夏場の二夜連続はなかなかハードルが高いと思うが、今回も満足 : 料理ふじ味

この口コミは、blueboyさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

4.6

¥20,000~¥29,9991人
  • 料理・味4.6
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
2018/08訪問5回目

4.6

  • 料理・味4.6
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2

夏場の二夜連続はなかなかハードルが高いと思うが、今回も満足

二夜連続の訪問となったふじ味。

 
●口取(自家製酒盗・宗太鰹新子・本バイ)
ふじ味の店主はあまり新子にフォーカスしない。
時期ともなれば高知の和食店も客も新子を珍重がるが、宗太鰹はなかなか難しい食材だ。
劣化もなく、食材として感心できる品質となれば滅多にお目にかかれない。
そこまで頑張って新子を食べなくてもいいというのが店主の方針らしいが、今回は珍しく新子が口取りに登場している。
モチモチとした食感も、やや意地悪く吟味したものの鼻腔を突く微かな臭気もない。

本バイの大きさにも驚いたが、茹で加減にも驚く。
この丁度いい茹で具合はどこで判断するのかと感心してしまう。
最近、どこで食べても濃いめの味で茹で過ぎばかりで、家で作った方がまだマシだ。
小振りのバイで固くなっているなんて、食べさせられるのが苦行ですらある。

昨日に引き続き自家製酒盗もいい。
酒盗といえば鰹腸を塩辛にしたものだけれど、こちらの酒盗は丁寧に水洗いされた鰹腸を土佐酢に漬けられている。
これが純米酒によく合う、まさに酒盗だ。
 
●鰹のたたき
友人の一人が一口食べて、「これは…凄いな」と言葉をなくした。
「高知に着いてからも鰹のたたきを食べようって言わないから、なんでかなって思っていたけど、こういうことか」ともう一人も納得していた。
ここで鰹のたたきを食べてから、余所で好んで注文することがなくなった。
時期が時期だけにどうかと思っていたが、今回も上等。

●鱧の摺流し
大阪にある料理店で鱧の摺流しを食べたのはいつだったか。
説明がなかったら鱧とは気づかなかったかも知れない。
こちらの鱧の摺流しは、鱧が意図的に粗く摺られているお陰で、鱧を堪能できる。
まったりじっくりとした冷たい摺り流し。
鱧を味わいながら。
 
●八寸(鮎塩焼・鰻蒲焼)
串打ち三年、裂き八年、焼き一生と言われる鰻の調理。
いまさら言うまでもないが、皮の膠原繊維をしっかりと焼くことが肝心。

●無花果天麩羅
丸ごと揚げられた無花果の天麩羅。
その上には薩摩芋葉の天麩羅と大根おろし。
全員そろって、無花果はあまり得手ではないと言いつつ箸をつける。
不得手というより、どうにもはっきりしない味わいの無花果に馴染めないということだろう。
ところが、二人の口からは「これは…」という言葉がもれた。
程良く加熱されたことで無花果の甘味が増し、大根おろしを混ぜ合わせた汁との調和が深い。

●土佐あか牛のステーキ
四大和種の一つ褐毛和種といえばあか牛で有名な熊本を連想しがちだが、明治期から高知でも畜産されていた。
流通の90%を占める黒毛和種に比べて褐毛和種はあまり評価が高くないが、品種改良の努力もあって、いまでは他品種と比較しても遜色はない。

合わせたワインは Chateau Mouton Rothschild 2011

●鯖棒寿司
時期でないことは重々承知しているが、同伴した友人の一人が「是非食べたい!」と熱望したところ、どう見ても小振りであることは否めないながらも店主の配慮で登場させてくれた鯖の棒寿司
この時期ということを踏まえると胡麻鯖だろう。
小振りであることも納得できる。
秋冬の鯖に比べれば、やや劣ることは否めないけれど、調和という意味でバランスをとり、出来映えとしては悪くない。
友人も満足してくれたようだ。

●雲丹素麺
昨日同様の出来映え。
この出汁がいい。
やや柔らかめに茹でられた素麺は必ずしも好みではないが、雲丹と一緒に食べるとなかなか興味深い。

●水菓子(豊水、鳴門金時紅娘、抹茶

  • 料理ふじ味 -
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2018/08訪問4回目

4.6

  • 料理・味4.6
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
¥20,000~¥29,9991人

