【大阪・日本橋】カレー花盛り【恵美須町】

出典:kurodaさん

【大阪・日本橋】カレー花盛り【恵美須町】

大阪・日本橋から恵美須町にかけてのカレーの良店を集めてみました。カレー本来の姿を伝えるインドカレーから永く日本人に愛されてきた欧風カレー、そして現在、盛り上がりを見せているスパイスカレーまで、様々なスタイルのカレーを楽しんでみませんか。

更新日:2024/11/02 (2018/09/02作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる2211の口コミを参考にまとめました。

外国人に大人気のエリア

 天神橋六丁目を「てんろく」、蒲生四丁目を「がもよん」、上本町六丁目を「うえろく」…地名については何かと省略して呼ぶ傾向にある大阪人のこと、大阪ミナミの繁華街の東側、堺筋と千日前通りが交差する辺りの日本橋一丁目は「にっぽんいち」と呼ばれています。
 ここで注意を要するのは「にっぽんいち」であって、「にほんいち」ではないことです。道頓堀川に架かる堺筋の橋の名が日本橋(にっぽんばし)だからです。「にほんばし」だと東京になってしまいますね。
 この日本橋界隈は、昔は旅籠が建ち並んでいたことから、今でもその名残で旅館やホテルが多く見られます。また、「食い倒れ」を支える食材が集積する「黒門市場」や、東京の秋葉原に比肩される「日本橋でんでんタウン」があることから、今や外国人に大人気のスポットとなっています。
 インドを発祥としつつも、欧州や日本の食文化と融合して、今なお進化し続けているカレー。カオスの様を呈するこのエリアで激しく競い合っています。
 現在、異様な盛り上がりを見せているスパイスカレーから、カレー本来の姿を伝えるインドカレー、ジェントルな味わいの欧風カレーまで、日本橋から恵美須町にかけてのカレーの様々なスタイルを楽しんでみませんか。

マドラス

カレーや マドラス

 今や電気屋街からサブカルチャーの巣窟に姿を変えつつある日本橋でんでんタウンだが、堺筋の東側はいまだ電気問屋や部品屋が軒を連ねています。こんな昔ながらの商いの街にあるカレー専門店です。
 カウンター席のみの15席、ガレージみたいなインテリアです。

甘くてスパイシーでコスパもいい大阪カレー

カレーや マドラス

 カレーは一種類だがサイズが大の800円・中の700円・小が600円となっています。ただし、この店では小が普通サイズなので、大を頼むときは覚悟が必要です。
 写真はこれでも小サイズ。ライスにカレーが天がけされて出てきます。最初のひと匙を口に運んでみると、フルーツや野菜の甘味とともにスパイシーな香りが広がる。そしてその後、程よい辛味が襲ってきます。大阪で好まれる甘味と辛味のコントラストの強いタイプだが、この手のカレーのスタンダード、インデアンカレーよりはスパイス感が勝っています。

 野菜類は形を失うほど煮込まれているが、ビーフは柔らかいながらも形が残って食感を楽しむことができる。なんだか、一気に食べてしまいました。これは旨い!

ノムソン カリー

ノムソン カリー

 天王寺駅から北へ進み、地下鉄・四天王寺前夕陽ヶ丘駅から「学園坂」を下りたところ。阪神高速の夕陽丘ランプ近くにある人気のお店です。
 カリーは定番の「野村さん家のチキンカリー」(800円)を筆頭に、日替りの肉カリー・キーマカリー・海鮮カリー4種。ここではカレーの二種盛りを「愛×(あいがけ)」、三種盛りを「三角関係」と称しています。

長い待ち時間を耐えてこそ味わえる至福のカレー

ノムソン カリー

 「野村さん家のチキンカリー」と「ちりめん山椒キーマ」の二種盛り(950円)では、三角に盛られたイエローライスを中心にして、右側にチキンカリー、左側にキーマカリーが満たされていて、奥に豆モヤシのナムルとハーフのパパドが添えられています。
 チキンカリーはサラサラ系で、ほんのり酸味のあるスパイシーな風合いです。強烈なスパイスの香味がありながらも辛さはマイルド。キーマは肉の甘みを感じさせる仕上りです。ほんのり山椒が痺れるほっこり優しい味です。

