東京都内の感動するほど美味しかった「内臓料理」まとめ10選

東京都内の感動するほど美味しかった「内臓料理」まとめ10選

独特な食感や複雑な旨味に魅力を感じる内臓(モツ)。苦手な人も多い部位なのですが、好きな人にとってはこの世の桃源郷。動物でも魚でも、美味しい内臓には身震いするほどの感動を覚えます。希少で高級な内臓料理から庶民的なモツ焼き・ホルモン焼きまで、私が美味しいと思った都内の内臓料理をご紹介したいと思います。

更新日:2016/08/05 (2015/04/14作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる6698の口コミを参考にまとめました。

都内の美味しい内臓(モツ)はこちら!

私が今までに食べて美味しいと思った東京23区内のモツ(内臓)についてまとめております。
「牛の大腸のまわりの脂肪のうまさを知ってしまったら、霜降り肉なんて子供の味ー!(美味しんぼ43巻133頁)」という山岡さんの台詞に賛同できる、モツ好きな貴方にお勧めしたい料理ばかりです。
肉に比べて少量しか取れない希少部位のため、食べるまでのハードルが高い内臓料理も結構あります。

「三大煮込み」より美味しい有名焼肉店の煮込み

岸田屋(月島)、山利喜(森下)、大はし(北千住)の煮込みは俗に「東京三大煮込み」と呼ばれているのですが、その三大煮込みより美味しいと思うのが足立区鹿浜「スタミナ苑」の塩煮込み。
センマイやテッチャンなど牛の色々な内臓部位を汁気が無くなるまでドロドロに煮込んでおり、上には刻みネギと鶉卵の卵黄。
塩味がビシッと決まっていて、口にすると牛モツの鮮烈な旨味を感じて昇天するほどの美味しさ!

予約不可・行列必至の人気店で、最初に並んだお客さんから優先的に注文できる「ハツのタタキ」は開店してすぐに売り切れる人気の内臓料理。
分類上はモツとなる「上タン」、内臓肉の「特上ハラミ」、その他ミックスホルモンやレバーなども絶品。肉も内臓も美味しくて「日本の焼肉の最高峰」と断言できるお店です!

フレンチの代名詞「フォアグラ」をフレンチの名店で

フレンチの名店「北島亭」のフォアグラのポワレは、火入れ絶妙で口の中に入れると蕩けて溶けます!
濃厚なクリームソースと合わせても全然重くなくて脂肪肝とは思えない軽やかさ、トリュフの蠱惑的な香りもフォアグラを昇華させます。
スペシャリテとしては「生ウニのコンソメゼリー寄せ」や「仔羊の岩塩包み焼き」が有名なのですが、その2品を凌駕する美味しさで思わず「うまっ」と感嘆の声が漏れてしまいました。

アラカルト注文不可のお店、コースとワインで2万円は覚悟!

食べるためには3万円!?天然鰻の肝焼き

食べログの鰻(うなぎ)ランキングで、圧倒的な点差で全国1位となっている池袋の「かぶと」。
修業先が新宿思い出横丁の鰻串専門店「カブト」で店名も暖簾分けのよう。鰻の蒲焼き・白焼きはもちろん、修業先であるカブト名物の鰻のモツ焼きも楽しめるお店なのです。
そして新宿カブトと異なり万単位の高級店である池袋かぶとは日本各地の天然鰻も扱っています。その天然鰻の肝焼きこそが天然鰻の中でも最高の美味!天然鰻の身(蒲焼き・白焼き)も当然美味しいのですが、肝はそれを上回りました。

一見客には基本的に天然鰻を出さないので、この天然鰻の肝焼きを味わうには最低2回の訪問が必要。
養殖鰻でも1万円、天然鰻は2万円の出費を覚悟しないといけないので、この至高の肝焼きに辿り着くには合わせて3万円必要!
ハードルは高いですが捌きたての鰻の肝は臭みも苦味も一切なくて、純な味わいと強烈な旨味に恍惚。それだけの価値ある美味しさです。
毒舌で有名な店主の接客は激しく好き嫌いが分かれますので、その点はご留意ください。

下処理と焼きでここまで美味しくなる豚の直腸

食べるのに2万円、3万円と必要となる高級モツを続けてご紹介しましたが、モツは基本的には安くて美味しいもの。
ただお店によって扱うモツの質や下処理の方法が全然違うので、同じ値段でも味に激しい差異。
東京で「安くて美味しい」の代名詞と言えばモツ焼き屋の豚モツなのですが、こちら豚小家の「てっぽう塩」は1串150円(税別)とは思えない圧倒的な美味しさ。

テッポウとは豚の直腸の俗称なのですが、旨味の強い部位ではあるものの下処理がダメだと強烈な臭みやゴムゴム食感でトラウマ級の不味さ。
こちらは完璧な下処理と炭火を最大限に活かした焼きの上手さで、表面はカリカリ中はフワッとやわらかく口の中で旨味が蕩けていきます。
テッポウ以外にシロ(腸)、レバー(肝臓)、タン(舌)、リンゲル(産道)などもお勧め!

餅は餅屋、モツはモツ屋!?

フレンチやイタリアンでも定番メニューとなっているレバーパテ(お店によってはレバーペーストやレバームースにすることもあります)。
それを風味と捉えるかは好みの問題なのでしょうが、レバー特有の臭みが気になってしまうことも…。
こちら中野のモツ焼き屋「久遠」の「豚のレバーパテ」は臭みとは無縁でレバーの旨味だけ感じるハイレベルなパテ。店主の調理センスの高さはもちろん、扱っている豚レバーのクオリティが他とは一線を画しています!

