無料会員登録/ログイン
閉じる
電話なら予約できることがあります
閉じる
最新の情報は直接店舗へお問い合わせください。
どうしてもと訊かれたら
松本市立並柳小学校の裏手
お店の前に駐車場
小さな一軒家です
小上りのロールスクリーン
長火鉢に膝掛け
小上りとカウンターの仕切り
自家栽培・自家製粉の蕎麦
献立・その一
献立・その二
ランチメニュー
お酒もあります
なるほど
初めにカボチャの煮物とお茶
たぬき蕎麦・950円
ざる蕎麦・800円
普通ざる蕎麦+ミニ玉子丼・900円
デザート・ふんわり甘い蕎麦掻き
デザート・バナナ
蕎麦湯と新たに添えられた辛汁
3月24日・大雪渓生酒と長芋の浅漬け
3月24日・出し巻き玉子
3月24日・出し巻きのアップ
3月24日・釜あげそばがき
3月24日・天麩羅盛合せとフキノトウの天麩羅
3月24日・天麩羅盛合せ
3月24日・フキノトウと山ウドの天麩羅
3月24日・親子丼
3月24日・親子丼のアップ
3月24日・親子丼とセットのミニざるそば
3月24日・鴨肉の入った投汁蕎麦の鍋(2人前)
3月24日・投汁蕎麦用のそば(2人前)
口コミが参考になったらフォローしよう
空とぶ黒メダカ
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する
空とぶ黒メダカさんの他のお店の口コミ
店舗情報の編集
閉じる
「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
店名 |
移転
そば処福寿
|
---|---|
ジャンル | そば、親子丼 |
住所 | |
交通手段 |
松本ICからクルマで30分ほど。 南松本駅から1,141m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード不可 |
席数 |
16席 (小上りに四人掛け座卓×3・カウンター4席(予約専用の奥座敷を除く) ) |
---|---|
個室 |
有 (6人可、8人可) 夜の部の宴会・会食用(予約限定)に奥座敷があります。 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
有 店の前に4台ほど。 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
ホームページ | |
備考 |
定休日の夜などには、ご主人と一対一での「蕎麦打ち教室」も開かれています。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
店舗会員になると、無駄な広告費をかけずに効果的なPRができます。詳しくはこちら
既に会員登録が完了している方はこちらからログインできます。ログインはこちらから
「松本で一番美味しい蕎麦屋さんは何処?」なんてことを、よく人に訊ねられたりしまして。
その度に訊ねた人の嗜好を勘案しながら、なるべくその人の求めているだろう店を紹介するワケですが・・。
単に全国に名を知られた蕎麦屋で良ければ事は簡単なんですが、有名だから美味いとは限らない。
或いは、確かに蕎麦は悪くないけれど無闇に高値で商いをしている処なんぞは、どうもボクの感性に合わない。
何処とは申しませんが、「食べログ」に松本に於ける有名店をアップしない理由はその辺にもあるんですね。
蕎麦屋と云うものは、基本的に小体(こてい)でなければいけない。
年間を通じて、氏素性のはっきりした蕎麦粉を使用しなければいけない。
客が酒を呑むことを前提に、気の利いた酒肴を安価で提供しなければいけない。
たぬき・きつね・花巻きなど、シンプルで庶民的な種物(温かい蕎麦)を出さなければいけない。
総じて時の経過を忘れさせてくれるような、さりげない気配りが行き届いていなければいけない。
