が流れるようで素晴らしいですね。魚を大事に扱う態度やきびきびとした動きを見ていると清々しい料理人の姿勢がよくわかります。仕事は異なりますが勉強させて頂きました。

・あら(宗像産)
~博多といえば「あら」。関西では「クエ」。独特な味わいがあり旨味が濃い大型魚。寝かせていたかな?

・はがつお
~はがつおらしくないかな。とにかく旨い。

・金目鯛
~ねっとりとした旨味が舌に纏わりつくようで旨味がずっと残るような食感。やっぱり脂が旨いんですね。

・活きゲソ
~流石にさっきまで活きていたゲソは、新鮮で旨い。素材を前面に出す博多前なのでしょうか。

・イクラ(新物)
~イクラはいつもながらなかなか産地の違いや旨味の違いがよくわからない。

・玉
~意外にあっさりとした玉であり、店名の刻印もないシンプルなもの。

翌日、大濠公園近くのフレンチ「トアヒス」のランチに伺うと、菊鮨の大将もよくお店に伺うらしくご存知とのことであり、今まで何度か一緒にコラボ企画をやっていたとのこと。なんという奇遇でしょうか。いつもながら不思議な縁とはあるものだ。

義父や義姉夫婦も満足したようで連れてきてよかったと感謝する次第。特に義兄はこれから接待に使おうと大将から色々と情報を得ているようである。ちょっと嬉しいかな。

とにかくふわっとしたシャリの食感や赤酢の色彩が鮮やかで、味も見た目も素晴らしい、満足感の高いお鮨屋さんに出会えて幸せである。やはり博多の鮨屋さんは若手の台頭で活気があると聞いていたが、その通りと感心するばかり。次回は夜に伺います。

爽やかで清々しい大将の工夫を凝らした濃厚な鮨に大満足。
「やっぱり、博多は良かね~。好いと~と。」

ごちそうさまでした。

  • ②鱚(姪浜)〜地物中の地物、博多から近い姪浜漁港
  • いつも清々しくキリッとしたご主人の瀬口さん
  • ❽鰆焼き物〜綺麗に飾り包丁を入れ焼きカラスミ振りかけ

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4位

草喰 なかひがし (元田中、茶山・京都芸術大学、出町柳 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2018/03訪問 2018/03/08

京都、銀閣寺の佇まいそのままに『自然の素材を日本昔話のような料理に・・・』

女房の誕生日祝いに合わせて、なかなか予約できなかった『草喰なかひがし』に伺いました。天気もぽかぽかと暖かく、早めに着いたので近くの銀閣寺当たりの雑貨屋さんを散策する。

時間近くになるとお店の辺りには他の予約客が三々五々集まってきている。鮮やかな暖簾が掛けられ入店すると、早目の予約だったせいかご主人の前の席に通される。ラッキー。しばらくすると、ご主人の中東さんからカウンター席のお客様にご挨拶。

今日は3月3日の雛祭りですから、特別にお雛さまにちなんだ料理を加えているとのこと。良い日に伺うことができたと女房と顔を見合わせる。(*^^*)

中東さんは昔ながらの堅物な料理人かと思っていたら大間違いでした。まずは、瓶ビールを注文すると驚いたことにカウンター越しにビールを注いで頂くという、何と腰の低い方であろうかと恐縮する。

注文はお任せ(8000円)、まずは瓶ビール。あ~昼酒は効きますが、暖かいお昼なので気持ちよく飲めてご機嫌さんになること間違いなし。

それぞれの料理の配膳が済むとご主人から料理を説明されます。感心するのは必ずひとつひとつの料理に意味合いがあり、ストーリーがあること。

例えば、八寸では「猪肉と堀川コボウに胡瓜の塩漬けをのせてます。それに和菓子に使われるキラキラ光る削った白い粉のような氷餅を振りかけて雪に見たてて・・・。」みたいな。京都の景色を重ね合わせた想いが籠っているよう。

【八寸】
~見た目も綺麗な八寸。先程の料理の説明通り・・・。猪肉の味付けがしっかりしており脂身の旨味が濃くて絶品です。煮蛸、蕪巻き(牡丹の花風)のなかは干し柿とカラスミ?、一口で頂くがちょっとした酸っぱさが甘みと調和していい感じ。

菜の花は湯がかず煎り焼きにして香ばしさと苦みが春らしい。自然薯を土に、エンドウ豆を草に見立てて春の息吹を表わしている。蛤の殻を開くとご飯にツクシ2本ときんかんが合わせて雛祭り。

【椀物】
~麩餅の入った白味噌仕立ての椀物だが、これがめっちゃ旨い。白味噌味が濃厚、甘めで素晴らしい出汁と思いきや、ご主人に聞くと出汁は一番だしで殆ど気づかないくらいの薄味らしい。白味噌の麹の味わいが濃いので出汁は要らないとのこと。何とその白味噌は奥様の実家で造る特注品らしい。素材を生かすにはあまり出汁は要らないんです・・・と。

ご主人はなかなか面白い方だな~。料理の説明の際に必ず唖然とするような駄洒落や親爺ギャグを放り込んでくる。それも、真顔で・・・。(((^_^;) 
思わず「吉本新喜劇所属ですか?」と、のり突っ込み。最初は店内がへんな雰囲気になるが、皆さん慣れてくると、段々笑顔になってくる。なかなかやりますな~みたいな。思わずニッコリしてしまう。

【お造り】
~3年間地下の綺麗な湧水で育てた鯉の洗いなので、淡水魚特有の臭みもなくさっぱりとしている。皮は歯ごたえのある食感に、鱗はパルパリに揚げてアクセントに・・・。

【口直し?】
~炊きたてのやや堅めのご飯(アルデンテ)を少しだけ椀に入れてあり、グラニテ(口直し)のように頂く。斬新な間の取り方?。

【焼き物①】
~久しぶりに頂く琵琶湖の丸々としたホンモロコ。なかなか頂く機会がないので珍しい逸品。備長炭で丁寧に角度を変えながらじっくりと焼き上げるので焼き加減が最高。それをのびる酢で頂くが、塩が効いているのでそれだけで充分美味しい。

添えられた野菜がどれも新鮮で色鮮やか、食感もパリパリ。晩白柚の皮で作った味噌のようなジャムをつけて頂く斬新な料理。晩白柚とはちょと酸っぱくてやたら大きな柑橘類。久しぶりに頂くが確か熊本の名産。

【焚合せ】
~海苔と筍の炊き合わせだが、繊細すぎてあまりインパクトがないかな~。

【小椀】
~確か毛蟹の和え物、しっかり混ぜて頂きます。

【野菜のお浸し】
~これも超薄味で野菜(畑菜、黄湯葉、わらび等々)の味が優先され、優しい味わいになっている。

【焼物②】
~岩魚は頭・身・尾・骨の四部分に分けられ備長炭で焼き加減も変えてある。頭はしっかり焼いてあり頭ごとばりばり。身は厚みがあり皮に焼きめがしっかりだがホロホロとほぐれるくらい。尾と骨はパリパリで香ばしい。部位の違いが鮮明。

【食事】
~カタクチ鰯の干物、炊合せ、お新香、菜の花。まずは炊きたて熱々のご飯を頂く。次からは「卵かけご飯」「おこげ」「お茶漬け」を選択できるが、皆さん一通り頂いている。なかには何度もお代わりする強者も。

卵かけご飯を「TKG (卵かけご飯)」と仰られ、それにカラスミをたっぷりのせて「CTKG」と・・・何ともお若いですね。(((^_^;)

それに朝どれの黄身の濃い卵が素晴らしい。「おこげ」はちょっとだが竈炊きの香りと焦げたお米がいい感じ。「お茶漬け」は山のように見立ててほ~っと唸るが、これをニューヨークと・・・。(((^_^;)

ご主人は弟子に任せっきりではなく、常に目配りされて、全てのお客様に満遍なく話しかけられ、自らご飯のお代わりの対応までされている。そこがまた凄い。

【デザート】
~長いへたのついた取れたてのイチゴ。それに濃くのある麹、綺麗な菱餅に見立てた生麩入り。

流石に京都でも人気のある予約の取れない京料理店。ご主人の中東さんの物静かながら強烈な個性が魅力的ですね。全ての料理を日本昔話のようなストーリーのある美味しくて楽しい会話の場に変えてしまう中東ワールド。

帰りには、わざわざ玄関まで出てこられてお見送りまでして頂いた。ついでに快くお写真まで・・・(観光客状態)。たいへん美味しく楽しい時間に感謝。人気があるはずですね。

ごちそうさまでした。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

小判寿司 (中豊、磐城棚倉 / 寿司)

8回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.9
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥20,000~¥29,999

2020/08訪問 2020/09/07

【再訪】磐城棚倉、鄙びた山奥に潜む東北の雄『心安らぎ楽しい鮨を・・・。』

久しぶりに磐城棚倉駅に降り立つ。
東北で今までお世話になった馴染みのお店を改めて再訪しようと巡る旅の第2弾。昨年来こういう状況になったので10ヶ月ぶりに再開。

前回は秋田〜青森を3日間、今回は福島を2日間の旅。京都から郡山、磐城棚倉へ。磐城棚倉は東京からでも新幹線と鈍行を乗り継いで3時間という遠路 (^_^;)

これも、ご主人である和知さんの人柄とハイブリッドな握り鮨の実力に、福島の片田舎というギャップが惹きつけるもの。言うは易し、ちょっとしんどいが、ワクワク感が勝るのもまた事実 ♫

招き猫が迎えるお店は清潔感のある明るい設えであり、カウンターも広く安心感がある。待ち構えていたご主人と奥さまからは笑顔でお出迎え頂きます。

初めて伺った頃は、食べログのブロンズになる前かな。今や押しも押されぬ東北鮨屋の雄となり、嬉しい限り。夜の最後の客になるまでヘロヘロになり、帰りは奥さまの車で地元の鄙びた旅館にお送り頂いていた頃が懐かしい。

まずは、スパークリングワインをグラスで。ハーフボトルを開けて頂くが、結局飲み干すことに・・・(^_^;)
それからは、白ワインで。

【お摘み】
・だだちゃ豆
〜山形県鶴岡市の白山地区で生まれ、そこでしか栽培されない特産品。噛むほどに味わいが増し、丹波の黒豆と双璧かな。山形出張時にはよく頂いたもの。

・牡蠣オイル漬け(岩手廣田湾)
〜ゆっくり湯煎して火入れした岩牡蠣をオイル漬けに。ぷりぷりの身が嫋やかなイタリアン的な味わい。

・とうもろこしの茶碗蒸し
〜朝採れの地元産とうもろこし摺流しを茶碗蒸しにそっとのせたもの。今までも宮崎のゴールドラッシュや静岡の甘々娘を頂いたが、比べものにならないくらい甘くてジューシ〜。お代わり〜な気分♫

・お造り
〜ヒラメ(常磐)、鯖(静岡松輪)。おおっと、生鯖かと思ったが、「軽く締めてます」。だが、かなりの鮮度が色合いに表れている。ヒラメは肝醤油で。

・蒸し鮑(相馬)
〜5時間蒸しただけの鮑。自ら旨味を増してしまう鮑も凄いといつも思ってしまう。肝をご飯に混ぜ込んで一品にしたもの。これは残った肝でなくとも「充分、肝はありますよ。」

・鰹(気仙沼) 
〜気仙沼の鰹も焼津の鰹と双璧。最近、頂く機会が多いので、一度並べて食べ比べしたいのだが、誰か企画して頂けないでしょうか。

・カラスミ、鰹、クリームチーズ、
〜お酒のお摘みに最適なカラスミに、鰹とクリームチーズを加えて柔らかな味わいに。

・カマス塩焼き
~北三陸平尾町のカマスと蛸。スダチでさっぱりと。

【握り】
・石垣鯛~神経締めが良くわかる食感
・石影貝~見た目はトリ貝
・太刀魚~身がキュッと締った太刀
・本鮪大トロ~さっぱりした味わい
・本鮪漬け~丁度よい漬け具合
・新子~そろそろ最後の時期かな。浜名湖。
・鰯~根室の鰯はとろっとろ
・才巻海老~当たり前のような美味さ
・雲丹~天草産赤雲丹と函館産馬糞雲丹の食べ比べ
・新イカ~鹿児島産スミイカの子供
・穴子~対馬産穴子を塩と煮詰で食べ比べ
・玉~出汁巻きとふわふわのカステラ風
・鉄火巻き(追加)
・アサリの味噌汁
・果物~地元の桃とアイス

ネタは卸屋だけでなく直接漁師から仕入れている。取引先も全国区。シャリはコシヒカリを使い、水は宮城の酒蔵で汲み上げたもの。いつもながら、拘りが半端ない。更に高みを目指して頂きたいものです。

お客様はやはり全国から。本日はわたくし京都と東京や仙台から。地元の方がおられない。ご主人の和知さんは特に東北の料理屋さんとの繋がりが強く、秋田のT◯さんや仙台のK◯さん。お客様もよくご存じでそちらのお店の話や紹介の斡旋まで。

久しぶりに伺い、お元気そうでちょっと安心。
次回は京都でお待ちしています ♫

ごちそうさまでした。
久々に磐城棚倉駅に降り立つ。こじんまりしたお店が並ぶ商店街にも全く活気が見られない典型的な過疎化の町。

お昼『粋・丸新』で食べ過ぎたので、ちょっと時間を遅らせて頂き、お店の前に鎮座する招き猫に誘われるがまま小判寿司へ・・・。m(__)m

引き戸を開けると、なぜかここだけは異次元の世界。いつものようにご主人の和地さんが笑顔で待ち構える。

あれ?
今夜はカウンター席に先客は居らず、個室とテーブル席が賑わっている。いつもは遠方から訪れる客が多いが、珍しいことに皆さん地元の方々みたい。

いつものように生ビールから。すると間髪入れずお摘みが出てくる。

【お摘み】
・メカジキ(燻製)と銀杏
〜メカジキは寝かせて軽く燻製を効かせ薄くスライスされた生ハムのような味わい。確か前々回に頂いたかな。銀杏はアクセント。

・イクラ漬け(自家製)
〜ご自身で軽く漬けこんだイクラ。御飯が敷かれてスプーンで頂きますが、上品な薄味がお洒落で旨い。翌日の『粋・丸新』にも出されていたな~。

・ホシガレイ(気仙沼)刺身
〜4日寝かせたもの。かなりさっぱりしている。

・タラ白子の餡掛け
〜ぷりぷりの白子にクエで出汁をとった葛の餡掛け。これは上品で旨いですね。葛は何とも言えない郷愁を誘う味わいがあり好きだな~。

・鯖締め(天草)、バッテラ(金華鯖)
〜鯖の食べ比べ。魚の中では最高に旨い鯖。各地の生鯖を食べ歩くくらいなので嬉しい限り。軽く締めた天草の鯖はまだちょっと脂ののりが浅いが、このバッテラは脂ののりと酢加減が素晴らしい逸品。

・あん肝裏ごし、土佐酢ジュレ
〜これは酒飲みには堪らない絶品。あん肝を裏ごしして土佐酢のジュレで締めた味わいが絶妙に調和している。これは絶対に清酒だよねと言いながら御猪口でお酒を頂いた次第。素敵なお摘み。

・毛蟹(相馬産)茹で、味噌のせ
〜一般的な毛蟹料理だが、相馬の毛蟹とは驚き。でも、北海道より繊細で美味しかったのはご主人の腕かな。

・本つぶ貝(相馬産)
〜こちらは北海道産に軍配かな。

・牡蠣オイル漬け
〜出汁で味つけした後に軽く燻製。オイルはピーナッツオイルなんですって。そんなんあるんだみたいな。色んな工夫が素晴らしい。

・クエ刺身(天草)
〜海流の穏やかな内海でのんびり育ったクエの方が、ストレスがなく脂ものって旨いよね〜。

・ニシンのカラスミ焼き
〜なぜカラスミをのせるのか?カラスミの旨味と塩気を加えるためらしい。見た目以外にはちょっとインパクトがないかな。

今回の話題は、和地さんの料理仲間との人脈について。『粋・丸新』の熊倉さんは別格として、福島はもとより秋田の高村さんを始め東北地方の日本料理から中華、フレンチ、イタリアン。

それに福岡から四国まで、もはや日本全国。ご紹介頂いても、まだまだ伺えていないお店だらけ。
体がいくつあっても足りません。(´-`).。oO

【握り】
・ボラ(徳島)
〜鳴門の漁師である村公一さんから仕入れたボラ。有名らしい村さんの存在を知らなかったので、調べてみるとなかなか賛否両論の方。

昔から実際にボラを釣っていたので、その頃に処理されたボラに比べると確かにボラとは思えないくらい格段に旨味が増している。(遥か昔にボラは畑の飼料だったのだが・・・)

・ホッキ貝(長万部)
〜飾り包丁で見た目は綺麗だが、ちょっと普通かな。

・本鮪漬け(カナダ)
〜漬け具合もよく、いい感じ。本鮪の漬けを評価するのはいつもながら難しい。

・カツオ(千葉)
〜戻りカツオらしい。

・コハダ(佐賀)
〜やはりコハダは旨いな。江戸前の象徴みたいなコハダは外せない。岡山の酢の効いたママカリも旨いんですよ。

・本鮪大トロ(カナダ)
〜見た目も綺麗なグラデーション。国内産のマグロはこれから冬にかけて旨くなるので、今は海外産がいいんですとのこと。

・鰤
〜やはり東北の鰤は違うな~。あまり鰤を頂くことがないが、富山で頂いた鰤とおなじくトロのような味わい。

・甘海老昆布締め
〜この甘海老は蕩けるような味わい。そう言えば、これもお昼に『粋・丸新』で頂いたお摘みにもあったな〜。偶然か?

