『市川市東山魁夷記念館。』森のコロちゃんさんの日記

明日への扉。

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森のコロちゃん (女性・東京都) 認証済

日記詳細

東山魁夷が生涯の大半(戦後の1945年〜亡くなる1999年まで)を過ごしたゆかりの地、市川に2005年11月に開館したのが、市川市東山魁夷記念館だ。

瀟洒な雰囲気の白亜の建物は、魁夷が留学したドイツにちなんで、八角形の塔が印象的なドイツ民家風のデザイン。「人間・東山魁夷」をコンセプトに、その人生と作品を紹介する記念館1階展示室では身の回りの資料から魁夷の人生を辿り、2階展示室では、直筆の「竹」などの日本画をはじめ、スケッチ、リトグラフなどの様々な作品が鑑賞できる。

「描くことは祈ることである」という彼の人生を象徴させる作品のすばらしさもさることながら、個人的に興味深かったのは、「東山新吉」(本名)時代の思い出の品の数々。。。50色の岩絵具、少年時代の風景画、スケッチブック、留学中の細かな日記など、展示品はおよそ110点を超えるのだという。

彼がドイツに留学したのは25歳の時。帰国後しばらくは不遇の時代が続く。戦後、肉親のすべてを失い、絶望のどん底にあった魁夷は市川に移り住み、「残照」と「道」で一躍、時代の寵児へと脚光を浴びていくようになるのだという。。。

およそ40分に及ぶそのような解説を聞きながら、すっかり東山魁夷モードに浸れる小さな記念館だ。「KAIIの森」を眺めながら一息つけるカフェレストランや数々の名作を凝縮したポストカードなどのオリジナルグッズを取り扱うショップも併設されている。

新年早々、ほんの少しだけ文化人気分を味わってしまった(爆)。
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