【めはり】和歌山の郷土寿司・厳選6店【なれ寿司】

出典: kurodaさん

【めはり】和歌山の郷土寿司・厳選6店【なれ寿司】

太平洋の暖流・黒潮による温暖な気候のおかげで豊かな天然資源に恵まれた和歌山県では、各地域で連綿と受け継がれてきた豊かな寿司文化があります。寿司の原型といえる「なれ寿司」や、農作業の弁当として重宝された「めはり寿司」など、和歌山の郷土寿司を厳選、ここにご紹介します。

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駅前・駅近

更新日:2019/06/03 (2019/05/31作成)

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和歌山は寿司の玉手箱

 太平洋の暖流・黒潮による温暖な気候のおかげで海産物や農産物など、豊かな天然資源に恵まれた和歌山県。その豊かな恵みを素材にして、郷土特有の「寿司」が県内各地の各家庭で作られてきました。
 和歌山県内の料理店では、郷土の寿司を提供しているお店も多数存在します。プロならではの製法で、地元の人たちはもとより、県外からの観光客も唸らす質の高い郷土寿司が味わえます。素朴ながら味わい深い、和歌山の寿司の数々をお楽しみください。

・秋刀魚寿司
和歌山県南部の熊野灘沿岸一帯などで食べられている寿司で、もともとは保存食だった1500年以上もの歴史をもつ寿司。秋刀魚といえば三陸沖産が知られるが、熊野灘で獲れる秋刀魚は、三陸沖から寒流に乗って南下するうちに脂が適度に落ちることによって、寿司の魚に向いているとされる。

・めはり寿司
紀伊半島南部に分布する郷土料理のひとつで、醤油漬けされた高菜でご飯を包んでいいるもの。「寿司」とはいうものの、むしろ「おにぎり」に近い弁当のひとつ。本来はソフトボール大の大きさ故、目を見張って食べることから名付けられたとのことだが、現代では食べやすくするよう、原型より小さくなっているのが一般的。

・なれ寿司
酢を使わずに作られる醗酵寿司で、寿司の原型といわれている。和歌山北部ではサバを用いる。ぬか漬けの深漬けのような独特の発酵臭があるため、初めてだと受け付けないこともあるが、食べ慣れるとクセになってしまう、和歌山グルメの代表格の一品。

・柿の葉寿司
柿の産地である紀北部及び奈良県・吉野で郷土料理として親しまれている寿司。酢でしめた塩サバと甘味のある酢飯を柿の葉で包んだ押し寿司で、殺菌効果のある柿の葉に包むことにより数日程度の保存に適するとともに、柿の葉の香りが寿司に移り、風味も良くなる。

・雀寿司
和歌山の郷土料理で姿ずしの一種。チャリコと呼ばれる小鯛を開いて酢で締め、これをすし飯に乗せて握ったもの。形が雀のようにふくらんでいることからこのように呼ばれている。紀淡海峡の潮流で鍛えられた豊かな味わいの小鯛を使うことで、和歌山名物のひとつとなっている。

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紀州鮨 はま乃 白浜駅前店

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 JRきのくに線・白浜駅の駅前広場の対面にある寿司・弁当の小さなショップです。
 白浜駅から温泉方面につながる道の1キロほど先にこのお店の本店である寿司店があり、ここはその出先なので3人ぐらいお店に入ったらいっぱいいっぱいの狭さです。

南紀名物の秋刀魚のお寿司

 「さんま寿司」(810円)の竹の皮を開いてみるとお酢のいい香りが立ち上がってくる。銀色に光る秋刀魚が美しいですね。ここの「さんま寿司」は頭が落とされています。
 かぶりついてみると、秋刀魚の身は脂が乗っていて、酢飯とのバランスもいい具合。塩気が薄く、あっさりしています。ただ、秋刀魚の皮目がしっかりとしていて噛み切り難いが、これは魚のもつ固有の特徴です。

 脂の強い秋刀魚の特徴が 深い味わいとなっているのもいいですね。この秋刀魚の特性にも関わらず、さっぱりとした風合いなのは秘伝のゆず酢のおかげでなんでしょう。

和歌山 水了軒

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 JR和歌山駅の駅ナカ商業施設の「和歌山ミオ」にある駅弁のショップです。
 この和歌山水了軒は1898年(明治31年)の創業で、南海鉄道(現南海電鉄)の和歌山北口駅で構内営業を開始して以来、和歌山駅の駅弁店として今に至っています。

鯛の上品な風味が広がる小鯛雀寿司

 こちらの名物はなんといっても「小鯛雀寿司」(1,080円)です。小鯛雀寿司とは、紀淡海峡産のチャリコと呼ばれる小鯛を酢でしめ、寿司飯とあわせたお寿司です。
 箱の中には銀色に輝く雀寿司が6個並んでいて、甘酢生姜が添えられています。
 型枠で押して包丁でカットする押し寿司の常道だが、こちらは1カンづつ押されていて、押し寿司とも握り寿司ともつかない独特のもの。しかしこちらのほうが名前の由来通り雀の姿に似ています。