・馬糞雲丹(昆布森産)
~釧路の昆布森で獲れた蝦夷馬糞雲丹は、良質な昆布を食べて育つ事により水っぽさが無く、身が締まった最上級のもの。

・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮詰めも甲乙つけがたい。

・玉
~だし巻き玉子とふわふわカステラ風の玉。

・アサリの味噌汁
・デザート
~洋梨のコンポート。優しい味わい。

今夜は息子さんと久しぶりに会ったが、笑顔がいい感じの好青年になっている。親父の元で修業できるのは幸せなこと。外の空気を吸ったあとだけに成長するだろうな〜。

気がつくと最後の客に。そろそろ退散しましょう。
またまた奥様が旅館まで送って頂けるとのこと。
有り難いことです。

明日は、また郡山で和地さんの恋人のお店で食事してきます。(^_−)−☆

ごちそうさまでした。
いつもながら楽しみな磐城棚倉『小判寿司』さん。本来の鮨の旨さと『謙虚さと向上心と心地好さ』に溢れた田舎ながら洗練されたお鮨屋さん。

マイペースで生ビールを飲みながら、旨いお摘みとお鮨を頂き、和知さんご夫婦との会話を楽しむのが、ただただ幸せである。

【お摘まみ】
・ほたる烏賊、まかじきの生ハム
~ほたる烏賊の酢味噌和えは普通だが、まかじきを軽く薫製にした生ハムのようで魚とは思えない味わい深い逸品。お洒落なイタリアンと見まごうばかり。

・生海苔の茶碗蒸し
~タイラギと才巻海老の出汁と生海苔の海の香りが磯の情景を思い起こさせる。

今夜の話題は、The Tabelog Awards でゴールドを受賞された秋田の『日本料理たかむら』さん。先月には東北初のゴールド受賞を理由に、またまた高村さんにお伺いした際のお話で盛りあがる。

和地さんともお知り合いですが、当時から廻りの方々からも『日本料理たかむら』さんはブロンズのレベルを遥かに越えていると言われていたらしい。流石は江戸料理の第一人者ですね。

和地さんも郡山『粋・丸新』さんや仙台『クロモリ』さんと近々コラボを企画するとのこと。相変わらずエネルギッシュ。(*^^*)

・刺身盛合せ①
~5日間寝かせて旨味が増した石鯛(天草産)は意外に新鮮な歯応えも兼ね備えている。それに大好物のさよりの昆布締めがいいね。

・刺身盛合せ②
~天然ぶり(伊東産)とぶどう海老。それにぶどう海老の味噌と頭を擂り潰して丁寧に裏ごししたもの。丁寧な仕事だけあって雑味のない上品な海老味噌に仕上がって旨いな~。

・鮟肝(千葉産)
~「今日の鮟肝はフワフワで美味しいですよ。」と和地さんお薦めの逸品。添えられているのはポワロネギというお洒落な野菜。ここで前回同様に茨城名物の鮟鱇のどぶ汁の話に・・・。

最近のどぶ汁は高級品なので、濃度のあるものはなかなかないのではとのこと。場所はやはり枚方漁港がいいのではということで次回のターゲットにしよう。

・白魚
~形の良い透き通った新鮮な白魚を黄味醤油で頂く。こういう黄味醤油の使い方があるんだ。

・小皿
~紅ズワイガニ(土佐酢ジュレかけ)、河豚焼き白子、たこ。紅ズワイガニは土佐酢がぴったり。河豚焼き白子はトロトロで旨いに決まっている。たこの柔らか煮は定番の1品。

・アオヤギの子柱串焼き
~握りにしたアオヤギの子柱を上手に利用したちょっといい感じのお摘まみ。

【握り鮨】
・甘鯛(北九州産)
~神経締めした甘鯛ですから、甘味が増すと同時に噛み応えまで残っている。

・サワラ?
~すいませんが、記憶が定かではありません。

・アオヤギ(北海道産)
~典型的な江戸前のネタだが、北海道産なんですね。江戸前のアオヤギやコハダは好きですね~。

・マグロ漬け(仙崎産)
~漬けの握りはあまり好みではないが、今夜の漬けはいい感じ。

・車海老(天草産)
~いつもながら綺麗なオレンジのグラデーションが食欲をそそります。車海老独特の香りと甘みがいい感じ。

・コハダ(佐賀産)
~コハダはいつもながら無条件に好きな握り。江戸前鮨の中では一番好きな魚。やはり酢の効いたコハダ鮨はいい感じで絶妙。

・本マグロ大とろ(仙崎産)
~前々回のニュージーランド産のマグロ、前回の大間のマグロにはかなわないかな~。産地も重要だが、寝かせる時間も大事なのであろうが・・・。

・煮蛤(閖上産?)
~煮蛤は旨味が濃く煮詰めも旨い。江戸前寿司にはかかせないな~。美味しいですね。

・馬糞雲丹(昆布森産)
~釧路の昆布森で獲れた蝦夷馬糞雲丹は、良質な昆布を食べて育つ事により水っぽさが無く、身が締まった最上級のもの。だが、時期としては最後のあたり。これから北九州や天草では赤雲丹が旬になるらしくこれまた楽しみ。

・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮詰めも甲乙つけがたい。

・鉄火巻、玉
~だし巻き玉子、干瓢巻き、玉。

・アサリの味噌汁
・デザート
~最後は地元の味のあるいちご。それにこのいちごを使った奥様お手製のジャムにして添えられてます。これがまた自然の甘味が蕩けそう。奥様が作る料理が〆とは、流石は尻に敷かれた和地さん。

さすがに不便な磐城棚倉ですから県外の方は遅くなると電車もないので、どうしても車になるでしょう。ですからお酒が飲めないので県外の常連さんは可哀想かな。

それに比べていつも地元の旅館に宿泊して最後まで楽しめて有り難いことです。帰りは、またまた奥様に旅館までお送り頂くという申し訳ないことに・・・。

今夜も最後の客となったので、帰りに御二人の写真を・・・お似合いのご夫婦。(*^^*)

ごちそうさまでした。
今年も、2018年度「ブロンズ」獲得、おめでとうございます。

いつもながら楽しみな磐城棚倉『小判寿司』さん。本来の鮨の旨さと、タイトルに書かせて頂いたとおり『謙虚さと向上心と心地好さ』に溢れた田舎ながら洗練されたお鮨屋さん。ご主人の和地さんと奥様ならではのタイトルかな。

今夜は、他の遅れてきた地元客4名のグループを含めると5名のみですからゆったりとカウンターで頂きます。まあ、いつもながらマイペースで地元福島のお酒を嗜みながら、旨いお摘みとお鮨を頂き、和知さんとの会話を楽しむのが、ただただ幸せ至極。

【お摘まみ】
・ワカサギの甘露煮(猪苗代湖産?)
~これは珍しい。和地さんのお摘まみのレパートリーに入っていたとは初耳である。味付けも濃くてしっかりしているので生ビールがグビグビいける。器が綺麗でワカサギの姿に負けていない。

・マアジ刺身(天草産)
~磯に根付いた一本釣りの根もの鯵ですから血抜き締めもバッチリと自信のお摘まみ。3日寝かせており確かにトロッとした甘味があり脂がのっている。

・鱈白子の餡掛け(釧路産?)
~冬の餡掛けは体が温まって旨いですよね。それに白子ですからトロミ抜群。虎ふぐ?のアラで出汁をとった味わいのある逸品。

ここで、地元のお酒「奈良萬」をお願いする。福島県喜多方市の夢心酒蔵であり、かなりフルーティーとのことだが意外にさっぱりとすっきりした飲み口である。

・刺身盛合せ①
~黒鯛(ちぬ・徳島産)、ぼら(徳島産)。
黒鯛とはまた庶民的な魚なのでちょっと驚いた。昔から田舎の河口で釣り慣れた魚なので、釣り好きには堪らない2度引きやちぬの特徴を説明させて頂きました。

また、ちぬは獰猛で雑食であるから何でも食べてしまう生命力の強い魚。河口や近海にいるが、徳島の綺麗な海域産なので旨いと自信を持って出されており、さっぱりとした旨味あり。久しぶりの味わい。

ぼらも昔はどこでも沢山獲れた魚。ところがこれがさっぱりして旨い。それに卵巣はカラスミとして利用する高価な食材。昔は釣ったボラは”へそ”と呼ばれる内蔵だけを頂いていた。”へそ”とは幽門と呼ばれる鶏の肝胆似た内蔵の1種。

ご存知であれば如何ですかと焼いて頂く。焼くとまるで歯応えのあれる鶏の肝胆焼き。40年振りの味と食感に感動したな~。和地さんも”へそ”がわかる方にしか出せませんが・・・と。

・刺身盛合せ②
~ぶどう海老(羅臼産?)、ミル貝(釧路産)。
幻の海老であるぶどう海老を頂くことに。車海老とは異なるねっとりとした濃厚な旨味が残る明らかに違いがわかる逸品。これは旨いですね。ミル貝はちょっと普通かな。

すると、ぶどう海老の卵を食べてみますか?でてきたのは、卵と身の和え物だぶどう海老の甘い身ほどにインパクトはないかな。

・鮟肝(千葉産)
~これはまさに想像できるいつもの味付け。ここで茨城名物の鮟鱇のどぶ汁の話に・・・。最近マイレビ様が水を加えない鮟鱇の肝だけでどぶ汁という鍋をするらしく、どこら辺りに行けば食べられるのという会話に。場所は枚方漁港がいいのではということで次回のターゲットにしよう。

・カラスミ(雪の下だいこん)、蒸し黒鮑(千葉産)
~カラスミは大将が生のぼら卵巣から作ったもの。それを雪の下だいこんで挟んでいる。堅い黒鮑は3時間くらい蒸して柔らかくしたもの。やはり蒸すという調理方法は旨味を残せるものだ。それに深緑の色鮮やかな胆をのせて頂く。調味料はなにも要らない。

・赤なまこの茶ぶり
~赤なまこをお茶で煮込んだもの。柔らかくなり食べやすく旨味が増している。

・カマスの塩焼き(千葉産)
~丸々と太ったカマスはなかなか脂がのって塩加減も丁度よく旨いですね。千葉産なのですね。

次も地元のお酒、福島県の会津坂下町の老舗廣木酒蔵「飛露喜(ひろき)」をお願いする。無濾過生酒として有名になったお酒。口当たりがいいかな。

【握り鮨】
・寒ブリ(富山産)
~寒ブリはしゃぶしゃぶというイメージが強いが、鮨ネタとしては初めて頂く一品。脂がのってなかなか旨い。

・赤貝(閖上産)
~さすがの閖上の赤貝である。ピシャッと叩くと鮮やかな朱色に変貌して綺麗に広がってくる。活きてるんだな~と思わせる瞬間。

・マグロ漬け(大間産)
~大間の本マグロ(120kg)でいいサイズ。最近では一番の漬けマグロ。漬けの握りはあまり好みではなかったが、今夜の漬けは別格の美味しさ。

・コハダ(佐賀産)
~コハダはいつもながら無条件に好きな握り。江戸前鮨の中では一番好きな魚。やはり酢の効いたコハダ鮨はいい感じで絶妙。

次も地元のお酒をお願いする。福島県郡山市仁井田本家の「にいだしぜんしゅ」。見た目からしてすっきり爽やか。

今夜の和地さんとの話題は、秋田の日本料理『たかむら』さん。先月にようやく伺うことができたが、なんと和地さんともお知り合いとのことらしく、驚いた。本当に世の中狭いんですね。

・虎ふぐ白子(山口産)
~恐るべき旨さの虎ふぐの白子。見事なサイズであり、鮨飯から毀れ落ちそうな白子をあわてて掬いあげるくらいの大きさ。蕩けるような白子が鮨飯にぴったり。本日最高の嬉しい逸品。

・白海老(富山産)
~これまた、冬の味の白海老。蕩けるような白海老は絶品であり、旨すぎる。

・本マグロ大とろ(大間産)
~以前頂いたニュージーランド産のマグロも旨かったが、流石に大間のマグロはこれまた味わい深くて旨い。産地も重要だが、寝かせる時間も大事なのであろう。入荷したマグロを最高の状態でお客様にだすタイミングは難しいと思う。

・白魚(相馬原釜漁港)
~すいません。よく覚えていません。

・馬糞雲丹(昆布森産)
~釧路の昆布森で獲れた蝦夷馬糞雲丹は、良質な昆布を食べて育つ事により水っぽさが無く、身が締まった最上級のもの。10月下旬に解禁となり、わずかひと月半ほどしか食べることができない希少ない逸品である。

・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮詰めも甲乙つけがたい。

・アオリイカ(天草産)
~意外にあっさりとした旨味のアオリイカ。さらりと頂ける。

・金華鯖
~鯖の身の厚さが嬉しい。金華鯖は脂ののりが半端ないが、本日の鯖はまだ今一つなので3日寝かせたものとのこと。十分というか、このくらいの方がお酒には合う。

・鉄火巻、玉
~だし巻き玉子、干瓢巻き、玉。

和地さんは先日熊倉さんや福島の料理関係者と九州の天草行脚したらしくその話で盛り上がる。今注目されている北九州市小倉の照寿司さんに伺ったがやはり、地元ネタの鮨の斬新さと大将のパフォーマンスが派手だったらしい。

照寿司さんもここ半年くらいで急激に脚光を浴びたが、やはり理由があるんですね。あまり、詳しくは言えませんが・・・。

今夜は、体調がすぐれずまたちょっと飲みすぎたので、早々に退散します。
ごちそうさまでした。
今夜のメインイベントである磐城棚倉『小判寿司』さんに伺う。いつもながら本当に楽しみである。同じお金を使って鮨屋さんに行くならまずは和知さんのお店が頭に浮かぶ。”ぞっこん”とはこういうことを言うのであろうか。本来の鮨の旨さと、タイトルに書かせて頂いたとおり『総てを凌駕する謙虚さと向上心と心地好さ・・・』が、そう言わせてしまう。

今夜は、小生の他に遅れてきたお医者さん3名のグループ。何やら再生医療の難しいお話しをされているよう・・・。まあ、いつもながらマイペースで地元福島のお酒を嗜みながら、旨いお摘みとお鮨を頂き、和知さんとの会話を楽しむのが、ただただ幸せ至極。

【お摘まみ】
・むらさき雲丹(根室産)
~もずく酢(岩もずく)にむらさき雲丹をのせて、更に色彩的な彩りの際立つキュウリの擦りおろしを添えた1品。秋田の岩もずくの酢の物は大好物だが、むらさき雲丹にはちょっと絡めるくらいが丁度いいのかな。

