【奈良県南部】吉野の「美味いもん」【歴史と伝統】

出典:kurodaさん

【奈良県南部】吉野の「美味いもん」【歴史と伝統】

奈良県のほぼ南半分を占める吉野地域は、四方を険しい山々に囲まれる厳しい自然環境にありながら、古くは「万葉集」にも詠まれ、多くの天皇・貴族が行幸したり、身を潜めたりした歴史と由緒の豊かな地域です。山里の知恵から生まれ、歴史と伝統に培われた吉野の「美味いもん」を味わってみませんか?

記事作成日:2021/10/07

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる387の口コミを参考にまとめました。

山海の幸と保存の知恵

 奈良県のほぼ南半分を占める吉野地域は、四方を険しい山々に囲まれる厳しい自然環境にありながら、古くは「万葉集」にも詠まれ、多くの天皇・貴族が行幸したり、身を潜めたりした歴史と由緒の豊かな地域です。
 海から遠く離れた吉野では、川をさかのぼって運ばれてくる海産物や塩は大変な貴重品。抗酸化作用や殺菌作用のあるタンニン、ビタミンなどを豊富に含む柿の葉に、塩をした鯖を薄くそぎ切りにして飯と一緒に包んだのがこの地の郷土料理、柿の葉寿司の始まりといわれてます。
 いっぽう吉野には、歌舞伎「義経千本桜鮨屋の段」のモチーフで、創業が1184年頃、吉野の清流で獲れた鮎を寿司にした日本最古の寿司店も存在し、現在も盛業されているなど、寿司の原点もこの吉野です。
 いずれも山深い吉野でならではの保存食。山里の知恵から生まれ、歴史と伝統に培われた吉野の「美味いもん」を味わってみませんか?

和楽路屋・田中

和楽路屋・田中

 近鉄吉野線・大和上市駅から東に1㎞ほど歩いたところ、吉野町役場近くにある柿の葉寿司の老舗です。
 歴史を感じさせる店内には柿の葉寿司の他に、醤油やほうじ茶といった吉野の名産品を置いてあり、ちょっとしたお土産店のようです。

塩加減と脂の乗りが絶妙の柿の葉寿司

和楽路屋・田中

 柿の葉寿司(6個入・900円)は、容器を開けるとふわっと柿の葉のいい匂いが漂います。
 ひとつを手に取り柿の葉を開けると、さらに柿の葉の香りとともに寿司酢の香りも広がってきます。

和楽路屋・田中

 鯖は国産のもの、お米はコシヒカリ100%とのこと。スライスは薄いのだが、塩気が利いていて脂の乗りも上々。
 やや甘めのご飯との相性は抜群です。

豆富茶屋 林

豆富茶屋 林 - 豆富茶屋 林

 近鉄・吉野線の終点、吉野駅からロープウェイで吉野山駅に上り、そこから吉水神社のほうへ15分ぐらい歩いたところにある豆腐茶屋です。
 ここは吉野で古くから美味しい豆腐を作り続けている林とうふ店が直営するお茶屋。入り口辺りにはお豆腐や揚げさんなどを販売していて、その奥が豆腐料理の食堂になっています。

濃厚・なめらか…豆乳ソフトクリーム

豆富茶屋 林

 豆乳ソフトクリーム(300円)は滑らかで豆乳の風味もしっかり出ています。
 甘さ控えめあっさり系の味わいで実にヘルシーですね。

豆富茶屋 林

 持ち帰りで「吉野田舎あげ」と「がんもどき」を購入しました。家に帰ってから調理してみました。
 どちらも大豆の味がしっかり残る、実に硬派な仕上がり。これは素材の良さもさることながら、真摯に豆腐造りに取り組んでいらっしゃるだろうと感じさせる逸品です。

柿の葉ずし 平宗 吉野本店

柿の葉ずし 平宗 吉野本店

 近鉄吉野線・大和上市駅、または吉野神宮駅から東に1㎞ほど歩いたところ、吉野川の畔にある文久元年(1861年)創業の老舗有名店です。
 店内に入ってすぐのところに柿の葉寿司などテイクアウトの販売コーナー、その奥が食堂となっていて、テーブル席と小上がりからなる30席ほど。上の階には大広間もあるようです。

