【あべの・天王寺】かつ丼のヴァリエーション

出典:kurodaさん

【あべの・天王寺】かつ丼のヴァリエーション

丼に盛ったご飯の上にとんかつを乗せるという、和洋折衷な発想から生まれた極めて単純な日本料理、かつ丼。しかしその姿は多様です。あべの・天王寺で美味しいかつ丼を提供しているお店をピックアップ。かつ丼のヴァリエーションを楽しんでみませんか。

更新日:2025/09/29 (2020/12/12作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる678の口コミを参考にまとめました。

和洋折衷のファストフード

 刑事が取り調べ中の容疑者に食べさせると、それまで頑迷に否定していた容疑者でも涙ながらに「わたしがやりました…」と自供してしまう魔法の食べ物、かつ丼。
 入試を控えた受験生や試合前夜のスポーツ選手、はたまた競輪・競馬・競艇場の食堂で、「勝つ」ために験を担いで食べるのが、かつ丼。
 街場の定食屋やうどん・そば店、弁当店で気軽に食べれるこの丼ぶり、丼に盛ったご飯の上にとんかつを乗せるという、和洋折衷な発想から生まれた極めて単純なファストフードです。
 豚カツとタマネギを醤油味の割下で煮込み、卵とじにしたものが一般的なかつ丼のスタイルですが、地域によってはウスターソースにカツを潜らせ、玉子とじにしないものや、トマトソースやデミグラスソースをかけるといった変わり種もあります。
 あべの・天王寺で、美味しいかつ丼を提供しているお店をピックアップしました。かつ丼のヴァリエーションを楽しんでみませんか。

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

 あべのハルカス近鉄本店のデパ地下には、上層階のレストラン街とは別に「あべの市場食堂」と称する軽食堂街があり、気軽に食事することができます。
 このうどん店の店内は、中央に大テーブルと、その周りのテーブル席で40席余り。テーブル面はLEDのスポットライトで料理が映えるように設えられています。

オーソドックスながら質の高い「かつ丼」

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

 「かつ丼」(1,078円)は丼とともに、小皿のお漬物、昆布の佃煮が添えられます。
 とんかつはかなりの厚みがあり、とんかつらしい味わいが楽しめます。衣はやや薄目でしっとりとした食感。衣に出汁がしゅんでいて旨いですね。さすがはうどん店、出汁の旨味が活きています。

大阪釆なりうどん きらく 阿倍野店

 玉子もふっくらとじられていて、少しトロトロ感が残っているのもいいですね。さらにかつ丼には必須と思ってる三つ葉が薫り高いのもうれしいですね。かつ丼と一緒に持ってきてくれた黒山椒を掛けたら味が締まります。
 軽食堂街の丼にしてはいささか高めだが、こんな便利な場所で上質のかつ丼が味わえるのは貴重です。

矢場とん 大阪あべのハルカス店

矢場とん 大阪あべのハルカス店

 あべのハルカス近鉄本店・ウイング館地下2階の食品売り場内にある、名古屋名物・味噌カツの超有名店です。
 あべのハルカスの店舗ではイートイン形態。厨房を奥にして左半分がイートインカウンター、右半分がテイクアウトのショーケースとなっていて、カウンターはたったの6席です。

名古屋名物のみそかつ丼

矢場とん 大阪あべのハルカス店

 「みそかつ丼定食」(1,301円)は、味噌カツ丼とお味噌汁、お漬物、そしててんこ盛りのキャベツの千切りが並びます。
 味噌カツ丼は味噌ダレが掛ったご飯の上に大ぶりのロースカツが乗り、その上にさらに味噌ダレが掛ります。ロースカツは大きすぎて丼に収まり切れないので、端っこのひと切れは向きを変えて乗っています。

矢場とん 大阪あべのハルカス店

 カツはサクサクに揚がっていて肉厚で食べ応えがある。脂身が多めで脂の甘みを押し出してる感じ。これは好きな方にはいいでしょう。
 味噌ダレは黒いどろっとしたタレとは違って、茶色くサラッとしています。豆味噌ベースの独特な甘みと苦みを持っているものの、それほど主張せず、肉の旨みを立たせるような仕上がりです。

丼丼亭 近鉄あべのハルカス店

丼丼亭 近鉄あべのハルカス店

 あべのハルカス近鉄本店のデパ地下、「あべの市場食堂」と称する軽食堂街にあるお店です。店内は複雑に入り組んだカウンター席と少しばかりのテーブル席、合わせて40席足らずです。
 ここはグルメ杵屋の運営する丼業態のお店。各種丼物をリーズナブルな値段で提供してくれています。

独自様式のソースかつ丼

丼丼亭 近鉄あべのハルカス店

 「ソースかつ丼(赤だし付き)」(690円)は、トレイの上にソースかつ丼と赤だし、刻み沢庵、そして追い足し用のウスターソースの容器が並びます。
 丼はご飯の上に千切りキャベツが盛られ、その上に3切れの「ひれかつ」と半熟卵が乗っています。さらにカツにはウスターソースとともにマヨネーズもかかっています。福井でもなく会津でもない独自の様式です。

丼丼亭 近鉄あべのハルカス店

 カツは「ひれかつ」なので脂っこくなく、さっぱりといただけます。ソースに浸けるのではなく上から掛けているだけなのでサクサク感も残ります。
 掛けるだけのソースを補うためか、ご飯にもソースが掛けられています。

祭太鼓 あべのルシアス店

祭太鼓 あべのルシアス店

 各線・天王寺駅のすぐ近く。「あべのルシアス」地下1階にある「変わりかつ丼」を謳ったかつ丼専門店です。
 店内はコの字のカウンター席が16席、その横に2人掛けのテーブルが2卓の全20席。ファストフード店のような構造です。