・イカ印籠詰め
~森駅のイカ飯(駅弁)を思わせるが、イカも浅く煮つけてあり、ご飯も薄味なのでイカの風味が香りたつ。

・生サンマ(北海道産)
~生サンマに軽く胡麻醤油を絡めた刺身。しかしながら、今年のサンマは小ぶりである。札幌の居酒屋さんでも一箱11匹のサンマしか入荷できないと嘆いていたが、福島も同じ。大将によると以前は9匹がスタンダードだったらしい。今年だけならまだいいですが・・・。

ここで、地元のお酒「廣戸川」をお願いする。今回、地元郡山の老舗酒屋さんである泉屋さんにも伺い、福島のお酒を丁寧にご教授頂いたので、さらさらと地元の銘柄が思い浮かぶ。松崎酒造店は明治25年(1892)創業であり、所在地は岩瀬郡天栄村。全国新酒鑑評会で金賞受賞。果実系の香りが優しく漂い、すっきりした飲み口である。

・刺身盛合せ
~ふっこ(徳島産)、松川カレイ(北海道産)、ボタン海老(茨城産)
ふっこは出世魚スズキのちょっと小さいサイズ。先日の台風で海が荒れたので、いいふっこが入荷できたらしい。なぜか?・・・海が荒れると海底が撹拌されるので栄養分が舞い上がり脂ののった魚が集まってくるらしい。あ~そういうことなんですね。それに軽く昆布締めしてあり更に旨味が増している。松川カレイのエンガワは身の厚みが半端なく旨すぎる。ボタン海老が茨城で採れるとは意外だがまったくもって北海道産と変わらない旨さ。

・黒鮑(秋田産)
~あの堅い黒鮑を4時間くらい蒸して柔らかくしたもの。やはり蒸すという調理方法は旨味を残せるものだ。それに深緑の色鮮やかな胆をのせて頂く。調味料はなにも要らない。それだけで素晴らしい1品となる。それに大将からは「胆はちょっと残して下さい。」と、それから軽くご飯に和えて綺麗な胆ご飯として頂く。贅沢な1品。

・松茸土瓶蒸し(山形産)
~ここで松茸の土瓶蒸しかと驚くが、松茸の旬は9月から10月中旬までなので例年よりちょっと早いくらいかなとのこと。今年の季節初物はやはり嬉しい。それだけで旨いと思ってしまう。京都だったら、やはり夏の鱧でしょうか。

・鰻(徳島産)、蛸桜煮
~関東風のふっくらと蒸されてはいるが、皮はパリッとした手間隙かけた逸品。少しなので噛みしめながら頂くと旨味がじわっ~と広がる。

次も地元のお酒、福島県の石川郡古殿町で180年続く老舗豊国酒蔵の「一歩己(いぶき)」をお願いする。豊国酒造の九代目、矢内賢征さんが作り出した「一歩己」。口に含むと、濃い旨みがギュッと弾けて広がり、果実の香りが舌に残るよう。

・金華鯖(締め)
~鯖の身の厚さが嬉しい。金華鯖は脂ののりが半端ないが、本日の鯖はまだ今一つなので3日寝かせたものとのこと。十分というか、このくらいの方がお酒には合うと思うが・・・。

・赤貝(閖上産)
~見るからに色鮮やかで楽しめる閖上産の赤貝。やはりブランド通りですが、ちょっと小さめなのが惜しいかな。

和地さんによると、鮨飯のお米はコシヒカリで必要なだけ精米している。それに日本酒金寳自然酒醸造元の仁井田本家で使っている仕込み水を使用しているとのこと。鮨と日本酒の絡みがわかるようだ。それにしても鮨の基本は鮨飯と握りかたであるが、いつもながら和知さんの握りはお米がふわっとしてネタを最高に生かしているようだ。

【握り鮨】
・本マグロの漬け
~最近では一番の漬けマグロ。2週間くらい寝かせた本マグロの赤身に、2日間漬けにしたもの。漬けの握りはあまり好みではなかったが、今夜の漬けは別格の美味しさ。

・煮蛤(千葉産)
~アオヤギやはまぐり等の貝類は江戸前には欠かせないが、本日は千葉産のはまぐりなので逸品。煮ものの醤油は福島県の内池醸造、煮詰めには福岡県糸島市のミツル醸造らしく今度購入してみよう。

・炙りサワラ(相馬産)
~サワラを寝かせて炙ったもの。大将からは今日のサワラはいい状態と教えて頂くが、う~ん、そうかなと思ってしまった。初めて意見が合わなかったが、好き嫌いの問題だろうか。

次は、同じく豊国酒造の「東豊国」。奥様にお願いして頂くことになった。全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞している貴重な銘柄。偶然ではあるが、前回こちらの小判寿司に伺った際、豊国酒造の矢内賢征さんや会津酒造の渡部景大さん、数名の酒蔵メーカーの二代目達の食事会でお会いしたが、皆さん日本酒の未来を熱く語っていたことを思いだす。彼らは日本酒の未来でもある。

・コハダ(千葉産)
~大好きなコハダは無条件に旨すぎる。

・本マグロ(タスマニア産)
~前々回のニュージーランド産のマグロに軍配が。それから和地さんとマグロ談義に。先日伺った札幌の「鮨処有馬」さんのマグロはアスリートみたいに堅い絞まった肉質だったので写真を見せると、産地というより寝かせる時間が少なかったのではというご意見。やはり入荷したマグロを最高の状態でお客様にだすタイミングは難しいらしい。

・車海老(天草産)
~すべて美味しい鮨であるが、本日のNO1はこちらの車海老。どうですか、この色艶と姿形の見事さは。淡い暖色系のグラデーションが素晴らしく、改めて料理は五感で楽しむものと思い知らされる。和知さんは、今度天草に行くと言っていたが羨ましい限り。

・むらさき雲丹(函館産)
~綺麗な函館産のむらさき雲丹。大将から箱に入った穴子を見せて頂いたが、こんもりとした色鮮やかなむらさき雲丹は宝石のよう。先祖代々こういう味覚を持ち合わせている日本に生まれて良かったと大袈裟に思ってしまう。飲みすぎかな。

・穴子(対馬産)
~もはや定番の対馬産の穴子。先日伺った郡山の魚紋さんのメソ穴子も悪くはないが、やはりふっくらとした穴子本来の味わいは素晴らしい。塩も煮物も甲乙つけがたい。

・タイラギ海苔巻き(韓国産)
~めっちゃ大きいタイラギであり、ちょっと大味かな。韓国産だからと言うわけではなさそうだが。

・芝エビすり身、だし巻き玉子、干瓢巻き

明日は、郡山の「粋・丸新」に伺う予定であるが、これまた熊倉さんという素晴らしい感性を持った料理人なので楽しみ。和地さんは今度熊倉さんや福島の料理関係者と九州の天草行脚するらしい。その際に、今鮨屋の世界で注目されている北九州市小倉の照寿司さんに伺うとのこと。照寿司は鮨の斬新さと大将のパフォーマンスが有名。なんと羨ましいことか。

ぼくとつとした人柄ながら全国に幅広い人脈を持ち、地元のために行動している姿には魅力的なギャップを感じる。謙虚さと向上心と心地好さが相まって、いつもながら小判寿司(福島)はワクワクさせてくれる有り難いところである。

ごちそうさまでした。
楽しみな磐城棚倉の夜。先月、先々月に続いての訪問。お店に入るとカウンターには4名のご家族連れ。ほどほどな感じでいい雰囲気。カウンター席につくと、和地さん開口一番「昨夜は熊倉くんの店に行かれたみたいですね。彼から連絡がありましたよ。」流石に情報が早い。

さっそくのどの渇きを癒すために生ビールを注文。それからご主人に今夜のメニューを相談するまでもなく、静かにお摘まみが出され始める。きっと、ご主人にも何らかの考えがあるだろうから、ここは黙ってご主人にお任せすることに。

【旬のお摘まみ】
・水蛸の柔らか煮、甘鯛皮のパリパリ揚げ
~水蛸の柔らか煮は名前のごとく口の中でほろほろと蕩けるようで、甘さも山葵が効いて絶妙。甘鯛の皮は、まず見た目が綺麗で香ばしい1品。昨日は「粋・丸新」で甘鯛そのもののパリパリ揚げを頂いたところ。

生ビールを一気に飲み干すと、お酒にチェンジ。いつもの地元福島のお酒をお願いしようと「お薦めの地元のお酒を・・・」と言いかける前に栃木の「鳳凰美田」がだされる。う~ん、和地さん、やはり今夜は何か考えがあるのか?

・「鳳凰美田」小林酒造(栃木県小山市)
~味に関しては今の小生ごときが評価できるレベルにはないので、一般的な評価。「美しい田園のなかにある小さな蔵ながら栃木を代表する銘柄。すっきりとフルーティな香りと吟醸香が前面に押し出され、強い甘味と複雑な旨みが口に広がる。」

・鰯のなめろう
~鰯のなめろうだから想像できる味と思ったが、ちょっと違ったかな。鰯らしい味は残っているが何が違うのか聞いたが忘れてしまった。

ここで家族連れがお帰りになったので、「どうぞ、こちらに」和地さんの前に席を移動することに。それからは調理している和地さんとの会話が始まるが、待ってましたとばかりに熊倉さん(和地さんは料理長と呼んでいる)の話題に。そこからようやく「粋・丸新」熊倉さんとの関係が明らかに・・・。

・渡り蟹の茶碗蒸し
~渡り蟹はとにかく出しがでますから、美味しいんですね。玉子の優しい味に蟹の出しが融合して飲む前には胃に優しい茶碗蒸し。

・ムラサキ雲丹(宮城産)
~ミョウバンを使っていないムラサキ雲丹なので新鮮そのもの。塩水だけなので何も足さずに食べて下さいとのこと。しっかりとした殻雲丹の蕩けるような濃密な旨味が絶妙。前回は北海道の馬糞雲丹に蓴菜のジュレが絡んでだ見た目にも綺麗な素晴らしい逸品だったが、今回は新鮮な自然そのままの旨味であり、対比できないくらいの味わいが並び立つ。

・お造り
~愛媛産のキジハタと北九州産の甘鯛。以前愛媛の今治にこのキジハタ目的で伺ったお店で海が荒れて獲れなかったと、やむなく真鯛にした苦い経験を思い出す。今夜のキジハタはカボスで頂くがわりとさっぱりしてやはり旨い。

博多の糸島では同じハタ科の「アオナ」を食べに行っていたことを思い出す。そのお店は自前の船をもって近海で獲れた地魚を頂ける最高のお店。キジハタもやはり似た感じで好きな食感と旨味。北九州産の甘鯛は、前回驚かされた逸品。

それからボタン海老と渡り蟹の内子が刺身皿にのせられる。大きなボタン海老なので、2つに切ってある。1つは渡り蟹の内子をのせて頂く。もう1つはちょっと山葵・醤油で。ボタン海老の甘味を生かすにはどちらも全く違うアプローチなので対比が面白い。

・「而今(じこん)」木屋正酒造(三重県名張市)
一般的な評価「三重県名張市の木屋正酒造の人気銘柄。十四代の高木顕統氏に、若手の中では飛びぬけた才能を持っていると言わしめた大西唯克杜氏兼蔵元が醸す至極の銘酒。

クリアでフルーティな飲み口と綺麗な甘み、爽やかな酸味が絶妙に調和し飲み飽きることがなく、イタリアンとも相性がいい。」やはりお酒も其々に個性があるものだと感心する次第。

・鰻の白焼き、穴子肝煮、マグロ腹皮の串焼
~鰻は徳島産らしく天然であるが厚みがあるので、相当長く蒸すと柔らかく旨味が増すらしい。皮はパリッとしているが、箸で持ち上げるとほろりと崩れるくらいの柔らかさで塩で頂く。穴子の肝は勿体ないので煮てみたらしいが、やはり旨い肴の1品となっている。

串焼はマグロの腹皮を軽く塩漬けして焼いたもの。これは宮崎の「カツオ腹皮と同じだね」と言うと、ご主人もやはりあるんですねと関心を示した様子。機会があればお持ちしよう。

ここで醤油の話に。煮物には福島県の内池醸造、煮詰めには福岡県糸島市のミツル醸造を使っているとのことであるが、なぜそこを選んだのか。やはり修業したお店の流れらしいが、そこに至るまでの葛藤はあるのでしょうかね。尚、酢は千葉県鎌ケ谷市の私市酢。因みに赤酢はまた特殊なのかな。

・塩蒸し黒鰒(肝和え)
~長時間塩蒸ししたいわき産の黒鰒。柔らかい仕上がりだが、単に柔らかいだけでなく適度の歯応えも残されている。また甘ったるい食感ではなく噛む都度に旨味を感じる豪華な黒鰒。それも濃厚な鰒の肝で頂くが、残った胆は大将がご飯を混ぜてくれる。これが意外に見た目も綺麗で本当に旨い。

・「宝剣(ほうけん)」矢島酒店(広島県呉市)
一般的な評価『蔵元杜氏の土井鉄也。全国利き酒選手権でチャンピオンになり広島に土井鉄也ありと称された。穏やかな香りと奥深い味で、後口はすっきりと透明感がある。中華料理など、こってりした料理にもよく合うバランスの良い食中酒。』

今回気になったのは、郡山にある「泉酒店」。和知さんの会話にも頻繁に出てくる福島県内の酒店や料理人のリーダー的な存在らしい。熊倉さんのお店移転にもアドバイスされたようで、やはり日本の料理に欠かせない清酒は料理の中心にいるように感じた次第。

【旬の握り鮨】
・甘鯛
~前回から驚きの北九州産甘鯛。かなり濃厚な白身の旨味が素晴らしい。例えようがないくらい。

・キス昆布締め
~キスの透き通るようにあっさりした白身に昆布締めの旨味を加えた逸品。これめっちゃ好きですねん。(思わず・・・)

・本マグロの漬け
~2週間くらい寝かせた本マグロの赤身に、2日間漬けにしたもの。漬けの握りはあまり好きではないかな。

・煮はまぐり
~アオヤギやはまぐり等の貝類は江戸前には欠かせないが、本日は千葉産のはまぐりなので逸品。煮ものの醤油は福島県の内池醸造、煮詰めには福岡県糸島市のミツル醸造らしく今度購入してみよう。

・甘海老
~北海道の甘海老だったか。かなり身が大きくて本当に甘い。写真では分かりにくいが、じつは3匹まとめて握ってある。

・しんこ
~前回は色々と手を尽くして頂き、なんと内陸の宇都宮から仕入れたらしい。大将の顔の広さと情報収集力には脱帽です。今回も嬉しい8枚付け。またシャリがフワッとして口当たりと食感が最高。コハダ好きの小生としては嬉しい逸品。

・穴子煮
~煮穴子を2貫に切り分け、そのままで頂くものと塩で頂くもの。穴子はいいですよね。東京出張の際には必ずと言っていいほど煮穴子の入った深川飯の駅弁を購入するくらい。

・本マグロ(中トロ)
~前回同様ニュージーランド産だが、前回の方がはるかに旨かったかな。口に入れた途端にホロホロとほどけるような味わいと脂ののりを今でも思い出すくらいだったので、今回はちょっと残念かな。

・ムラサキ雲丹?馬糞雲丹?
~飲みすぎてどちらの雲丹か覚えていないが、やはり濃厚な味わいが交錯する。ちょっとしたこぼれ具合もいい感じ。いつもながら雲丹好きな女房には黙っておこう。

・イシカゲ貝(前回、初見参コメント)
・コハダ(追加)
~江戸前のコハダは大好物なので、どうしても食べたかった。やはり、ちょっと酢の効いたコハダと軽いシャリの絡みは最高。

・海苔巻き、玉子
・しじみの味噌汁

今夜も飲みすぎてしまうが、和知さんも興がのってくるとまたまた熊倉さんの話に・・・。和地さんは昔は厳しそうで怖かったらしいねと言うと、「え~熊倉さんの方が最初は偉そうで高飛車だったんですよ」とのこと。すぐに厨房の奥様にも同意を求めていると、奥から「そうなんですよ。私も、何ですか、あの態度って怒ってましたね。」熊倉さんの話と違う。真実はどこに・・・(笑)

しかし、奥様もご主人と熊倉さんとの仲の良さにはちょっと呆れているようでした。

磐城棚倉という片田舎で、福島、いやいずれは東北の鮨屋さんを引っ張るであろう鮨職人に出会うことができて幸せ。きっと10年後には『東北の和地』を目指す若者が更に増えていることでしょう。

