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食べログ うなぎ 百名店 2022 選出店
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「初小川」、隅田川花火大会 、浅草文化観光センター
鰻の名店「初小川」は、駒形橋から歩いて2〜3分の距離にあります。蕎麦の名店「並木藪蕎麦」から徒歩1分、同業の「うなぎ 色川」から徒歩20秒の位置にあり、それぞれがご近所さんです。隅田川花火大会の打ち上げ第二会場(駒形橋)は、この店から直線距離にして300mぐらいの位置であり、当日は、店の中まで迫力のある音がしたことでしょう。初小川で鰻を食べながら、花火がポンッ、パラパラ、ズドンと響くというのは、花火の音の好きな人には堪らないでしょうが、私は、どちらかというと、浴衣を着た若い女性が、浅草の道端で風を避けながら、静かに手持ちのススキ花火や線香花火を点けている姿を初小川の鰻を焼く匂いを嗅いで浅草情緒を味わいながら見ていたいと考えるタイプです。花火大会や祭りの雑踏というのは、ゆっくり焼き上がりを待つ鰻店でのひと時とそぐわない気がします。雑踏には同じ匂いの出る焼き物でも、屋台の焼きそば、たこ焼き、唐黍焼きの方が似合います。と書いて、『そう言えば、屋台の鰻屋ってないなぁ。』と気付きました。調理が難しいのです。料理好きな私も未だ鰻の”割き”〜”焼き”までをこなしたことがありません。
***
さて、夏の「初小川」の味はどうだったのでしょうか。現代でも使われる平賀源内の「本日、土用丑の日」というコピーに値段をつけたら糸井重里氏を超える収入を得ることができるのではないかと思うくらい、これは、語呂合わせのコピーとして傑作ですが、夏に味の落ちる鰻の販促のために依頼されて書いたとも言われています。現代の管理された養殖鰻を使うことが主流である鰻屋において、果たしてこの説は当て嵌まるのでしょうか。とても美味しいことに変わりはないのですが、ほんの少しだけサッパリしています。養殖鰻であってもこの時期の鰻より、味、香り、共に晩秋から春にかけての鰻が優るのでしょう。年間を通して、この土用丑の日にしか鰻の蒲焼を食べないという人は、平賀源内が、「本当はね、」と小膝を打ちそうですが、一度、旬の鰻を召し上がっていただきたいと思います。分からないことの多い鰻ですが、冬の時期に香りが強くなる理屈を調べてみます。「見たい、知りたい、分かりたい」。
***
皆さんは、「初小川」から徒歩5〜6分の距離にある浅草文化観光センターを訪れたことがおありでしょうか?ここは、主に個人旅行を楽しんでいる外国人観光客が、訪れる建物なのですが、日本人にとっても興味深い展示がされていて、とても面白いです。上の階からは、仲見世全体がよく見えます。一階フロアには、日曜日でも営業している両替所があり、外国通貨を日本円に替えることができます。(逆も可)随分前のことですが、旅の帰り、家へ帰らず、浅草へ行き、寿司でも食べようとポケットの財布を開いて見たら、ユーロ紙幣しか入っていないことに気付き、雷門横の交番で訊いて、ここを教えてもらいました。美術館の案内やマイナーな観光の案内パンフレットが、様々な言語で作られていて、とても便利です。皆さんも「初小川」で鰻を食べた後に寄ってみてください。
肝焼きをいただきました。
”鰻の蒲焼”探訪を続けている私は、そろそろ「まとめ」を書かなければならないのですが、一度だけの評価で高得点を付けることも気が引けますので、二度目は、真実を見抜く力を持っている妻を連れて再度、暖簾をくぐりました。
まずは、お銚子(松竹梅 辛口)を目の前の鉄瓶に浸け、ぬる燗をゆっくり味わいました。
「肝焼き、あります。」
女将が声を掛けてくれたので、「いただきます。」と返事をしました。
「肝焼き、二本。」 (内心『一本ずつで足りるのかなぁ。』と思いました)
と調理場へ注文を通し、先客の順番通りに調理される蒲焼を済ませた後、私たちの肝焼きが焼かれ始めました。
凡そ30分ぐらい経ったでしょうか、途中でお銚子をもう一本追加して、それが空になった頃、「お待ちどうさま。」と写真の肝焼きが置かれました。
「お銚子、もう一本ください。」
慌てて撮ったので、写真がブレていますが、ご容赦ください。
なんて大きな串に刺さっているのでしょうか。見ているだけで香ばしさが漂ってきました。隣に座った常連らしきご夫婦の奥さんが、「美味しいですよ。」と声を掛けてくれました。いいですね、浅草は。