エガニ(ノコギリガザミ)の大きさに感動

昔の仕事仲間と過ごす夏休みは、世間様の盆休みが一段落してから。
仕事での絡みはなくなったが、年に数回は会食の機会を設けている。

友人達からのリクエストはふじ味。
以前から食べログやSNSなどで気になっていたらしい。
そういうわけで、今夏の会食は高知。

事前にヱビスビール(中瓶)、純米酒は澤屋まつもと 守破離 五百万石(松本酒造/京都府)、美丈夫 純米大吟醸 舞(濱川商店/高知県)、土佐しらぎく 斬 純米(仙頭酒造場/高知県)を注文しておいた。
二夜連続の予約で、値段は任せるので最高の料理を供してほしい旨も伝えた。

まずはヱビスで乾杯。

口取は、鯨肉海藤華鰻鮨合鴨スモーク自家製酒盗
一人は口取で魅了されていた。
鯨肉は品質に自信を感じさせる薄い味付け。
噛めば噛むほどといった感じで美味い。
魚卵かと思った海藤華も珍味。
ふじ味特製の酒盗は、鰹腸を丁寧に水洗いし、土佐酢に漬け込まれている。
これこそ、まさに酒盗。
 
雲丹、縮章魚、鮑肝のジュレ仕立て
雲丹と章魚と鮑肝という一見合わなさそうな組み合わせをポン酢風味のジュレが調和させる。
ジュレというより寒天寄せと言った方が馴染みそうなくっきりとした食感で、舌触りも小気味良い。
 
椀盛
鱧は「骨切りの音で金をとる」と言われ、京料理の夏には欠かせない食材。
鱧といえば湯引きに梅肉添えが定番だが、ふじ味では骨切りされた鱧に抹茶を塗し、椀盛の具に。
やや淡い出汁は具材の良さを引き出してくれる。
鱧の風味が出汁と調和し、ほのかな抹茶の香りが相まって美味しい。
 
焼物真魚鰹照焼干し鮎
ぱっと見た目はありがちな皿だが、この真魚鰹の照焼が絶品。
仁淀川水域で店主手ずからの釣果で供される鮎は相変わらず美味い。
干すことで鮎の味わいが凝縮される。
酒肴がいいと酒がすすむ。

煮物虎魚の煮付
ホロホロとした柔らかい白身には深い旨味があり、甘すぎない煮つゆに馴染んで美味い。
骨にしゃぶりつくように食べるのは行儀としてはよろしくないかも知れないが、そんな上品なことを言っていられない。
牛蒡がまたいい仕事をする。
 
続いて登場したのがエガニ
浜名湖産のドウマンガニは幻の蟹として有名だが、同じトゲノコギリガザミのことを高知では江ガニまたは本ガニと呼んでいる。
蟹好きとしては各地でさまざまな蟹を食べ歩いてきたが、ガザミ(ワタリガニ)の美味いやつが一番美味しい。
ドウマンガニは去年も蓬左茶寮で味わったところだが、このサイズには驚いた。
締まった身肉の歯ごたえと甘味は堪らない。

伊勢海老の鍋御飯
最後に土鍋が運ばれてきた。
蓋を開けると、そこには伊勢海老。
エガニに続いて伊勢海老とは絢爛豪華。
和食の最後に炊込御飯というのは賛否両論あることは店主も承知しているだろう。
凝った料理を堪能した〆には白い御飯と味噌汁、香の物で十分。
ただ、今回は贅沢をしたいという意向を事前に伝えてあり、その点を弁えた上での店主の差配だろう。
もちろん、押し出しが強いわけではなく、塩味で輪郭を明確にすることもない。
伊勢海老と昆布の出汁がシンプルながら深く調和を奏でて、これはこれかと納得させられる。
 
最後は水菓子
定番の抹茶と和菓子。
あいにく甘味が得手ではないので、菓子は同伴仲間に引き受けてもらい、店主の手前による抹茶を楽しむ。

初めて高知に出向いたのは、もう20年前。
あちこちの飲食店を食べ歩き、観光地ならではの玉石混淆も実感し、結局いまでもふじ味が一番のお気に入り。
いまどきの洒落た造りの店舗でもなければ、高知らしい威勢のある板前割烹でもない。
そもそも割烹と定義するにはカウンター席がメインでない。
掘り炬燵もない小上がりだけの店で喫煙可。
それでも足繁く通わせてもらっている理由は、まさに料理に尽きる。
今回も大満足。
CPも、料理との比較でいけば、むしろ申し訳ないほどだ。