それであれば、やはり仙台本店との差別化が必要では・・・。できればお店の名前を『磐城棚倉 小判寿司』という磐城棚倉をサブタイトル風にもってくるとお洒落だと思うが・・・。もちろん磐城棚倉の文字は小判寿司より細く薄い筆書体で・・・。この磐城棚倉という地名は歴史の重みを感じさせてくれそうなのだが。

奥様、帰りにはこんな酔っぱらいを旅館まで送って頂き有り難うございました。
ごちそうさまでした。
楽しみな磐城棚倉の夜。先月に続いての訪問。お店に入るとカウンターは満席。それも小生以外は5名の団体様。ラフな服装の若い男性4名と中年の男性の5人。最初はどういう方々かよくわからなかったが、徐々に明らかになってくる。

まずは、磐城棚倉駅にたどり着くまでが大変だった。最近の集中豪雨の影響からか、郡山からの運行中何度も緊急停車するので予定より30分遅れて到着。だが、こちらのお店には時間の余裕をみて予約していたので、ご迷惑をかけずにすんだ次第。

席につくと、さっそくのどの渇きを癒すために生ビールを注文。それから大将に今夜のメニューを相談して、前回の茜ではなく紅をお願いする。

◼注文~紅(旬の肴6品、旬の鮨12貫)11000円

・赤なまこ、枝豆
~まずは、京都の老舗お茶屋さんの一保堂番茶でサッと湯通しした赤なまこを軽く味付けした小鉢に棚倉町の自然村の枝豆。赤なまこは柔らかくホンノリとした番茶の薫りがお洒落な逸品。

生ビールを一気に飲み干すと、お酒にチェンジ。いつもの地元福島のお酒をお願いするが、最近知った地元のお酒「豊国酒蔵の東豊国というお酒はありますか?」

・・・すると、奥に座っていた若者の一人がこちらを見てニヤリと笑う。間髪入れず、大将から「彼はその豊国酒蔵の御曹司ですよ。」とのこと。いや、社長だったかな・・若者も「うちの名前が聞こえたので聞き耳たててました(笑)」と軽く会釈してご挨拶。不思議とこんなことがよくある。

・ごまふぐ白子の茶碗蒸し
~ごまふぐも美味しいんですね。飲む前には胃に優しい茶碗蒸し。

・青森産馬糞雲丹と蓴菜のジュレ
~馬糞雲丹の蕩けるような濃密な旨味に、蓴菜の上品なぬめり感とさっぱりしたジュレが絶妙。前回は馬糞雲丹にもずくの軽い酸味が素晴らしい逸品だったが、対比できないくらいの味わいが並び立つ。

ここでお酒は、同じく豊国酒蔵の一歩己(いぶき)を薦めて頂く。最近はようやくお酒(日本酒)を飲めるようになり、一端の酒好きの気持ちがわからないでもないかな。というか以前から風味は好きだったのだが。やはりお酒も其々に個性があるものだと一人感心する。

・塩蒸し黒鰒(肝和え)
~長時間塩蒸ししたいわき産の黒鰒。柔らかい仕上がりだが、単に柔らかいだけでなく適度の歯応えも残されている。また甘ったるい食感ではなく噛む都度に旨味を感じる豪華な黒鰒。それも濃厚な鰒の肝で頂くが、残った胆は大将がご飯を混ぜてくれる。これが意外に見た目も綺麗で本当に旨い。

それに器も料理に合っているなと感心する次第。ここで器にも拘る秋田の居酒屋『酒盃』のマスター(沖口さん)は料理に合わせた器を作るために自宅に窯を作ってしまったとの話をすると、大将も以前から「酒盃」には興味を持たれていて伺いたいとのこと。よく色んな方をご存知ですね。

・甘エビ(酒盗)
~北海道産の大振りの甘エビを串に刺した見た目にも珍しい逸品。味付けは確か軽く酒盗が隠し味になっていたような・・・。

・生岩牡蠣
~釧路昆布森産の岩牡蠣を軽く湯通しして、蛤と牡蠣の煮汁を加えて味を整えた逸品。大将から説明を受けるが、そこまで手を加えた料理とはわからず自身ちょっと残念で申し訳ない。まだまだ修業が足りないと反省。牡蠣自体はほとんど生と言っても過言ではない。

次のお酒銘柄は残念ながら覚えていない。けっこういい気分になり、若者たちの話を聞きながらお酒を頂く。お隣の若者に直接挨拶すると、その方も酒蔵の御曹司(専務)だった。どうも福島の酒蔵を経営する会社の跡取りたちの懇親会らしく、本当は参加者5名だったが、1人欠席したらしく4名で開催とのこと。本当に楽しそう。

本業が忙しいので頻繁に飲み会しているのではなく、今回が初めてらしい。しかし、話している内容は自社の味わいの方向性や福島をどうするか、グローバル化にはどう対応しているかなどの真剣な意見交換。端から見ていても羨ましく思えるくらい熱いものであった。若い方の将来を見据える姿が頼もしいと思いつつ大将に同意を求めてしまう。こういうお話しを聞かせて頂くのは本当に嬉しい限り。若いって可能性の塊なんですよ。

それにしても、そういう福島の若い経営者達が集まる場所が和地さんの小判寿司である。改めて和地さんの人柄や交友関係だけでなく、福島の求心力となっていることに感心する次第。

・ホヤ
~仙台が有名だが、福島でも食べる習慣があるんですね。最近けっこう食べる機会があるが、新鮮でなければ食べれないものであり大事に頂く。

・黒鰒の刺身
~先程の塩蒸し黒鰒との比較が明確に。やはり新鮮な鰒は刺身にするとこんなに身が締まってかたく感じるものなんだな~。どちらも贅沢で旨すぎる。

・平目の刺身
~3日間寝かせた熟成平目に、軽く昆布締めしたエンガワ。熟成平目は塩で、エンガワは山葵醤油で頂く。やはり、寝かせた平目は旨味が増して塩が合う。山葵醤油が大好きな小生でも一歩譲る。

酒の摘まみが全部で10品(あれ?メニューは6品では)。普通の割烹だったら、これくらいでそろそろ御勘定・・・となってもおかしくない。それも絶品の肴の数々。嬉しいくらいに素晴らしい和地さんの料理に対する感性に感謝する次第。

しかし、ここからが本道のお鮨となる。実は昨日大将に今夜は「しんこ」を頂きたいが、入るだろうかと遠回しにお願いしたが、最近獲れていないとのこと。残念~と気落ちしていた。

ところが、お店に入ると「○○さん、しんこ入りましたよ」との嬉しい言葉。小生のためだけではないだろうが、手間のかかる逸品を仕入れて頂き感謝、感謝。

・しんこ
~色々と手を尽くして頂き、なんと内陸の宇都宮から仕入れたらしい。大将の顔の広さと情報収集力には脱帽です。それもしんこ10枚付けの大サービス。恐ろしく贅沢な握り鮨である。またシャリがフワッとして口当たりと食感が最高。

そういえば、和地さんが修業していた仙台の小判寿司では暖簾わけしたあとに赤酢に変えたらしいと話題になったが、確かに昨年伺った際には赤酢だったな~。

・マグロの漬け
・平目
・真イカ

・穴子煮
~2貫あるが煮穴子をそのままで、それに塩で頂く。やはり風味が違うものである。

・本マグロ(中トロ)
~このマグロはニュージーランド産らしいが、本当に旨かった。口に入れた途端にホロホロとほどけるような味わいと脂ののりといい最高。

・車海老
~色鮮やかな車海老。大将に、これくらいの大きさは車海老?、まだ巻海老?との判断基準を伺う。やはり車海老クラスと意見が一致。ようやく理解できた。

・赤貝
~赤貝はいつもながら身が濃い。見るからに綺麗な貝である。閖上産ですから納得。

・ムラサキ雲丹
~馬糞雲丹とちょっと違うアッサリしたなかに濃厚な味わいが交錯する。雲丹好きな女房には黙っておこう。

・鯵
~素直に新鮮で旨い。身近な味わいを感じる魚。

・イシカゲ貝
~陸前高田の名産であるイシカゲ貝を教えて頂く。復興のシンボルとして地元の皆さんが待ちわびたものとのこと。なにか嬉しいね。白トリガイとも呼ばれているらしい。トリガイと言えば最近知った丹後トリガイが最高の逸品かな。調子にのって、暫し京丹後の丹後トリガイに纏わる日本料理「縄屋」の話で蘊蓄を語ってしまった。

・海苔巻き、玉子
・汁物

今夜も飲みすぎてしまう。しかし、福島という地元を愛する若者との楽しい会話で有意義な時間をもつことができた。若者達が帰ったあとは、話上手な和地さんといつも控えめな奥様におつきあい頂き、地方活性化の難しさや今までの苦労話など楽しいひとときを過ごさせて頂き感謝する次第。磐城棚倉の素敵な夜となりました。

ごちそうさまでした。
和知さん(大将)の人柄と握り鮨の実力が交錯するハイブリッドなお鮨屋さんが、福島の片田舎にあるというギャップが惹きつける。場所は福島県棚倉町のメインストリートにある小綺麗なお鮨屋さん。棚倉町は新白河駅からさらに車で約1時間のけっこう不便なところ。

店内は清潔感のある明るい設えであり、カウンターも広く安心感がある。待ち構えていた大将からは笑顔でお出迎え。予約で行き違いがあったのでかなり気を使って頂いたよう。しかし、お話しすると明るく気さくな鮨職人さんという人柄が伝わってくる。

まずは、なぜこんなところにと誰しも疑問に思うので聞いてみた。すると、地元の銀行員であった父親の影響から地元でお鮨屋さんを開くことになったとのこと。本意ではなかったのかな。

そもそもこちらのお鮨屋さんを知るきっかけになったのは、仙台の小判寿司に伺ってから。そちらの大将から福島の片田舎(棚倉町)に暖簾わけしたお鮨屋さんがあるのを聞いてから。なぜ・・・という質問への解答は直接聞いてみることに。大将は9年間その仙台の小判寿司で修業していたが、父親からそろそろ帰ってこいと言われてお店を開いたらしい。なんと親孝行な息子さんであろうか。

注文は、肴付きのおまかせにする。肴付きは従来から予約制ではあったらしいが、当日に伺ってからお願いするというわがままな注文にも対応して頂けることに。すいません。

・注文~茜(あかね)8000円
旬の肴4品と旬の鮨9品のおまかせ

【旬の肴】
・ムラサキ雲丹と岩もずくの酢の物
~いやはや、いきなりのインパクトある肴。酢の物ですが、酢の微妙な使い方が絶妙なので素晴らしい酒の肴に。酢を使った料理が大好物な小生としては嬉しい限り。

・鰯(釧路産)
~新鮮な鰯をあっさりと素材を最大限に生かした逸品。鰯の蕩けるような旨さは新鮮でないと生かされない。

・生馬糞雲丹(釧路産)
~見た目のインパクトは最高でしょう。やはり馬糞雲丹は旨味と濃くがあるが、大将によるとまだまだ旨味が浅いと感じているらしい。小生にはそこまではちょっとわからない。

・鮟肝
~濃厚だが繊細な味わいが交錯する。手間のかけ方が半端ないんだろうなと思える逸品。

・天然ホタテの茶碗蒸し
~これは茶碗蒸しとしては意外に普通だが、新鮮なホタテがゴロコロ入っている。

お客は数名なので大将から色々なお話を聞かせて頂く。鮨ネタは郡山の市場だけでなく、北九州、天草、愛媛、徳島の漁師から直接仕入れているとのこと。いやそうでしょうね。まずは、なぜ福島の山奥にとりわけ新鮮で旨い魚が入手できるのかという疑問が解決できた次第。

お酒はせっかくですから地元のものをお願いすると、「いぶき」「雅山流」「日高見」を薦めて頂き順番に飲み比べる。お酒には詳しくはないが、肴も鮨も旨いのでどのお酒も美味しく感じる次第。

【旬の鮨】
・甘鯛(北九州産)
~ねっとりとした甘鯛特有の舌触りが際立つ。北九州の甘鯛とはあまりイメージがなかったかな。産地としては意外な出逢い。

・インドマグロの漬け
~10日間も寝かせてから漬けにしているとのこと。ちょっと普通でしょうか。

・赤貝(宮城閖上産)
~赤貝でしたら、宮城県名取市の閖上港に上がったものが最高級品と言われていますので嬉しい限り。とにかく磯の香りと歯ごたえが素晴らしく、ピシッと叩きつけるからの色が綺麗。閖上の赤貝の美味しさの秘密は北上川、七北上川、名取川、広瀬川、阿武隈川の5本の川が流れ込み、ミネラル豊富な水と泥を運ぶかららしい。

・アワビ塩蒸(肝のせ)
~アワビがこんなに柔らかく旨味があるのはなぜ。普通新鮮なアワビはめっちゃ堅いはず。やはり、煮込む時間らしく何時間を忘れたがけっこうしっかり煮込むようである。

・鰹
~これはちょっと旨味がわからない。

・こはだ
~新子は7月中旬らしく、今は小さすぎるとのこと。今新子を食べるのは鮨屋泣かせらしく、今の時期であれば小さなものを何十枚も捌かなくてはならない。注文すればきっと怒られますよね。しかしながら、やはり江戸前のコハダは旨い。

・甘海老
~どこの甘海老だったか。かなり身が大きくて本当に甘い。写真では分かりにくいが、じつは3匹まとめて握ってある。

・赤ウニ(北九州産)
~これがまたパンチのある逸品。玄海灘でこんなに旨味の濃い雲丹が採れるとは知らなかった。今度博多に帰省したら是非食べに行こう。その前に北九州の旦過市場と博多の柳橋連合市場をチェックする必要ありかな。

・穴子(対馬)
~対馬の穴子は毎年博多で頂いていますが、まず外れはありません。また、この握りの繊細なこと。半分はお塩で、残りの半分はそのまま頂くという客の希望する目線にたった逸品。

・かんぴょう(栃木産)
~かんぴょうは栃木が有名とは露知らず。

・マグロ海苔巻き、玉子焼

・サロマ湖蜆赤だし
~赤だしに沈んだサロマ湖の蜆は、大きいのに隠れているのが奥ゆかしい。

昨日伺った「秋田天ぷらみかわ」の北嶋さんからよろしくとお伝え下さいとのことと話すと、それから大将とはさらに距離が縮まったようで色々なお知り合いの方をご紹介頂く。和知さんの謙虚ながら広い交友関係に驚きながらも研究熱心な姿勢に感心させられる。

大将との楽しい会話と素晴らしいお鮨で充実した時間を過ごさせて頂いた。久しぶりに惚れ惚れするようなお鮨屋さんに出会ったことが本当に嬉しい。こちらの方が感謝。

ごちそうさまでした。

  • 新子~そろそろ最後の時期かな。浜名湖
  • 小判寿司、繁栄の招き猫。かなりのインパクト
  • 仲良しのご夫婦。奥さまには、ご主人もわたくしも頭があがらない(2年前の写真)m(__)m

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6位

御料理 光安 (二条、二条城前 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2018/12訪問 2019/06/13

京都、静寂に包まれた町家の佇まいに溶け込む、味わい深い京料理。

千本通りを一筋入った薄暗く狭い通りに町屋造りの街並みが続く。町家の街並みに埋もれない凛とした格子の玄関の横には、さり気なく屋号『光安』の表札。

そろりと、木戸を引き開けると昭和初期の落ちついた町家造りがそのまま蘇ったような佇まい。一瞬にして侘び寂びの雰囲気漂う異次元の世界に引き込まれる。

町家造りらしく間口が狭く奥行きのある木造建屋。中央には全て見通せる厨房、手前と奥に個室が配置され、ご主人の調理する姿を拝見しながら料理を愉しめる設え。

一日2組のみのプレミアム感が満載。玄関近くの手前の個室に通される。奥の個室にはすでに別のお客様が。通されたお部屋は厨房に近く、直接ご主人とお話しできる雰囲気で楽しみ。さっそくご主人にご挨拶。(^ ^)

まずは、エビスビールと梅酒で乾杯。今夜は、灯台下暗しの京都を楽しむ結婚記念日の第二弾。いつまで続くのか・・・。(^^;)

