煌びやかさとは無縁の、穏やかで最高の和食 : まき村

もう伺えないだろうと諦めていた、まき村さんに再び。
知り合いが3ヶ月前に予約してくれました。
この日のために諸々頑張って来たのに、、
連れがまさかの直前キャンセル。。

慌てて代打を探しましたが、見つからず。
結局1人で、最悪な気分でお店へ。
お店に申し訳ない気持ちで一杯。いまだ怒りを鎮められい私です...

初夏の献立
◯梅酒
◯初夏お野菜胡麻クリーム和え
濃厚過ぎない胡麻クリームとシャキッとした夏野菜。
何気ないアーモンドのアクセントも嬉しく。
早速心掴まれました。

◯稚鮎ととうもろこし手毬揚げ
稚鮎は一度油で軽く火を通し、焼き上げてます。
この方法は初めて。油通しによりふっくらシットリ。

焼きと天ぷらのハイブリッドと言うべきでしょうか。
ワタの苦味が旨味に変化してる。

◯帆立、天然車海老、ワカメのジュレかけ
涼しげな一品。組み合わせはありがちですが、食感のバランスが大事だなぁと気付かせてくれます。

◯スッポン真薯
今日一はこれでした。
お出汁は綺麗な旨味で、真薯の強い旨味。両方合わせて完成するバランス。
エンペラーのゼラチンも心地良く、感動のお椀。

◯宮崎産鱸お造り
ポン酢、醤油より塩か塩昆布を少し付けて頂きます。
この時期ならではの、脂の乗った鱸。久しぶりに頂きました。

◯気仙沼産鰹お造り
茗荷、ネギ、海苔佃煮で。薬味と少しだけポン酢を付けてがマイベスト。

◯サザエと雲丹壷焼き
今まで見た事がない、巨大サイズに圧倒されました。
丁寧にカットされているので食べ易いですが、肝も普通の3倍くらいありました。。


◯穴子の天ぷら
頭の方は塩で、尾は天つゆで。

◯加茂茄子、南京、ゼンマイの焚き物
お出汁のトロミと降り柚子は以外と味が強かった。

◯レタスとサーロインのしゃぶしゃぶ
私には懐かしい一品。子供の頃に親がよく作ってくれました。
蕩け過ぎないサーロインが良き。白米と食べたくなりますw

胡麻だれとポン酢どちらでも美味いですが、
私は4:6ぐらいで2つを合わせるのが昔からの癖。

◯鯛茶漬け
定番の〆。何より白米が美味し過ぎて、泣ける。
この瞬間のために我慢してきたので、身体中に沁みます。
鯛茶の前に、全部食べてしまいそうな自分を抑えるのに必死...

◯マスクメロン杏仁豆腐
今日ぐらいは甘い物解禁。。
フルーツも普段全く食べないので、幸せなデザートです。

今日もまき村さんは素晴らしかった。

でも、凄く貴重なお席を無駄にしてしまいました。
お店にも紹介者にもご迷惑をお掛けしてしまい...
お詫びのしようもありません。

まき村さんには分不相応な私でしたので、
もう2度とお店の敷居は跨げません。
本当に申し訳ございませんでした。

一緒に食べるべき人、しっかり選ぶべきだったと後悔。
当人から直接の詫びもなく、LINEで一言だけ。。
呆れるやら悲しいやら。。
この歳ですが、凄く勉強になりました。

まき村さんは、本当に素晴らしいお店です！
三つ星でかなりの予約困難ですが、ご縁があったら是非。
穏やかに美味しい経験が出来ます。

ありがとうございました。

念願叶って、待望のまき村さんへ。
数年前に一度お誘い頂きましたが、別の予約があり断念。
それから今までチャンスが無く、何故無理してでも行かなかったと自分を責めたほど笑。

今日も大先輩にお誘い頂き、期待パンパンに膨らませて訪問。

18時スタートの一回転の個室です。

梅酒
サヨリ昆布締め、ポン酢ジュレ◯
白子飯蒸し
フォアグラゼリー、烏賊おかき揚げ、数の子
松葉蟹真薯のお椀◎
豊後河豚お造り◯
本鮪のお造り◎
白子フライ◎
ふぐちり◯
シャトーブリアン肉豆腐◎
ヤリイカと里芋の炊き合わせ
鯛茶漬け
村田農園苺ミルク寄せ

あまり食材として注目しないサヨリ。いきなり美味い先制パンチを喰らいました。。
烏賊のおかき揚げも美味いじゃない。。

蟹真薯は最初と最後に変化するお出汁。
ふわっとだけど、美味しい蟹身の繊維を存分に感じます。
そのままでも、解して出汁と一体でも完璧な椀物。
味幸さんに続いて、今年2回目の感動した蟹真薯でした。

最近本当に口にする機会が少ない河豚。豊後天然もの。
厚切りの河豚刺し、皮も美味。
蟹も河豚も、美味しい所を少しだけが一番。物足りないぐらいの美学に私は賛同する年齢ですww

更に驚いたのは、正直期待してなかった鮪！
何だこの滑らかな、深い旨味の塊は、、
これが最後に出て、ご飯で〆てもなんら違和感なし。

たかが鮪、されど鮪。。これほどのピンものを、定番で出せるとは！恐れ入りました。。

白子フライは塩とレモンで。これは悶絶級で、今でも食べたい。
松茸同様、フライが1番白子の美味しい食べ方。
焼きより、フライの方が飽きずに食べられます。

ふぐちりも言葉失いました。アラの部分の筋肉質。
ポン酢の塩味酸味もパーフェクト。

シャトーブリアン肉豆腐。
自分が好きで通う和食店で、メインでしっかり肉を出すお店はありません。とても興味がありました。

唇で噛めるほどの、しっとりと柔らかな肉。
火入れも素晴らしく、和食としての完全な肉料理。
こちらがサーロインやシャトーブリアンで提供する、定番肉豆腐の意味が分かりました。

飲めるほどにサラッとしたタレの塩味(えんみ)
肉豆腐はおかずでなく、料理として完璧な一品。
でも炊き立ての土鍋ご飯、少しだけ口にしたかった笑。

〆は鯛茶漬け。まずは胡麻を纏った鯛をそのままご飯と。
2杯目はお茶漬けで。3杯目は海苔を入れたお茶漬け。

余計な甘味はなく、胡麻の香りとキリッとした塩味。
もう最高ですね。
美味いものを無言で掻き込む幸せ。
米の美味さは、言わずもがな...

自家製の水菓子も抜かりなく。
これもお代わりしたいと、本気で思いました。

心地よい満腹感と食後感。
あっと言う間の2時間でした。

過大なる期待を、大きく上回る御料理に参りました。
何なんでしょ、、まき村さんの美味しさって。。

◯◯系の流れを汲むとか、影響が色濃く残っているわけでもない。
大森海岸という異色なロケーションも不思議だし。

心からのおもてなしを感じ、ホッとする料理と言うべきでしょうか...
陳腐な表現ですが、食べてほっとする御料理。

お会計もお酒の単価まできちんと分かるお店って、、
律儀過ぎます(T-T)
牧村店主をはじめ、スタッフの方も実直だけど堅苦しくなく。わざとらしくない、嫌味ない一体感。

本当に素晴らしい時間を過ごせました。
まだまだ知らない世界があるんだなぁ...

伺うチャンスを逃してだいぶ時間が経ったけど、まき村さんを知れて良かった。。。
心鷲掴みにされて、いっぺんに大ファンになりました、、

徳を積んで、又伺えますように笑。

本当にごちそうさまでした。