スパイシーな風味を楽しむカレーかつ丼

祭太鼓 あべのルシアス店

 ここの「変わりかつ丼」の中の「カレーかつ丼」(並ロース620円)は、カツカレーに近い姿です。
 このお店では、他のかつ丼と同様にご飯とカツが別々の状態で出され、自分でご飯の上に乗せていただきます。

祭太鼓 あべのルシアス店

 ルウではなく割下なので、カレーとは言えシャバシャバな状態。辛さは抑え目ながら、スパイシーな香味は充分です。
 とんかつはさすが並ロースのながらもそれなりに厚みもあり、とんかつらしい食感が楽しめます。この厚めの衣にカレーが滲みてきて、徐々に柔らかくなってくるのが醍醐味ですね。

KYKかつ&カリー

KYKかつ&カリー 岸本ビル

 近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅のすぐ近く、今や大阪のランドマークとなった「あべのハルカス」の南隣、岸本ビルの1階にあるとんかつとカレーのお店です。
 大きなガラス窓に面した店内は明るく、左側に大きなU字カウンターが、右側と入り口横にテーブル席が並び、全部で44席とのこと。

期間限定の阿倍野かつめし

KYKかつ&カリー 岸本ビル

 期間限定メニューの丼、「阿倍野かつめし丼」(880円)は丼というにはいささか浅めの器に盛られています。
 ご飯の上にキャベツが盛られ、その上にロースかつが横たわっています。温泉卵が添えられ、出汁の利いたあっさりしたタレが掛かっています。ちょっと和風な感じです。

KYKかつ&カリー 岸本ビル

 カツはさすがのKYK。断面がうっすらピンク色のお肉は適度な厚みがあり、スプーンで切れるほどの柔らかさ。タレが程よくかかっていて、サクッとした食感を残しつつも、しっとりとした風合いも感じさせる。
 温泉卵を潰してかき混ぜるとさらに豊かな風味に。また、とんかつとキャベツとの抜群の相性を知りました。

とんかつ かつ匠 あべのハルカス近鉄本店

とんかつ かつ匠 あべのハルカス近鉄本店

 あべのハルカス近鉄本店のデパ地下、「あべの市場食堂」にあるとんかつ店です。
 この「かつ匠」は、あの「新宿さぼてん」の系列で、「匠の技と粋な食材」をテーマにしたという上位ブランド。テイクアウトがメインながら、小さいながらもイートインのスペースを設けています。

気軽にいただけるとんかつ店のかつ丼

とんかつ かつ匠 あべのハルカス近鉄本店

 「ロースかつ丼」(991円)は、トレイの上には玉子を纏ったロースかつの丼と、お味噌汁、柴漬が並びます。
 とんかつはそこそこの厚みがあり、豚肉らしい味わいが楽しめます。衣はやや厚めで、ザクッとした食感が残っています。くたくたになった玉ねぎと、半熟の玉子とのバランスはいいですね。

とんかつ かつ匠 あべのハルカス近鉄本店

 甘辛の割下は、が出汁の旨みが豊かで味付けも上々。
 出汁が浸みたご飯が美味しいが、あまりにも「つゆだく」すぎて、お茶漬けのようになってしまってます。

牛カツ京都勝牛 あべの新宿ごちそうビル店

牛カツ京都勝牛 あべの新宿ごちそうビル店

 あべのハルカスのウイング館に隣接して建つ飲食専門の商業ビル「新宿ごちそうビル」の1階にある牛カツのお店です。
 大きなガラス窓に面した店内は明るくクリアー。中央に大きなU字型のカウンター席と、その奥が厨房という配置で、席数は20席足らずです。

豚ではない牛カツのかつ丼

牛カツ京都勝牛 あべの新宿ごちそうビル店

 かつ丼は豚肉とは限りません。「牛たれカツ丼」(830円税別)は、タレに潜らせた平べったい牛カツ3枚がご飯の上に乗せられています。
 牛カツは脂身の少ない肉質で、衣はきめ細かいタイプ。肉質は柔らかくてすぐにかみ切れる。タレは甘辛で、しっかり味を染みこませています。

牛カツ京都勝牛 あべの新宿ごちそうビル店

 ご飯は麦ご飯。独特の食感が牛カツに合っていますね。麦ご飯の上には刻み海苔が散らされていて、風味に変化を加えています。
 牛カツに山葵をたっぷり着けたら清澄な風味になって脂を中和、さっぱりした味わいになります。

萬盛庵

萬盛庵

 大阪メトロ谷町線・田辺駅から阪神高速の高架に沿って平野方向へ少し歩いたところにある食堂です。
 昭和な雰囲気を醸す店内はテーブル席の並ぶ20席足らず。メニューは洋食、中華、各種うどん・丼物、各種定食という何でもあり。まさしく昭和の食堂です。

「かつ丼定食」はセパレート方式

萬盛庵

 「かつ丼定食」(950円)は、トレイの上にとんかつのお皿と玉子丼、お味噌汁、お漬物が並びます。
 こちらのかつ丼定食はセパレート方式。なので玉子丼にカツを乗せてもよし、玉子丼ととんかつを別々に食べてもよし。お客の好みの食べ方ができます。

萬盛庵

 とんかつのお皿には千切りキャベツが主体のサラダが盛られ、とんかつソースが添えられます。
 とんかつは厚みこそないがサクッとカラッと揚がっています。肉質は柔らかくて食べやすい。とんかつソースをたっぷり着けて食べれるのもいいですね。

萬盛庵

 玉子丼は出汁を吸ったご飯に味が滲みています。アタマはプルプルの食感で出汁が利いてる上質の仕上がりです。
 丼物はやっぱり出汁が味の決め手かと。

※本記事は、2025/09/29に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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