・聖護院かぶらのすりながし
〜とろとろの聖護院かぶらは女房の大好物。さらに葛で瀞みをつけたすりながしはほっこり温まり、出だしから一気に惹きつけられる。

・明石真鯛の昆布〆
〜軽く昆布締めにされた真鯛には、香り豊かなポン酢のジュレが添えられており、薄造りにされた鯛に絡みやすい。横にはパリッと焼き上げられた真鯛の皮と小葱を添えた綺麗な一品。さりげなさが秀逸。

ここで、さっぱりした辛口のお酒をご主人にお任せします。

・蘭箸侍(岐阜の玉泉堂酒造)
〜落ち着いた香りと鮮烈な味わいが特徴らしい。天下一の名香と謳われた蘭奢待(らんじゃたい)を名につけたお酒。

因みに、蘭奢待は東大寺の正倉院に保管されている国宝「香木」の名前で”天下一の銘香”と謳われる。

・冬野菜の八寸
〜天ぷらや素揚げにしたお野菜。野菜の旨味がぎゅっと詰まった一品。海老芋、紅芯大根、安納芋、金時人参、白人参、平茸。特に人参葉の素揚げが絶妙な味わいあり、女房と顔を見合せるほど。ご主人にお聞きすると特別なコロモでなく、落花生油の香りらしい。

奥様によると、お店の屋号はご主人である光安裕一さんの苗字。ご夫婦ともに生まれは九州であり、ご主人は福岡、奥様は佐賀。え〜、同じ九州人ですか。(^-^)

そこからは、ご夫婦との距離が一気に縮まって話しが弾む。確かに光安は福岡に多い苗字ではある。

・雲子と九条葱の小鍋。
〜焼き目が食欲をそそる雲子と、鮮やかな萌葱色の九条葱を合わせた一品。まずは、瀞みのある出汁にしなっとなった味わいある九条葱。それにクリーミーな食感の雲子に焼き目の香ばしさが加わってさらに旨くなる。

焼けた炭で保温しているので熱々というよりグツグツで最後まで美味しく頂けます。今日から寒くなったので有難い料理。

・本モロコの炭火焼き。
〜石の塊かと思える分厚い器が目を惹く。そこに炭火で焼かれた琵琶湖の本モロコが横たわっている。頭から頂きますが、熱々の香ばしさがお酒のお摘まみにぴったり。琵琶湖の本モロコは漁獲量が減っており、今や高級な淡水魚。

・虎河豚の焼き物
〜天然の虎河豚はかなりミディアムレアに近い焼き具合。ちょっと甘めの醤油ベースの絡みが香ばしさを引き立てるが、やはり醤油は最高の調味料。さらに皮はコリコリとした食感も味わえる。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
〜お店の定番の一つであり人気の一品。これまた女房の大好物。蕎麦がきはお箸で掬うとすぐに切れ落ちてしまうくらいの柔らかさ。

また食感も滑らかで蕎麦の風味と味わいが、控えめな甘めの白味噌に相まってめっちゃ旨すぎる。もはや唸るしかない逸品。

・土鍋のカニ飯
〜配膳するのも苦労するぶ厚く重い土鍋の蓋を開けると、綺麗で見事な蒸された蟹の身が山積み。ふわ〜っと、蟹独特の香りと風味が部屋中に広がる。見た目も蟹の身が半端ない量。

それにアクセントのような蟹味噌もボリュームたっぷり。かき混ぜるのも憚られるような綺麗な色合いが素晴らしく濃くのある蟹と蟹味噌が絶妙なバランスであり繊細な美味しさ。完食してしまったくらい。

ご主人も調理に目処がついたようなので、ご挨拶に来られ暫し歓談。修行歴としては京都の有名な旅館や木屋町の和食店らしく、旅館の料理長が一番長かったかなとのこと。

特に京都の料亭での経験はなさそうだがミシュラン⭐️⭐️ですから相当努力されたのでしょう。お祖父さんも料理人だったらしいので血筋かな。

驚いたのはお聞きした年齢よりはるかに若く見えること。また下働きの長い料理人には珍しい大卒らしく、料理人というより学者風。話しぶりもおっとりとした穏やかで理知的な京都人。

・みかんのくず湯
〜見た目も鮮やかなオレンジ色。風邪予防にも効果がありそうなみかんの風味が、濃厚な葛湯と相まってほっこりとした締めのデザート。

特筆すべきは全ての料理をお一人でされていること。お弟子さんもおらず、奥様と女性スタッフの3名だけですからね。

お客様も2組だけとは言え、料理から器、盛付けに至るまで完成度の高い作品に仕上げる、その道を極めた職人とも言えるご主人の拘りに凄みさえ感じます。

京都らしい落ちついた町家の雰囲気のなか、御料理光安の拘りの料理を頂きながら、心豊かなひとときを過ごせるとは何と幸せなことでしょう。

御見送りまでして頂き有難うございました。
ごちそうさまでした。

  • 蟹の炊き込みご飯。蟹と蟹味噌がたっぷり。香りが凄い。
  • 貴重な本モロコ。お酒に合いすぎる。
  • 若々しい光安さん。職人的な学者風料理人。

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7位

一心鮨 光洋 (宮崎 / 寿司)

9回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.9
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥50,000~¥59,999 ¥30,000~¥39,999

2024/02訪問 2024/03/01

【再訪】宮崎、驚きのマナガツオにあお鰻『やっぱりお鮨に昼酒は最高・・・♡』

本日は宮崎で鮨ランチ
それにしても、お鮨に昼酒は最高である♡

いつもながら感性に合うお鮨屋さんの"一心鮨光洋"
宮崎の旬を感じながら、魚好きなわたくしの琴線に触れる海の幸が溢れる

出だしの春が香る前菜は、旬の山菜や早春の海の幸である"のれそれ"、地鶏の卵をお酢で割った黄身酢で春だな〜

驚かされたのは"マナガツオ"
薄い衣でレアに揚げられ、軽い仕上がりが弾力ある食感と旨味を引き出している

それに、"あお鰻"
天然のあお鰻は1mを悠に超えて、脂ののった分厚い身は軽い炭の香りを纏い旨味がダダ漏れ

【お摘み】
❶春の前菜(タラの芽、コゴミ、芽キャベツ、そら豆、のれそれ、脱水蛤)
❷鮑椀物
❸お造り(真鯛、平目、九絵、縁側)、肝黄身酢+酢飯
❹間人蟹の握り
❺焼き虎河豚白子、唐墨、酢飯
❻マナガツオの揚げ物、蕗のとう味噌添え

【握り】
①鯵(宮崎)
②関鯖(大分)
③赤貝(大分)
④たいらぎ(熊本)
⑤あお鰻(福岡)
⑥金目鯛(宮崎)
⑦太刀魚(宮崎)
⑧泥障烏賊(宮崎)
⑨本鮪大トロ(壹岐)
⑩本鮪中トロ(壹岐) 
⑪車海老(宮崎)
⑫赤出汁  
⑬雲丹(宮崎)
⑭穴子(対馬)
⑮玉
⑯ 細巻き
⑰最中

いつもながら、宮崎や九州各地の最高の食材が集まる一心鮨光洋さん。ご主人の空久保さんやご一緒様との楽しい会話がさらにお鮨を美味しくしてくれます♫

ごちそうさまでした。
明けましておめでとうございます。
お世話になりました食べ友様、マイレビ様、今年も宜しくお願い申し上げます。昨年は家族を含め手術・入院と色々ありましたので、本年は何とか健康で1年を過ごしたいものです。

再びコロナ禍の為、宮崎帰省は今年もわたくし一人だけ。繁華街は人通りもなく寂しい元旦ではありますが、有り難いことに一心鮨さんだけはお客様を温かく迎え入れて頂けます。流石は宮崎全体のことに配慮された姿勢が素晴らしい。

オーナーの木宮一光さんと空久保さんに新年のご挨拶。お酒は控えめにしようと思ったが、やっぱりソムリエであるご主人のお薦めワインを頂きたくなってしまう。

お任せコースにワインペアリングをお願いして、先ずはシャンパンで新年を祝います。
 
【お料理】
❶落鮎、筍
〜小ぶりの落鮎と年明け早々の朝取れ筍をサックサクの唐揚げで頂きます。きっと良い年になりそう。

❷白甘鯛、唐墨
〜白甘鯛のお鮨に擦り下ろした聖護院かぶらと塩気を加えた自家製の唐墨で。ふわとろのかぶらは正月らしい雰囲気が白甘鯛と唐墨の相性も良い塩梅♫

❸子持ち落鮎の煮付け
〜霧島山系の天降川の子持ち落鮎はお腹がパンパン。甘目に煮付られ山山葵を削ってパンチが効いてる。

❹お造り
〜炙った20kgアラ、5kgの厚みある平目の縁側に完熟したオレンジ色のヘベスをたっぷりかけて、黄身ポン酢と山葵醤油で。ぷりっぷりのアラと少し寝かせた平目はもちもちとした食感に旨味が凝縮されている。

❺白子寿司 
〜丸々としたプルンプルンの虎河豚の白子を軽く焼き目を入れて酢飯にのせて、仕上げは宮崎特産に育てつつある宮崎産キャビアをのせて、岩塩と山葵で。とろっとろの白子はもはや極楽至極。

❻伊勢海老
〜これまたぷりっぷりの伊勢海老を軽く揚げて、馬糞雲丹に絡ませ、削った白トリュフで香りづけ。伊勢海老の火入れが生っぽく絶妙な好みの仕上がり。

❼寒鰤
〜富山産の寒鰤を軽く漬けにしてから、しっかり焼き上げた逸品。パサつき易い寒鰤は焼き上げてもジューシーで焦げ目がつくくらいしっかり焼くと香ばしく美味い。

【握り】
①本鮪中トロ〜宮崎の本鮪かと思ったら、流石に大間産。
②本鮪赤身〜大間産赤身、温度を変えて頂くと食感も変わる。
③本鮪鉄火巻き〜腹身すき身に目葱を添えて。
④小肌〜飾り包丁が美しい、これまた大好きな握り。
⑤鯖〜縦に切り目を入れた、鯖に覆われた握りに。
⑥鯵〜温度3℃落とした鯵はまたいつもと食感が違うかな。
⑦赤貝〜分厚い身は閖上産かと見紛うくらい。
⑧鰆〜宮崎の鰆は定番でいつも安定した味わい。
⑨泥障烏賊〜飾り包丁は控え気味、塩が更なる旨味を加える。
⑩太刀魚〜ドラゴンと呼ばれる超特大の太刀魚。
⑪馬糞雲丹海苔巻き〜北海道の馬糞雲丹。
⑫車海老〜宮崎の車海老は甘いと感じるのは私だけ?
⑬スマ鰹〜旨味の濃いスマ鰹は大好物、醤油に燻製した逸品。
⑭穴子〜ほろほろと柔らかな穴子は歯がいらない。
⑮赤出汁
⑯玉

〆のデザートの栗アイスクリームは、懐かしい栗の味わいが良いですね。

シャンパン『DRAPPIER』
白ワイン『DOMAINE DERA BONGRAN』
白ワイン『SCHE UER MANN 2019』
赤ワイン『VINTAGE NO3 2004』
赤ワイン『Vino Rosso Pied Franco 2015』
白ワイン『MACLE』
白ワイン『VITOVEKA 2012』
赤ワイン『LA CASTELLADA COLLIO2009』
+生ビール

舎利はちょっと甘目の赤酢。驚くべきは種が本鮪の他はほぼ地元宮崎産。白甘鯛から穴子に至るまで、宮崎各地から取り寄せる幅広さが日向灘に面する海岸が如何に長いかを物語る。

やはり一心鮨光洋の特徴は、食材を宮崎産に拘ることと、握りだけでなくお料理も素晴らしいこと。お料理屋さんとしてだけでもやっていけそう。

【PS】翌日には太い鯖寿司の持ち帰り。自宅にて大変美味しく頂きました♫

いつもながら納得の握りとお料理の数々、
それにしても今夜のワインはサイコーでした♫
ごちそうさまでした。
今夜は宮崎。
いつものように宮崎の夜はこちらのお鮨屋さん。暑くなるこの時期はやっぱりシブダイ。正式名称は笛鯛(フエダイ)。宮崎、鹿児島の南九州が主な産地、事前に仕入れ状況を確認させて頂きます。

南方の魚というと大味と言うイメージだが、このフエダイは脂ものり、締りのある白身は濃厚な旨味ある高級魚。白身に軽い食感の違う筋のような旨味が隠されている。

他にも宮崎各地の漁港に揚がる地物を頂ける嬉しいお鮨屋さん。先ずは、生ビールで喉を潤す。

【お摘み】※基本的に宮崎産
❶渡蟹、自家製キャビア
〜7月から旬を迎える渡蟹の雄。自家製キャビアをのせて。

❷蛸柔らかい煮
〜味付けしない蛸特有の素朴な味わいが秀逸。

❸焼き鮎(天降川)の手巻き
〜鹿児島との県境に流れる天降川で採れた荒々しい天然の鮎を丸々1匹手巻きに。

❹シブダイ、白川のお造り
〜シブダイ、えんがわは岩塩に山葵、白川炙りは黄身醤油。もう美味すぎでしょ♡

❺蒸し鮑
〜半端ない大きさだが柔らかな食感に歯応えも。

❻スッポン(小林)茶碗蒸し
〜酒で炊いてトロトロの餡で仕上げ、揚げ生姜添え。

❼海鰻(青鰻)の山椒実焼き
〜身が厚く、締まっているのでかなりの歯応え。白焼きから実山椒の醤油漬けされている。

❽シブダイ岩塩焼き
〜特別にお願いしたもの。上品な脂がのってスペシャルな焼き物。やっぱり生には敵わないが。

【握り】※基本的に宮崎産
① 炙り金目鯛漬け(静岡)
〜炙りがアクセント。漬けると脂も蕩け具合が変化している。

②槍烏賊
〜飾り包丁でねっとりと濃厚な食感に。

③太刀魚
〜身の厚いドラゴンクラスだが、空久保さんのでかい手に比べると小さく見えちゃう。

④本鮪
〜わりとアッサリした味わい。

⑤新子
〜この時期は夏の風物詩。新子の4枚づけはやっぱり美しい♫

⑥鯵
〜脂を溜め込んだ厚みある根付きの鯵はサイコー♫

⑦ムラサキ雲丹(串間)
〜本日のスペシャリテ。串間産は地元だけでしか頂けない嬉しい逸品。

⑧赤出し
〜これは普通かな。

⑨穴子
〜これまた地元産。蕩けてしまい、崩れ落ちる前に頬張る。

⑩小豆モナカ
〜最後の口直し。

旬のシブダイに新子、串間のムラサキ雲丹、天候川の鮎と宮崎でしか頂けない地物がてんこ盛り。流石は宮崎の迎賓館と呼ばれるお鮨屋さん。いつもながら楽しみに伺う価値のあるお店。

今夜はちょっと遅れて伺ったが、真ん中に座るとカウンターはすでに満席。すっかり以前の賑わいに戻ったようです。個室もあるので木宮オーナーも空久保さんも忙しそう。

そう言えば、今年1月に上村料理長が市内に独立されて、鮨屋『ひとつ』をオープン。明日は、そちらにお伺いする予定。一心鮨光洋との違いがまた楽しみ(*^^*)

ごちそうさまでした♫
お久しぶりの宮崎の夜。せっかく暖かい宮崎空港についても相変わらず”がら~ん”としている。この季節になると、プロ野球やJリーグのチームが多数キャンプを張っており、宮崎市内や空港は観光客や垂れ幕で、いつもは賑わいのある時期なのだが・・・(^^;)。

今回は年老いた母親の緊急入院に慌てて帰省することに・・・何とか落ち着いたのでホッとした次第。ようやく帰りにいつもの『一心鮨光洋』さんで慰労会。

いつもながらお店に入ると陽気な明るい雰囲気。「やはり、宮崎は南国だな~。」それに平日ながらなかなかお客さんが入っている。それはそれでソーシャルディスタンスがちょっと心配だが。

