厳選!旅情、温泉、料理…すべてを味わう極上の美食宿7選

出典:KEN21さん

厳選!旅情、温泉、料理…すべてを味わう極上の美食宿7選

旅館の料理には、旅情とくつろぎという特別な味が加えられています。こればかりは、都会のどんな高級料理店でも味わうことはできません。旅情とくつろぎと美食のすべてを味わえる至福の宿を選びました。

記事作成日:2017/04/06

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる872の口コミを参考にまとめました。

 都会の高級な料亭や日本料理店でいただく食事ももちろん美味しいですが、旅情とともに季節のうつろいや自然の恵みを全身で感じながらいただくという点では、旅館の料理にはかないません。日常からの解放感が料理をいっそう美味しく感じさせてくれます。
 温泉でゆったりとくつろぎ、おいしい料理を味わい、ついついお酒が過ぎてしまっても、あとはもう布団で寝るだけ。そんな至福も旅館ならではです。
 今回は、私が行ったことのある旅館の中から、そんな至福が味わえる極めつけの美食の宿を7つ選びました。
 最後に伺ってからもう何年も経つ宿も含まれていますので、最新情報は公式ホームページや食べログの最近行かれた方の最新レビューでご確認ください。

旅亭半水廬

旅亭半水廬 - 八寸:山の幸 海乃さら(2人分)

最高級の懐石料理を見事な数寄屋造の離れでいただく贅沢

 先の料理長は、現在の日本料理において最高の料理人とも言われる石原仁司氏(元「嵐山吉兆」総料理長、現「未在」オーナー料理長)。石原氏が、長崎の食材を自ら探し歩き、京風の繊細な味つけや雅な演出と融合して創り上げた、最高級の懐石料理が受け継がれている。
 部屋はすべて見事な意匠の本格的な数寄屋造の離れ。東京近郊では考えられない広大な敷地に、2階建て離れ6棟12部屋と、平屋の特別離れ2棟が点在している。スタンダードな2階建て離れでも、2人では使いきれずもったいないほどの広さ。
 食事は離れ1階の大広間に一品ずつ運ばれてくる。縁側まで含めれば20畳近い広さの和室空間を独り占めして、縁側の外に広がる庭園や室内の見事なしつらえなどを眺めつつ、最高級の懐石料理を静かにゆったりと味わう。こんな贅沢ができる宿はほかにない。

あさば

「非日常」の空間でいただく至高の料理

 江戸時代から続く修善寺の老舗旅館である。池の向こうに幽玄な能舞台が凛として佇んでいる。
 そんな「非日常」の空間で供されるのは、地元の食材に根ざした、基本に忠実な実直な料理。高級食材で派手に飾り立てたり、新奇な料理法で奇を衒ったりはしない。そんなことをしなくても、地元食材のもつ力を最大限に引き出し、基本を突き詰めれば至高に通じるのだということを実感させてくれる「本物」の料理である。
 あさばの名物料理はいろいろあるが、中でも代表的なのは「季節の吸い鍋」と「穴子の黒米すし」。「吸い鍋」は吸い物代わりの鍋という意味で、ネーミングも秀逸である。春は「太刀魚と芹の吸い鍋」、夏は「鯵たたきの吸い鍋」、秋は「鱧と松茸の吸い鍋」、冬は「天城軍鶏のたたき鍋」となる。穴子の黒米すしは、修善寺特産の黒米(古代もち米)を使ったもの。黒米のぷちっもちっとした食感が、ふんわり柔らかな穴子と絶妙に合う。いずれも「また食べたい」と心から感じいる料理である。

御宿かわせみ

御宿かわせみ

高級食材を贅沢に使った独創的な日本料理

 ある意味、あさばの対極にある宿である。
 地元にこだわらず全国各地から最上の食材を集める。松茸や雲丹といった和の食材だけでなく、キャビアやトリュフ、ふかひれといった洋や中の高級食材も組み入れて、斬新な日本料理を構築する。
 あさばは定番の名物料理の魅力に惹かれて「また食べたい」とリピートするが、かわせみは「次は何を食べさせてくれるのだろう」と新しい驚きを期待してリピートする。
 接客も良い。日本の老舗旅館よりも世界の高級リゾートを参考にしたというサービスは、客に気を使わせない絶妙な距離感を保ちつつ、痒いところにさりげなく手を届かせている。

