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いたむ腹 驅け込む先は 銀座なる 交詢ビルに ある厠(かはや)かも
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酔狂老人卍
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酔狂老人卍さんの他のお店の口コミ
店名 |
IKKYU 寿司幸別館(イッキュウ【旧店名】逸喜優)
|
---|---|
ジャンル | 寿司 |
予約・ お問い合わせ |
03-3289-0019 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
「銀座駅」A1出口より徒歩3分 銀座駅から225m |
営業時間 |
|
予算 |
¥20,000~¥29,999 ¥3,000~¥3,999 |
予算(口コミ集計) |
¥20,000~¥29,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、AMEX、Master、JCB、Diners) 電子マネー不可 |
席数 |
18席 (カウンター10席、テーブル8席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 ビル内に喫煙所あり。 |
駐車場 |
有 交詢ビルの有料立体駐車場、飲食金額により割引有り。 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり |
---|---|
料理 | 魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | テイクアウト |
ホームページ | |
オープン日 |
2009年10月1日 |
備考 |
2004年から開業しているが、2009年に経営が変わる。現在は銀座数寄屋通りの寿司幸本店のプロデュースになっている。 |
お店のPR |
銀座の名店【寿司幸本店】プロデュース。会話を交わしながら寿司を楽しむ大人の空間
戦後から銀座に店を構え、数多くの著名人たちを魅了してきた【寿司幸本店】がプロデュースする【寿司幸別館 IKKYU】。違いのわかる大人のための、ワンランク上の寿司店です。職人自らが毎朝築地に出向き仕入れるという食材。長年の経験によって培われた確かな目によって、見極め選び抜いた珠玉の食材による『おまかせ料理』や『にぎり』のコースが堪能できます。店内はカウンター席10席に4人用テーブル席が2つ、パーテーションで区切ることで半個室のような使い方もでき、貸し切りの相談も可能。静かで落ち着いた空間で会話を交わしながら、大人の食事を楽しんでみてはいかが。 |
初投稿者 |
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狙(ねら)ひの店に電話が繋(つな)がらず、脚の向く先はこの日も銀座。前の日は流れ流れて評判惡(あ)しき天麩羅屋。二昔も前のやり方ながら、老いたる夫婦(めをと)のさりげなきもてなしに心和(なご)む。客も永きに亙(わた)る常連ばかり。めし屋の良し惡(あ)しは腕の巧拙(うまき・つたなき)のみにて決まるにあらず。
竝木通りは資生堂の前を過ぎるころ、俄(には)かに腹痛(はらいた)起こりて慌(あは)てふためく。常(つね)なれば道行く女(をみな)の品定(しなさだ)めでもするところ、この日ばかりは氣もそゞろ。額より脂汗(あぶらあせ)流れて瀧となる。反魂丹どころか萬金丹の持ち合はせもなく、堪(たま)りかね、飛び込む先は交詢ビル。
入り口には門番立ちて、こちらの姿(すがた)を認めるや恭(うやうや)しげに扉(とびら)を開く。覺(さと)られてはならじと、さも、ぶらりと立ち寄り、晝(ひる)でもかき喰らふさまを裝(よそほ)ふ。ゆるりと上に向かふや、天の助け、厠(かはや)に人のけはひなし。一息(ひといき)つきて、漸(やうや)うに生き返りたる心地(こゝち)。