本日の握りは、いつものベテラン空久保さん。木宮さんにワインペアリングをお願いして、さっそくスパークリングワイン ♫。

【お摘み】
・蒸し鮑(宮崎)
~一心鮨らしくない薄味の蒸鮑とは。蒸鮑の柔らかさはあるが、ちょっと旨味が抜けているようであり、繊細な蕪の味わいに助けられている。

・揚げ蛤(北浦)
~高温の油で揚げた大きな蛤は旨味が閉じ込められている。「う~ん、歯応えもあり、旨味が濃いな~。」それに空豆はアクセント。

・ヒラメ(宮崎)
〜ヒラメの縁側は脂ののりと寝かせた味わいが好きです。シンプルな山葵醬油が良い。

・虎河豚白子(玄界灘)
〜旬の大きな虎河豚の白子。今回は福岡の玄界灘、宮崎の川南で獲れる虎河豚も絶品なのだが、残念ながらタイミング合わず。なぜか岐阜のキャビア、最近売り出し中の宮崎産キャビアを使わないのかな・・・やっぱり理由がありました(^^;)

・九絵炙り(玄界灘)
〜今夜の九絵は、完熟橙と地鶏黄身のポン酢にぴったり。ようやく濃厚な味わいが特徴の一心鮨らしさが。

・鯨ウネ煮
〜鯨の下顎を煮たもの。味噌と蕗を練って味見の少ない鯨を上品なお摘みに仕上げている。最初は柚木胡椒かと。

・ノドグロの焼き物(川南)
〜脂の濃いノドグロをサッパリとした西洋山葵で頂きます。この相性は抜群だな〜。

【握り】
・サワラ(宮崎)〜アッサリとしたイメージではないかな。日向灘のサワラは身も味わいもしっかりとしている。
・アオリイカ(宮崎)〜飾り包丁がねっとりさを増す。
・大トロ(豊洲)〜先日伺った博多『鮨さかい』での本鮪の筋の美味さの話になると、「さっそく、試してみましょう」と食べ比べることに・・・なんとも有難い。先ずは厚切り肉厚の旨味を堪能。
・大トロ筋周り(豊洲)〜お次は、薄切りの筋の旨味を。「う〜ん、やっぱり筋周りは歯応えと美味みがあるね〜」という結論に ♫
・鰺(宮崎)~根付きの鰺を更に寝かせて脂と旨味がのってます。
・〆鯖(宮崎)〜日向灘の鯖も絶妙な締め具合に、脂ののりがちょうど良い塩梅 ♫
・車海老(天草)~いつもながら、蜂蜜を加えたシャリと車海老の相性は抜群。
・穴子(対馬)~煮穴子は、もうホロホロ。
・ナマコ〜いきなり口休めのナマコちゃん。
・鉄火巻き〜本鮪が美味いからな〜。
・ノドグロ(川南)〜日本海産にも負けてない炙り。
・玉

いつもながら、癒される宮崎鮨を堪能できる愛すべきお鮨屋さん。たまたま宮崎の食べ友さんともお会いできて楽しい夜に。次回は京都のお店でお約束を・・・♫

ごちそうさまでした。
今年は、正月でありながらどこにも行けない日々。
せめて美味しい酒の肴でもと、宮崎の『一心鮨光洋』
さんにお願いして宅急便で送って頂いたもの。

だが、家族に一番好評だったのは酒の肴ではなく、
肉厚の鯖押し寿司 ♫・・・やっぱり(^^)

わたくしは、日本一早く市場に並ぶ宮崎産ボラの
魚卵から加工された自家製のややレアなカラスミを
縁起物のお酒で、ちびりちびりと頂くのが至福の時。

お腹が空いてから、脂ののった鯖押し寿司を頂きます。

【壱の重】
・伊達巻、黒豆と金箔、昆布巻き、キントン、
 タタキ牛蒡酢漬け
・炊合せ(竹の子、くわい、海老芋、瓢箪人参、
 原木椎茸、空豆の翡翠、こごみ、絹さや、花蓮根)
・自家製イクラの瓶詰、もち銀杏
・柿釜(小鯛笹漬け、紅白なます)
・紅白かまぼこ、酢漬け、菊蕪
・子持ち鮎、梅煮、車海老
・柚子釜(茶ぶりなまこ)
・アワビのうま煮、数の子
・鰤照り焼き、宮崎牛ローストビーフ、
 きんかんのコンポート

【弐の重】
・極 鯖押し寿司
・自家製からすみ、名山きみや謹製 明太子

今年は、ソーシャルディスタンスを意識した何とも
言えない健康第一のお正月。
来年こそは、パ~っと行きたいものです
╰(*´︶`*)╯♡

ごちそうさまでした。
大好きな宮崎NO1のお店。毎回、美味しいお鮨を楽しく頂けて、ホスピタリティ溢れる処なので愉しみ。今夜は市内のホテル宿泊なので、ゆっくりと時間を気にせず楽しめる。

お店に着くと、オーナーの木宮さんにカウンター席に通して頂き、いつもの握り職人さんの顔ぶれが笑顔で迎えて頂くのが嬉しい。握って頂くのは、お久しぶりの空久保さん。いつも笑みを絶やさず一心鮨の握りを支えるベテラン鮨職人。

ネタの魚は日南市目井津漁港の鮮魚店「ねこや商店」さんから。愛称ねこさんと呼ばれる店主の門川さんは、NHKの「プロフェショナル:仕事の流儀」でも取り上げられた地元宮崎の誇り(私だけ?)

ミシェル・トロワグロなど数多くの有名シェフにも信頼され、ShinoiSなどの新店舗にも寄り添う、わたくしの中では、焼津「サスエ前田魚店」前田さんと双璧かな。

【注文】
おまかせ(技信想伝)※奥さまは量少な目
ワインペアリング(ワインのみ)。

【お料理】
・銀杏
~宮崎産の火を入れた銀杏(5~6個)をペースト状にして、また綺麗に成型して軽く揚げ味わいが濃く舌触りも柔らかい。

・お造り
~油津産の伊勢海老と大分産の25kgのあら。へべすを軽く絞った岩塩の板でしゃぶしゃぶして、爽やかな味わい。伊勢海老はぷっりぷり、あらは寝かせた旨味凝縮の味わい。

・鮟肝(余市)、蒸鮑
~じっくり炊き上げた鮟肝と一日蒸して旨味を凝縮した蒸鮑。最上級の白ワインとのマリアージュを実感できる逸品。

・椀物
~出汁は伊勢海老味噌と白味噌を合わせ、宮崎地鶏の卵黄を使った濃厚な椀物。濃いめの宮崎らしいお出汁が地元ならではの嬉しい逸品。もうこれは宮崎パラダイスのお椀ですね・・・\( ˆoˆ )/

・太刀魚(宮崎産)の塩焼き
~ドラゴンと呼ばれる大きな太刀魚だが、実際に頂くのは初めて。とにかく箸で挟む身の厚みに驚くくらいの大きさ。

「お皿がめっちゃ綺麗で魅力的だな〜。」と呟いていると、木宮さんの趣味でもあり、有田焼亮秀窯がお好きなので、この話題には飛び切り嬉しそう。奥から自慢のお皿を持ってきて頂き、さながら有田焼の品評会。

亮秀窯はもともと赤絵屋さんで絵付け専門らしく、赤色が印象的な絵柄はめっちゃ魅力的。葉山有樹もお好きとのこと。勉強になります。「あ〜、また有田の陶器市に行きたいな〜。」

【握り】
・鰆(宮崎)
・アオリイカ(福岡)
・中トロ(宮崎)
・釜下大トロ(宮崎)
・小肌(天草)
・鰯(宮崎)
・車海老(宮崎)
・赤雲丹(大分)
・赤出汁
・煮穴子(対馬)
・玉
・赤雲丹海苔巻き(大分)
 ※奥さまの雲丹好きにご配慮頂いたもの
・トロ沢(追加注文)
・デザート~栗の渋皮アイスクリーム

以前、お米は黒皮かぼちゃの煮汁で炊き上げていたが、今ははちみつを使っており、艶艶な独自性を持ったシャリ。握りにも、飾り包丁や薬味でニンニク風味を出したりと工夫された宮崎鮨。

木宮さんの本職はオーナーであり、ソムリエ。鮨と欧州ワインの馨しいマリアージュが素晴らしく御指南頂きます。生ハムに合うワインから、まさかBON DABON多田さんと懇意にされペルシューの話題になるとは・・・。

ちょっと酔って興がのってくると、木宮さんはわたくしの高校の後輩であることが判明。「な~んだ、後輩じゃん」と急に偉そうな態度に(笑)

それに、なんとラグビー部。それからはお隣席のゴツい体型のお客様を交えて、懐かしい話のてんこ盛り。高校ラグビーの話題から、娘婿の社会人ラグビーまでラグビー談義で大盛り上がり\(^^)/

年末にはお節料理もお願いしているので楽しみ ♫
楽しい宮崎の夜となりました。
ごちそうさまでした。
お久しぶりです。年末年始の帰省に合わせて伺いますが、今回も新たな発見があり、楽しませて頂きました。

飛行機の到着が遅れて、更にレンタカーの手続きも手間取りお昼の時間を過ぎてしまった。焦る。焦る。(^_^;)

だが、お店に着くと木宮オーナーから「何時でも良かったのに。」と優しいお言葉。(*^_^*)
オーナーは四男さんで、長男は福岡『一高』、次男は鹿児島『きみや』という料理人の家系。

今回はレンタカーの運転があるので、残念ながらお酒を飲めない。(^_^;)
ですから、お摘みなしの握りに徹した『握り12貫』、奥さまは鮨会席慶(よろこび)。

【注文(お昼)】
握り12貫〜10000円
鮨会席慶(料理、握り7貫)〜8500円
鯖寿司6000円(持ち帰り)、おせち料理(来年予約)

【握り12貫】
・生雲丹のせ、揚げゴマ豆腐、紫蘇の穗ちらし
・アオリイカ(宮崎)
・サワラ(宮崎)の松前漬
・赤貝(大分)
・虎河豚白子(宮崎)、自家製キャビア

宮崎は虎河豚も獲れるという話題から唐墨の話に。宮崎のボラは1番時期が早く高価で有名。

ボラの卵を仕入れて唐墨まで作っているとのこと。試食させて頂きますが、かなり生っぽく仕上げられ、めっちゃ美味い。

さらに、キャビアまで自家製らしく毎年15kg位の卵を仕入れて、2〜3kgのキャビアに仕上げているとのこと。

・中トロ(大間産)
・鯖(宮崎)
・馬糞雲丹
・平目えんがわ
・車海老(大分)
・蟹(境港)
・穴子(対馬)玉
・赤出汁
・デザート〜和栗アイス、和栗スライスかけ

【鮨会席慶】
(季節の御料理)
・生雲丹のせ、揚げゴマ豆腐、紫蘇の穗ちらし
・サンマ、次郎柿、紅芯大根のナマス
・宮崎地鶏の茶碗蒸し、ずわい蟹の餡掛け
・寒鰤の照り焼き、大根おろし
(握り)
・アオリイカ
・サワラの松前漬
・赤貝
・虎河豚白子、自家製キャビア
・中トロ
・平目えんがわ
・蟹
・赤出汁
・デザート〜和栗アイス、和栗スライスかけ

今回は、上村料理長に握って頂きます。めっちゃ明るくてユーモアのあるサービス満点のお方。

お写真はどうですか?「北九州の照寿司のご主人風にやりましょうか。」と、握ったお鮨を手のひらにのせて、グイッと差し出し、ドヤ顔を決めてくれた。♫

今度はお隣のお客様が、上村さんに何かお願いしているようだ。聞こえてきたのは「おせち料理」と「鯖寿司」というキーワード。

そっと上村さんに聞くと、注文できるらしい。当たり前だが、今年のおせち料理は完売。鯖寿司はまだお願いできるとのこと。嬉しい〜。╰(*´︶`*)╯♡

それでは、再来年のおせち料理を予約し、鯖寿司は帰りの飛行機の前に取りに伺うことに。

またまた、充実した『一心鮨光洋』の鮨でした。
ごちそうさまでした。
京都に帰る前に、またまたお疲れ様会。今日は帰りの飛行機を遅らせる価値のある宮崎随一のお鮨屋さん。お天気もよく宮崎駅から歩いて15分くらいかな。

開店前に着いたのでカウンターで生ビールを頂きながらベテランの職人さんと暫し歓談。すると「前回、夏のしぶ鯛を気に入って頂いたお客さんですよね。」さすがの記憶力。ちょっと嬉しい。(^_^)

先ずは、生ビールとウーロン茶で乾杯。注文は、握り10貫(8500円)と会席慶『よろこび』(8500円)。

昨年、大将が海外に行かれた後は、ご子息がご主人(ソムリエ)として接客を担当されているようです。いつもながら、大柄な体とは相反する優しい笑顔が魅力的な方。

・Montebruno Pinot Noir 2012
〜ワインの素人ですから、ソムリエのご主人に重めの赤をお願いします。香り良く美味しい。

握り職人さんが準備されてる間にネタ箱を見るのが楽しみの一つ。どれだけ魚を大事に扱われているか流れるような所作が素晴らしい。それに綺麗な木製のネタ箱が美しいですね。

今年のThe Tabelog Award 2019 で『シルバー』から『ブロンズ』になりましたが、更に高みを目指す勢い。宮崎を評価されているようで嬉しいお店。^_^

▪️握り10貫
【お摘み】
〜イイダコの酢味噌、春の山菜、こごみ、菜の花。見た目も渦巻調のこごみが美しく、イイダコの酢味噌が効いてます。

【握り】
・アオリイカ
~分厚いイカの身がねっとりと舌の周りにまとわりつくイメージ。表と裏の包丁の入れ方で食感が変わりますとのことだが、それほど私の舌は繊細ではないようでした。

・真鯛
~皮目を残した真鯛は鯛特有の香りもなくさっぱりとしていい感じ。

・本マグロ中トロ
~戸井産の本マグロ。大間のような一本釣りではなく、延縄漁法だが最近は大間よりも品質が良くなっているとのこと。

・本マグロ大トロ
~宮崎は本マグロの漁獲高3位だが、やはり日本全国の良質な本マグロは豊洲(築地)に集まる。今の時期は戸井産もギリギリ最後らしい。

・コハダ
~奇麗な飾り包丁が食欲をそそります。江戸前のコハダはいいね。

・活き鰺の締め
〜ネタとシャリの間に、生姜と葱でちょっとニンニクの風味をつけてある。ちょっとした工夫が秀逸。

・赤貝
~本場、閖上産の赤貝は美しい。日本人の美的感覚は浮世絵のような赤貝を欲するのであろう。

・本マグロ漬け
~漬けはあまり好みではないが、やはり美味しく感じてしまう。

・サワラ
~こちらはまだ旬の時期ではなさそうだが、かなり脂ものって美味しく頂きました。

・馬糞雲丹の手巻き
~手巻き海苔のシャリにびっちりと敷き詰められた馬糞雲丹は旬ですから旨すぎる。 女房の大好物なので・・。(^_^;)

・漬け車海老
~お店の名物。漬けられた車海老は甘みと醤油から旨味が絞り出されるという感じでしょうか。めっちゃ美味いんです。

・煮穴子
~対馬の穴子。このぷりぷりとして分厚い身が柔らかく、醤油の香りが鼻腔を刺激して花粉症を吹き飛ばしてしまう。

・玉
・赤出汁
・最中の抹茶アイスクリーム

・MONTMARGO MUNI
〜絶対に鮨に合いますとのお話通り。イエローの綺麗な色調で濃厚かつシロップの甘味を感じます。

▪️会席慶よろこび・・・ちょっと味見させてもらう。

【御料理】
・イイダコの酢味噌、春の山菜、こごみ、菜の花
・フォアグラと有精卵の茶碗蒸し
~これは女房のお気に入りなので、試食なし。

・炭火焼きのさわら
~うるい、こうたいさい、芽キャベツを添えて。さわらは味付けの妙かな。こちらのお店は料理にも力を入れているのでお摘みではなくお料理としての美味さ。

・天麩羅
〜車海老、レンコン、椎茸のシンプルな天麩羅。もはや御料理屋さんだな。

・オオニベの蕪蒸し
~オオニベを使うとは大胆な発想ですね。田舎者としては昔から安価な魚として認知しているので、お鮨屋さんの料理として使われているのは初めてかな。

・焼き白子(シャリ)
~これは絶品でしょう。やや醤油の香りを残した焼き目が香ばしくシャリにピッタリ。

【握り】
・真鯛〜皮目残し、歯ごたえあり
・本マグロ大トロ(戸井産)
・本マグロ漬け(戸井産)
・活き鰺の締め
・赤貝(大分)
・赤出汁
・最中の抹茶アイスクリーム

