随所に細かで丁寧な工夫 : 銀座 いっぱし

雀を愛でる会の打ち上げは例によってこちらです。今回も賑々しく活気溢れるカウンターでお任せコースを頂きました。内容は以下の通り。

「野菜類の前菜盛り合わせ：スナップえんどう/アボカドのお浸し/もずく酢/卵黄醤油漬/アスパラのお浸し/きんぴら牛蒡?」　◎/○/◎/○/○/△・・・スナップエンドウの甘みには目を見張る。こういう美味しい野菜が豊富に頂けるのもこちらの良いところ。
「生牡蠣（産地失念）2個」 ◎・・・大きい方はポン酢で、小さくて味が濃厚な方は塩胡椒でシンプルに頂く。この小さい方が牡蠣の旨みが全面に立って好み。
「お造り：帆立/帆立のひも/いか/鰆の藁焼き」　○/○/△/○・・・まるごと供される帆立を一口で頂く、贅沢である。ヒモも新鮮で味に凝縮感があり旨い。鰆にどうぞと供された青葱の超微塵切りは醤油を好みで掛けると仄かに生姜の風味もちらり。どこぞの寿司屋のパクリですと御主人は笑いながら仰る。楽しい方である。
「桜鱒の粕漬焼き」　○△
「メヌケのしゃぶしゃぶ仕立」　◎・・・脂のりが良い。それを「ポン酢」「カレー塩」「青唐辛子とニンニクの醤油漬け」で頂く。主張する魚だけに強い調味料と相性は良いが個人的には王道のポン酢が好み。青唐醤油漬はそれ自体で肴になる。丁寧な下準備が窺える。
「雑炊 いっぱし仕立」　○・・・メヌケの上品な脂分が染みだした汁での雑炊。それにメレンゲ状の卵白をオーブンで焼いたものを添える、最後に胡椒と卵黄を回しかけ完成。青さ海苔の風味も合わさり極上な締め。無論量は”大盛り”で発注。

最後にデザートも用意されていたが皆さん満腹の御様子、場の空気を読むぶたさんは柄にもなく「おなか一杯です」と遠慮したのである。・・・別腹なんだけど（笑）

これに「生ビール」「芋焼酎」「日本酒4種」を合わせ、消費税込で5400円なり。飲兵衛＆食いしん坊にとって、相変わらず満足度（CP）は果てしなく高いのであります。
ごちそうさまでした♪

雀を愛でる会の打ち上げで再訪しました。今回も井上氏の前のカウンターで頂いた5400円コースの内容は以下の通りです。

「前菜盛り合わせ：きぬかつぎ/揚げ銀杏/たらこと三つ葉の煮浸し/鬼もずく酢/アボカド出汁漬け/卵黄の醤油漬け」　○・・・アボカドの出汁漬けが白眉。
「真牡蠣（昆布森）海水のジュレがけ」　○・・・海水をジュレにするアイディアは唸る。
「鰤の焼き霜造り/アズキハタ」　◎/○・・・鰤が蕩ける。
「椎茸いしづきの天ぷら」　○・・・椎茸自体の味が濃い。
「秋刀魚の梅しそ揚げ」　○
「低温調理したチャーシュー」　○
「椎茸焼き」　◎・・・超肉厚で汁が迸る。
「鰤しゃぶ」　◎・・・北海道余市の鰤はその脂で身が白い。それを湯に潜らせて10秒待つ。引き上げ自家製ポン酢で食す。至福の蕩けっぷりで言葉にならず。
「雑炊」　◎・・・その鰤を使った雑炊が不味かろう筈もなし。”やる気”サイズで満腹満足である。

これに「ビール」や拘りの「日本酒6種」「芋焼酎1種」を合わせ、上記価格である。今回も最強のCPを堪能させて頂いた。御主人の心意気と店員さんの活気に元気を頂戴し店を後にするおじさんであった。
ごちそうさまでした♪

雀を愛でる会の打ち上げでこちらに訪れました。銀座8丁目の外堀通り沿いにあるビルの地下にあるモダンな雰囲気の居酒屋というか割烹料理の人気店であります。キャパは随分大きいのですが今回は御主人の目の前のカウンターで躍動感を目でも楽しみながら頂きました。飲み放題付きで5000円のコース内容は以下の通りであります。

「野菜の盛り合わせ：アスパラガス（新発田）穂先は天ぷらで/フルーツトマト（掛川）塩で/水茄子（岡山）ピリ辛八丁味噌で/島らっきょう 鰹節で/もずく酢（福井）/スナップえんどう」　◎・・・太いアスパラの瑞々しさ、唐辛子味噌で頂く水茄子の奥深さ、フルーツトマト（アメーラ）やスナップえんどうの恐ろしい程の甘さ。素材の持つ力だけで料理とは言えないのだがその仕入れの確かさには唸らざるを得ない。外食が多い身には真にありがたいスタートの品々である。
「お造り：白いかと鬼かさご」　○
「岩牡蠣（舞鶴）」　○・・・ミルキーとまでは言えないが、ふっくらとして磯の香りを十分堪能できる一品である。
「蛤とあらの漁師風鍋」　◎・・・昆布だしと塩だけで味を整えたストレートな旨さであり滋味である。最後に散らされた海苔の風味が蛤を一層高みに上げる働きをしている。
「桜海老のクリームコロッケ」　○・・・桜海老の風味が濃縮された一品。もう少し低音で揚げた方が好みではある。
「鶏の高温干し 柚子胡椒で」　○△・・・皮のパリパリさが素っ気無い肉の味を高みに上げている。干しているからかジューシーさという鶏肉の醍醐味にはやや欠けるかな。コースの中では意外と”引き”の役割かも。
「冷製にら玉」　○・・・卵黄の醤油漬けを上にのせたニラは、冷たく提供する事で癖が抑えられ日本酒にもワインにも合う割烹の一品と感じた。
「鬼カサゴの刺身 肝蒸しのせ」　○
「大人のハヤシライス」　○・・・恐らく黒胡椒のせいか相当辛いハヤシソースで、酒飲みの〆ご飯として大いにアリ。サイズも腹具合を訊いてくれるので有難い。無論大盛りで頂く。その上の”やる気サイズ”は血糖値が跳ね上がりそうなので遠慮申し上げた。
「大人味のキャラメルアイス」　◎・・・ほろ苦いキャラメル味で結構アルコールも感じた。これに合わせる”鳳凰美田”なる米焼酎がシェリーの如き味わいで見事にアイスとマッチしている。

好みを伝えると御主人がチョイスしてくれるプレミアムな焼酎や日本酒をたっぷり嗜み5000円は破格としか言いようがありません。なんだったら飲み物だけでもその位取れるんじゃないかという位であります。常連さんと御一緒したおかげかもしれませんね、ありがとうございます。

味は「うちは居酒屋ですから」と謙遜する御主人の言葉とは裏腹に、価格に比してクオリティの高い素材を惜しげもなく披露して客の胃袋を掴んでいます。接客も皆さん元気で明るく店を愛してらっしゃるのが伝わって、活気が漲る素晴らしい一軒であります。銀座にありながら破格のCPと御主人の楽しいトークと店員さん達のフレンドリーな接客で、必ずまた来ようという気にさせる居酒屋の名店と言えるでしょう。
ごちそうさまでした♪