「京都府」「日本料理」で検索しました。
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いつしか訪れてみたいと思っていた「一の傳」本店。 様々な食材を西京味噌で漬け込んだ物は、京都人は勿論 全国の食通を魅了してきた。 私の居住する地域にも「鈴波」という魚介類の粕漬けが美味しいお店があるのだが、そちらの物とは少し違う。 こちらの西京味噌漬は粕漬けよりも滋味深い味に思える。 そして本店での もう一つの楽しみは、当日の提供される料理の一品ひと品に、京都の酒蔵の日本酒を11種類もマリアージュしてくれることだ。 テロワールと言えば大袈裟だが、私はやはり地の物の食材を使った料理を 同じように地の物の酒米で醸す日本酒、もしくはワイン、焼酎などの地酒で味わうのが最上だと信じている。 なんという贅沢なことだろう! 今回は それが一度に楽しめることができるのだ。 更に評価したいのが、他の人のレビューにもあったことだが、 中居さんの教育がしっかりしている。 気持ちの良い笑顔、ご挨拶、しっかりとした受け答え。 とても気持ちが良い。食事が楽しみになる。 その中居さんのお勧めもあり、食事と共に日本酒のペアリングもお願いした。 先ずは料理が運ばれてきた。 7種類の先付の器は屋号の「一(いち)」を形どった物。 様々な料理はどれも美味しく、それと共に楽しむことができる地酒の数々。 11種類の利き酒用のぐい飲みが仕切られた朱色の枡に並ぶ様は日本酒好きにとって実に楽しい。 一皿ではなく一品に対してのマリアージュなのだ。 しかも全て地酒による、なのだ。 これを贅沢と言わずして何と言おう! 待望の銀だらの蔵みそ漬けは最高に美味しかった。 豚肉の味噌漬焼きも確かに美味しいのだが、やはりコチラのウリは銀だらなのではなかろうか。 これも日本酒と共に楽しんだが、後程運ばれてきた土鍋の炊きたてのご飯に漬物と味噌汁も一緒に味わえば、しみじみと日本人に生まれてきて良かった、幸せだ、そう思わずにはいられなかった。 最後がまた泣かせる。 洋梨のムースと共に合わせるのは茶舗としては京都随一の老舗「一保堂」の抹茶だ。 幸せを… 本当に幸せを感じることができた食事だった。 妻も 勿論満足してくれている。 私が日本を、日本人であることの幸せを忘れてしまいそうになったら またこちらを訪れよう。
2022/10訪問
1回
京都の紅葉を巡る旅。 愛する妻へのお土産をいろいろ購入した。 最後を飾るのはコチラ「いづ重」さんだ。 私達夫婦はコチラの寿司が大好きなのだ。 今や寿司は高級料理と化し、ちょっと名前の知れたお店なら 1人の単価は20,000円~が当たり前な時代になった。 勿論 私達もそのようなお店も好きだが、コチラのような老舗が提供してくれる伝統的な寿司も大好きだ。 その中から お土産には最適、と思えるこの「上箱寿司」と「稲荷寿司」を購入して家に帰ろう。 コチラの寿司は新幹線構内の予約商品受け取りカウンターなら 帰る前にピックアップすれば最終日の荷物にもならない。 お店での販売がない上箱寿司の小さなサイズは、ちょうど食べきりサイズで、これと稲荷寿司を併せればお土産として、待ちきれない人は新幹線の車内で食べれば良い。 コチラは鯖寿司も絶品だ。 「いづ重」の店名は、あの「いづう」さんからの暖簾分け。 ウニやトロといった豪華なネタの寿司も良いが、このような素朴な味わいの寿司も大切にしていきたい味でありお店だ。 京都への旅、番外編③ 妻への土産としてリクエストを伺ったところ、 「いづ重さんのお寿司がいいなぁ」 それに答えて購入して参りましたぞよ! 上箱寿司と「大人のいなり寿司」を! それに加え、新幹線の構内の老舗弁当を販売しているコーナーで、「私も是非お伴に加えてくださいませ」とでも 訴えているかのように「いづう」さんの鯖寿司が残っていたので、まさに桃太郎が猿や雉と偶然道中で出会ったような心境のごとく「よし!ついて参れ!」と相成った。 これだけ多彩な貢ぎ物…もとい! 土産物を献上したのだから奥の機嫌も悪かろう筈がない。 さっそく箱を開け、箱寿司から頂いた。 続けていなり寿司と いづうさんの鯖寿司も。 まさに至福! 帰ってきてからも京都を代表する名店の味に、また桜の咲く頃にもう一度… と思わされた。