このビルヂングには、名のある店軒(のき)を連ぬると云へど、徒(いたづら)に高きばかりで味よきは稀(まれ)なり。一巡(めぐ)りして、店の佇(たゝづ)まひに目をやるに、趙楊は店開きした頃とさまがはり。値ごろな「麻婆豆腐定食」が品書きにの劈頭(はじめ)に記(しる)され、何やら民(たみ)相手の商(あきな)ひのけはひ。
御天道さまを憚(はゞか)らず、恥知らずにも「○料理」を僭(おご)り稱(とな)ふる店も今なほ暖簾(のれん)を掲(かゝ)ぐ。志(こゝろざし)あらざるに、値(ね)ばかり高く、客あしらひも拙(つたな)きに、未(いま)だ潰(つぶ)れざるは實(げ)に訝(いぶか)し。努々(ゆめゆめ)民百姓(たみひゃくしやう)を侮(あなど)るべからず。
逸喜優の如何(いかゞ)はしきこと、みなほ御孃の能(よ)く記(しる)すところにて、花魁(おいらん)にはほど遠く、轉(ころ)び藝者の類(たぐひ)。これも何かの縁(えにし)。二十四文の夜鷹よりはと、腹括(くゝ)りて扉(とびら)を開く。藍(あゐ)染めの衣(ころも)纏(まと)ひし男ども頭(かうべ)を垂(た)れて予(われ)を迎(むか)ふ。
忽(たちま)ち彼らの口より齊(ひと)しく放(はな)たれしは「いらつしやいまし」の大音聲(だいおんじやう)。丸めた頭に、揃(そろ)ひの藍(あゐ)染めは、禪寺の小僧のごとき井出達(いでたち)。漬け場の弓手(ゆんで)に立つは年端(としは)も行かぬ若者、馬手(めで)を守るは剃(そ)り上げた三十(みそぢ)ばかりの職人。
馬手(めで)には、自(みづか)ら「中原の覇者」とばかりに驕(おご)り昂(たか)ぶる小太りの男(をのこ)客。やむなく弓手(ゆんで)に腰を下ろす。店の設(しつら)へは、一つとして御孃の記(しる)すところと異ならず、黒ずみたる櫃(ひつ)に怖氣(おぢけ)づく。これと小僧の若さに怯(ひる)みて頼みし鮨は握りの一人前。
とても彩(いろど)りを考へたとは思へぬ皿に、香の物、枝豆、生姜が載る。枝豆は聊(いさゝ)か鹽(しほ)が足らず、生姜は薄切りしたものを細めの短册にしてあり、酢・鹽(しほ)・甘味とも淡(あは)きに過ぐ。目の前なる職人は、嘗(かつ)て鮨青木に居た濱田君(現鮨はま田あるじ)を更に頼りなさげにした面構(つらがま)へ。
握り一人前の内譯は、鮪(しび)中トロ、鱸(すゞき)、眞鯵、小卷き唐子(からこ)漬け、紫海膽(うに)、小柱、鐵火卷き、穴子、玉子燒き、干瓢卷き。未醤汁附きで値三千百五十圓也。これに、新子、星鰈(ほしがれひ)、星鰈縁側(えんがわ)を加へ、支拂ひは値五千二百五十圓也。銀座では竝(なみ)もしくは廉(やす)め。
鮪(しび)はこの時季ゆゑ多くを望めず、鱸(すゞき)は身の切り附けが薄いせいか締りに缺(か)く。眞鯵は今をときめく薩州出水産のごとき姿形(すがたかたち)にて、鹽(しほ)と酢で輕く〆てある。口に含むや微(かす)かに鹽氣(しほけ)が氣に懸(か)ゝるも、生の儘(まゝ)切り附けた鯵に比べ甘味が際(きは)立つ。
小卷き唐子(からこ)漬けは、活けの小卷き(鞘卷きよりなほ小さい)を茹(ゆ)で上げ、これを捌(さば)きて舎利に載す。古(いにしへ)の「唐子(からこ)漬け」のごとき朧(おぼろ)は用ゐざるも、ごく輕(かろ)き茹(ゆ)で上げなれば、口に甘く舌に滑らか。頑(かたく)なに氷室(ひむろ)すらなき頃のやり方を守るは愚(おろ)かなり。
穴子は時季に適(かな)ひたるせいか、なかなかの味ながら、名のある店の穴子には遠く及ばじ。玉子燒きはなるほど御孃の記(しる)すとほりにて、切り口に鶉(うづら)の卵が覗(のぞ)く。出汁(だし)卷きともかすていら燒きとも異なり、燒き目一つなき黄色の羊羹のごとき代物(しろもの)。味は思ひのほか惡(あ)しからず。
新子は二枚漬けで、鹽(しほ)・酢ともに竝(なみ)。近頃、稀(まれ)な星鰈(ほしがれひ)は、身が厚く、香(かをり)を伴(ともな)ひ、旨味に富む。星鰈(ほしがれひ)の縁側(えんがわ)は尚更(なほさら)。一度(ひとたび)噛(か)み締めるや、顎(あご)に抗(あらが)ひ、旨味滲(にじ)みて滾々(こんこん)と口に溢(あふ)る。
店の遣(つか)ひ方は、御孃の指南に止(とゞ)めを刺す。この邊(あた)りで日曜鮨となると、あづま通りの老舖くらゐしか思ひ浮かばぬ。玉子燒きや〆たり煮たりしたものに見るべきものありと云へど、薄汚れた服眺(なが)むるは、實(げ)に腹膨(ふく)るゝわざなり。こちら、藍(あゐ)染とは云へ、身嗜(だし)み惡(あ)しからず。