一口目を串のまま頬張るのがこの店の流儀のようですが、唇にタレが付くのを避けて串をチョットだけ回して、箸で外して食べました。
備長炭で焼かれた肝(レバー)とコリッとした胃袋は、タレが付いて焼かれていますので、香ばしく、ほろ苦く、レバーの甘みが口いっぱいに広がります。直径40mm、長さ160mmはあろうかと思われる大きな肝焼きは、8~9匹分の肝が使われています。美味しい!こんな美味しい肝焼きを食べたのは初めてです。
この後、鰻重(上)と鰻重(中)に肝吸いをいただき、大満足して店を出ました。
妻曰く、
「ここ美味しいですね。辛口の松竹梅も蒲焼にピッタリですし、ここが一番かもしれない。」
「気取ってなくて居心地が、とってもいいわ。」
「また、来ましょう。」
***
鰻の蒲焼に使われる鰻は、初小川や信川円で使っている一匹約140~150グラムの身のよく引き締まった細い鰻が良いのではないかと私は感じています。
見た目が豪華な丸々と太った脂の乗った鰻よりも細口の方が香りがあり、味が引き締まっているようです。太い鰻は、フワッとしているのですが、蒸されて脂が抜けた後は、大味になってしまう気がします。蒸しが足らなければ、小骨が気になり、生臭さも残ります。寿司種の鯵も鯛も海老も穴子も同じことが言えます。一番美味しい大きさがあってこれを安定的に仕入れ、使うことのできる店が良い店です。
次は、老舗の太い鰻を食べてみようかな。
初「初小川」
・うなぎの「初小川」
・どら焼きの「おがわ 菓子舗」(惜しまれて店仕舞い)
https://tabelog.com/rvwr/000124517/rvwdtl/B55233393/
・どら焼きの「和菓子処 おがわ 」
この三店は、駒形橋に通じる浅草通りを挟んで、それぞれ徒歩1分以内の距離にあります。
どら焼きを買うと一つずつ包んだポリ袋とその包装紙に「うなぎ」の文様が描かれていて、聞くとはなしに親戚筋だとは想像していたのですが、「初小川」の女将に「おがわ 菓子舗」を問うと「私の父の弟なんですよ。もう少しやれば良いのに。」と仰っていました。同感です。もう一度食べたい。
***
さて、今まで鰻の蒲焼を真剣に食べてこなかった私は、今年の食べ歩きのテーマにこれを挙げ、その奥の深さに驚嘆しているところでございます。
この界隈にはたくさんの鰻屋があり、全てを味わうには時間がかかりそうですが、まずは、信頼できる皆さんのレビューを読み、自分好みの店を選んで訪問することにしました。相変わらず、予約までして食べようとは思わないので、美味しい蒲焼に有りつけるかどうかは、食べ物の神の思し召し次第です。
戸を開け中に入ると先客が奥の座敷に二人、手前の囲炉裏端に三人。手前の小上がりは空いていました。
「どうぞ、ここが暖かいですよ。」と言われ囲炉裏端の椅子席に座り、鰻重 上とお銚子を一本頼みました。
直ぐに女将が、骨煎餅と一緒に一合徳利に入ったお酒が載った盆を持ってきて、備長炭が熾た囲炉裏の自在鉤にぶら下がった鉄瓶にポトっと浸し、「すぐに温まりますから。」と言ってくれました。いいですね、このシチュエーションが。
もうすぐ彼岸だというのに外はまだ寒く、立て続けに杯を空けてしまったので、もう一本つけてもらいました。
今度は、ご主人が、絶妙のタイミングで香の物を出してくれました。
いよいよ蒲焼です。
まず最初に丼に入った肝吸いが運ばれました。これに口をつけて一口飲むと空きっ腹に流し込んだ酒が生き返り、またまた胃袋がホワッとしてきます。堪りません。古今亭志ん朝の「そば清」の口上を思い出します。「お酒も一緒に寝るんですね。」
https://www.youtube.com/watch?v=ECUDxO-gp3c
ひょっとしたら志ん朝師匠も「初小川」で鰻を食べたかもしれません。
「鰻の幇間」 https://www.youtube.com/watch?v=0jiQUAQHpug
鰻重 上、なんて美味しいのだろうか!
辛口と言われていますが、そんなことはありません。鰻特有の甘みを生かした「甘過ぎない極上のタレ」です。
昨今の蒲焼は、どちらかと言うと「甘過ぎ」です。これはいけません。ベトベトして途中で厭になっちゃうのです。やはり、江戸前の鰻の蒲焼は、スッキリしていなければなりません。これに硬過ぎず、柔らか過ぎないご飯が合うのです。美味しい!