2023/11訪問
3回
毎年恒例の京都の桜を愛でる旅。番外編② 一度試してみたかかった「紫野和久傳」の二段弁当。 というか、お目当ての「菱岩」が日曜日休みということが完全に頭から抜けてしまい、注文しようと電話したら 「生憎その日はお休みの日でして……」。 これだから年は重ねたくない。いや、毎日のアルコールの 過多な摂取によって既にアルツハイマーが始まっているのかもしれない。もしくは初老によるボケかなぁ……。 仕方がない、と言えば失礼だがこの二段弁当、特に鯛のご飯の評判が良く、いつか試してみたいと思っていたのも事実だ。 良い機会だと思い、別の機会でコメントする「瓢亭」のお弁当も買って、妻と共にそれぞれを食べ比べることにした。 結論から、コチラの「鯛の黒寿司」はこれだけを評価すると素晴らしい。昆布の旨味が染み出た寿司シャリを生姜の風味が引き締める。これはとても美味しい。 しかしながら料理の評価は残念ながら瓢亭の方が勝る。 単なる個人的嗜好がそう言わしめるだけのことだが、これは私だけではなく妻の評価も同じだった。 妻は「この二段の料理の中が瓢亭さんの料理だったらいいのにね」などといい加減な事を言っている。 こうして食べ比べることなどしなかったらコチラの料理も十分美味しいと思ったことだろう。 知らなくても良かったこと、知ってしまったこと……。 次回からの参考にさせて頂きます。
2022/04訪問
1回
毎年恒例の京都の桜を愛でる旅⑧ 今回の京都で秘かに楽しみにしていたのがコチラ。 様々な名店の料理と共に日本酒を中心にしたお酒が各種楽しめる、JR京都伊勢丹の地下2階に新しく出来たコーナーだ。 お隣には同様の主旨で「菓子のTASHINAMI」というコーナーもあり、そちらは席を待つ人達が長い列を作っていた。 コチラも人気の度合いは双璧なのだが、隣の通し営業に対してコチラはアイドルタイムがあるので一旦クローズする。 なので16時からの再開する時間の15分前に着いたときには まだ誰もいなかったが、これなら大丈夫とお店を離れようとしたら、途端に他のお客がやって来た。 これは安心できないと思い直し、私も店頭で待つことにした。 やがて再開の時間となった。お店の方には「お好きな席でどうぞ。ただ右詰めでお掛け頂けると助かります」と言われ、その通り従った席に腰を降ろした。 料理はおきまりの物が提供され、アラカルト的な追加メニューも何品かある。 お酒はお勧めの物があるが、それ以外の物からチョイスすることもできる。もちろんおかわりも。 この日料理を提供してくれたお店は勉強不足の為存じ上げなかったが、季節感が良く表された素晴らしい物だった。 こういうお店の料理を提供できるのは伊勢丹のバイヤーさんの力量に感服できることだ。 日本酒も素敵なマリアージュ。私の個人的な嗜好では白瀧酒造さんの2本はどちらも素晴らしいお酒だった。 これは良い場所を見つけた。唯一の問題は予約が出来ない事だが、こればかりは仕方ない。 これからは京都からの帰りの新幹線の待ち時間を1時間余分にとらなければ……。
2022/04訪問
1回