  • 料理ふじ味 -
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2017/08訪問3回目

4.6

  • 料理・味4.6
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
¥6,000~¥7,9991人

今回は"鱧しゃぶ"に言葉をなくす

去年の訪問も夏。
今年も、やっと高知に出向くことができたと思ったら夏だった。

秋や冬、日本料理の本領が発揮される季節にも是非訪れたいのだが、こればかりは仕方ない。
今回も事前に予約を入れて訪問を楽しみに瀬戸内海を渡る。

今年もふじ味特製酒盗が出迎えてくれる。
おかえりと言われているような気分になりつつ、エビスビールで口取を愉しむ。
口取に三品も供するのはなぜかと店主に尋ねてみると、混んでいても三品だったら間を持ってもらえるだろうという配慮かららしい。
料理の供される速度が遅いとは思ったことがなかったので、ちょっと意外な答え。
本当なのかどうかは店主の胸先三寸。

鰹のたたきがいい。
食感と風味の妙。
これだけでも高知に出向いてよかったと思える。

今年はタイミング悪く、鮎の釣果が不出来。
小振りのものしかないらしい。
まさかの鮎ロスか?
小振りでもいいからと無理をいうと、しばらく待ってもらえるならと言うので、
「大丈夫。三品ももらっているから。」
と応じたら笑っていた。

正規の料理ではないから、ネットにアップしないでなどと言いながら出てきたのは天然鮎の塩焼き
いやあ、これのどこが不満なのかわからない。
危うく今年の夏は鮎を食べ損ねるところだった。
全然問題ない。
ので、堂々とアップした。

ついで賀茂茄子
茄子って、こんなに美味かったかと自問してしまう。
茄子がメインの料理といえば、どうしても調味料の方が主役を食ってしまうことが多い。
焼き茄子であれば茄子がメインだけれど、味わいはほぼ茄子に寄るしかなくなる。
茄子の味わいを最大限まで引き出したかのような一品。
残念ながら、生来の語彙欠乏症のため、この味を表現する言葉が出てこない。

去年、口取で登場した鴨が美味かったと話したら、鴨ローストを出してくれた。
これまた正規じゃないからと規制がかかったけれど、美味しいのでアップ。
次の機会までには忘れてくれるだろう。

今回のメインは鱧。
危うく鮎はスルーされそうになったが、その分気合いが入っていた。
鱧のしゃぶしゃぶ
もう、何も言うことはない。
ひたすら、ただひたすら美味かった。

雲丹素麺、そして水菓子は高知産パイナップル
これは夏の定番らしい。

  • 料理ふじ味 -
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2016/08訪問2回目

4.6

  • 料理・味4.6
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
¥6,000~¥7,9991人

三年寝太郎、三年目の浮気…そして、三年ぶりのふじ味

光陰矢のごとしというが、あっという間に三年ほどご無沙汰だった高知。
時はあまりも早く過ぎていく。
滞在は数日間のみ。
今回は銀座にも出店している座屋ふじ味に予約を入れておいた。
15日の夜はふじ味、16日の夜は座屋
ただ、座屋はカウンターでのコース料理は取れなかったのが残念。

さて、全国津々浦々を仕事で移動していた頃に出会ったふじ味
土佐料理という聞き覚えのないカテゴリーは、しかし、所詮は鯨だの鰹だのといった食材をざっくりと出してくる程度だろうと高をくくっていた。
実際、観光地として知られる高知に、その手の店は少なくない。
鰹の有名店だと言われて出向いてみれば、堂々と解凍鰹を出してくる。

口取三品は相変わらずかと思いきや、今回は倍の六品。
ふじ味特製の酒盗を一口食べると、ひさびさに来たんだという実感が湧く。
鰹の腸を丁寧に洗って土佐酢に漬けた酒盗

椀盛は
どちらかといえば、押しの強い出汁が多い高知に合って、こちらの出汁は京風といってもいい。
京の夏といえば鱧。

今回の特筆は
高知の清流で店主自らの釣果を供してくれる。
それも手の込んだ調理方法などではなく、塩を打って焼く。
ある意味、最も原始的な調理法かも知れない。
何だか自信ありげだとは思ったが、この鮎にはびっくりした。

夏ともなれば、あちこちで鮎を食べる機会が増える。
長良川で有名な岐阜に隣接していることもあり、名古屋でも鮎は夏の風物詩。
塩の打ち具合から焼き具合まで寸分の過不足もない。
夏を丸ごと、頭から食べる。

蓋を開けると河童のような何かが入っている。
濃いめの出汁に浸っている何かを箸でほぐしてみれば、なんと無花果。
無花果の天ぷらは何回か食べたことがあるけれど、これは無花果の天ぷらだから美味しいのではなく、ふじ味の店主が作るから美味しいといっても過言ではない。
無花果の淡い甘みと風味が渾然一体となり、「美味い」以外の言葉がでない。
こんなシンプルな料理に驚かされるのだから楽しい。