野趣が溢れる焼き鮎寿司と吉野の茶粥

柿の葉ずし 平宗 吉野本店

 定食の「吉野川」(1,760円)は、焼き鮎寿司、胡麻豆腐、茶粥、葛切りなどのセット。まさしく吉野の名産ばかりです。

柿の葉ずし 平宗 吉野本店

 焼き鮎寿司は頭から尾鰭まで丸ごと一匹分を押し寿司に仕立てている野趣溢れる一品。
 さすがに頭は堅いが、身の部分は鮎の味が濃厚で実に美味しい。塗られているツメの風味もいいですね。

柿の葉ずし 平宗 吉野本店

 茶粥は土鍋にたっぷりはいっていて、茶碗に移していただきます。
 ほんのりとろみを帯びた米の食感を残す軽い煮立ち具合で、ほうじ茶の風味と相俟ってまったりとした味わい。
 添えられてるお漬け物や梅干、そして「あられ」が茶粥の味わいを深めます。

つるべすし 弥助

つるべすし 弥助

 近鉄・吉野線の下市口駅より奈良交通バスに乗って下市本町BSで降りてすぐのところ。天川方面に向かうバスの走る国道309号線の、ひと筋東側の旧街道にある鮎鮨の老舗です。
 ベンガラ赤壁のひときわ立派な木造3階建ての建物が威容を誇っているこのお店は、創業800年あまり、歌舞伎「義経千本桜」の三段目、「鮨屋」にでてくる「釣瓶鮨」そのもの。清盛や義経が跳梁跋扈していた時代から続く老舗中の老舗です。

鮎の旨さと歴史の重さをともに味わう

つるべすし 弥助

 天川の天然鮎の塩焼きは、やや小さめのものが2尾。北大路魯山人は「鮎は腸(はらわた)を食す物なり」と言ったらしいが、今まで食べてきた鮎の概念を吹き飛ばすぐらいの内臓の旨さ。
  天川の清流にある藻を餌としてきた天然鮎は、その腸の苦みの内側にある旨みが一気に広がってきます。

つるべすし 弥助

 鮎の唐揚げ野菜あんかけ。これは低温で二度揚げしたのかな?骨までしっかり火が通っていて、頭からがぶりといただける。
 香ばしく揚がった鮎に普茶料理風の餡との相性がいいですね。塩気の強いしっかりした味付けは、このお料理の流れの中で変化球のひと品。

つるべすし 弥助

 鮎寿司は「焼鮎ちりめん山椒鮨」です。本来の釣瓶鮨は一種の熟れ鮨だが、今はなかなか熟れ鮨が受け入れられないので、焼き鮎の箱鮨になっています。
 しっかり熟成したお鮨は鮎の風味が鮓飯に移っていて、山椒の爽やかさと合わさって絶妙の旨みを醸しています。

観光特急 青の交響曲

観光特急 青の交響曲

 「上質な大人旅」をコンセプトに、大阪阿部野橋駅と吉野駅を結ぶ1日2往復(運休日あり)で運行されている観光列車です。
 3両のうち1号車と3号車が1列につき2+1席のリクライニングシートが並ぶ特別席で、中間の2号車がバーカウンターのあるラウンジ車両です。

気軽に楽しめる観光特急

観光特急 青の交響曲

 ラウンジ車両はホテルのようなシックな空間にソファーが20席ほど。バーカウンター内には数人のアテンダントが接客しています。

観光特急 青の交響曲

 「ごちそうトマトシャーベット」(350円)は、この沿線の福神駅付近にある近鉄が運営する農場で栽培された「近鉄ふぁーむ花吉野ごちそうトマト」を使ったシャーベットです。
 水分ストレスをかけて糖度を高めた高品質なこのトマトを1カップにつき約100gを贅沢に使用し、無加水で加工することで、甘くて濃厚なトマト本来の味を閉じ込めたとのこと。ひと匙口に含むと。ふわっとトマトの風味が広がるとともに、ほんのり甘いさっぱりとした仕上がりです。

観光特急 青の交響曲

 「シンフォニー・ハイボール(下北山村育ちのジャバラ)」(550円)は、奈良県南部の下北山村で生産される柑橘類「ジャバラ」のシロップを使ったハイボールです。
 ほんのり甘くて優しい味わいの中、ジャバラ特有の野性味ある風味が味わえて実に美味しいですね。

※本記事は、2021/10/07に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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