Fujiya 1935 (現代スペイン料理:堺筋本町) 星の功罪 : Fujiya 1935

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2.4

1人
  • 料理・味2.4
  • サービス3.0
  • 雰囲気3.0
  • CP2.8
  • 酒・ドリンク3.5
2013/11訪問1回目

2.4

  • 料理・味2.4
  • サービス3.0
  • 雰囲気3.0
  • CP2.8
  • 酒・ドリンク3.5

通常利用外口コミ

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Fujiya 1935 (現代スペイン料理:堺筋本町) 星の功罪

どうも、初代テニスン男爵アルフレッド・テニスンです。
いまだかつて一度も敵を作ったことのないような人間は、決して友人を持たない。

不思議な縁で、幸運なことに、とある食事会に招待された。

色々考えたが、それがマシュランの持ち味といえば持ち味。
感じたままで書かせていただくことにする。

店は、Fujiya 1935。
イノヴェーティブ(現代スペイン料理)の有名にして高評価の店。

最新のミシュランガイド2014年版での評価は三つ星。
Hajimeが二つ星に降格し、フレンチ・イノヴェーティブ部門では大阪唯一の三つ星だ。

入口はやたら暗いが、フロア自体は明るく開放的。
調度や接客を含め、緊張を強いるのではなく、親しみやさを感じる。

ジビエでも出てくるのだろうか。
有名高級店だけに、素材だけでもどんなモノが出てくるか楽しみ。

これが本日のメニュー。
なるほど、脱構築まではいかないだろうが、イノヴェーティブを感じさせる語句が散見される。

スパークリング・ワインで乾杯。

横に置かれた水。

大津・石山寺近くの循環しない湧き水だという。
そう言われれば、口当たりが柔らかく、まろやかなような・・・。

まず、三種がテーブルに置かれた。
チーズボール、玄米とムカゴのアンチョビソース、気泡を含ませたパン。

手で食べる、というコンセプト。
この辺り、「五感で味わう」L'ESGUARD(レスグアルド)の影響か。
そういえば、以前はもう少し脱構築寄りのエル・ブジ的料理もあったらしい。