妻が大好きな篠笛(お祭りの時にお囃子で使うような横笛)の 演奏者の「佐藤和哉」氏にお招き頂き、今日は雨が降りしきる京都までやって来た。 新幹線を降り立ち、まずは御室仁和寺へと向かった。今年は桜の開花が早く、さまざまな名所の桜は見頃を過ぎてしまったが、京都で一番の遅咲きの「御室桜」は今が見頃。午前中は雨もなんとか我慢してくれたので満開の御室桜を楽しんだ。 その御室仁和寺の「三門(御室仁和寺の門はこう書く)」の目の前にあるのが「佐近」さん。今日のランチはコチラで頂くとしよう。 その時その時の旬の白身魚を使用した「本日の白身魚の昆布〆寿司」を2人で注文した。 待つこと数分、出てきたのはこの時期に旬を迎えることから「桜鯛」とも呼ばれる真鯛を使用した昆布〆寿司。 彩り程度のイクラとスダチが添えてあったのだが、この昆布〆寿司がとても良かった。酢飯の塩梅、そこへ細かく刻んだ昆布、それに胡麻がバランス良く散らされていて、真鯛の昆布〆と合わさって非常に良かった。一緒に出てきた刺身や蛍烏賊、鴨や出汁巻きも美味しいのだが、何気に添えてあった漬物やガリも自家製なのだろう、良い脇役を演じている。 テーブル席からは御室仁和寺の三門を眺めることができ、世界遺産として登録された名刹の門前にふさわしいお店である。
2021/04訪問
1回
京都への旅、番外編② 妻への土産…と言えば格好がつくのだが、これは私も帰宅したら食べたかった物。 京の都で鯖寿司をと言えば誰しもが認める名店、 「いづう」さんだ。 とはいえ、私は京都での鯖寿司はコチラの暖簾分けにあたる「いづ重」さんが主で、正直コチラで鯖寿司を購入することはあまりなかった。 しかし今回は妻のリクエストで、いづ重さんは上箱寿司と 季節限定の焼き九条ネギをまぶした稲荷寿司を購入して来おて欲しい、とのことだったので 良い機会だ、いづうさんの鯖寿司も購入してそれぞれを楽しんでみようと相成ったのだ。 帰宅して竹皮で包まれた鯖寿司を紐解く。 艶のある日高産の最上級の昆布を纏った鯖寿司が表れる。 その衣を剥ぎ取ると、程よく締められた鯖にシャリが見事なまでに隙間なく詰まった寿司が現れた。 大きめに切られた鯖寿司だけに とてもひとくちでは納まらない。それでも口を大きくあけて頬張るとまさに至福のひとときだ。 ただ、いかがだろうか…。 私はこの鯖寿司なら いづ重の鯖寿司の方が好きだ。 何が違うのかと問われたら正直答えに窮するが、ただの 個人的な嗜好の差がそう思わせてしまうのだろう。 決してケチを付けるつもりは毛頭無いが、食べ比べてみての感想でした……。
2022/03訪問
1回
妻と一緒に京都の紅葉を愛でる旅。 初日の夕食にお伺いしたのは、宿泊先のホテルから地下鉄で一駅のこちら「みとき」さん。 実は本当に行きたかったお店は別にあったのだが、私が所有している株式の、有効期限が近くなっている株主優待券の使い道を探していたところ、こちらのお店を発見したのだ。 行きたかったお店に行かなくてもいいのか…と自問自答した結果、やはり流してしまうのはもったいない、と判断した。 そういった事情があるので正直あまり期待していなかったのだが、どうしてなかなか! 最初に提供されるお通しは小さな椀に入った湯葉入りの出汁なのだが、温かい椀物を胃袋に納めることで心がはんなりと安らぐ。出汁が自慢のようで、いろんな料理で出汁を使用した物が多くあったが、料亭などで供される出汁よりわずかに塩分が濃いのだが、こういうお店はかえってコレで良いのだ。 あくまでお酒を楽しむ為の味付けにしなければいけないので私のような酒好きにはちょうど良いくらいだった。 さて再訪はあるのか、ということになると、この近くの当初行ってみたかったお店もあり、判断が迷うところだが、京都という街の懐の深さを改めて思い知ることにはなった。 興味がある人にはお薦めしたいと思う。
2020/11訪問
1回
