食通を唸らせつつ、素人にも優しいお店。 : よし佳

連れの誕生日で利用しました。回らないお寿司初デビューで、食べログで高評価のお店ということで楽しみにしておりました。
方向音痴の自分にも優しい迷わない立地にあり、駅から歩いてすぐです。
18時10分前に到着するとのれんがかかっておらず、18時ちょうどに行くと、ほぼ全員が着席してました。
お客の年齢層は、自分たちの＋２０以上でした。しまった、背伸びしすぎたかな・・と少し緊張してしまいました。隣のお客さんは、初めてといいつつも親方に必要以上に絡んでいて、我こそは食通だと言わんばかりでした。対する僕は、おとなしいものです(笑)

カウンターには、４人、２人×３が着席し、カウンターから見えないところに、個室に２組いたようです。親方は、よくしゃべる方にも、僕たちのような背伸びしてきちゃった感じの人にも、平等に話しかけてくれて、楽しくわかりやすくお寿司の話をしてくれました。
最初は背伸びしちゃったかなと思ったけれど、美味しいものを食べながら、親方の楽しいトークに場になじめて楽しんで帰れました。

予約をしてきましたが、もちろん注文を聞かれることもなく、その日の一番おいしいものを！とこだわりをもっているようなので、他のレビュアーの方々とは若干違う料理が出てきました。
醤油はおいておらず、仕込みの段階で味付けしてるもの、親方が味付けするもの、塩をつけて食べるものには、出すときに言ってくれます。なんで醤油無いの？という質問には、買えないんです。と冗談を交えて答えてました。説明なんてなくても醤油なんて使う必要がないのは、すぐに実感します。
僕らは、あまりお酒を飲まない二人ですが、日本酒とスパークリングワインを注文し、肴と握りを楽しみました。

最初に肴をお客のペースを見ながら小出しして、握りでしめるという感じでした。
写真を撮ったり、メモをしてるわけではないので、品数や順番は覚えられてませんが、思い出しつつ書きます。

肴

・卵焼き…ふっくらとした焼きたての卵焼きを、わさびで食べる。
・しゃこ…あたたかく、ふっくらとしていて、ほくほく。シャコのイメージが変わりました。
・明石のタコ…分厚く切ってあるタコ。歯ごたえの割にはやわらかく、ぷりっぷりなだけがタコのおいしさではないんだなと、いいお勉強。
・珍味のプレート…からすみ、かにみそ、ホヤの塩辛、豆腐。豆腐はクリーミィで濃厚。かにみそも口の中に広がり、思わず目をつぶってしまうほど。
・しめサバ…ぎゅっと味が詰まっていました。口の中で旨みが広がる。
・たいら貝…初めて食べる食感。ホタテよりしっかりした食感。おいしい。
・青柳…塩をつけずにと親方から。青柳の香りを楽しみつつ。
・鰤と鰹…鰹には山芋やなめこのソースがかかっていて、皮はあぶってありました。
・ふぐの白子…ふぐの皮のゼラチンで固めてあるとのこと。ぷるっぷるでくさみもなく、箸でしっかり切れますが、口に入れるととろけていきます。
蒸しアワビ・・・はじめて食べるアワビ。厚みと食感がよかった。

握

・イカ…しっかりした歯ごたえなのに、ぷちぷち切れて、新鮮さを実感。
・とりがい…焼いたとりがいのあたたかいお寿司。親方の手から、客の手へ直接。
・大間の鮪…赤味、中トロ、松茸と炙った大トロの三位一体（すいません、失念しました）。今日は200kg級のが入ってるから、ヅケにはしていないとのこと。三位一体寿司も、松茸と、あぶりの食感が一口で食べることで、噛むたびに違う食感！そして大トロのうまみと、松茸の香り！がシャリとともに。
・こはだ…１３万円のこはだを、５万円で仕入れたというお話をききつつ、今まで食べてたこはだとの・レベルの違いに圧巻されました。もう、見た目が美しかった。。。
・車海老…あのぺらっぺらの回転寿司のエビしか食べたことのない自分はびっくりしました。
ぴんと姿勢がよく、しゃりの２倍はあろうか、立派なエビで、厚みもあり、食感、旨みともに感動。
・ホタテの酒蒸…口の中でほぐれていき、うまみが口の中で広がります。本日唯一海苔を使いました。海苔がネタの味を殺さず、活かせるものだけを選んでるんだなと思いました。
・お吸い物…青梅のお吸い物、口をさっぱりとさせてくれます。
・穴子…煮穴子をあっついうちにシャリと合わせ提供。口の中で感じるつけたゼラチン質と、身の食感。今まで食べてきた冷たい穴子の寿司との違いを大きく感じます。とても旬なものだと思います。
・いくらとウニ…ちいさい器に、シャリをおき、いくらとウニを贅沢に。よし佳のトップの画像にもなってます。新鮮なものじゃなきゃ、こうはいかない。若干ウニのミョウバンは感じたものの、堂々としたしめです。

あと、１～２品でてきたかもですが…、数日あけてしまっただけに思いだせず・・・。
一品一品に感動しました。正直、大間のマグロを３種連続で出された時には、お財布気にしましたけど(笑）、１人、１３０００くらいですかね。初のカウンターでしたが、笑顔でお支払いできる金額。
一人早いペースで食べる人がいて、全体があおられ気味になってましたが、親方が、今日はペースが速いですね。と一声かけてくれたおかげで、ペースも下がり、ゆったり食べれました。
あと、お弟子さんの親方との絡みが面白かったです。正反対な感じなのが、個人的にツボでした。
食事中も、おいしさで笑顔になり、背伸びしたかな感も忘れ、家に帰るまで笑顔でいられました。
今度は季節を変えて、また行きたいです。ごちそうさまでした。