肉と流通ルートの異なる内臓は高級店に良質なものが流れるとは限らないです。
数万円の高級レストランでもモツの質だけはガッカリ…なんてこともあるのですが、名店クラスのモツ焼き専門店が扱うモツの質は高級レストランも敵わないレベルの高さ。
万人ウケしないモツがゆえに値段も大衆的で、好きな人にとっては高いお金を払わなくても大満足!ということがあり得るのです。

「痛風鍋」のフレッシュなアンキモ

鍋の時期のみ予約困難・行列必至の超人気店に変身する平井の「豊田屋」。
お店のスペシャリテは「痛風鍋」の異名で知られる組み合わせ自由の鍋。アンコウ、アンキモ、白子、牡蠣。プリン体の塊のような食材から自分好みにチョイス。
その中で断トツにお勧めしたいのが「アンキモ」。お店で直接アンコウを捌いているそうでアンキモは新鮮な生。居酒屋などで出すアンキモは固めてあることが多いですが、フワフワとろんとした生のアンキモは食感も美味しさも別次元!

鍋の時期は本当に予約が取りにくいです、ご予約は計画的に!

要アピール!?野生の鴨の内臓串

オザミグループ出身のフレンチシェフが腕を奮うビストロ。シェフはハンターの資格も有しており、銃を携えて自ら現地に出猟。
入荷次第ですが青首(真鴨)、尾長鴨、カルガモなど色々な種類の野生の鴨を楽しむことが出来ます。
鴨はムネ肉(ロース)もモモ肉もササミも美味しいのですが、一番感動したのはお皿に添えられた「内臓串」の圧倒的な旨味。新潟産尾長と茨城産青首の混成だそうですがレバー、ハツ、砂肝と刺さっていました。

猟で捕った鴨は腸だけ抜いて内臓とともに熟成させるそうで、熟成肉ならぬ熟成内臓。独特の風味と鴨の野趣を感じて確かにクセのようなものはあるのですが、火入れ良くトロリ蕩ける鴨の内臓串はどんな焼鳥屋でも味わえないであろう珠玉の美味しさ。
なお他のレビュアー様のお写真を拝見すると、必ずしも内臓串は添えられていませんでした。訪問時は自分がモツ好きとシェフとの会話でアピール。モツは好みの分かれる部位なのでお店としては一見客に出しにくいという事情もあるのかも知れません、要アピールです。

鴨はササミも美味しいです、この部位だけはどんな地鶏でも野生の鴨には敵わない…

ミノサンドより脂っ濃い「トロミノ」

焼肉屋のメニューで「ミノ」、「ミノサンド」まではよく見るのですが、ミノサンドより更に脂に特化した部位なのが亀戸ホルモン系などで扱いのある「トロミノ」。
牛の第一胃であるミノの中でも脂の部分だけを提供してくれます。内臓の中でも内臓脂肪の部分って旨味が特に強いのです。脂の塊なので女子には敬遠されてしまうこともあるのですが、脂マニアにとっては発狂するほどの美味。
先ほどご紹介した「久遠」など一部のモツ焼き屋で扱いのある「キクアブラ(豚の腸の脂だけの部位)」も同じ理由で美味しいです!

イサーン料理の香草使いで昇華する豚レバー

タイ料理の中でも特にイサーン(東北)料理に関して天才の呼び声高いタムシェフ。火入れの妙と凶暴なまでの香草使い、複雑な味付けで平凡な食材をご馳走へと昇華させます。
タイの中でも貧しい地域として知られるイサーンは昆虫やモツなど世間的には値段の安い食材がソウルフード。特にタムシェフは豚モツの扱いに長けています。
タイ人らしくマイペンライな性格なシェフのうえに、仕入れるレバーの質は日によって激しい落差。アタリハズレは大きいのですが、大当たりの日の「タップワーン」はアジア圏最高の内臓料理と呼べるかも知れません。

シェフの気分に料理の出来が左右されますが「マイペンライ」

色々な魚の肝を楽しめる鮨屋

通えば通うほど魚の肝など珍しい部位を色々と出してくれる東向島の「うを徳」。店主の修業先である京都の「割烹やました」やお店の先代が、こういう部位を出すのを好んだそう。
高級なお鮨屋さんでは肝など内臓部位は「お客さんに出すものではない」と捨てられてしまうことも多いのですが、魚の本当の旨味はこういう部分にこそ隠れているのではないでしょうか。

-うを徳で今までに食べた肝リスト-
鮟鱇の肝(アンキモ)
海鼠の腸、卵巣(コノワタ、コノコ)
鼈の肝、胃袋、腸、卵、精巣
天然鰻の肝、白子
穴子の肝
鱧(ハモ)の肝、浮き袋、卵
鮑の肝
鳥貝の肝
ミンク鯨のレバー

鯛(明石の鯛)の肝、胃袋、卵
平目の肝、心臓、卵、白子
甘手鰈(真子鰈)の肝
星鰈の肝、胃袋、卵
金目鯛の肝、白子
クエの肝、胃袋、卵
オコゼの肝
カンパチの肝
カワハギの肝
鯊(ハゼ)の肝
鱈の肝と白子のムース

※本記事は、2016/08/05に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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