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店名 |
なかむら
|
---|---|
受賞・選出歴 |
2023年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店
2022年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2022 Bronze 受賞店
2021年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2021 Bronze 受賞店
2020年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2020 Bronze 受賞店
2019年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2019 Bronze 受賞店
2018年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店
2017年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2017 Bronze 受賞店
日本料理 百名店 2021 選出店
食べログ 日本料理 WEST 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | 日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
075-221-5511 |
予約可否 |
予約可 お料理はすべてコースのため、苦手な食材などあれば、予約時に伝えておくと良いです。 |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄「御池駅」より徒歩5分 京都市役所前駅から327m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥30,000~¥39,999
¥20,000~¥29,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、JCB、AMEX、Master、Diners) 電子マネー不可 |
席数 |
67席 |
---|---|
個室 |
有 (2人可、4人可、6人可) |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、席が広い、座敷あり、掘りごたつあり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり |
---|---|
料理 | 魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 |
ホームページ | |
備考 | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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個人的に「一度は行っておかねばなるまいリスト」の最右翼のお店でしたが、今回墓参の際に
夜/\20,000/人のコースで妻の誕生日祝いも兼ねて予約しました。
いや~、今回は色々な意味で考えさせられた食体験でした。よってかなり長い駄文が続きますが
平に御容赦下さい。
まず最初に出された緑茶が”流石”の淹れ方で、期待に胸が膨らみます。
(途中何度も出し直してくれる焙じ茶も、良い物を使われていました)
計八品+お食事(生姜ご飯と自家製お香子)と水菓子でしたが、満腹感(満足感)はバッチリ
でした。
一品目:お豆腐を滝の流れに見立てた物に雲丹とじゅんさい
豆腐は細長い四角上に刃が入れられており、出汁のタレが敷いてあります。
豆腐もタレも、食べて飲み込んだ後に追いかけてくるふくよかな旨みが凄い。
二品目:スペシャリテの一つ、白味噌雑煮
出汁を一切使わない、殆ど白味噌と辛子だけで成り立たせている代物ですが、
その絶妙なバランスに脱帽。お餅との相性も素晴らしい。
一品で満足させる美味しいお料理!という物とは又若干違うかもしれませんが、
やはり見事は見事。
三品目:御造り(鱧落とし/炙り鱧/天然海老)
これがある意味一番普通でした。いや、美味いは美味いのですが、この手の
物はどうしても大喜久さんでの体験が強烈に印象に残っているので。
ただ、付けダレの一つの梅肉だれが凄かった。京都らしい旨みがギュっと、
本当にギュッと濃縮されたもので、これだけで美味しい一品になる位。
四品目:八寸(写真右から烏賊細造り鱧子和え・里芋・茄子と鰊の炊き合わせ・焼き鱧寿司
・万願寺唐辛子)
いや~・・・どれも旨みが凄い。一体それぞれにどういう仕事をしているのだろう。
最適な仕事で、かつ京料理らしい味付けを極限まで行うとこうなるのかな、
と思わせる物ばかり。鱧寿司など、食べている最中はアッサリ、でも飲み込む頃には
上品で芳醇な残り香が押し寄せてきます。烏賊も素晴らしかった。
五品目:鱧と松茸のお椀(この時期湿気を含んだ頃に、何の拍子かババッ生えてくると松茸が
あるそうで、それを使っているそうです)
鱧と松茸のお吸い物、或いは土瓶蒸し・・・まあ、よくある定番ですよね。
ハイ、今回はっきりと分かりました。今まで食べていた物は、「鱧と松茸の入った」
お吸い物でした。
今回食した物は、紛う事なき「“鱧と松茸の”お吸い物」です。
美味い。本当に美味い。昆布が効いてるお出汁?節系を上手く使ったお出汁?
・・・いいえ。鱧と松茸のお吸い物です。
六品目:酢の物(蟹・貝柱・蛸・胡瓜に茗荷と出汁ジュレ、オクラの擦った物)
酢の物、と言うけれども、具材ボリュームは満点。胡瓜や茗荷にもちゃんと一仕事
施してあるのが心憎い。出汁ジュレは昨今珍しくはないですが、その塩梅が実に見事。
混ぜて食せば至高のマリアージュ。蛸も良い物使ってるわ。
七品目:グジの焼き物&残りの皮と骨に出汁注ぎ。
基本塩と酒だけで焼いているとの事ですが、出過ぎないお味。身もふっくらとして、
この時期にしては良い物を使われています。流石スペシャリテ。
そして残り物に出汁湯をかけまわして頂くグジ湯。
あれ、絶対ただの昆布出汁だけじゃない。じゃなきゃ、あんな味出ない。
・・・そう思わせてしまう「お料理」でした。
鰹でもない昆布でもない「グジ湯」です。そうとしか言えない。
お食事:生姜ご飯と香の物
かなり美味しいレベルの炊き込み生姜ご飯です。御代わり?しましたとも。
全体を通して:
スペシャリテも確かに良いのですが、それ以外のお料理のレベルというか旨みというか、
それらに圧倒されました。
どれも今時にしてはそれ程飾り気はありません。しかし真っ当なお料理が直球で出されます。
「丁寧に練り上げられた」剛速球です。
お料理の写真も見た目、どれも割と地味でしょ?(笑)でも、各品どれも旨みが半端ないんです。
二、三口目位で「ニヤ~」となるか「うわっ、ウンマっ!」となるかのどちらかでした。
究極のオーソドックス、とでも言えましょうか。
そして一品一品食した後に口に残る芳醇な後味と香り。これは強烈に印象に残っています。
しかし決して味が濃いとかクドいという事では無い。故に、素晴らしい。
新鮮で最高の状態にある食材をお手軽に食す、というだけなら、特に魚介類においては
こうした料理屋・料亭でなくても体験出来るかも知れません。
しかし、京料理らしい仕事・旨みというものを最高レベルに感じたい、と言う場合には、
正にもってこいのお店ではないでしょうか。
一応別の切り口からも述べておきます。
\20,000/人のコースでも、税・サービス料・室料等含め2人で¥50,000程度には
なります(酒類を頼まなくても、そうなりました)。
ここ数年で、それなりに名を成している各料理店の基本価格帯が上がっている傾向に
あるとは言え、このコスパをどう見るかは、正直人それぞれでしょう。
(まあ、そんな事が気になる輩はこんな店に行くな、と言われるかもしれませんが)
そういう意味では、やはり料亭に行くのに近い感覚でしょうか。店内の造りやお部屋の
しつらえも、ビビる程ではないにせよ流石にちゃんとしたものでしたし。
庶民の私なぞには中々頻繁には行けない価格設定ではありますが、温泉旅館に一泊する事を
考えたら、レジャーという意味で言えば行けちゃうな、とも思えます。
以前大喜久さんで食事をした際に、そこの御主人が「“お化け”と“安くて美味い物”は無い」
と冗談めかして発言をされた事を、今回の訪問で思い出しました。
それを言葉通りに全肯定するかどうかはひとまず置いておいておきます。が、その言葉の
真意を改めて考えさせられてしまう、そんな食体験でありました。
ともあれ、「日本料理が好き」「美味い物には金を出す」「京料理とは何ぞや?を真剣に
考えてみたい」・・・そんな方には、一度は体験しておいて損は無いお店だと思います。
と同時に、個人的には、ここの凄さを理解するにはある程度の食体験(特に日本料理)を
積んでおく必要はある、と感じた事も付け加えておきます。