しかしながら、いつの頃からか蕎麦屋が変に生意気になって、純文学を気取ったような店が増えて来た。
せいろ(もり)が一枚千円なんてのはザラで、店主だけが妙に自意識過剰になって突っ張っている。
蕎麦は国内産で石臼挽き。辛汁の出汁は本枯れで、かえしの醤油は特注で、山葵はアソコで葱はドコドコ。
余計な能書きばかり多くて、十割蕎麦だとかを自慢している割には蕎麦の風味が飛んでいたりする。
幾ら蕎麦粉が良くても、塩素たっぷりの水道水なんかで打ってる店を観るとウンザリさせられます。
* * *
「松本で一番美味しいと思う蕎麦屋さんて何処ですか?」
「うるさいネ。ボクはまだ仕事中なのです」
「ンなこと言ったって、どうせ家でビールでも呑んでるんでしょ?」
「あ~たねぇ。ボクはいつも刻苦勉励。明日に向かって一生懸命生きているのです」
「エビス?それともギネス?」
「今日はギネスです。おつまみにゴルゴンゾーラ」
「やっぱネ。因みに、いま何時だと思ってるんすか」
「え~ッと。11時35分。電波時計だから正確です」
「ンなこたァ どうでもいいんです。明日大事なお客さんが松本に行くって云うんで・・」
「野麦・浅田・もとき。その辺でいいんじゃない?」
「もう行ったって」
「館そば・蕎麦倶楽部佐々木・あるぷす。ボクの名前を出してくれても結構です」
「それなら私でも知ってます。もっと名前の知られていないお店で、間違いない処」
「おせ~ない。とっても大事なお店だから」
「ケチッ。人でなし。女誑しッ。色キチガイ!」
「他はともかく、最後のひと言は関係ないと思うのですけれども・・」
「だったら締切二日待ってあげる」
「三日待ってくれるなら教えてもいいけど?」
「うぬぬッ。やっぱり卑怯者だ」
「いひひひッ。さァ どうするどうする」
ってなことで、教えてあげたのがコチラのお店。
場所は松本の繁華街からほど遠く、クルマでないと実に不便な処にあります。
しかるに、それが良かったのか、今でもそれほど荒らされていない。
ご主人と奥さまだけで営まれている極めて実直で真摯なお店なのです。
蕎麦はご主人みずからの手による自家栽培。
5月の土作りから10月の刈入れまで、全部ひとりでやっています。
それを自然乾燥させて冷温貯蔵し、その日の分だけ石臼で挽いて蕎麦を打つ。
水は北アルプスの伏流水。東京・浅草で修行された蕎麦汁は江戸前の辛口。
信州の蕎麦は総じて辛汁(盛汁)が脆弱で、蕎麦湯で割ると正体がバレてしまったりするのですが、こちらは大丈夫。
最高評価の☆5を点けた理由を列挙しますと
一に、たぬき・きつねなど、江戸前蕎麦には欠かせない種物がちゃんと揃っていること。
二に、供される蕎麦が美味いことは勿論のこと、その量と価格に於いて良心的であること。
三に、奥様の接客が実に細やかで、客の求める居心地や進み具合を観ながら先手を打ったサービスをしてくれること。
四に、さりげないコダワリが随所に感じられるのに、それを押しつけるようなところが皆無であること。
五に、すべてに目の届く範囲の小さな店(最大席数16)を探求したことで、濃密で穏やかなひと時が得られること。
などなど。こと細かに挙げればキリがないのですが、それは実際にこの店を訊ねた人でなければ感知できないでしょうし、それを声高にボクが叫んでも意味がない。人によっては採点が☆3になることだってあるでしょう。
「たぬき」には海老の香りの漂う揚げかすに刻み海苔。程よく焼けた長葱の甘味と三つ葉の清々しさが絶妙のバランス。
「ざるそば」は普通の盛りでも一般的には大盛りの量。天然水できりっと締められた蕎麦の喉越しと辛汁の風味がタダものならず。
平日ランチの「ミニ玉子丼」は隠れた逸品で、女性ならこれだけで満足できる量でしょうか。
玉子の旨味を蕎麦汁が包み込んで、我が家の長男はしばし絶句&瞠目。
