【あべの・天王寺】充実のモーニングセットが楽しめるカフェ

　モーニングは朝9時30分から。メニューは「モーニングトースト」（390円）のみだが、トーストと飲み物の他に、ゆで玉子・目玉焼き・粒あんからのチョイスが付きます。さらにコーヒーはLサイズでも同料金とのこと。
　パンは5枚切り程度の厚さで、マーガリンが薄く塗られています。関西で好まれる厚切りなので、関西でのみ展開のカフェということが判ります。

　コーヒーは可もなく不可もなく。Lサイズなのでたっぷり飲めるのがいいですね。
　このホリーズカフェは関西のみで展開し、最近、百貨店や大型SCに出店するなど、目にすることが多くなってきたコーヒーチェーン店。阿倍野界隈のシアトル系のカフェはどこも混雑していて落ちつかないが、ここならゆっくりすることができます。

　8時から11時まではデフォルトの飲み物にモーニングメニューにある各アイテムを付加する方式で、トースト（40円）、トースト＋ゆでたまご（60円）、トースト＋ゆでたまご＋ミニサラダ（100円）、エッグサンド（100円）、ポテトサンド（100円）、ハムチーズトースト（170円）、ピザトースト（170円）。
　ポテトサンドは、軽くトーストしたパンの間に、粗くマッシュされたポテトサラダがたっぷり詰め込まれています。
　ポテトがこぼれ落ちないよう慎重に口に運ぶと、ごろごろとしたポテトの食感と、軽いマヨネーズの風味、トーストパンの香ばしさが合わさって実にいい感じ。

　アイスコーヒー（300円）もすっきりとした苦味があって美味しいですね。これで合計400円なんだから、CPは抜群です。
　便利な場所にも関わらず、エアポケットのようなあまりにも目立たない場所のため、落ちついて休憩できるので以前からときどき利用していました。

　モーニングのメニューは「10種の野菜のパンサラダモーニング」（540円～）と「トーストモーニング」（540円～）の２種。
　「10種の野菜のパンサラダモーニング」は、トレイの上に四角いお皿のパンサラダと紙コップのコーヒーが並んでいます。サラダはレタスが主体で、パプリカの細切りや玉ねぎが和えられ、カリカリに焼かれたパンが散らされています。
　そこにシーザーサラダのドレッシングが掛けられています…というか、これはまさしくシーザーサラダ。クルトンに替えてカリカリのパンが乗っているという感じ。

　コーヒーはコーヒーマシンで淹れた特徴の無い味わい。専門店ではないので、まあこんなもんでしょう。全体的にはややボリウム不足かな？
　シアトル系のカフェで冷たいサンドイッチを食べるなら、まだこちらの方が安くていいとは思うが。

　カプチーノのレギュラー（340円）と季節限定「秋のフォカッチャ」（モーニングセット価格で140円）をお願いすると、バリスタが丁寧にこしらえたカプチーノと、オーブンで温められたフォカッチャ、そしてブラッドオレンジジュースのミニカップがトレイにトレイに乗せられ差し出されます。
　フォカッチャはベーコンとキノコが張り付いています。モチモチとしてまずまずの味です。

　カプチーノは苦みが軽いクリーミーなタイプです。ハートのラテアートは最後まで姿を残していました。
　たった480円で極上の空間の一角を占有し、眺望を愛でつつ朝食をいただけるというのは、かなりお得だと思います。

　モーニングセットのエッグサンドセット（530円）は、丸いお皿に三角に切られたエッグサンドが4切れと、ココット皿に収まったゆで卵が並びます。
　玉子サンドはゆで卵を潰したタイプで、ハム・キュウリとともにサンドされています。

　コーヒーは少し酸味のあるとろっとしたタイプ。これは昔ながらの大阪のコーヒーです。玉子と濃厚なコーヒーとの相性の良さを感じさせます。
　「岸本ビル」は場所的に近鉄と地下鉄谷町線との乗り換えの利用者に便利な位置にあるので、使い勝手も良いですね。

　朝食は和・洋の2種類で、和は数点の小鉢とご飯、お味噌汁。洋はパン、サラダ、ゆで卵にコーヒーか紅茶で、ともに450円。
　洋朝食は白いお皿の上にトーストとクロワッサン、ミニサラダ、ゆで玉子が並んでいます。
　ミニサラダはシーザーサラダですね。レタス、水菜、細切りキャベツと少量のトマト。野菜の状態はいい。ゆで玉子は綺麗につるんと剥けました。
　トーストの焼き具合はベスト！やや小ぶりだが厚切りで、表面のサクサク感と中身のもっちり感の両方が楽しめます。クロワッサンは軽い風合いで、塩気が効いています。

　コーヒーは表面に細かい泡の立つヨーロピアンタイプです。深煎りですっきりしていて美味しい。
　この内容で450円というのはかなり価値がありますね。少なくともシアトル系のカフェで冷たいサンドイッチを食べるのより、余程リッチな気分にさせてくれます。

　モーニングセットの「Aセット」（590円）は、金の縁飾りのついた平皿の上にサンドイッチが3切れと、ミニサラダ、バナナが並んでいます。リッチなヴィジュアルです。
　タマゴサンドはユニークで、ゆで卵を潰した玉子ペーストと極薄切りの食パンがミルフィーユ状に重ねられています。パンは外側の2枚だけ軽くトーストしてあり香ばしい。

　玉子ペーストにはそれほど味付けがされておらず、卵の豊かな風味が味わえます。テーブルにセットされている岩塩を振り掛けても味が引き締まります。
　コーヒーは濃いめながら酸味の少ないすっきりとしたタイプ、香りも豊かです。

　「モーニングセット」（1,000円）は、白い平皿にハーブサラダ、ゆで卵、トースト、ブルーベリーのジャムが盛られます。
　コーヒーは「Coffee Wrights 蔵前」のオリジナルブレンドとのことで、酸味の強いタイプです。

　サラダは各種の葉物がミックスされていて瑞々しい。ドレッシングは酸味が希薄です。ゆで卵は平飼いの卵とのことで、心なしか味が濃いように感じます。
　トーストはうっすらバターが塗られていて、柔らかい口当たりで美味しい。ブルーベリーのジャムがあるのがいいですね。

　大阪市立美術館は、昭和11（1936）年に公立としては日本で3番目に開館した美術館で、国宝・重要文化財を含む約8,500 件にも及ぶ作品・文化財が収蔵され、その一部を常設展示されるほか、定期的に特別展を開催しています。
　天王寺公園のランドマークでもある重厚な建物は、国の登録有形文化財に指定されています。