【熱盛!】堺のせいろ蕎麦【蒸籠】

出典:kurodaさん

【熱盛!】堺のせいろ蕎麦【蒸籠】

せいろに盛られた熱々の蕎麦を、生卵を割りいれた熱々のそば汁に浸していただく堺の熱盛り蕎麦。この独特の喰い味にすっかりハマるひとも多く見られます。堺市内で熱い蕎麦がいただけるお店をピックアップしました。お蕎麦の概念を変える堺の熱盛りを味わってみませんか?

更新日:2023/11/12 (2018/08/15作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる671の口コミを参考にまとめました。

熱盛り蕎麦の魅力

 一般的に関東は蕎麦文化、関西はうどん文化。少し前まで大阪ではうどん派が大多数で、そば派は他県出身者か、単なる天の邪鬼といった存在でした。しかしこのところ、大阪でも「挽きたて・打ちたて・湯掻きたて」にこだわるそば派が増えてきており、お店のレベルも年々高まっています。
 冷たい蕎麦を「そばつゆ」にチョンと浸けて、ズズっと手繰り、清澄な喉越しと豊かな風味を楽しむのがそば好きの粋とされています。しかし、そんなそば派の概念を打ち破るおそばが大阪・堺にあります。蕎麦切りの初期の頃、蕎麦粉だけで蕎麦を作る生粉打ちでは麺が切れやすいので、茹でるよりも蒸す方法がとられたとか。その名残が堺の「熱盛り蕎麦」です。
 せいろの中に熱々の蕎麦が盛ってあり、生卵を溶いたお椀に熱々のお汁を注ぎ、それに蕎麦を浸していただきます。水で締めないため、ヌチャっとした独特の口当たりを持つこのお蕎麦、喉越しや歯切れを楽しむ事はできませんが、立ちあがってくる蕎麦の香りは豊かです。特に冷え込む季節には格別です。
 堺の熱盛り蕎麦の佳店を集めてみました。まろやかで深い味わいの熱盛り蕎麦で、じんわり・ほっこりしてみませんか?

ちく満

ちく満

 阪堺電車の宿院電停のすぐ西側、紀州街道に面したところ。元禄8年(1695)創業という老舗のお蕎麦屋さんです。
 中に入ると、大旦那さんが侍っていて、下駄箱の、この旦さんの指示する番号のところに靴を置く、そして、その下駄箱の番号がそのまま席の番号になっていて、座敷のその番号のちゃぶ台に座るようになっています。

ちく満

 「せいろそば」は普通サイズの一斤(800円)と、大盛りの一斤半(1,000円)から選びます。蒸篭を開けると、蕎麦から湯気が上がるとともに蕎麦の香りが立ちあがってきます。お箸で摘み上げるとベタッとした感覚が…

ちく満

 潰した玉子に熱いツユを注いで半熟状になったお椀に、この熱い蕎麦をたっぷり浸して啜る。「ヌチャ」っとした歯ざわりは、一般的な蕎麦とは似ても似つかぬ味わいです。柔らかくて癒し系の味わいだが違和感は残ります。
 蕎麦湯も熱々。残りのツユにこの蕎麦湯の中に注ぐと、かき玉のお澄ましのようで、これまた美味しいですね。

手打蕎麦hiro

手打蕎麦hiro

 阪堺電車・妙国寺前電停のすぐ近く、ザビエル公園のから北に少し進んだ紀州街道沿いに蕎麦屋さんです。
 扉を開けて中に入ると、すぐ目に飛び込んでくるのが蕎麦打ち台。そしてその奥にカウンターがある全10数席の小さなお店、店主お一人で営業されているようです。

手打蕎麦hiro

 「熱盛り蕎麦」(850円)は、お皿に盛られた熱々のお蕎麦とともに、そばつゆの徳利、ねぎ・おろし・わさびの薬味、玉子が並んでいます。
 香りが立ち上がる温かい蕎麦は、ほのかに甘みがあり風味も強い。熱盛り特有のヌチャっとした食感ながら適度に弾力もあります。蕎麦の品種は「常陸秋蕎麦」とのこと。

手打蕎麦hiro

 そばつゆも熱々で、熱盛りの風合いを損ないません。さらに玉子を割り入れてみると、濃厚な風味に変わるとともに、ニュルっとした独特の食感が現れてきます。いずれにせよ一般的なおそばとは一線を画する喰い味です。

ちく千

ちく千

 阪堺電車の大小路電停から東の方向、菅原神社のさらに東の商店や住宅がランダムに並んでいる戎之町東4丁にあるお店です。 目立たずひっそりとした佇まいの店構え、店内も実に小さくてL字型のカウンターに10席だけの狭さです。

ちく千

 「せいろそば」は普通サイズの一斤(800円)と、大盛りの二斤(950円)から選びます。頃合を見て薬味と玉子の小皿が出され、その後、熱々のそばつゆの入ったお銚子が出てきます。二斤だと玉子も2皿となります。
 湯気の上がる熱々の蕎麦は、熱々のそばつゆと合わさって半熟状になった玉子に浸けていただきます。有名なちく満のせいろより「ヌチャ」感がマイルド。っていうか、同じヌチャにしても弾力があるような気がします。いずれにせよ一般的なお蕎麦の感覚とはまったく別の食感。