「ホントに玉子だけなの?信じらんない。これだけでもお代りしたくなっちゃう」
最後はご主人手作りのふんわりと仄かに甘い蕎麦掻きのデザートです。
ホイップされた生クリームのような滑らかな食感に、クラッシュされた蕎麦の実がぴったりのアクセント。
更に付記させて戴きますと、「たぬき」などの種物を頼んだ方には後から別添えの辛汁と蕎麦湯の桶。
種物用の甘汁とは別に、辛汁(ざる蕎麦用の盛汁)の風味も味わって欲しいと云う心配りです。
* * *
「まァ こんなところでしょうが、如何です?」
「なんだかアタシも行きたくなっちゃった。休み取ろうッかな?」
「クライアントと一緒に?」
「そんなの疲れるからイヤ。私は夜の方で。一緒に原稿の打ち合わせでもしませんか?仕事なら経費も出るし・・」
「おぬしも悪よのォ~」
「ホントに。マジで行きたくなっちゃった。行く行く。絶対に行くッ」
「あのねぇ。まだ嫁入り前の娘なんだからサ。行く行くって、色キチガイなのはどっちですか!」
「んなこと言ったら、締切延期しないからね」
「スミマセン。どうかお赦しを・・」
「美味しい蕎麦を戴いた後はメインバー・コートでカクテル。これで決まりッ」
とっておきのお店を荒らしまくるのは、存外アタクシの身内なのかも知れません(笑)。
*******
3月24日再訪
今日はドライバー(家人)がいるので、昼から宴会です(笑)。
初めに信州の地酒「大雪渓」の生酒と「出し巻き玉子」・「蕗の薹の天麩羅」。
天麩羅盛合せ(2人前)と釜あげ蕎麦がき(2人前)も一緒に頼みます。
お酒に添えられた長芋の浅漬けが美味。
江戸前の出汁の効いた玉子焼きはほんのり甘く、フキノトウと一緒に添えられたヤマウドで春の薫りを満喫です。
家人はふんわりと小さく丸められた蕎麦がきを口に含み、濃厚な蕎麦の薫りを堪能したようで「最高!」。
子供たちは夢中で天麩羅を食べています。
此処で生酒を追加。
お腹を空かせていた長男は「親子丼とミニざるそばのセット」。
家人と娘は仕上げに「投汁蕎麦」を二人前。
長男は3月19日の玉子丼の旨さが忘れられず、今回は週末限定の親子丼セットです。
これがまた絶妙のとろとろ加減で、横から箸を伸ばした娘と激しい争奪戦。
終いには家人まで「ひと口くれる?」。
下諏訪の「丸一」 http://r.tabelog.com/nagano/A2004/A200404/20001257/
でちょっと気分を害していたアタクシは、暖かいもてなしと旨い料理にホッとひと息。
家族が楽しそうに食べている姿は、それだけで心が和みます。
* * *
頃合いを見計らって供された「投汁蕎麦」には鴨肉がたっぷり。
他に長葱にキノコに小松菜などの野菜がこれでもかと入っていて、家人は「これで二人前?」。
投汁蕎麦(とうじそば)は信州・旧奈川村の名物で、冬の蕎麦の代表格。
他所のお店では主に鶏肉を使うのですが、コチラは旨味の乗った鴨肉です。
鍋の出汁が煮立ったところで、粗く編まれた「とうじかご」に丸められた蕎麦を入れ、軽く温めてから小皿へ。
そこに具材と出汁をたっぷりかけて戴きます。
長男は親子丼を軽く平らげてから「ミニざるそば」。
ミニと云っても、東京の老舗蕎麦屋の一人前は十分にあります。
「やっぱり蕎麦ってのは喉越しの切れですね」なんて、判ったふうな口を利いたりして。
女子供ってぇのは隣りが食べているモノに甚く惹かれるようで、母と娘は熾烈なる争奪戦。
玉子焼きとそばがきがあッと云う間に消えてなくなり、ボクは投汁蕎麦の鴨肉でゆったりと地酒。
まるで「神田まつや」を借り切ったような贅沢な時間です。
いつものデザートを戴く頃には家族全員がギブアップ。
ボクもほろ酔い気分で、最後にご主人と奥様にご挨拶。
心から「ご馳走様でした」と言いたくなるお店ってのは、そんなにあるもんじゃゴザイマセン(笑)。