チーズボール。
チーズの香りが結構強い、という以外の感想が思いつかない。

気泡をたくさん含ませた栗のパン。
たしかに、モチモチのパンが、気泡によってフッワフワ。

ムカゴはシンプルな素焼きといった味だったが、
アンチョビソースはどこに潜んでいたのだろう。

ここで白。

子持ちの鮎と万願寺唐辛子。
コンフィされた鮎が緑に包まれている。

クレソンと何かのソースはコクも感じられ、美味しい。

万願寺唐辛子には、雄鮎の内臓ペーストが詰められている。

かつての新日本プロレス・闘魂三銃士とは、橋本真也、武藤敬司、蝶野正洋。
まさに、橋本・武藤・蝶野のバトルロイヤル。

万願寺、内臓、ソースが正面切って喧嘩しているように感じるのだ。

しっかりと火の入った鮎は少し固く、焦げによる苦味が強い。
ソースと好相性とは、私にはまったく思えない。

白海老と数種類のお豆。
カダイフで挟まれており、ミルフィーユのようにスプーンで食べる。

パリパリと音を奏でるカダイフ。
音、食感、香ばしさを楽しむのだろう。
ひたすらバラバラになっていくのだが・・・。

メイン食材の白海老はあっさりした甘みで、淡白な味わい。

香ばしいカダイフに挟まれ、薫る豆たちを押さえ込む力強さはないと思うだけに、
全体的に優しすぎるというか、少しピンボケした一皿に感じられる。

続いて白。

木箱が2つ運ばれる。

大きい箱にはパンが入っている。
下に熱した石が敷かれ、温かい状態で保たれる。

たしか、パンは吹田のル・シュクレ・クールから、と言っていたような。

バターは、胡麻のバターと、飛騨高山の無塩バター。

渡り蟹と丹波の黒豆、ミモレットのスパゲッティ。

泉州の渡り蟹は十二分な甘みとコクを備えており、濃厚なソースに仕上がっている。

散らした黒豆の食感は邪魔に思えなくもないが、
濃厚な蟹の風味を程よく中和してバランスを保つ。

うん、美味しい。

スパゲッティはリングイネかな。
アルデンテより少し柔らかめの茹で上げと感じる。

ソースとの絡みは上々で、食後の皿もキレイな美しいスパゲッティ。

ただ、スペイン料理ですよね・・・。

ここで赤。

鴨胸肉、原木椎茸、ザクロ。

これが置かれた状態だが、中々シュールなw

マッシュルームのソース(?)を掛けられたところで向きを変えてみた。

鴨肉の火入れはかなりのレア。

私はもう少し火を入れたものが好みだし、表面をしっかり焼いて、
中とのコントラストを際立たせたほうが好みだ。

そして、少しではあるが、クセを感じた。
ラ・クッチーナで食べたコルベールに感じた「野生の滋味」ではなく、
ネガティブなクセの方向を。

加えて、塩が緩い。

フォアグラとビーツのムースが添えられているのだが、
ビーツが甘さを発揮してくるからこそ、鴨の塩が緩いと、
全体がちょっとボケてくるという感が否めない。

う~ん、椎茸は香りも味も弱い。

甘酸っぱいザクロは口直しにとても良かった。

デザートはまず、温かい葡萄と冷たい葡萄。

温度の差を楽しんでください、とのこと。

ピオーネが温い程度で、温度差の恩恵をあまり感じられないが、
これ自体はとても美味い。

焼き栗。

一瞬、テーブルが焦げ臭くなったので、誰か喫煙を強行したのかと思ったら、
焼き栗だった。

ふ~ん・・・。

栗のプリン、ラム酒風味のコーヒーゼリー。

栗の風味を如何なく活かしたプリン。

栗プリンの甘みとコクが野放図にならないようコーヒーゼリーが上手く立ち回る。

素晴らしい、とても美味しい。
10個ぐらい買って帰りたい、と思わず口走ってしまった。

食後酒は、シェフの母上特製の果実酒。

私は梨をチョイスしたが、凝縮された凄いインパクトのある味。

最後はエスプレッソ。

高級食材が目立つわけでもなく、唸るような技法があるわけでもない。

むしろ、調度といい接客といい、親しみやすさが信条に思える。
肩肘張らず、現代スペイン料理とやらに触れる、というもの。

が、ミシュラン星獲得店に多くがそうなったように、
最近になって値上げしたようだ。

そうなってくると、皿と値段との乖離が強まってくるのではないだろうか。

ミシュラン三つ星。
レストランにとって、最高の栄誉の1つであることは間違いないだろう。

ただ、星は罪にもなりかねない、そういうことを感じてしまった。

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  • Fujiya 1935 -
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マシュラン

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店舗基本情報

店名
Fujiya 1935(フジヤイチキュウサンゴ)
受賞・選出歴
2024年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店

2023年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店

2022年Silver受賞店

The Tabelog Award 2022 Silver 受賞店

2021年Silver受賞店

The Tabelog Award 2021 Silver 受賞店

2020年Silver受賞店

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2019年Silver受賞店

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2018年Bronze受賞店

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2017年Silver受賞店

The Tabelog Award 2017 Silver 受賞店

ジャンル イノベーティブ、スペイン料理
予約・
お問い合わせ

06-6941-2483

予約可否

予約可

住所

大阪府大阪市中央区鎗屋町2-4-14

交通手段

谷町四丁目3番出口出て、本町通西へ、松屋町筋内本町2交差点左折左側。堺筋本町2番出口中央大通り東へ、松屋町筋左折右側に有ります。
徒歩5分程。

谷町四丁目駅から498m

営業時間
  • 月・火・水・木・金・土

    • 12:00 - 13:00
    • 18:00 - 21:00
    • 定休日
  • ■ 定休日
    第一月曜日

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算

¥30,000~¥39,999

¥15,000~¥19,999

予算(口コミ集計)
¥40,000~¥49,999 ¥15,000~¥19,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)

電子マネー不可

QRコード決済不可

サービス料・
チャージ

10%

席・設備

席数

10席

(2階席のみ 4組(テーブル席2名席が3組・個室1室4名))

最大予約可能人数

着席時 10人

個室

(4人可)

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

空間・設備

オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い

メニュー

ドリンク

ワインあり、カクテルあり

料理

野菜料理にこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

隠れ家レストラン、一軒家レストラン

サービス

お祝い・サプライズ可、ソムリエがいる

ドレスコード

スマートエレガンス

ホームページ

http://fujiya1935.com/

備考

2021年6月より価格改正
ランチ 税込¥14000 別途サービス料8%
ディナー 税込¥25000 別途サービス料10%

初投稿者

trattoria-Ktrattoria-K(281)

最近の編集者

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    Udon Kyutaro (うどん、天ぷら、日本料理)

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