カカオの新しい魅力を引き出した傑作クリエイション！！ : アンリ ルルー 伊勢丹新宿店

新宿伊勢丹のデパ地下にある「アンリルルー」
こちらのシェフはフランス･ショコラ界の父とも呼ばれており、
ショコラの先進国スイスの製法をフランスに伝えた先駆者なのだそうです。
（サロンデュショコラ公式HPより）

というわけで、チョコレート食べ比べ企画第２３弾はこちらの
「アンブラン」と「ベローズ」です。
師匠と奥様にお会いした際に拝受しました！！
この御恩は一生忘れません。というより、忘れられません！！
さすが師匠チョイスのチョコレート。素晴らしい味なのです！！

どちらも流れる水のような口溶け。
そしてどちらも、非常に独創的な味わいです。

それでは１つずつ解説していきます。

・アンブラン
ブルターニュ名産ゲランドの塩を使用しているカカオ67％のチョコレートです。
なめ進めていくうちに
「おろ？おろ？おろろ？」となります。
ところどころに、しょっぱい粒が混ざっており
チョコの川が時折、塩の川に変化します。

チョコレート自体は甘味が強めでクリーミー。
苦味と酸味が、深い水底からじわじわと押し寄せてきます。
これに塩が加わり、溶ける過程でチョコレートに浸透していくと
甘味・苦味・酸味のすべてがくっきりと浮かんできます。

最初は違和感があります。「チョコレートなのにしょっぱい」ので当然です。
しかし、くっきりと浮かんだ味覚のすべてが混ざり合い融合すると
素晴らしくまろやかな１つの味になり、これが恐ろしいほどに美味なのです。
これこそ「進化したチョコレート」と呼ぶにふさわしい絶品です。

・ベローズ
赤い粒々・・・ピンクペッパー入り！カカオ65％のチョコレートです。
シャンパンとあわせると官能的という商品解説を読んで、興奮のあまり鼻血を噴出！
というのは冗談ですが、他にない珍しい逸品です。
（私の知る限り、同じフレーバーを出しているのはNEWTREEだけです。）

ピンクペッパーはかなり大粒で、スパイシー＆刺激的な香りがします。
粒が弾けた時の爆発力は凄まじく、インパクト大。
ペッパーのみなので、アンブランのような塩気は一切ありません。

チョコレートは酸味が一番際立っていますが
全体的にまろやかで、柔らかい甘味と苦味もあります。
これが、驚くほどペッパーとよく合います。
出会うべくして引き合わされた「運命の組み合わせ」といっても過言ではないでしょう。

味覚どころか感覚器まで刺激される
スパーク感のあるチョコレートです。
DOMORI以来の「覚醒感」がありました。

DOMORIがチョコレートそのものの概念を変える「夜明け前の暗い空に輝き始めた太陽」なら
このアンリルルーは「昼の晴れた空に浮かぶ虹」
アイデア、バランスともに秀逸で
これまでにないカカオの新しい魅力を引き出した、傑作クリエイションです。

チョコレートが好きでない方は、カカオの素晴らしさに気がつく。
チョコレートが大好きでたまらない方は、ますます虜になる。

是非、一生に一度は試していただきたい逸品です。

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そしてそして、キャラメルも頂きました！！
アンリルルーの定番であるＣＢＳです。
パッケージはクリスマス仕様で、ツリーの飾りがついておりました！

こちらもチョコレート同様、非常に美味です。
我が姉も「今まで食べたキャラメルで一番おいしい」と絶賛しておりました。

こちらのキャラメルは、柔らかい食感でジワジワと舌の上で溶けていきます。
甘～くて濃厚なバターの塊のようです。
溶け方はゆっくりなので、長時間なめ続けていられる＆余韻に浸れる逸品です。
塩気も少し感じますが、違和感が仕事をサボタージュしておられます。
甘みと旨味を引き立てるバッチリの塩梅だと思います。

生クリームたっぷりの花畑牧場のように、
口に入れた瞬間溶けて消えるような仕様ではありません。
市販品のようなカチッとした固さでもありません。
その中間点に属している類似品のない口溶けです。

下半分にはナッツの粒がとても贅沢に混ぜ込まれています。
ゴロゴロとして食感のアクセントになるとともに、噛むたびに香ばしさが口いっぱいに広がります。

過去レビューや、六本木のレビューでケーキやパルフェ、焼菓子のご紹介もしておりますが
こちらのチョコレートとＣＢＳは、それらよりも格上の味です。
機会があれば是非、お試し下さい！！

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２０１２．２

「とっても塩梅のよいケーキ！ガトーＣＢＳ」☆4.0

新宿伊勢丹にあるキャラメル専門店アンリルルー。
ショーケースを覗くと、たくさんのキャラメル系お菓子があります！
その中でも私が特に胸キュンしたのがこのケーキ、ガトーCBSです。

ケーキの構造は・・・
①クリームの飾り
②金粉がけグラサージュ
③キャラメルムース
④キャラメルプリン
⑤チョコレートスポンジ
⑥ベース生地
となっています。ケーキを囲っているのは、ザクザク感がある「ぼうろ」のようなお菓子です！

解説をしていきますと・・・

・キャラメルムース
塩みがあり、ミルクの風味が強いムース。

・キャラメルプリン
しっかりと固められた濃厚プリン生地。

・チョコレートスポンジ
ガナッシュのような口解けのスポンジ。

・ベース生地
甘めでサクサクとしたタルト系の生地。

とっても良い塩梅のキャラメルです！
さすがキャラメル専門店・・・極まってる感がじわじわと伝わってきます。
ぷるりとしたキャラメルムース＆プリンに、サクサクのベース生地＆ぼうろがよく合います。

断面図を掲載しておりますので、ご興味があればブログの方もご覧下さい。
http://voyageurdechocolat.blog.fc2.com/blog-entry-36.html

ところで名前にもあるCBSとはなんのことやら・・・？
某海外放送局のこと、ではありません（笑）
公式HPを覗いてみると・・・どうやら原料の頭文字を取っているようですね。
Caramel=キャラメル
Beurre＝バター
Sale＝塩
こちらのメイン商品のキャラメルの名前がCBS。それをケーキ化したのがこのガトーCBSということでしょう。

専門店のプライドを感じる素敵なケーキでした～！