泡立てた溶き卵につけて食べる黒毛和種のすき焼も芳醇。
雲丹素麺もツルツルと夏をすする感じでいい。
何だかんだと話しながら杯を重ねていると、もう一品登場してきた。
「賄いみたいなもので悪いけど。」
これがまた口あたりが良くて純米酒に合う。

水菓子は高知産パイナップル

今回も存分に土佐料理…鱧って土佐なのか。
まあ、いい。
今回も存分に夏のふじ味を味わった。

  • 料理ふじ味 -
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2013/08訪問1回目

4.6

  • 料理・味4.6
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
¥6,000~¥7,9991人

地元の食通一押し 芯の通った調理技術と独創性は高知随一

■■■ 2016年08月15日 再投稿 ■■■

久しく高知に出向く機会がなく、3年ぶりの再訪。

●口取り
土佐酢の酒盗、鱧の子の煮凍り、鯖の棒寿司、鴨のロースト、粒貝、鱧の南蛮漬け

●天然鮎の塩焼き
四万十川源流域での釣果は、香りと淡い味わいが身上の鮎とは思えない野趣溢れる図太く濃厚な味わい。
焼き加減も、塩打ちもいい。
今回、一番驚いた。

●鰹のたたき
●鱧の椀盛
●無花果の天麩羅
●トマトと豆腐と和牛の鋤焼き
●雲丹素麺

相変わらず、熟練の技術に裏打ちされた芯の通った料理には深い感慨を覚える。


■■■ 2014年10月 再投稿 ■■■

JR高知駅から、はりまや橋信号交差点方面へ南下、高知橋の手前を左折西進、信号交差点を過ぎた左手、ツーリストイン高知の前(徒歩8分)。

白地に店名が書かれた暖簾をくぐり、引き戸を開けて中に入ると、右手は調理場と対面式になったカウンター席、左手はこあがり、最奥右に手洗い。
小上がりは掘り炬燵になっていないが、座敷用の座椅子が用意されているので楽ちん。
昭和テイストな小料理屋か一品料理屋といった体の店内と、手入れの行き届いた調理場は心地よい緊張感を醸し出す。

"土佐料理をベースにした本格的な懐石料理の店"と個人的にはカテゴリーしているのがこちら。
高知に限らず、玉石混淆は日本全国の観光地にいえることだが、できることなら、やはり本物を口にしたい。

夏は店主自らの釣果による仁淀川の天然鮎、冬は虎河豚と四季折々の旬を満喫できることはもちろん、どろめやチャンバラ貝、自家製カラスミや自家製の酒盗まで、土佐料理の真髄を楽しめる佳店割烹。

高知には香り米の文化が残っていて、こちらの御飯は癖になったらたまらない最高級ブレンド米を使用しているということで、酒の肴だけでなく、純粋に料理そのものを楽しむこともできる。

一品一品に施された仕事も高評価だが、野趣あふれる創作料理も面白い。
すき焼きにトマトスライス、割り下にトマトケチャップとウスターソースという和風ステーキ、バターを使った金目鯛のソテー、土佐酢で漬け込んだ酒盗、そして、王道の鯖の棒寿司は絶品。

なんといっても、都市部の佳店で同じ料理を堪能した場合に比べて、コストパフォーマンスは圧倒的。
高級感もなければ、洗練されたサービスもないかも知れない…その辺りは、小料理屋か居酒屋かも知れないけれど、熟練の技が織りなす一皿、一皿には真剣勝負があっていい。

相変わらず、呑兵衛にはたまらない店だ。

■■■ 2012年02月 初投稿 ■■■

すでに何回か利用している高知のとっておき。

繁華街から完全に乖離した場所にあるのはもったいないような、利用する立場からの個人的な意見としては雰囲気があって良いような。
ツーリストイン高知の真ん前にある隠れ家的名店。

かつて高知にあった有名な割烹の板長をしていた店主が独立した店として紹介されて訪れたのが最初。
土佐料理と店主が自認する逸品の数々に驚かされたことを覚えている。

「酒盗」と言えば土佐料理の定番。鰹の腸(はらわた)を塩辛にした物がスタンダードだが、こちらでは綺麗に洗われた鰹の腸を土佐酢に漬け込んで供してくれる。これが本当に酒盗。実に味わい深く癖になること間違いなし。