ちく千

 最後に蕎麦湯が出てきます。これを半熟状になったそばつゆに注いでいただくと。これがまたなんともいえない美味さです。

門前そば

門前そば

 南海高野線・堺東駅から東方向。方違(ほうちがい)神社の鳥居の前にある、その名の通りの門前のそば屋です。
 老舗感が漂う店内は、テーブル席のみの20数席。客席係は女性二人。平日なので昼時にも関わらずまったりした空気が流れています。

門前そば

 「せいろそば」の大盛(850円)は、蒸籠に盛られた熱々のお蕎麦に、卵の入った蕎麦猪口、そばつゆの徳利、薬子が並んでいます。
 先ずは湯気とともに香りの立ちあがってくるお蕎麦をそのままいただくと、熱盛りらしいヌチャっとした食感とともに蕎麦の甘みが感じられます。

門前そば

 今度は熱々のそばつゆと合わさって少し半熟状になった玉子に浸けていただきます。清水で洗っていない蕎麦はベタッとしているので、ひと箸でいっぱい絡みついてくる。
 その蕎麦を遠慮なくそば汁にたっぷり浸して啜り込むと、卵でマイルドになった汁と合わさってまろやかでコクの深い味になります。これこそ熱盛りの魅力ですね。

よし井そば

よし井そば

 阪堺電車の大小路電停を西へ、堺北警察署の後ろを南に入ってしばらく進んだ右手にあるお蕎麦屋さんです。
 暖簾をくぐると十数席ほどのカウンターが横たわっているだけの、実に昭和な雰囲気の長細い店内。

よし井そば

 せいろ蕎麦1斤半(750円)を注文すると、すかさず薬味とともに、器に入った生玉子と徳利に入ったかなり熱いそばつゆが出てきました。この熱いそばつゆを生玉子の器に入れるのだが、熱いつゆなので玉子が若干のとろみを帯びる。釜の中の蕎麦をざるですくい上げ、熱々の状態でせいろに載せて出されます。
 蕎麦は白っぽく、蕎麦自体の香りも希薄。これを熱々のつゆに浸けて啜るのだが、ヌチャっとした何とも言えない歯応えは相当違和感がある。最初っから伸びてしまっているようなもんなので喉ゴシを楽しむことは不可能。その分、落ち着いてゆっくり食べればいい。

よし井そば

 シメは蕎麦湯なんだが、蕎麦が熱いからつゆも熱々の状態が保たれていて、これにまた熱々の蕎麦湯を注ぐので、ふーふー冷まして飲むような状態です。

そば処堺更科

そば処堺更科

 阪堺電車・御陵前電停から東にすぐのところ、住宅街に潜む老舗です。
 店内は30席ほどのテーブル席とお座敷で、かなりお年を召した女将さんをはじめ3人の女性で営業されています。

そば処堺更科

 「せいろそば」(大850円)は、トレイの上に蕎麦が盛られた蒸篭と、そばつゆの徳利とそば猪口が並びます。そば猪口にはすでに生卵が沈んでいます。

そば処堺更科

 熱々の蕎麦は立ち上がる香りも強くてさらに風味も強い。熱盛り特有のヌチャっとしたテクスチャーはあまり感じず、適度に弾力もあります。
 そばつゆに蕎麦をたっぷり浸けて口に運ぶと、鰹の濃厚な風味が味わえるとともに、ニュルっとした独特の食感を感じられます。

そば処堺更科

 最後は蕎麦湯。玉子の風味の残るそばつゆに継ぎ足して啜ると、優しい風味が味わえます。

八幡そば

八幡そば

 阪和線・百舌鳥駅の下り側改札を出て左にすぐのところ、ビルの1階の通路の奥まったところにある蕎麦店です。
 店内は厨房を囲うL字型のカウンター席のみの10席足らず。男性店主おひとりで営業されています。

2種の蕎麦が楽しめる!

八幡そば

 「あつもりそば」(大盛・1,000円)は、トレイの上に湯気の上がる蕎麦が盛られた笊と、そばつゆの徳利、生卵が落とされてるお椀、薬味の小皿が並びます。
 熱々の蕎麦は立ち上がる香りも強くてさらに風味も強いですね。熱盛り特有のヌチャっとしたテクスチャーで、蕎麦の持つ仄かな甘みが感じられます。この蕎麦は滋賀県産の二八とのこと。

八幡そば

 そばつゆの徳利は熱燗のように熱々で、お椀に注ぎ入れて卵をかき混ぜると、とろっとした風合いになります。そばつゆに蕎麦をたっぷり浸けて口に運ぶと、鰹の濃厚な風味が味わえるとともに、ニュルっとした独特の食感を感じられます。
 しばらくすると追加の笊が差し出されました。こちらは北海道産の新蕎麦とのことで、やや青みが掛かっています。こちらもまずはそのままで手繰ってみると、微妙に野性的な香りがあります。

八幡そば

 最後は蕎麦湯。やや濃いめの蕎麦湯を玉子の風味の残るそばつゆに継ぎ足して啜ると、優しい風味が味わえます。これはほっこりしますね。

※本記事は、2023/11/12に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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