 一口ほおばると、抑制的な甘酸っぱさの中に、鯛の旨みが広がってきます。昆布で〆ているのでしょうか。鯛の上品な風味と、艶やかなシャリとが重なりあい。上質の風合いに仕上がっています。
 紀淡海峡の潮流で鍛えられた小鯛の身をあしらったこのお寿司、和歌山名物のひとつとなっています。

徐福寿司 駅前店

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 熊野三山のひとつ、熊野速玉大社にほど近いところ、JRきのくに線の新宮駅の駅前広場を隔てて目の前にあるお寿司屋さんです。
 店内はカウンター席が7席とこ上がりが2卓だけのごく小さな造りです。

秋刀魚のフォルムそのままの姿寿司

 名物の「さんま姿寿司」(600円)は、もともと保存食だったのが洗練されて今に至る、熊野地方で1500年以上もの歴史があるお寿司とのこと。
 意外に塩気が薄く、あっさりといい具合。秋刀魚の深い味わいが前に出ていて実にお旨いですね。ただ、秋刀魚の身がしっかりとしていて噛み切るのに苦労するが、これは身が分厚いからこそのこと。

 こちらもお勧めの「昆布巻寿司」と「特製玉子巻」のハーフ&ハーフ(600円)は、これもマイルドな仕上がりのなか、旨みが十二分に含まれていて美味しいですね。特に玉子巻は甘すぎず、優しい味わいです。

九和楽

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 南海高野線・九度山駅から坂を下り、蛇行する丹生川を橋で二度渡ったところにある柿の葉寿司のお店です。
 お店は民家と作業場の間の中庭にはテラスとベンチが設けられていて、そこでイートインもできるようになっています。

軽やかな味わいの柿の葉寿司

 柿の葉寿司は奈良県吉野の名物と思われがちだが、もう少し下流域の和歌山県紀北部でも盛んなんですね。
 柿の葉寿司のミックス(鯖・鮭・椎茸:850円)は、包みを開封するとふわっと柿の葉のいい匂いが漂います。

 ひとつを手に取り柿の葉を開けると、さらに柿の葉の香りとともに寿司酢の香りも広がってきます。鯖は脂乗りもよく、鯖の風味に溢れています。
 鮭はもっちりした食感が残り、特有の旨味があって柿の葉の香りとの相性も良好。ここの柿の葉寿司、全体に酢や塩が軽いので軽やかな味わいとなっています。

総本家めはりや 和歌山店

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 JR和歌山駅の東口から駅前大通りを東に5分ほど歩いたところにある、めはり寿司を主力にしたお店です。
 30席足らずのテーブル席とともに4席の個室のある店内は、和モダンの雰囲気があって、郷土料理らしくないおしゃれな空間です。

ふっくら美味しい「めはり寿司」

 「めはり定食」(わかめ味噌汁付き:1,250円)は、トレイの上にめはり寿司4個ののったお皿と、目刺しのお皿、山芋とろろの小鉢、わかめのお味噌汁が並びます。
 目刺しはおそらく片口鰯でしょう。目刺しの旨さを再発見させてくれます。山芋とろろも秀逸で、ややもすると喉に詰まりやすいめはり寿司をスルッと胃に流し込んでくれます。

 めはり寿司は醤油に漬けた高菜でご飯を包んでいて、さらに結びの中にも高菜の漬物が入ってます。
 ご飯は艶々ふかふかで、米の甘みと高菜の風味が絶妙のコラボレーションです。

弥助寿司

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 南海電車・和歌山市駅から東方向に15分ほど歩いたところ。本町4丁目交差点の北東側にある「なれすし」が名物の老舗寿司店です。
 年季を経たであろう建物の入り口から中に入ると、中も相当古びていて、カウンター5席と小上がりが3卓の全20席ほどです。

得も言われぬ味わいに目を白黒させる「なれすし」

 塩をした鯖の半身をご飯とともに笹の葉で包んでひと月ほど熟成させたなれずしは、笹ごと輪切りにして提供されます。
 笹をめくると鯖とともにたっぷりのご飯が巻かれていて、そのご飯の一部は粒の形を失って麹のような状態です。そして笹をめくったがために強烈な発酵臭が立ちあがってきました。

 ひと口かじってみると、猛烈な発酵臭と酸味が口鼻腔の中を飛び散ってくるが、そこはかとない旨みも滲み出てきます。
 添えられてる生姜は甘酢ではなく辛いだけの生姜で、この強烈な酸味と発酵臭を打ち消してくれます。

食材の宝庫・和歌山

いかがでしたか。寿司の源流に触れることのできる和歌山はまさしく寿司の玉手箱。味わい深いお寿司を味わいに、和歌山に旅してはいかがでしょうか。

※本記事は、2019/06/03に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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