【2020マイベスト】コロナの逆風にも負けない取組みが輝く名店13選

2020年、大阪から東京は田町へ移転されたゼロワンさん。素晴らしいお味で今年の東京最注目カレー店と言っても過言ではないご活躍でしたが、コロナ対策で始められたテイクアウト対応も実に素晴らしかったです！

移転を済ませまさにこれからという矢先の不幸なタイミングだったにも関わらず、テイクアウトへの切り替えをスピーディに実現、尚且つまさかのミールスフルセット提供！

まさかテイクアウトでフルセットがいただけようとは…。勿論お味のクオリティはお店の素晴らしさそのままです。ゼロワンさんのおかげで、コロナ下で不足しがちだったミールスへの欲求を思う存分満たすことが出来ました。

テイクアウト対応のカレー店は嬉しいことに今年物凄く増えたのですが、数ある名店の中でもゼロワンさんはとりわけ大お勧めです！

今やカレー界で一、二を争う超有名店となられた魯珈さん。お味の素晴らしさは言を待たないのですが、店内でいただくためには平日に熾烈な記帳競争に挑む必要があり、お伺いするハードルがとても高いお店なのは難点。

しかし実はテイクアウトのお弁当対応は以前から対応しておられ、コロナ下でも休まれることなくお弁当を提供してくださいました。

おかげ様で2020年は今までにない頻度で魯珈さんのお世話になることとなり、毎回楽しみな新作カレーも結構な回数トライできました。
お一人での切り盛りなのでご負担は小さくないと思うのですが、今後も可能な限りテイクアウトを続けてほしいです！

カレーショップの中でもテイクアウトに対する一方ならぬ拘りを感じられたのが、スパイスカレー青藍さん。

スパイスの香りに対する思いがとても強いゆえ、テイクアウトではお店提供の水準を維持できないことに悩まれたそうですが、試行錯誤を重ねてテイクアウト向きの専用カレーを開発される拘りぶり。

更に素敵だったのが、その開発経緯を記したコンセプトペーパーです。今年テイクアウトを始められたお店には心温まる感謝メッセージを付けていただくことも多かったのですが、当店のそれは一頭地を抜く充実ぶり。
SNSを使われたり、または努力は敢えて晒さず隠したりという流儀も素敵ですが、手渡しで思いを伝えて下さるのがやはり一番心に染みますね。元々美味しいカレーが更に一段美味しく感じられました。

大好きなカレー以外で、2020年にテイクアウトが大いに活性化したジャンルといえば、ピザではないでしょうか？

方々の名だたるピッツェリアがテイクアウトを始められたので、その恩恵に預かりあちこち持ち帰りさせていただきましたが、まあどちらのピザも美味しいこと！ピザの世界が大いに広がった、楽しい1年でした。
加えて、お店だと一枚って大きいなあ・・・と感じる部分もあるところ、持ち帰れば自分のペースでいただけるのも〇。サイズ的に運びにくいという難点さえ除けば、ピザはとてもテイクアウト向きのジャンルだったと感じます。

名筋の通ったピッツェリアは正直どこも美味しくて甲乙つけ難いのですが、僅差かつ好みレベルの差ながら、da GIORGIOさんをセレクション。生地の旨さ、チーズ、そしてトマトの酸味の絶妙なバランスが秀逸です！

麺類はテイクアウトには正直不向き。緊急事態制限下の春先は、ラーメン欠乏症に見舞われたのがとりわけ辛かったです。

しかしながら名店の創造力は凄いもので、お土産ラーメンにチャレンジするお店も徐々に現れました。お店の出来栄えを自宅で再現するのは限界がありますが、クオリティは十分高く、イートイン解禁後の今も楽しませていただいています。

特に今年勉強になったのはつけ麺。普通のラーメンよりテイクアウトに向くので、以前からお土産に取り組まれていたお店もあったようですね。そうしたつけ麺の中でも特に衝撃的だったのが、つけ麺 道さんのカレーつけ麺！麺も凄いがカレーがまたすごい。伺ったら必ず持ち帰りたい一品です。

2020年はテイクアウトを全力で活用した年でしたが、今年盛んになった業界だけでなく、以前からテイクアウトに注力されてきたジャンルの再発見の機会にもなりました。

そうしたジャンルの一つが餃子。結構な数のお店が元々持ち帰り餃子をやられていたので、今年は焼き済みも生餃子を買っての家焼きも、随分と楽しませていただきました。餃子は個性も豊かで食べ比べが楽しめるのも魅力です。

特に印象に残ったのが飯田橋のおけ以さん。何といっても皮の絶妙なもっちり感！持ち帰りで時間が経っても失われることのないこの食感が病みつきで、今でも飯田橋近隣に伺う際には買って帰ります。