大変美味しく頂きました。
宮崎を代表する鮨屋(御料理屋)さんですから、益々頑張って頂きたいと思います。

ごちそうさまでした。
カウンターのど真ん中に通されると、ご主人にご挨拶。エスコートされているオーナーやスタッフの皆さんは実にどっしりとした方ばかり。高級フレンチのガッチリした外国人のソムリエのよう。だが、料理は丁寧にかつ繊細な感覚でご説明して頂く。

昨夜は魚料理居酒屋「天一」でねこやさんの下拵えした魚を満喫したと話すと、そんなに魚がお好きであればと予定されていたお摘みの料理をちょっと変えますねとのこと。

それに今日は帰りの飛行機までの時間があるので、ゆっくり楽しませて頂きたいとの申し出にもすぐに快諾して頂く。そのお陰で生ビールをたらふく飲み過ぎてしまうのだが。(o^^o)

お客様の立場にたった物言いや臨機応変さが素晴らしい。何方にでも目線を合わせているようだ。

・お任せ「一心」18000円

【お摘み】
・あじめドジョウ(岐阜)
〜泥臭くなくあっさりと焼きに徹した摘みらしい一品。オーナーによると業者さんからの提案らしいが正解ですね。ジャンボナッツ(宮崎)はかなり大味だが生ビールの摘みにはいいかな。

・冷製スープ
~北海道むらかみ牧場のジャガイモ。かなり濃厚なトロトロスープ。お鮨屋さんらしくないお洒落な一品だが夏向きかな。

・シブ鯛お造り
~『夏の王様』シブ鯛は絶品でした。数日寝かせたシブ鯛も2kg以上でないと旨味がでないらしい。ヒマラヤ岩塩の板にサッと晒して山葵で頂く。表面にはヘベスを振りかけてあるから、さっぱりめっちゃ旨い。見た目も綺麗。牛肉の霜降りのような色合いに旨味が凝縮している。

昨日頂いた天一の生のシブ鯛より旨味が増して素晴らしく仕上がっている。(手間がかかってますからね)

ネタは基本的に宮崎の卸売を使うが、ないときは他の処からも。また鮪は地元産もやはり築地に流れるので、やむなく築地になってしまうらしい。

・マグロ、昆布出汁にやまどり茸(日本のポルチーニ茸)とあらの汁物
〜意外に薄味。ちょっとインパクトなしかな。あらは深海魚なのであまり季節を問わないらしい。やまどり茸はトロトロで旨いかな。

大柄なソムリエとご主人のやりとりは、何かヨーロッパの喜劇オペラのような雰囲気で面白い。もちろんボケはサンチョ・パンサ(ソムリエ)。ご主人は突っ込み。

・マナガツオの焼き物
〜白醤油漬けの焼き物、繊細で上品な味わい。九州ではマナガツオは最高級ですよとのこと。醤油炒り上げした辛目の枝豆も生ビールにぴったり。

・シブ鯛のアラ煮
~「ちょっと手を汚しますが是非食べて見て下さい。」

「え〜っ、シブ鯛のアラ煮とは、なんと贅沢な。」酒だけで煮込み、唐辛子でアクセント。これがまた旨すぎる。魚好きと言うと急遽料理のアレンジを変えて頂いたみたいで感謝。感謝。

ぷりぷりと旨味満載の贅沢なカマを頂けるとは本当に嬉しい限り。やはり『夏の王様』シブ鯛は絶品でした。僭越ながら、お客様のニーズを瞬時に判断する感性的なセンスを感じます。

【握り】
・ヤリイカ
〜食感が残るか残らないかの境目にて飾り包丁を入れているとのこと。ねっとりとした旨さ。

先代から引き継いだお店らしくが、もはやオーナーやご主人の力量でここまで来られたよう。ご主人は他店での修業経験はないらしい。

お話を聞いていると、とにかく研究熱心。シャリは米酢だが、ちょっと前までは赤酢も加えていた時期もあり。その前は黒川カボチャを入れてご飯を炊き甘みを加えていたことも。つねに現状に甘んじず挑戦されているようだ。ベースのシャリは固定したいが、ネタも日々変わるので、つねに調整と挑戦らしい。

だが、さすがに宮崎だからといって地元の甘い醤油は使わない。江戸前でなくなりますよね。

・赤身漬け
〜いつもながら赤身の漬けはあまりピンとこないんです。

・本マグロ
〜鮪だけは築地の鮪卸。今日は大間の鮪50kg。やはりまだ走りなので、脂ののりが浅いらしく、大トロを薄く2枚に割いて脂身を浮かせる技法。素早く頂かないとすでに脂が融け始めており旨い。

・締め鰯
〜かなりきつく締めてあり旨味抜群。柔らかい鰯の身がしっかり頂ける。

・鯵
〜これは活きのよさ。シャリとの間に小葱を入れて多少味わいに変化あり。

・黒鮑
〜こちらはちょっと普通かな。

・赤雲丹
〜これは濃厚で旨い。久しぶり九州の赤雲丹なので嬉しい限り。

・漬け車海老
〜生きたまま味つけした醤油漬けしている。そうすると味噌が頭の殻に残らず身に付いてくるらしい。身と味噌を一緒に頂ける凄技。噛み締めるとさらに味わい深い。

・ノドグロ(赤ムツ)
〜川南通り浜産、金沢などの卸に聞くと宮崎でも赤ムツは獲れていると聞き探したら量は少ないが川南で獲れていたもの。確かにボリュームがなければ可能な状態であろう。他にも少ないが虎河豚も獲れるんですよね。

・穴子
〜やはり対馬産の穴子はほろほろと崩れるくらいの柔らかさ。

・玉
〜カステラのようなふわふわの玉子焼き。

帰り際には、他のお客様で秋田の日本料理店の高村さんと親交がある方がいたので、久しぶりに秋田の話題で盛り上がる。秋田も大好きな処なんですよね〜。

想像以上に素晴らしい宮崎のお鮨屋さん。
また伺いますね。(o^^o)

ごちそうさまでした。

  • ❶鮑椀物
  • ご主人の空久保さん、ご一緒様との楽しい会話がさらにお鮨を美味しくしてくれます♫
  • 豪華な大鮑

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8位

イチリン ハナレ (鎌倉 / 四川料理、中華料理)

5回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク 4.7 ]
  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥30,000~¥39,999

2024/11訪問 2024/12/15

【再訪】鎌倉、上海蟹の時期がサイコー♡『齋藤シェフが癒してくれる・・・』

上海蟹の時期には、鎌倉のイチリンハナレははずせない

紹興酒漬けの上海蟹の甘味には、蟹味噌の濃い味わいだけでなく紹興酒の甘味との相性も必要。
 
こちらは、その紹興酒との相性がピッタリでさらに旨味が濃いお料理のお店。食通の食べ友様をお誘いして紹興酒でカンパーイ♫

❶上海蟹入り獅子頭の上湯スープ
〜上海蟹の身・蟹味噌の団子を金華ハムを使った上湯スープに煮込んださらに旨味溢れるスープ。温かくホッとする味わいが良いね。

❷上海蟹(雌)の紹興酒漬け
〜大好物の上海蟹の紹興酒漬け。雌の生蟹と雄の蒸し蟹を興酒漬けにして食べ比べ。個人的には卵を持った雌の生蟹を紹興酒漬けにした方が濃厚で美味しいかな。

❸上海蟹(雄)の蒸し紹興酒掛け
〜やっぱり雄の上海蟹より卵を持った雌の方が、身も卵も蕩ける濃厚な味わいで堪らないかな。

スタッフさんが足の部分を剥いて綺麗に並べて頂き楽ちんで食させて頂きます。

❹丹波高坂地鶏のよだれ鶏
〜スペシャリテは脂がのった高坂地鶏を使い、ソースが絡んだウマウマなよだれ鶏。東京チャイニーズ一凛から引き継がれたスペシャリテですが、今後はさらに発展的な料理にして頂きたいものだ。

❺からの餃子
〜豚肉がぱんぱんに詰まった餃子は、よだれ鶏のタレをたっぷりつけて、熱々ハフハフしてウマウマ。

❻からの山椒麺  
〜自家製の山椒麺がよだれ鶏がスープによく絡む。

❼焼きフカヒレと上海蟹の白湯スープ
〜熱々の土鍋には濃度のある白湯スープ、中には内子のある上海蟹の旨味がたっぷり。

❽からのおじや
〜少し白湯スープを残すところ、飲み干してしまい追いスープにご飯を入れて熱々のおじや。黒酢と生姜で味変できるが、かなり良い感じ。

❾月光百合根の唐辛子炒め
〜これは初めてのお料理。ホクホクの百合根だけで美味しいが更に唐辛子炒めにして極上のお料理に昇華している。

➓蕨の春雨
〜なかなかのビジュアルだがさっぱりした味わいは予想外かな。黒酢と発酵唐辛子で作ったしっかりと酸辣ソースに。

⓫鮟鱇の蒸し物
〜厚みがありプリプリの鮟鱇は嬉しいくらいに葱ソースにぴったり。ちょっとピリ辛風味があり優しい刺激が良いね。

⓬白子の麻婆豆腐
〜辛めの麻婆豆腐に白子が入ると、優しい辛味に変わり濃厚な舌触りがワクワクしちゃう。

⓭杏仁豆腐
〜濃厚な杏仁豆腐だが味わいはスッキリ。

⓮茶菓子
〜5種類の子菓子はなかなかお洒落。お腹一杯だが食べ切れてしまう。

齋藤シェフは、築地で『東京チャイニーズー』、有楽町で『TexturA』、鎌倉では『イチリンハナレ』を開店、経営者としても活躍されている料理人。

いつも四川料理を心ゆくまで楽しませて頂ける齋藤ワールドは、美味しく楽しいひと時♡

ごちそうさまでした♫
今夜は鎌倉で中華料理を堪能させて頂きます♫

築地の「東京チャイニーズ一凛」の旨味溢れる中華ランチに出会い、それから有楽町の「TexturA」の華やかな中華スパニッシュではビジネスシーンで伺い、鎌倉の「イチリンハナレ」では嫋やかな日本家屋に心安らぐ、”齋藤ワールド”♫

落ち着いた日本家屋で楽しい中華夜会。先ずはROCOCO Tokyo WHITEで乾杯♫

❶上海蟹雌
~イチリンハナレの生上海蟹雌の紹興酒漬けは大好物。そのためにこちらに伺うと言っても過言ではないかな。紹興酒の漬け具合が絶妙な塩梅。

❷上海蟹雄
~黒酢で漬けたボイルの上海蟹の雄。味わいが深く身の食感も良いが、やはり紹興酒漬けの方が味わいがあって美味いかな。

❸鮟肝の紹興酒漬け
~軽く紹興酒漬けされた滑らかな鮟肝は色合いも美しく丁寧に作られた逸品。晩酌でちびちび頂きたくなるお摘みには最高。

❹丹波高坂地鶏
~丹波高坂地鶏のよだれ鶏。白レバーパテに絡むタレの旨さは慣れ親しんだ味わい。

❺につける餃子、からの麺
~よだれ鶏のタレの三段活用。上品な豚肉餡に皮の厚いもちもち皮がタレによく絡んで美味いな~。〆には四川山椒を練り込んだ中華麺をサッと入れて最後までしっかりと頂く。

❻フカヒレ
~焼いたフカヒレに上海蟹がたっぷりと入ったトロトロの鶏白湯スープが素晴らしい。焼き加減が良い塩梅であり表面はパリパリの仕上がり。

❼五島列島
~活きの良いぷりぷりの五島列島産のスジアラを香辛料と酢の甘辛和え。

❽小籠包
~上海蟹の小籠包。生姜と蟹の風味がとても良い。餡の食感も口当たりが良く素晴らしい。

❾海老芋香辛料揚げ

❿牛涮(ニュウシャン)
~四川風の牛肉湯引き牛しゃぶ、黄ニラ、レタス。ナンプラーの味付けと葱、キャベツの甘みが滲み出て素晴らしい逸品。

⓫麻婆豆腐
~白子入りの麻婆豆腐、ご飯、搾菜、大根紹興酒漬け。シビレと旨みのバランスが良いですね。

⓬最中 
⓭紹興酒アイス
⓮茶菓子~東方美人クッキー、白胡麻キャラメル、山椒ガトーショコラ、ピーカンナッツ、マカデミアンナッツ、スペインレーズン。
⓯お茶 

【ドリンク】
・瓶ビール ROCOCO Tokyo WHITE
・紹興酒『古酒』ストレート
・紹興酒『石龍鎮、上海老酒』

冬の上海蟹も好きすぎるが、春の海鮮中華も魅力的。趣ある一軒家は、フランス人外交官が住んでいた築45年のお屋敷をリノベーションしたものだが、お料理共々ワクワクさせる要因の一つ。

「イチリンハナレ」は鎌倉料理界のトップに君臨しているお店。北嶋さんを始め若手料理人のお店も増えている鎌倉だが更なる進化をしており、いつもながら期待を裏切らないお料理に満足感が溢れる(^^)

ごちそうさまでした。
中華料理に捉われない鎌倉の料理界を引っ張るお店。

昨夜の「鎌倉 北じま」に引き続き、鎌倉の名店「イチリンハナレ」でお食事を楽しみます。四川飯店ご出身の齋藤シェフが望月シェフと立ち上げたお店ですが、本日は望月シェフは残念ながらお休みとのこと。

築地の「東京チャイニーズ一凛」の旨味溢れる中華ランチに出会い、それから有楽町の「TexturA」の華やかな中華スパニッシュではビジネスシーンで伺い、鎌倉の「イチリンハナレ」では嫋やかな日本家屋に心安らぐ、”齋藤ワールド”♫

いつもながらワクワクが止まらない。先ずは、鎌倉ビールで喉を潤わせる。

①文蛤
~蛤の酸辣湯の上湯スープ。旨味豊かな蛤の味わいに酢の効いた酸辣湯ですから出だしとしてはキュッと締まった印象。

お次は、お薦めの「小笠原味醂」を頂きます。

②鰯
〜黒酢で締めた鰯に黒酢のゼリー状ソースかけ。焼きパプリカを添えてビジュアルも魅力的だが、味わいは猶更深みあり。

紹興酒の飲み比べ。名前と味わいは覚えきれないが、齋藤シェフから其々の特徴を説明頂きながら味わいます。

着色していない紹興酒、浙江省の12年もの、浙江省のこてこての紹興酒、上海20年はめっちゃスモーキーな味わい、ヨダレ鶏に合う紹興酒。料理に合う紹興酒はどれか試しながら楽しめる

③鮟鱇の肝の紹興酒漬け
~余市の鮟鱇を紹興酒に漬け込んだ中華風の濃厚な味付けにして頂くが、これが紹興酒に良く合います。紹興酒をぼちぼち頂きたくなる。

①文蛤
~蛤の酸辣湯の上湯スープ。旨味豊かな蛤の味わいに酢の効いた酸辣湯ですから出だしとしてはキュッと締まった印象。

⑤につける餃子、からの麺
~手作り餃子、山椒麺を絡めてよだれ鶏のタレを最後の一滴まで頂きます。

⑥ふかひれ
~焼きフカヒレの高坂鶏上湯スープは繊維を感じる食感が素晴らしく、濃厚でトロットロ。更に熱々ですから舌には旨味しか残らない。最後にリゾットで頂きます。

⑦北寄貝
~北寄貝と黄ニラとセリの炒め物。北寄貝の食感と黄ニラの独特な香りが油に混じって「THE中華」ですね。

⑧山形牛
~シャトーブリアン(山形牛)を黒酢粒マスタード味に仕上げて小麦粉を薄く伸ばした薄餅で巻いて頂きます。濃い味わいも北京ダック風に仕上がって、ダックの代わりが山形牛みたいな。

⑨五島列島の鰆
~鰆(五島列島)と白葱のナンプラー醤油炒め。流石にナンプラーは独特な東南アジア料理の印象。淡白な鰆はどんな味わいにも染まって旨味が増す。

⑩麺
~シンプルな担々麺はかえって新鮮な料理に思える。

⑪湘南そだち
~湘南そだちのイチゴとアイスはベストマッチ。想像を上回るデザートに仕上がっている。

⑫茶菓子
~東方美人サブレ、黒胡麻生キャラメル、山椒ガトーショコラとピーカンナッツ、マカダミアンナッツ、ドライフルーツ。

冬の上海蟹も好きすぎるが、春の海鮮中華も魅力的。趣ある一軒家は、フランス人外交官が住んでいた築45年のお屋敷をリノベーションしたものだが、お料理共々ワクワクさせる要因の一つ。

