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2024/02訪問
3回
平尾にある日本料理店。 あまりにも前回の印象がよく、早々に再訪。 今回いただいた中で印象的だったのは、やっぱりやっぱり椀物の出汁。 それから、小鰭とホッキ貝の握り、鮎、秋巻き、玉子丼。 まず即リピートの理由になった椀物ですが、削りたて、引きたての出汁は悪魔的に蠱惑的。 旨さが心地よく強いのに、円く、伸びやか。 分かっているはずなのに、あまりにも美味くて笑ってしまいました。 完全に一本木石橋の出汁中毒。 これから生涯において、口にする液体は全部これでいい。 そして、握りの小鰭。 久しぶりに、明確に小鰭を美味いと感じました。 魚自体のよさもありつつ、やっぱりそれを立てる仕事の素晴らしさ。いい浅締めでした。 それに長万部のホッキ貝。 炙りによるほろ苦さによって浮き上がる、柔らかな甘さとのコントラスト。鼻腔を包む香りのよさも忘れられません。 そして、鮎。 個人的には、鮎は初夏より落ちが大好き。食感も含めて楽しかったです。 それから、秋巻き。 前回もいただいたものの、今回の食材は名残の鱧と松茸。鱧松。 王道の組み合わせなので文字だけで勝ち確ですが、椀物ではなく春巻きなので香りの抜け方が鮮烈。当然のようにやばい美味い。 んで、玉子丼。 炊きたての御飯の破壊力は理解しているつもりだったものの、溶け出すようにトロトロに仕上げられた玉子のシズル感があまりにも強力。 こういうものを口にしてしまうと、普通の親子丼が食べられなくなるので困ります。 短期間での再訪でしたが、今回も頭から最後まで徹底的に美味しかったです。 平尾にある日本料理店。 こちらでは日本料理はもちろん、鮨もいただくことができます。 鮨は日本料理でたまに出てくる「刺身を米に載せたやつ」ではなく、きちんとした「鮨」です。 日本料理も鮨もとびっきりの本寸法。 今回いただいたもので印象に残ったのは、椀物、造り、白和え、揚げ物、食事。 書いてて気づきましたが、つまるところほぼすべて。 まず椀物ですが、目の前で節をおろして、引き立ての出汁で提供されます。 この出汁の風味が白眉。豊潤で鮮烈で強烈。 あまりにも美味しすぎて笑ってしまいました。凄すぎる出汁です。 そして、造りはツムブリとアマダイ。 ツムブリが五島で突きん棒漁で上がったものなことにも驚きましたが、アマダイの熟成感も絶妙。 香りも旨さもいいところだけが立てられていて、鮨ゆずりの具合のよさ。 それから、箸休め的に出てきたイチジクと里芋の白和え。 口馴らしかと思っていたら、炊いた里芋の美味しさにぶっ飛びました。 出汁がいいと、里芋を炊いただけでこんなに美味しいなんて!やっぱり、あまりにも強烈に強烈。 そして、揚げ物の秋巻き(cf.春巻き)は名残の鱧とはしりのまいたけ。 皮の中で蒸されて、こちらも鼻腔内で広がる香りがとても伸びやかで官能的。 最後の食事も、まずは名物の蓮根粥から。 炊きたての米の甘さと根菜が一体となって、非常にふくよか。 そんな滋味にしみじみ浸っていると、節が白米と共に再登場。 この抗いがたいほどのコンビネーションの強力さに完全に陥落してしまいました。 いやがおうでも、自分が日本で生まれて、米食で育ってきたことを再確認させられました。 大将と女将さんのホスピタリティも魅力的で、日本料理の魅力と楽しさに溢れたお店でした。
2024/05訪問
31回
桃ひやかけ
2023/07訪問
6回
円山公園にほど近い鮨屋。 このクラスになると当然に美味しいのだろうと思ってはいましたが、つまみも握りも想像を超えていました。 鮨はつまみも合わせると品数が多いので、忘れたくないものをピックアップするのですが、本当に最初から最後まですべてが印象的。 まず、つまみの一皿目カレイを口に入れた瞬間にとろけました。 雑味がなく上品ながらも、長く長く続く心地よい旨さの余韻。 この一皿でコースが終わりでも納得したと思います、正直。 しかも相当に熟成の具合がよいのかと思っていたら、当日捌いたものとのことで二度驚きました。 大将は「ものがいいので」と笑っておられましたが、人生ベスト級のカレイでした。 それから、一本買いではなくきちんと納得できるものを仕入れられているというブリ。 脂は豊潤ながら流れるようで一切クドさがなく、なのに身は超上質なカンパチのようなとんでもない代物。 北陸や九州で結構ブリを食べてきたつもりでしたが、所変わればで全くの別物。これも強烈でした。 そして、鱈の白子のすりながし。もう文字だけで勝ち確。 もはやここまでくると白子がビビるくらい美味しいのは当然で、それに加えて伸ばし方の上手さに唸りました。 ただ白子の美味さに頼るだけではなく、きっちりそれを活かした「料理」です。 んで、ホタテの磯辺焼き。 見た瞬間に誰でも分かる美味さです。そして、口に入れるとその予想の何倍も強烈な旨さがやってきます。 やはり貝類の強烈さでは、北海道に叶うところはないと思います。 どちらのものかお聞きし忘れましたが海苔も魅力的で、香りも含めて強く印象に残りました。 それから、のどぐろに添えられたあん肝奈良漬け。 既に全国で定番化して擦り倒されているので、普段は食傷気味に感じることも少なくないのですが、こちらのあん肝奈良漬けは非常にバランスがよく、久しぶりにとても美味しいと思えるものでした。 そして、つまみ最後の牡蠣と落葉きのこの餡掛け。 葛の打ち方も好みでしたが、何より仙鳳趾の牡蠣を加熱して提供してくれるセンスが最高でした。 仙鳳趾の牡蠣はとても美味しいのですが、生食だと硬質さを感じることも少なくなかったため、完全に自分の嗜好にフィットしていて嬉しかったです。 して本題の握りですが、タネは当然というべきかピンのピン。 ネタ箱から出てきた瞬間に、誰が見ても分かる質の高さ。 つまみのホタテも凄いなと思いましたが、グローブ大のホッキ貝なんかは立派すぎて笑ってしまいました。 それから、仕事の素晴らしさも言わずもがな。 たとえば、まさか九州から伺って天草の神経締め鯵に出会うとは想像もしていなかったのですが、熟成のバランスと神経締めらしいフレッシュ感の残し方が絶妙で、地元でもそうそうにお目にかかれない仕上がりでした。 そして、タネはもちろん、シャリの旨さも物凄いものがありました。 北陸などで遭遇する、米自体が美味い系というより、シャリとして美味い。 刺々しさは一切なく、赤酢のいいところだけを抽出したようなシャリです。 握りになって出てくると、タネとシャリがシームレス。 一体となって美味く、鮨という食べ物の魅力を再確認できる体験でした。 それから最後になりますが、大将のこれまた絶妙な距離感や、ホールスタッフの方々の気配りも素晴らしく、ホスピタリティの面でも非常に満足度が高かったです。 北海道に行った際には必ず伺いたいお店というより、こちらへ伺うために北海道へ行きたくなるお店でした。