『油まみれの中国料理なのに、なぜ、中国女性は美肌でスリムなの???』ジュリアス・スージーさんの日記

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ジュリアス・スージー (男性・東京都)

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というようなコラムが「レコードチャイナ」に載っていた。
書き手は、八木幸代さんという25歳の人。
この問いかけは、いくらか中国女性一般について
過剰評価もしくはリップサーヴィスがあるようにはおもうし、
彼女の論旨はいくらか割り引かれるべきだとはおもうものの、
ただし、それでもなお、このトピックはとってもリアルでたいへん興味深い。


八木幸代さんはこんなふうに綴る。
「中華料理の油の使い方と言ったら半端なものではない。レストランで出される料理など、3分の1くらいは油に浸かっているのが普通。ところが中国人女性は全般的に皆スリムで美肌なのだから不思議だ。写真は重慶の名物料理「火鍋」。煮汁というより油の中で具材を煮る。というのも、中国には「油が少ないじゃないか。ケチケチするな!」という独特のクレームがあり、それを回避するため、多くのレストランは適量以上に油を投入して料理を作るからだ。揚げ物は少なくとも油を切って出てくるが、炒め物は油も一緒に出てくる。料理の3分の1くらいは油に浸かっているのが普通なので、下の方になると、油を食べているのか、具を食べているのかわからなくなる。「口直しに…」と揚げ物に手が出るくらい油べっとりだ。」



「更に驚くべきは、それを受け付ける中国人の体だと思う。筆者は以前、農村部のわりと裕福な中国人家庭に1か月ほどホームステイしていたことがある。当然ながら、毎日3食キッチリ中華料理を食べていた。1か月後、自分のアパートに帰り着いて鏡を見てビックリ!顔じゅう吹き出物だらけで、自分でも混乱するくらい人相が変わっていた。


ホームステイしている最中には、見やすい鏡もなく、十分な電力もないため部屋の中が薄暗くて、よく見えなかったのだ。結局その吹き出物を治すのに、油抜き肉抜きの生活をまる3か月続けるハメになった。



ところが、それとほぼ同じ食生活をしている中国人女性といえば、太ってもいなければ、顔じゅう吹き出物だらけになっているわけでもない。全般的に皆スリムで美肌。かたや、外食の機会が多い在中日本人女性といえば「にきびが治らない」とか「太った」とか、嬉しくない結果ばかり報告しあっているというのに。そのすてきな体質が羨ましい限りだ。」



たいへんリアリティのある話だとおもう。
同じアジア人とはいえ、中国人とアジア人ではいくらかなりとも遺伝子も違えば、腸内細菌叢も異なっていて、むろんひかえめに言っても過去800年間くらいに渡って、食事の違いもそうとう大きいだろう。とうぜん、中国人の体に合った料理と、日本人の体に合った料理は同じとは限らない。もっとも、中国社会においてもまた近年は、中性脂肪、コレステロール値、血糖値が高い人が増えていて、糖尿病、心疾患、脳梗塞、癌は社会問題ではあって。中国料理もまた、いつまでも油を贅沢に使うことを自慢している場合ではないだろう。いま、中国料理もまた変化すべきステージを迎えている。とはいえ、それであってなお、中国人と油脂のあいだには、他民族にはない、なにかどくとくの事情があるのかもしれない。





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