「イチリンハナレ」は鎌倉料理界のトップに君臨しているお店。北嶋さんを始め若手料理人のお店も増えている鎌倉だが更なる進化をしており、いつもながら期待を裏切らないお料理に満足感が溢れる(^^)

ごちそうさまでした。
今夜は、お久しぶりに斎藤シェフの鎌倉中華に伺います。
出会いは「東京チャイニーズ一凛」の旨味溢れる中華ランチに驚き、「TexturA」の華やかな中華スパニッシュに魅了され、「イチリンハナレ」の嫋やかな中華イノベーションに心安らぐ、”齋藤ワールド”♫

この時期ですから上海蟹を頂きたく、上海蟹を加えた特別コース(22000円)を予約。と言っても予約して頂いたのは、先日伺った「鎌倉 北じま」の北嶋さんから。齋藤シェフも北嶋さんと懇意にされており、京都人にはちょっと嬉しいご関係に。

前回もご一緒頂いた中華好きの食べ友様をお誘いして、”齋藤ワールド”を堪能することに。まずは、プレミアムマイスタービールで乾杯。

①蛤
~ジャスミンライスのお粥にして、その上澄みのスープで炊いた蛤。トロトロのお粥スープに身の厚い蛤の出汁のみが絡んで、優しい味わいながら濃い旨味が溢れている。

お次は、齋藤シェフにお薦め頂いた紹興酒を注文。「石庫門(シークーメン)12年物」と「石庫門20年物」の飲み比べ。流石にベストマッチと思えるほど、バランスが良く美味すぎる上海蟹に合いますね。

②上海蟹(雌)
~も~、恐るべき逸品╰(*´︶`*)╯♡
美味すぎて言葉にならないとはこのこと。上海蟹(雌)の紹興酒漬け。紹興酒は普通の味わいとスモーキーな味わいの2種類を混ぜ合わせたものに1週間漬け込む。

甲羅の内側にへばりついた濃厚な味噌は絶妙な甘みのある紹興酒と絡み合って、この世のものとは思えない美味しさ。今まで頂いた上海蟹では群を抜く美味さ、これだけで伺った価値がある。

③上海蟹(雄)
~雄は一旦蒸して、3日間くらい紹興酒の漬け込む。すると生の雌と違ってフワッとした食感になり、身と味噌に紹興酒が柔らかく染み渡っている。蟹の殻までむしゃぶりつくが、表現としては”しがむ”という関西の方言がぴったりかな。

④丹波高坂地鶏
~「東京チャイニーズ一凛」の頃からの定番料理。蒸した丹波高坂地鶏とやみつきになるほどのスープが旨辛。そのスープを残して更に旨辛スープを最後まで食べ尽くす。

⑤に つける餃子/からの麺
~最初にもっちりジューシーな餃子をスープに漬けると、餃子のなかのスープが溢れ出てウマウマ。お次は山椒麺をスープに入れて啜ります。「TexturA」では最後にスープを熱々の豆乳割りにして飲み干すのだが、「こちらではやっていないんですよ。」・・・あら(*☻-☻*)

⑥フカヒレ
~上海蟹の雄と雌でとった出汁に蒸したフカヒレを焼いて更に濃厚なスープ仕立てに。焼いたフカヒレは香ばしいインパクトがあり繊維は感じられない程のトロトロ感で旨味が爆発。最後にはスープとご飯の雑炊風に仕上げて、可愛い女性スタッフがトリュフをふんだんに削って更に旨味を増している。トリュフの香り豊かに美味くない訳がない♫

⑦帆立
~分厚い帆立の春巻き。薄い春巻きの皮はパリッパリ。そのうえにはキャビアをのせて塩加減が絶妙。お摘みには最適でしょう。

⑧干焼有頭海老
~海老チリにコンテチーズを削り、桜海老が香る甘くないチュロスを添えて。プリプリの海老に絶妙なピリ辛なタレをたっぷりと。意外にチュロスがタレに合うな〜。

⑨山形牛
~山形牛シャトーブリアンはもう肉質も含めてしっかり想像通り美味しいサンドイッチ。黒酢ソースと粒マスタードの中華ならではのアクセントが効いた味付けが最高。「TexturA」では三元豚だったが、あちらも美味しかったな〜♫

⑩ご飯物
〜旬の鱈白子を名物の麻婆豆腐に絡めて、"通風一直線"のような濃厚さが半端ない。添えられた白ご飯と一緒に頂き、満腹感が幸せ過ぎる。

⑪ラ・フランス
〜ラ・フランスを擦り潰してカクテルのようにお洒落なグラスで頂きます。濃厚な中華料理を爽やかな後味に持って行くスゴ技。

⑫最中
〜大きな和栗に紹興酒の入った和栗を練り込んだ最中は、秋らしい濃厚な味わいのデザート。

今夜は、フレンチの望月シェフがほぼ付きっきりでお料理の説明頂き有り難し。齋藤シェフは基本的には接客中心「もう料理は若い人に任せないと育たないですからね。」相変わらずお話しも上手でお客を飽きさせない。先日も「TexturA」に伺ったばかりだが、すでに若い方で運営していた。お値段はどのお店もリーズナブルであり、懐にも優しい料金設定が素晴らしい。

それからは北嶋さんとのお話しに。北嶋さんとの出会いから「高台寺和久傳さん、木山さんにも伺いましたよ。和久傳と言えば、赤鬼(O方さん)、青鬼(N口さん)から厳しく鍛えられたのでしょうね(笑)」・・・内情まで詳しい。(^^;)

赤坂四川飯店の味わいを更なる極上のイノベーションに昇華させたお料理の数々。料理の説明の他にも色々なお店のお話を聞かせて頂き、いつもながら楽しいひと時に・・・やっぱり齋藤シェフは”人たらし”である。♫

ごちそうさまでした。
東京チャイニーズ一凛の店主齋藤さんが、鎌倉に展開した新しい形の中華料理のお店。その噂を聞いて楽しみに伺いました。お店は鎌倉の落ちついた路地の奥に佇む木造の日本家屋を改修されたもの。

赤坂四川飯店で修業していた齋藤さんが東京チャイニーズ一凛の店主となり、さらに昨年にこちらのお店をオープンされたらしい。

それからあっという間に東京チャイニーズ一凛を凌ぐ人気店となったしまったので、なかなか予約がとれませんでしたが、ようやく訪問のはこびとなった次第。

残念ながら、齋藤さんは不在でしたが、おなじく赤坂四川飯店で働いていた望月さんがご担当して頂きます。

料理のお品書きは、いたってシンプル。素材の名前を羅列してあるだけなので、料理を見ないと想像もできない。

・松茸
〜松茸と冬瓜のスープが、胃にやさしい一品。上品で繊細な味わいですから、さあこれからと言った感じ。

・フルーツトマト
〜アメーラトマトの中にあるサラダ風のキクラゲ、クラゲの食感が素晴らしい。もうこれは中華ではなく見た目も爽やかなイタリアン。

・雲丹
〜塩の効いたおこげの上には、ピータンのゴマムースが敷かれ、そのうえに雲丹ムースともっこりとした馬糞雲丹が鎮座している。そしてキャビアがアクセント。口の中は複雑ながらおこげが支配していた。

・無花果
〜無花果をベースに胡麻ピータンソースがかかった複雑な味わい。

・岩牡蠣(大分)
〜燻製っぽい岩牡蠣は生牡蠣より濃厚な旨味が凝縮されている。きっと縮む前の生牡蠣は半端なく大きかったのであろう。醤油で味付けした輪切り唐辛子がインパクトあり。

・高坂地鶏よだれどり
〜これは東京チャイニーズ一凛からの定番料理。蒸した高坂地鶏の旨味がインパクトのあるソースに絡んで旨すぎる。

・に つける餃子
〜最初は、料理名の意味がわからなかったが、この旨いスープに餃子をつけるんです。あ〜なるほどね。さらに中華麺を入れて頂き、ズルズルと啜ります。
(( _ _ ))..zzzZZ

・フカヒレ
〜蒸して味付けしたフカヒレを焼いてまた濃厚なスープに戻しているのか。それにしても焼いたフカヒレとは驚き。フカヒレの繊維は感じられないが新しい食感でした。

さらにスープにご飯とトリュフをふんだんにかければ、ほとんどトリュフの香り。旨くない訳がない。

ここで生ビールから響のハイボールを頂きます。

・仔羊
〜これはラム肉ステーキ。中華ではなくフレンチかな。火入れも抜群。

・水蓮菜
〜水蓮菜はネギのような水菜のようなシャキッとした食感。めっちゃ歯応えあり。毒があるという水蓮を食べるのかと、一瞬ひいたが・・・。(°_°)

・真鯛の白子
〜これまた東京チャイニーズ一凛のめっちゃ旨い定番だが、せっかくの真鯛の白子はがっつり麻婆豆腐の味に染まってもったいないと思うのは私だけ?

・最中
〜紹興酒(即墨老酒)のアイスモナカは、爽やかな口直し。

・茶菓子
〜クッキー、生キャラメル、山椒の、ガトーショコラ、いちじく、メンブリージョ他が並ぶ綺麗なスイーツは中華ではないよね。
東方美人茶とデザートがまたお洒落。とても中華料理とは思えない。やはりフレンチかイタリアンかと・・・。

おまかせコースは生ビールと響ハイボールで頂いたので、最後に紹興酒をお願いします。でてきたのは20年ものという高級な紹興酒。グラスになみなみと注がれたのは嬉しいが、かなり酔いそう。

紹興酒のお摘みはお任せでお願いすると、穴子をちょっと甘辛く煮てさらに炒めた1品がサッと出てきた。あ〜コレコレみたいな、1番中華料理らしかったような気がするかな。

望月さんによると、10月からは上海蟹の季節なので、3種類の紹興酒に漬け込んだメスの上海蟹がいいですよとのこと。さらに11月からは生上海蟹(オス)らしい。

美味しくも斬新な料理の数々。またまた楽しみが増えました。近々上海蟹を頂きに伺いま〜す。

ごちそうさまでした。

  • ❷上海蟹(雌)の紹興酒漬け
          〜大好物の上海蟹の紹興酒漬け。雌の生蟹と雄の蒸し蟹を興酒漬けにして食べ比べ。個人的には卵を持った雌の生蟹を紹興酒漬けにした方が濃厚で美味しいかな。
  • ❶上海蟹雌
          ~イチリンハナレの生上海蟹雌の紹興酒漬けは大好物。そのためにこちらに伺うと言っても過言ではないかな。紹興酒の漬け具合が絶妙な塩梅。
  • 齋藤シェフは、築地で『東京チャイニーズー』、有楽町で『TexturA』、鎌倉では『イチリンハナレ』を開店、経営者としても活躍されている料理人。

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9位

レフェルヴェソンス (表参道、乃木坂、広尾 / フレンチ)

1回

  • 昼の点数: 4.9

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.9 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥15,000~¥19,999

2018/06訪問 2020/02/19

西麻布、観念的な気品あるフレンチ『さらに優しいおもてなしが、めっちゃ印象的・・・』

居酒屋好きなフレンチの素人にも「これは只者ではない」と思わせる難解な料理の数々と、最高峰にも拘わらずめっちゃ優しいおもてなしが素晴らしいお店。

暑い日となりかなり汗ばんでいたが、遅れて着いたにも拘わらず女性スタッフの方からサッと控室に通して頂き「暫し、ごゆっくりとどうぞ。それからお食事を・・・」と気遣い頂く。優しいですね。

店内は照明をやや落とした落ち着いた雰囲気であり、ダークブラウンの内装やがっちりとした天井板の厚みに重厚さを感じる設え。

今日は、私の〇〇回目の誕生日。事前に「何か記念日とかございますか?」とこれまた優しい気遣いだったらしい。ご用意頂いた席も中庭が前面にある特等席。有難いことです・・・感謝。

今回の東京は甥っ子の結婚式に出席するためだが、ちゃっかり我が家のイベントにも利用させて頂いた次第。男性スタッフやソムリエの方も料理を丁寧に教えて頂くが、それにしてもちょっと難解ですな~。

まずは、はしたなくいつもながらのビールをグビグビと頂き、その後はソムリエの方にワインを選んで頂きながら・・・。

本日のお品書きは、食材のみを記載してあり料理の内容はスタッフの方から丁寧に教えて頂くが、残念ながらなかなか覚えられない。タイトルは『~ルネサンス「再興」~』という観念的で芸術的な世界観のある料理。

【金盃】
・ワインと焼酎(百年の孤独)・春のカクテル
~爽やかで飲みやすく女房に大好評。また、焼酎は百年の孤独という宮崎の地元の焼酎で親近感が増してくる。

【歳時記】
・桜海老、白海老、ホワイトアスパラガス/生姜蜂蜜酒
~泡泡が桜エビなので凄い香りと食感が異次元。ふんわりとしたホワイトアスパラのピュレの中に生の白エビが隠れていた。シェリービネガーソースが綺麗。

【アップルパイのように♯33】
『穴子、柳川牛蒡、あおさのり』
~深紅のパッケージが現れる。お菓子と思いきや意外にもパイ料理が登場。具材はあなごをベースにしたもの。パイ生地はサクサクと繊細だがやはり食材がピンとこないかな。

【新しい章】
『鰹、筍、茴香、トマト、紫蘇、コンプシト』
利尻昆布で昆布締めされた千葉の鰹。普通のお鮨ではないようでシャリではなかった。トマト、紫蘇、たけの子、昆布があちらこちらに。昆布締めの旨味が濃い。

【定点】
『蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ』
お店の定番料理で、必ずコースに組み込まれるもの。オープン以来毎日メニューに入れられて、塩味も火入れも変えないという季節の変わり目を天然の蕪で感じるという逸品。蕪を素揚げすることで旨味を閉じ込めており、蕪の旨さが際立っていた。

【パン】
「ル・シュクレクール岸部」大阪の吹田にあるパン屋さんらしく、関西人としてはちょっと嬉しくなる。いい香りをずっと放っており、もっちりとしている。

【アイナメの乳清ポシェ】
『夏のハーブのサバイヨン、サザエと黒ニンニクの「アイオリ」、ズッキーニとラルト』
~ズッキーニが絡みつき見た目も爽やかな色合いだが、微かに黒ニンニクが効いてパンチがある逸品。柔らかなアイナメとサザエの海の香りがいい感じ。

【海の神 山の神】
『今帰仁アグーのロテェ、アバのジュ、みる貝、赤生姜、茗荷、クレソンアレノア』
~今帰仁アグーの火入れが絶妙でめっちゃ旨い。それに皮に近い部位をカリカリに焼いたお肉が下に潜んでいる。これがまた旨い。

【陽射しの香り】
『さくらんぼ、蓬のアイスクリーム、アカシアの花、餅、ムラング・バリニーズ』
~スイーツのお店かと見まごうようなお洒落な一品。

【小菓子】
「チョコレート・バー、パートドフリュイ、ぷちどらやき、バーチディダーマ」

すると、お誕生日のお祝いが。(*^^*)
筒状のオレンジ風味のお菓子のなかにはローソクがホンノリと輝き、女房とスタッフの方からお祝いしてもらう。・・・飲み過ぎてしまいそう。

【お薄】
俳優の伊勢谷さんに似たダンディーなソムリエの方から目の前でお抹茶を立てて頂く。なんと奇抜で斬新な。定期的に茶道の先生に教えて頂くが、やはり楽しみはその後の飲み会らしいが・・・。

【コーヒー】
【ワールドピース】
「千葉産半立落花生とブラウンシュガーのミルク」

【お土産】
カカオにハッサク入りのパウンドケーキとのこと。これは女房のおやつに・・・。

どの料理もまずは驚きから入るほどのインパクト。なにやらびっくり箱のような宝石箱ですね。(どこかで聞いたようなフレーズだが・・・。)

料理もさることながら、それ以上にソムリエ、スタッフの方のおもてなしの心遣いが素晴らしいフレンチでした。
ごちそうさまでした。

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