同じく今年再発見したジャンルがグルメバーガーです。バーガーは元々持ち帰りの王道的なジャンルでもあり、テイクアウト下でも大満足のボリュームと味を楽しむことができました。

わけても素晴らしい出会いだったのが、代官山のSASAさん。こちらでお勧めしたいのは、実はバーガーではなくベジサンド。このベジサンドは、お肉が入っていないとは思えないジューシー感が堪能できる珠玉の逸品。今でもこの味を求めて通い続けています。

盲点だったジャンルがお蕎麦屋さん。これも勉強になった点ですが、生蕎麦の販売をされているお店も意外と多いんですね。

とはいえ生蕎麦には実力差が大きく、かつ茹で加減も繊細さが必要で、家で美味しくいただくのはなかなか難しいところなのですが、そんな中でも印象に残ったのがこちらのやざ和さん。

もうそばの実力がすごくて、普通に茹でただけなのに半端ない濃さの蕎麦湯ができてびっくり。茹で方に多少至らないところがあっても、蕎麦の旨さが吸収してくれると思います。
年越しそば時の一回きりしか体験できていませんが、今後機会ある限り楽しみたいですね。

2020年の良かったことと言えば、普段なら絶対にテイクアウトをなさらないような高級店が続々とテイクアウトに参入され、そのお味の一部を堪能する機会が得られたこと。

緊急対応ですので既に止められてしまった先も多いのは残念ではありますが、おかげ様で、小生がこれまで縁のなかった世界に足を踏み出すまたとない機会となりました。

素敵な出会いの筆頭格は、何といっても新宿鳥茂さん。高級店のテイクアウトは高級価格維持路線と生産者応援サービス価格の2路線がありましたが、鳥茂さんは後者。なんと各500円という、空前絶後の大破格のお弁当を提供されていました。

そのお味の素晴らしいことと言ったらなかったですね（味をしめ、2回もチャレンジしてしまいました）。本当に素晴らしい思い出をいただきました。

もう一つあげたい素敵な出会いが、ミシュラン1つ星獲得（2021年版でも無事星を獲得！）の名フレンチ店であるレクテさん。

レクテさんがテイクアウトで提供されていたハンバーグ弁当は、決して高くないお値段ながら素材の味が十二分に引き出された大々満足の一品で、フレンチ初心者である小生夫妻にも如実に違いが分かる素晴らしさ。

緊急で準備されたとは思えない、お弁当としてのまとまりの良さもとても素敵で、夏頃までに3回もいただいてしまいました（笑）

お寿司や焼き鳥といったジャンルでも、2020年は普段なら全く手のとどかない高級店で、イートインのお客さん限りで提供しているような高級おみやが続々とテイクアウトに登場！大変アツい時期でした。

しかし今回敢えて取り上げたいのが、四ツ谷のすし匠さん。小生のような寿司初心者でもお名前を知っている名店ですが、実は高級寿司店の中ではとても庶民派で、ランチやテイクアウトでは元々意欲的に門戸を開いて下さっている、とても有難いお店なのです。

テイクアウトのちらし寿司は今回初めて試したのですが、当然ながらそこらの品とは一線を画す出来。高級寿司店については入門者ではありますが、いただいてよかったと一片の後悔もない美味しさです。

今回の13店の中で、こちらだけ実はまだ実踏できていないのですが、それでも2つの理由から取り上げたいのがおにく 花柳さん。（テイクアウトでカレーとシチューを提供されており、幸運にもカレーを食す機会が得られました）

1つは当然ながら、抜群のお味。焼肉や鉄板焼き等の高級肉料理のジャンルでは、元々カレーが名物のお店も多く、そうした品をテイクアウトで提供されるお店が多かったのですが、こちらのカレーはそうした中でも頭1つ抜けておられます。肉の質量両面での惜しみ無さが素晴らしく、カレーもそれを受け止める強さ。非のうちどころがない美味しさです！

そしてもう1つ・・・このカレー、細々とですが、今でもテイクアウトを続けておられるのです。しかもどう考えても出血サービスの価格そのままで。これは本当にびっくりです。

イートイン主体のお店が対応に苦心される中にあって、和洋菓子・ベーカリーといったジャンルは元々持ち帰り中心ということで、コロナ下での環境では物凄くお世話になりました。今後も益々、持ち帰りを充実させていってほしいと願っています。

・・・という話とは少し逆の目線になりますが、スイーツで1店取り上げたいのがASAKO IWAYANAGIさん。こちらのお店はお味もさることながら、オペレーション力がとても優れている点が素晴らしかったです。

当店のパフェは鮮烈で衝撃的な美味しさなのですが、当然ながらイートイン。しかし程なく完全予約制に切り替わり、安心できる環境を整えて提供を再開され、コロナ後も無事に絶品パフェを堪能することができました。