【四天王寺】門前の蕎麦・8選【夕陽丘】

出典: kurodaさん

【四天王寺】門前の蕎麦・8選【夕陽丘】

大阪市内随一の規模を誇る寺院、四天王寺界隈には、お寺と蕎麦との関係性を表すように、饂飩の勢力が強い大阪にも関わらず、蕎麦の看板を掲げているお店が多く見られます。この四天王寺周辺で、旨いお蕎麦を提供してくれるお店を集めました。お寺詣りとともに、大阪のお蕎麦を味わってみませんか?

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おしゃれ

記事作成日:2018/11/01

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蕎麦と寺との関係性

 古来より、修行中の僧侶は肉食、火食を断つだけでなく、五穀(稲、麦、あわ、きび、豆)も断たなければならなかったので、粉を水で溶いて食べることができる蕎麦は、火を通さなくてもお腹をこわさず、五穀にも含まれていないので、荒行をする僧侶にとって重要な栄養源でした。
 そのため、昔から寺では、蕎麦の振る舞いが多く、客や檀家のもてなしから貧民救済まで、広く蕎麦が供されていました。江戸時代にはこういった蕎麦を「寺方蕎麦」と呼ぶようになり、信心ではなく、蕎麦を目当てに寺に通う不心得者が急増したため、寺の入り口に「不許蕎麦」と書いた蕎麦禁止の石碑が建ったとの逸話もあります。
 大阪市内随一の規模を誇る寺院、四天王寺は、1400年前の推古天皇元年(593)、四天王にこの世の全ての人々を救いたいと誓願され、平和な国づくりの為建立された日本仏法最初の官寺です。
 この四天王寺界隈には、お寺と蕎麦との関係性を表すように、饂飩の勢力が強い大阪にも関わらず、蕎麦の看板を掲げているお店が多く見られます。

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そばよし 阿倍野店

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 各線・天王寺駅の南側、「あべのnini」1階の、旭通りに面した所にあるお店です。
 暖簾をくぐると左右に客席があり、左はテーブル席のみ。右はテーブル席と、厨房に面したカウンター席があり、全部で50席ほどです。室内ははクラシックな和風で、落ち着いた雰囲気を創りだしています。

寺方蕎麦の由来を感じさせる「大幸寺そば」

 「大幸寺そば」(980円)は、深めの器に蕎麦が横たわり、その上に茄子の揚げ浸し、ほうれん草、なめこ、錦糸玉子が載せられています。
 蕎麦を手繰ると、滑らかな歯触りと瑞々しい口当たり。そば汁を掛けていただいてみると、鰹の風味もさることながら、醤油の香ばしさが際立ちます。スルスルっと食道を流れていく感じです。

 ここで、添えられてる胡麻油を回しかけると、今度は一気に胡麻の風味が広がってきて、さらに香ばしくなる。実に美味しいですね。
 この胡麻風味と茄子の揚げ浸しとの相性もぴったりです。最後に蕎麦湯を。この蕎麦湯にこそ胡麻の風味が強力です。

冨士屋 あべちか店

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 JR・天王寺駅直下、地下鉄谷町線・天王寺駅の真上にある地下街「あべちか」の中にあるお店です。
 店内には中央に10席の大テーブルが設えられ、それを囲むように4人がけ、2人がけのテーブル席。トータルで30席ぐらいのやや小さめの店舗です。

四天王寺の参道直下の「自然薯山かけそば」

 「自然薯山かけそば」(950円)は、すり鉢にお蕎麦が盛られ、自然薯は別の器に入れられています。
 湯掻きたての蕎麦は細めで瑞々しい。コシというか、弾力は弱いが、ツルツルとしてさっぱりとした仕上がりです。

 自然薯とつゆを掛けてざっくり混ぜていただくと、自然薯の粘りがつるつるの蕎麦に絡んで実においしい。自然薯の持つ土の香りが蕎麦全体をワイルドな風味に変えてくる。これはいいですね。

深川

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 天王寺駅から谷町筋を北へ500メートルぐらい、四天王寺に向かう参道に入ってすぐのところにあるお店です。地下鉄四天王寺前夕陽ヶ丘駅の1番出口からなら、南へ500メートルぐらいです。
 店内はテーブル席のみ20席ぐらいの、四天王寺への参詣客がよく利用しているお蕎麦屋さんです。

四天王寺の参道でいただくほっこり「にしんそば」

 「にしんそば」(560円)は、湯気が濛々と立っているお鉢の中に蕎麦が横たわり、その上に大ぶりのニシンが乗っかっています。
 早速お出汁を啜ってみると、身欠き鰊の甘みの移ったお出汁はまろやかかつ爽やか。この爽やかさは柚子の皮が浮かんでるからですね。

蕎麦は…それほどこだわりはなさそうな製麺所の蕎麦です。それでも、この鰊のボリウムでこの値段なら文句ありません。
 お店の方々の接客もフレンドリーで心温まる…たまにはこういった昭和の風情漂うお店でほっこり温かいお蕎麦を楽しむのもいいですね。

蕎麦料理 はやうち

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 地下鉄・四天王寺前夕陽ヶ丘駅から四天王寺への参道を南へ3分ぐらい歩いたところにあるお店です。
 店内は古民家をリニューアルした風の、ちょっとお洒落な設え。4人掛けのテーブル席が2卓とカウンター6席の、たった14席の小さなお店ながら、和モダンな雰囲気が実にいい感じです。