イッキに食べてしまいました。しかも粉山椒を振ることもなく、ぺろっと食べてしまいました。
いいですね。浅草は。
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oggeti209
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Teatro alla Scala(スカラ座周辺 / バー、パン)
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店名 |
初小川(はつおがわ)
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受賞・選出歴 |
うなぎ 百名店 2022 選出店
食べログ うなぎ 百名店 2022 選出店
うなぎ 百名店 2019 選出店
食べログ うなぎ 百名店 2019 選出店
うなぎ 百名店 2018 選出店
食べログ うなぎ 百名店 2018 選出店 |
ジャンル | うなぎ |
予約・ お問い合わせ |
03-3844-2723 |
予約可否 |
予約可 1ヶ月以上前の予約は取っていないそうなので、日付を確認してください。 |
住所 | |
交通手段 |
都営浅草線浅草駅から徒歩5分 浅草駅(東武・都営・メトロ)から278m |
営業時間 | |
予算 |
¥4,000~¥4,999 ¥4,000~¥4,999 |
予算(口コミ集計) |
¥5,000~¥5,999
¥5,000~¥5,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
14席 (テーブル 6×1席、小上がり 2×2席、座敷 4×1席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
公式アカウント | |
オープン日 |
1907年 |
備考 |
2023年7月下旬に営業再開予定 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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「板わさをください。」「”ひや” もお願いします。」と女将にお願いすると、
「常温ですか、冷酒ですか?」と丁寧に訊いてくれました。
東京で ”ひや” といえば、”常温” を指していたのですが、いつの頃からか、客側が冷蔵庫で冷やした ”冷酒” と混同するようになりました。店側も余計な軋轢を避けるように確認してくれるのですが、「お酒をください。常温で。」と言うのは野暮ったく、寒い時期であれば「ぬる燗を一本ください。」と言えば済むのですが、あっちこっちの店で手間をとらせている私です。
振り向けば「本日、肝焼きあります」の紙札 。
「一本お願いします。」と伝え、板わさ、遠火で炙った骨煎餅、漬物と多彩なツマミで盃を傾けていると徳利の中身が心細くなってきて「もう一本お願いします。」ということになり、心の中で『これぞ、独り鰻喰いの愉しみ』と静かに時の流れるに身を任せていると「お待ちどうさま。」と肝焼きが置かれ、まずは眼福、次に立昇る肝焼きの香りを楽しみ、これを串ごと齧り付けば良いものを 箸で串から外して少しずつ食べようと上品ぶった途端、汁がピュッと飛び出しました。
鰻の肝というのは「肝吸い」を想像していただければお分かりのように 肝臓だけというより胃袋やその周辺に付いている謂わゆる”肝”な訳でコリッとした胃袋に汁が溜まっていた汁が細い管から飛び出したのでした。やはり串の端を摘んで直接齧り付くのが宜しいようです。いつもながら、おいしい!!!!!
二本目の徳利が空になる頃、丼に入った肝吸いが置かれ、これを先にいただいているとお腹の酒が活動を再開し、もう一度ホカっとなったところにうな重 (上) が登場。蓋を取ると脂の少ない肝焼きに比べ、上質な鰻そのものの香りが立ち上り、『急いて食べてはいけません、ゆっくり味わいなさい。』と天から声が聞こえて来たような キガシマス (©︎KYT氏)
ゆっくり食べるには蒲焼とご飯を別々に口に運ぶのが良いです。そうかと言ってこれらが別々の重箱に入っていては鰻喰いの醍醐味が薄れます。鰻の蒲焼、ご飯、タレ、これらがキリスト教の概念とは違うところの「三位一体」となり、蓋で蒸され、これを開ける時が「本日のハイライト」となるのです。おいしい!!!!!
おいしい香りの良いうな重に山椒は不要です。
山椒のお好きな方は、どうぞ舌が痺れるくらい振ってお召し上がりください。「さんしょ」に拘る方も否定はしませんが、私は使わないだけです。
***
いつもの駄話を敢えて最後に持ってきたのは理由があり、これを好まない方に配慮しました。どうぞ、以下は読み飛ばしてください。
1、葛飾北斎 富嶽三十六景に「東都浅草本願寺」があり、浅草から見た富士が描かれています。現在も空気の澄んだ日には拝むことが可能です。
2、Citroën DS 1957年から1975年まで生産されたフランスのシャルル・ド・ゴール大統領専用車にもなった車に駒形橋で遭遇しました。浅草には ”粋人” が、そこら中にいらっしゃいます。
(それぞれ、添付写真でご確認いただければ幸甚です)