美山荘

京都の静かな山中でいただく摘草料理

 京都市街から車で1時間以上の静かな山中に美山荘はある。
 そこで出されるのは、山野や道端の何気ない草花を摘み取って料理に採り入れた「摘草料理」。先代の三代目当主が名付けたという。ここは銀閣寺近くで摘草料理を出す「草喰なかひがし」の中東久雄氏の実家でもある。
 京都の文化には「雅」と「侘び・寂び」という2つの異なるベクトルがある。嵐山吉兆に代表されるような豪華で美麗な京懐石を「雅」の料理とすれば、質素な摘草を採り入れた美山壮の料理は「侘び・寂び」の料理と言えるだろうか。普段は見逃してしまうような摘草や、近くの川で採れた鮎やごりなどの、思いもがけず素朴で豊かな味わいに、自然への驚きと感謝の念がわく。
 部屋は川沿いに並ぶ草庵風の離れだが、食事は山側の数寄屋造の母屋でいただく。偶々同宿したほかの客と語らいながらの食事もまた楽しい。

浅田屋

浅田屋 - 夕食より 鉢

京都とはまた違う綺羅絢爛な加賀懐石

 全国には小京都と言われる都市がいくつもあるが、筆頭はやはり金沢だろう。
 加賀料理も京都の影響を受けているが、単なる真似ではない独自の魅力がある。食材では、加賀蟹、甘海老、喉黒などの北陸の豊かな海の幸があり、加賀野菜など独特の山や畑の幸もある。治部煮のような野暮ったさを感じさせる料理もあれば、九谷焼や加賀蒔絵など綺羅びやかな器を使った盛りつけは、京都以上に絢爛である。
 浅田屋は第一級の加賀懐石がいただける老舗の料亭旅館。食材や料理はもちろん、器も一流のものを揃えてあり、舌でも目でも贅沢を味わえる。
 ちなみに写真(keecyanさん撮影)の器は、地元陶芸作家の中村卓夫さんのもの。九谷焼の技法を陶器に取り入れ、華麗さと素朴さを同居させている。私も一目で気に入り、浅田屋さんに教えてもらって工房まで赴いた。そこで購入した器は、今でも気に入って使っている。

庭園の宿 石亭

庭園の宿 石亭

遊び心に溢れた料理と宿

 遊び心のある心地よい宿である。散策できる庭の途中に秘密基地のようなスペースがあって、中の雑誌や音楽を勝手に楽しめたり。湯から上がると利き酒のサービスが待ち構えていて、夕食時に飲む酒を選べたり。スタッフ自身も楽しみながらサービスしている様子で、高級旅館らしい格式張った堅苦しさは全くない。
 料理にも遊び心が満ちている。オリジナルの小さな六角形の石焼の器に熱々のアヒージョやグラタンのような料理が入っていたり、青竹を小さく割って繋ぎ合わせた上に笹を敷いて即興の器にしたりと、美味しいだけでなくエンタテイメントとしての楽しさがある。
 宮島名物の穴子料理は特に美味しかった。今度は冬に伺って、宮島のもう一つの名物である牡蠣を味わいたい。

亀の井別荘

亀の井別荘 - 黒毛和牛薬研堀焼

湯布院の喧騒から逃れられる大人の美食宿

 人気の観光地として賑やかになった湯布院で、喧騒から離れて自然の中で静かに過ごせるのが亀の井別荘。
 湯布院の名宿というと、玉の湯、亀の井別荘、無量塔が御三家と言われる。確かに玉の湯はおしゃれでセンスが良く、若い人や女性客に人気なのはわかるが、大人の宿としては亀の井別荘の方が好みである(無量塔は未訪問なのでコメントは控える)。
 1万坪の広大な自然の中に点在する15の離れはいずれも民家風で、肩肘はらずにくつろげる。
 そこでいただくのは、地元豊後の海の幸、山の幸を活かした料理。素材の良さを引き出すことだけを一心に追い求めたかのようなシンプルな料理は、心を鷲掴みにする力強さと素朴な温もりがある。

※本記事は、2017/04/06に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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