四天王寺門前の「細挽きせいろ」と「荒挽き田舎」

 「細挽きせいろ」(800円)は、最初は何もつけずにいただいてみると、ツルっとした食感の中にコシも充分。蕎麦の香りも豊かです。
 蕎麦汁は、イノシン酸のうま味が強い風合い。これはよくできています。

 「荒挽き田舎」(800円)は、蕎麦のプチプチした食感とともに香りが上ってくる。実に瑞々しくって爽やかです。

山善

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 四天王寺から東方向、JR大阪環状線の桃谷駅と寺田町駅の間ぐらいの天王寺区勝山にあるお店です。
 店舗兼住居かな?3階建ての城郭を模したような造りのビルの1階が店舗で、店内はテーブル席とこ上がりで、合わせて30人ぐらいが入れるようになっています。

賑やか具沢山の「山善そば」

 「山善そば」(750円)は、蕎麦の上に大根おろし、蒲鉾、椎茸、海老天、そして卵黄など、実に賑やかです。

 中の蕎麦は白っぽい更科系の細めのタイプ。手繰ると、歯ざわりが繊細でのど越しもいい。
 掛け汁は香りよく上品です。海老が揚げたてだったのが嬉しいですね。お蕎麦をいただいてる間にもひっきりなしにお客さんが入れ替わっています。地元の住民に愛されているのがよく判ります。

やまがそば 天王寺店

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 四天王寺から北方向、地下鉄・四天王寺前夕陽ヶ丘駅から勝山通を東へ5分ほど歩いたところにあるお店です。
 店内は4人掛けのテーブル席が8卓ほど、さらに奥にはお座敷もある中規模のお店で、お酒のアテが充実していて居酒屋的な利用も多そうです。

レモンが爽やかな「天なんばそば」

 天なんばそば(740円)は、温かいおそばに葱と海老天が乗ったもので、大阪では葱のことを「なんば」と呼ぶことからこの名称なんだと思います。
 海老天は1本だけだが揚げたてで、天ぷら油によるコクがお出汁に広がる。これにネギの薬味が掛け合わされて、程よい風味になっています。

 蕎麦は温かいお汁に負けずに適度な歯応えがあっていい具合。お出汁は節の風味が効いていて骨太な味わいです。銀杏に切ったレモンが入っていて、爽やか感もあって好みの味です。

夕陽ケ丘更科

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 四天王寺から北方向、地下鉄・四天王寺前夕陽ヶ丘駅から東へ5分ほどのところあるお店です。
 和風の店内はテーブル席が40席、お座敷20席の全60席。入口が2ヶ所になっているのは、繁盛したため増築したものと思われます。

心温まるおつゆの蕎麦

 「しっぽく蕎麦」(750円)は、雑煮のごとくバラエティー豊かな具が深みのある出汁に浮かんでいます。北海道羅臼産昆布、カツオ、ウルメ、メジカなど、自然の素材をふんだんに使用したというお出汁は、実に味わ深く、なんだか心まで温まります。

 蕎麦は京都産の抹茶入りで緑色をしています。ほのかにお茶が香るのに加え、見た目も鮮やかです。

 「けいらん蕎麦」(700円)はトロトロのカタクリの餡に玉子がフワフワに溶かれていて優しい食感だが、生姜を効かせているのでパンチもある。体が温まるので風邪気味のときはいいですね。

十割そば きらく

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 四天王寺から北方向、地下鉄谷町線・谷町九丁目駅と四天王寺前夕陽丘駅とのちょうど中間ぐらいの谷町筋沿いにあるお店です。
 中央に据えられた10人ぐらいの大テーブルと、その周囲にテーブル席、それとカウンターが10席ほど。和食器や小物などが品よく飾られた、和の雰囲気が漂うシックな空間になっています。

 ここは自家製粉、石臼挽きで、「細切りせいろ」と「田舎」の2種類の蕎麦を基本に、山かけ、おろし、鴨汁のヴァリエーションも楽しめます。
 「せいろ」は適度に胚芽を含んだ蕎麦の風味が立つタイプ、かなり細切りにしているのでのど越しも良好。そばつゆは鰹が効いていて、蕎麦とは対照的に荒々しい。漬けすぎは禁物です。みずみずしい蕎麦なので、岩塩を少しだけまぶして手繰るのがいいかも。

生玉さん近くの「細切りせいろ」と「田舎」

 蕎麦殻の食感が残る「田舎」は御影石のような美しさ。プチプチとした食感と芳醇な香りで、個人的にはこっちのほうが好きです。

 絶妙のタイミングで蕎麦湯が出されました。ポタージュスープのように濃厚な蕎麦湯に、うま味の強い蕎麦汁…とびきりの満足感が得られます。

大阪の寺方蕎麦

 この四天王寺界隈は「夕陽丘」とも呼ばれ、お彼岸の日には四天王寺の石の鳥居に沈む夕日がみられます。大阪の都心とは思えない落ち着いたエリアで、上質のお蕎麦の数々を味わってみませんか?

※本記事は、2018/11/01に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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