Restaurant name |
移転Ebisukuroiwa
|
---|---|
Categories | Japanese Cuisine |
Address |
東京都渋谷区恵比寿1-35-3 |
Transportation |
地図の場所は旧店舗です。 598 meters from Ebisu. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
|
Method of payment |
Credit Cards Accepted (JCB、AMEX、VISA、Diners) |
Table money/charge |
夜:サービス料=5% |
Number of seats |
22 Seats ( カウンター8席/特別室8席/完全個室4席/完全個室2席) |
---|---|
Private dining rooms |
OK For 2 people、For 4 people、For 6 people、For 8 people |
Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed 隣にコインパーキングがあります。 |
Space/facilities |
Comfortable space,Counter,Tatami seats,Horigotatsu seats |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Wine,Particular about Japanese sake (Nihonshu) |
---|---|
Food |
Particular about vegetable,Particular about fish |
Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
---|---|
Location |
Secluded restaurant,House restaurant |
Service |
(Surprise) Party accommodations |
Website | |
The opening day |
2015.8.18 |
Remarks |
2015年8月18日移転の上リニューアルオープン |
――それでも、何か物足りない。
ガリレオの「それでも地球は動く」に相通じる、具体的には指摘できず、腹も満たされているのに、なぜか心が満たされぬ謎の空疎感を昨夜は否定できませんでした。震災の年の秋に開業した恵比寿の日本料理店「くろいわ」。
店主の修行先らしいミシュラン2っ星「祇園丸山」にはその半年前、震災避難上洛中に来店、店主は面白いけどお招きでなければ低コスパと判定されていました。開業を知らせるメールを見て行こうと思いつつ日程組めぬまま、開業当初のmixiグルメ界での流行も一段落した昨夜、マイミクさんのお誘いでようやく初来店の運びに。
今回は個室予約なので撮影し放題(というか、カウンターでも料理写真は基本撮りますけど) 最初に出たのは、タケノコの飯蒸し。あ、そう来たかという感じ。最近は懐石/会席仕立ての冒頭に飯蒸しを出す日本料理店が増えましたね。何か経費節減できる皿なのかな? 時季的に、筍で来たのは、良い掴みです。
お椀は、枝豆豆腐と稚鮎と金針菜。「真丈か…(-_-#)」と、先週のミシュラン2っ星「千ひろ」みたいな筍のお椀はなかなか出さぬものよと慨嘆しつつ、お椀の吸い口は「千ひろ」よりも好感。これ以上薄味だと、人の舌では味をもう感知できないでしょう。
続いて、「ホタルイカと空豆の二種揚げ」「ぐじとアオリイカの向付」。この時季、ホタルイカは当たり前だし、ぐじは冬魚だからやや季節外れな気も。むしろ、アオリイカが美味しかった。 焼物が「京都産タケノコの炭火焼」。定石だとはいえ、この定石をきちんと踏まえてくれる店が、最近少なくなりました。
次の「蛤の出汁の冷製山菜かけ」は、出来栄えよりもこの創意に一同目を見張りました。さらにその次の皿は、“五品盛り合わせ”でも呼ぶべきか?この店の華としてよくネットで紹介されています。確かに、手間ひまと技術がかけられていると感心。個別料理名は、さすがに忘れました。
食事前の炊き合わせは、桜鯛と菜の花。通常炊き合わせは焼物よりも“第二メイン”として華のある盛りが期待されますが、料理の緩急のリズムといふ点では、五点盛りと食事の間にあってあっさり系で良いかなと。
食事が白飯と聞いた時には心中☆半分消えましたが、ふきのとうご飯も出たので回復。あと、味噌汁とお新香。このお新香盛りがまた目を見張ります。ご飯は当然?お代わり自由。ここで物質的には満たされました。
デザート代わりに和菓子と抹茶とのことでしたが、まさに「デザートとプチフール」的な構成。練り切りも落雁も自家製とのことで、「グランメゾンみたいに、パティシエでも雇ってるのか?」と余分な人件費の料理価格転嫁を心配。菓子専門職人は店主夫人とのこと。ともかく、この“デザート”が店の評価を上げましたね。以上で、料理のみは14000円。
――それでも、何か物足りない。
「料理技術の拙さを、奇を衒ったパフォーマンスとサプライズで客の目をごまかしている」とまとめられる「食べログ」レビューの批判コメント(その中には弊マイミクさんやお気に入りレビュアーさん達の店評もあります)にも心惹かれつつも、料理技術が拙いとは思えないし、大枚払わされる以上サプライズもある程度はむしろ加点ポイントだとは思います。でも、それとは別物の、何か直観的な空疎感、何か14000円では納得できない物足りなさを抑えることはできませんでした。「茶懐石」を標榜している「くろいわ」の料理を、日本料理の正統たる「美しき流れ」に位置づけられるかは【まだ疑問】。
「これで1万なら、全然文句ないのにね」と帰途マイミクさんと話しながらも、連発されるこの店のcreativityは(たとえ奇を衒っているように見えたとしても)大いに評価できるところ。予約もそう取りにくくないそうだし、現時点では「消極的再訪あり」、Aを付けるには追再試要という感じでしょうか。でも「疑問」に決着をつけるためとはいえ、再訪指定にはなりましたので、あと何回かは通うことになりそうです。次回、弊レビューでの加点あることを期待してます。