京都への旅、最終日。 夕食は京都駅直結の伊勢丹の9階にあるコチラでとることにした。 なんといっても駅直結なのだから時間の心配をしなくても良いのが一番の魅力だ。 それにロケーションもカウンター席からは窓越しに京都タワーが間近に見える絶好の場所だ。 先ずは喉の渇きを潤したくなったので、何よりも先にビールを注文する。 中ジョッキのサイズ(450ml)が609円、キングサイズと名付けてある大ジョッキは1000ml.で999円。 迷わずキングサイズだ。 肴は鴨料理を売りにしているお店なので、最初に内臓系の3種盛りを注文した。それに鴨ロースは九条ネギと共に柚子胡椒風味で。 やがて運ばれて来た3種盛り。ハツ(心臓)、砂ずり(砂肝)、ササミの部位がそれぞれ異なった味で提供されている物だった。 食べてみた感想は…… まぁ「普通」と言うと伝えにくいのかもしれないが、 さして感動することもなく、かといってダメ出しする程のことでもない。 次に「鴨まんじゅう」と「お揚げと京水菜のおひたし」を 日本酒と共に注文する。 お酒と揚げと水菜のたいたんはすぐに出てきたが、鴨まんじゅうが出てこない。 新幹線の時間が気になり出した…… 店員さんに「まだですか?」と問うたところ、 「すいません。もうすぐ出ます」と……。 ようやく出してもらった鴨まんじゅうは、なんだかじっくり味わうような余裕がなかった。 約10分程で食べ終え、会計してもらう頃には新幹線の発車15分前だった。 思わず帰り際に店長らしき人に 「この店を利用する客で旅行カバンを持って入って来た人は、たいてい電車の時間を気にしていると思うんです。 だから提供する為に時間を要する料理なら それを伝えた方が良いと思います。」との言葉を残してしまった。 悪くはない。ないんだけど… 何かが足りない。 次回の訪問、もしくは他の人に勧められるのか… と、問われたら今回だけでのジャッジは回答を控えさせて頂きたい、というのが正直なところだ。
2022/03訪問
1回
中東さんの料理に… というより中東さんに会いたかった。 これが今回の京都行きの一番の理由だった。 なかなか予約が取れないので、先々のお店の都合で空いている日時を教えて頂き、その日に合わせて休みを取るのだ。 ようやく予約が取れたこの日、京都に向かう新幹線の車内からワクワクしていた。 万難を排する為に12時の30分前に到着した。 時間が余ったのでお店の目の前にある「哲学の道」のベンチに腰をおろす。 春の気配にはまだ程遠い、桜の樹の固い蕾が青空と重なる。 やがてお店の軒先に暖簾が掛かる。 荷物を預かってもらい、カウンターの席に着く。 たまたまだろうが、私は何故かカウンターの端の席に通されることが多かったが、今日はど真ん中だ。 しかも私以外のお客は全員女性。微かな恥ずかしさと緊張を感じながら最初の緑茶とおしぼりが出てきた。 喉も渇いてきたので最初はビールを注文した。 待望の料理はいつものように八寸からだ。 季節ごとの歳時記を表した八寸、今回は「雛祭り」だ。 蛤の中にはおこわが。朱く染めた蕪の椿の花見立て。 桜のチップで燻された自家製の蛍烏賊……。 様々な思いが込められている。 ビールで潤った喉が日本酒を恋しがる。 中東さんに「吟醸ではない純米酒を人肌で。」と所望した。 勧められたのは「神聖」。私好みの薄く平らな盃で頂く。 料理についてはあれこれ説明するのは割愛させて頂くが、 今回は鯉と鹿肉が抜群だった。 特に鹿肉は中東さんも「これに赤ワインをお持ちしましょうか。」とおっしゃっる程の出来! 菊芋の摺り流しがこれ程美味しいソースになるのか…。 オクドで炊いた土鍋ご飯もいつものように様々な提供方法で楽しませてくれる。 いつもいつも本当に美味しい料理に感服した。 次はまた妻を連れだって伺うことにしよう。