ノムソン カリー

 スパイスによる効果か、じんわり汗がにじんできます。
 生憎、あまりの人気のあまり、お昼時にはかなりの行列を覚悟しなければなりません。

英登

英登

 地下鉄・恵美須町から堺筋を北方向に3分ほど、日本橋4丁目の交差点を西に入ってすぐのところにあるカレーショップです。
 店内はL型カウンターがあるだけの10席足らず。前のお店から通算するとかなりの年数になるはずだが、そこそこ綺麗なのは改装したのかもしれません。

安心感のある日本のカレー

英登

 ほうれん草カレー(700円)は、楕円形のお皿にライスが平たく盛られ、ほうれん草とともにカレールウが天掛けされています。ライスはターメリックイスのようです。
 カレーはほんの少し辛めにチューニングされていて、適度なとろみと肉の旨みを感じます。辛さの中にほんのり甘みがあるのは玉ねぎによるものでしょう。欧風カレーから深化した日本のカレーの典型です。

 全体にしっかりとしたコクを持ちながらも脂っこさを感じない上品な仕上がり。堅めに炊かれたサフランライスや福神漬けとの相性もまずまずです。際立ったところはないが安心感のあるカレーといえるでしょう。

カレー食堂 マッハ

カレー食堂 マッハ

各線・難波駅から南東方向、地下鉄・恵美須町駅から北方向。メイド喫茶やアニメ系のお店が数多く集まる、いわゆるオタロード近くにあるカレー専門店です。

懐の深い店内は、左側がテーブル席、奥にカウンターもるようで、右側は厨房とともに一直線のサービスカウンターとなっていて、セルフサービスのカフェテリア方式をとられています。

よく考えられたオペレーションのセルフカレー

カレー食堂 マッハ

 オペレーションがユニークで、まずライスのサイズ小(150g・400円)中(300g・600円)大(500g・900円)を選択し、次に好みのトッピングをお皿に取ります。最後に湯煎ポットに満たされてる2種のカレー(マッハオリジナル・今週のカレー)を掛け、福神漬を添えてから精算です。
 テーブルにはハラペーニョの瓶とフライドオニオンの瓶が置いてあり、マッハオリジナルにはハラペーニョを付けて完成形とのこと。マッハオリジナルを口に運ぶと、スパイスの香味とハラペーニョの辛さ、酸味が混然一体となって実に重層的な味わいです。

カレー食堂 マッハ

 今週のカレーは「ハッシュチキンカレー」とのこと。こちらはマイルドな仕上がりで、鶏肉の旨みが満ち溢れています。鶏肉がたっぷりなのもいいですね。
 ライスは硬めの炊きあがりで、このカレーにマッチしています。また、フライドオニオンを乗せると玉ねぎの甘みがアクセントとなって、カレーの風味を高めてくれます。

ニューダルニー

ニューダルニー

 近鉄と地下鉄の日本橋駅の南東方向に広がっている大阪の台所・黒門市場。この商店街の南の縁のところにあるカレー専門店です。
 昭和の香りが漂う店内は、カウンターのみの10席程度の大変狭いお店。キッチンの真ん中に黒電話が鎮座していて、歴史の重みを感じさせるレトロ感が溢れています。

正統派の欧風ビーフカレー

ニューダルニー

 ビーフカレー(600円)は、ドロっとしたところのないサラサラ系。ポタージュスープのような質感は実に上品です。一匙口に運ぶと実にマイルド!ややパンチに欠けるものの、辛さ・甘さ・酸っぱさのバランスがいいですね。
 野菜や果物がすべて溶け込んで形を失っているが、唯一形を残しているのがビーフです。このビーフがよく煮込まれて柔らかくなっているのに、肉の味を失っていないのがさすが。

ニューダルニー

 後から後から旨さが襲ってきて、皿まで舐める勢いで一気に食べてしまいました。激辛に走りがちな現在の流れに反して、あくまでも昔ながらのスタイルを守っているところがいいな。
 ここではソースのテイクアウトも人気です。

シンズキッチン

シンズキッチン

 地下鉄・日本橋駅、および近鉄日本橋駅の10号出口を出て堺筋を南方向に少し進んだところ、大きな雑居ビルの1階にあるインド料理のお店です。
 店内はテーブル席のみの約30席。雑然とした装飾と薄暗い照明により妖しさが高まるが、マサラムービーの映像が健康的な方向に引き戻しています。