鰹といえば「鰹のたたき」も定番中の定番だが、これも目利きと調理で全く別物になるということを教えられた。味はいうまでもなく、風味、舌触り、歯応え、喉越しまで楽しめる「鰹のたたき」となると、ありがちな通り一遍の観光客相手の店では味わえない。

「鯖の棒寿司」に至っては秀逸という言葉をしっかり受け止め、まだ足りない。
鯖だけが目立つわけでなく、昆布や酢飯、胡麻とのバランスが完璧。
寿司屋でもお目にかかったことがない「鯖の棒寿司」を満喫できる。

「和風ステーキ」は割り下にケチャップが加えられているところまではイメージできるのだが、これまた複雑な味わいを醸し出してがっつりを求める場合もしっかり応えてくれる。

この日もいろいろ感心されられた。
「寒鰤のぬただれ」は木の実の風味がバッチリ合っていて面白い。
〆の「鰤御飯」にもやられた。

料理そのものも一見は伝統的なスタンダードスタイルで、奇抜な目新しさはないが、伝統的スタンダードの真髄はたっぷり堪能できる。
「料理ふじ味」を知らずして高知を語ることなかれ。

素材と料理を考えると、コストパフォーマンスは相当高いと思う。
無骨さを感じさせる店主も、話してみると土佐特有の人懐っこさがあって楽しい。
一品一品の料理にそんな店主の骨太の信念が貫かれているようで小気味良い。
土佐料理を冠するだけの豪快さと長年のスキルが反映された繊細さが融合された一皿は高知の隠れ家にしておくのはもったいない。

季節であれば…という条件がつくが、店主が自ら釣り上げてくる天然鮎は深い。

高知に出向くのであれば、一度は利用してみる価値がある店だ。

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    無花果の天麩羅(2016.08.15.)

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    無花果の天麩羅(2016.08.15.)

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  • 料理ふじ味 -
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  • 料理ふじ味 - 酒盗

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    鮎の塩焼き、賀茂茄子田楽

  • 料理ふじ味 -
  • 料理ふじ味 - 金目鯛の煮付け

    金目鯛の煮付け

  • 料理ふじ味 - 南 純米大吟醸(南酒造場/高知県)

    南 純米大吟醸(南酒造場/高知県)

  • 料理ふじ味 - 獺祭 純米大吟醸50(旭酒造/山口県)

    獺祭 純米大吟醸50(旭酒造/山口県)

  • 料理ふじ味 - 貴賓 純米大吟醸(亀泉酒造/高知県)

    貴賓 純米大吟醸(亀泉酒造/高知県)

  • 料理ふじ味 -
  • 料理ふじ味 - 椀(鱧の吸物)

    椀(鱧の吸物)

  • 料理ふじ味 - 椀(鯛の潮汁)

    椀(鯛の潮汁)

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blueboy

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店舗情報(詳細)

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店舗基本情報

店名
料理ふじ味
ジャンル 日本料理、郷土料理、創作料理
予約・
お問い合わせ

088-823-1146

予約可否

予約可

希望する料理や飲み物(日本酒等)を事前に伝えると可能な範囲内で対応してもらえます。

住所

高知県高知市大川筋1-3-34 三木ビル 1F

交通手段

◎自動車
高知自動車道 高知ICから約10分

◎鉄道
JR土讃線 高知駅から徒歩10分
土佐電気鉄道桟橋線 高知橋駅から徒歩5分

高知橋駅から349m

営業時間
  • 月・火・水・木・金・土

    • 17:00 - 22:00
    • 定休日
  • ■ 営業時間
    ※ランチは完全予約制のテイクアウト専用懐石弁当のみ。
予算(口コミ集計)
¥10,000~¥14,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(JCB、AMEX、VISA、Master、Diners)

電子マネー不可

席・設備

席数

17席

(カウンター5席、小上がり4卓(12席))

個室

貸切

(20人以下可)

禁煙・喫煙 全席禁煙

※2019年5月1日より完全禁煙

駐車場

店舗前に2台駐車可。店前にコインパーキングあり。

空間・設備

カウンター席あり

メニュー

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる

料理

野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

隠れ家レストラン

ホームページ

http://www.ryouri-fujimi.com/

公式アカウント
オープン日

2005年4月

備考

※ランチは完全予約制でテイクアウトの松花堂弁当(2,700円~)のみ。

アメックスが使えます(情報提供元:アメックス)

お店のPR

【土佐料理】豪快さと繊細さが奏でるハーモニー【懐石】

初投稿者

PP72457PP72457(9)

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