変幻自在なスパイス感の南インドのカレー

シンズキッチン

 「南インドのミルス」(1,200円)は、野菜カレー4種、肉カレー4種にバスマティライス、ナンorチャパティorプーリの豪華な定食です。
 ターリ―皿の周囲に8種の小皿のカレー、真ん中に黄色いバスマティーライス、その上にパパドが乗っています。そしてさらにナンも付いてきます。
 ジャガイモとカリフラワーのカレーや豆のカレー、ゴーヤとジャガイモのフライをカレーソースで和えたもの、青菜のカレー炒めといった具合で、日本人のイメージするカレーらしくないものもあります。「おばんざい」みたいな感覚かな?
 チキンと梅干のカレーとか魚のカレー、鶏皮を揚げたものとか…特にチキンと梅干しのカレーは新しい発見です。意外な美味さに衝撃です。

シンズキッチン

 バスマティライスはターメリックで黄色く染められ、クミンシードが混ぜ込まれていて香り豊かです。パラパラの風合いはスパイシーなカレーとよく合います。
 いろいろなカレーをランダムに混ぜ合わせて食すと、何とも複雑怪奇な味になって、これがまた旨い。

Sri Lanka Restaurant Mr.Thuna Paha

Sri Lanka Restaurant Mr.Thuna Paha

 地下鉄・恵美須町駅から堺筋を北方向に3分ほどのところ民家を改装したようなのお店です。
 店内は少しエスニック風に飾り付けられてはいるものの、ベースは民家のダイニングキッチンそのままで、4人がけテーブルと2人がけテーブル、カウンターからなる全10数席です。

スパイシーなポークとまろやかなダール

Sri Lanka Restaurant Mr.Thuna Paha

 「3種類カレー(スペシャル)」(1,430円)は、大きめの平皿の中央にバスマティーライスが盛られ、その周囲にポークカレー、ダール、インゲンの炒め物、カツレツ、オムレツが並べられています。
 ポークはやや厚切りのお肉がたっぷりで、直線的な辛さの中にスパイスの香味が立っています。そしてお肉の旨味が際立っています。

Sri Lanka Restaurant Mr.Thuna Paha

 ダールは反対に優しい味わい。豆の甘みを感じるとともにココナッツの風味が味を深めているようです。
 カツレツは、これはスリランカではポピュラーな食べ物のようで、魚のほぐし身とマッシュポテトを丸めて揚げていて、カツレツというよりコロッケみたいなものです。
 3種のカレーをそれぞれ味わった後、オムレツとともにバスマティーライスに混ぜていただきます。各カレーの味が混然と混じり合って重層的な味となります。

Third Eye

Third Eye

 大阪メトロ堺筋線・恵美須町駅の3号出入口から国道25号線を東に1分ほど歩いたところ。いわゆる「新世界」の北玄関というところの角にあるお店です。
 ネパール風の装飾がなされた店内は、6人掛け、4人掛けのテーブル席からなり、さらに地下にも席があるという全50席。ここでも壁掛けのTVから例のダンス映像が流されています。

ちょっと豪華なダルバート

Third Eye

 「ダルバト」(1,200円)は、ステンレスのターリ皿の中心にパパドを乗せたライスが盛られ、その周囲にダル、カレー、サグ、タルカリ、アチャール、ヨーグルト等が並んでいます。
 ダルはサラッとした仕上がりで、砕いた豆の形を残す甘みのある優しい味わいです。スパイシーな香味はあるが、辛さはあまり感じません。
 カレーもサラッとしており、骨付きのマトンが沈んでいます。羊肉独特の風味をスパイスが効果的に引き締めていて、マトンの旨みが引き出されています。

Third Eye

 タルカリはジャガイモやインゲン、カリフラワーなどをしっかり炒めたもので、ほんのりスパイシー。サグは小松菜を炒めています。
 アチャールは干した大根かな?粒マスタードで和えていて、酸味がなくて食べやすい。ライスは短粒種と長粒種のブレンドで、適度にパラパラしています。

※本記事は、2024/11/02に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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