十津川村に行こうⅡ・日本一の路線バスを途中下車して十津川グルメを堪能!

出典: kurodaさん

十津川村に行こうⅡ・日本一の路線バスを途中下車して十津川グルメを堪能!

紀伊半島の秘境・奈良県十津川村は、こんこんと湧きだす極上温泉と、清流に育まれたアマゴや鮎、森の精気に培われた雉や猪など、美味しいものに溢れています。 日本一の走行距離を誇る路線バスに乗って、豊かな自然のなかで極上のお湯と料理を味ってみませんか。

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ランチ
テラス

記事作成日:2018/07/13

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自然と温泉、そして食材の宝庫

 奈良県吉野郡十津川村。ここは全国で最も広い面積を持つ村としても知られています。紀伊半島の最深部にあり、国道が開通するまでは周囲とは隔絶した地域だったため、独特の文化・気風を持っています。
 壬申の乱の頃から幕末までは免租の特権を得ており、南北朝時代や幕末の争乱期に狂言廻しのように現れる十津川郷士を輩出するなど、日本の歴史形成にも大きく関わっている村です。
 この村を語る上で避けて通られないのが1889年(明治22年)の「十津川大水害」です。同年8月に紀伊半島を襲った台風により、十津川村を縦断して流れる熊野川(十津川)流域で大規模な山腹崩壊が1080か所で発生。十津川を土砂がせき止めた後に決壊し、それにともなう洪水により、この村に壊滅的な被害をもたらしました。
 地形が大きく変わるほどの災害により、生活の基盤である耕地や山林を損失した被災者2691人が北海道に移住。新十津川村がつくられることになりました。北海道の新十津川町では現在、十津川村を「母村」と呼んで同じ町(村)章を用いるなど、多くの交流があります。
 記憶に新しい2011年(平成23年)の台風12号による「紀伊半島豪雨」。この時も「十津川大水害」と同様の土砂災害や氾濫が発生し、十津川村だけでも死者・行方不明者12名という犠牲に加え、折立大橋の落橋、長殿発電所の流出など、大きな被害がありました。
 今もなおその爪痕が残る十津川村では、基幹となる国道168号線の改良工事を行うほか、観光振興に力を入れるなど、復旧・復興に努めています。

[十津川温泉郷]
 十津川村には十津川温泉、湯泉地温泉、上湯温泉からなる温泉があり、それらをまとめて十津川温泉郷と呼ばれており、これらが日本百名湯にも選ばれています。
 十津川温泉郷が広く知られるようになったのが2004年、全国に先駆けて「100%源泉掛け流し宣言」を発表したこと。折も折、温泉偽装が世間を賑わせていたときに「掛け流し」の価値を高めたことが全国に波紋を広げました。

[八木新宮特急バス]
 全長166.9㎞、停留所の数は167、高速道路を使わない路線では、日本一の走行距離を誇る路線バスの八木新宮特急バス。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を駆け抜けることもあり、最近ではマスメディアにも取り上げられ、かなり有名になってきました。
 この路線の多くは山岳地域で、その中核こそ全国で最も広い面積を持つ村としても知られている十津川村の村域です。この路線は十津川村の欠くことのできない重要な生活の足でもあるのです。

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スプルース

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 奈良交通・十津川新宮特急バスで始発の大和八木駅から89か所目の停留所・上野地BSを降りて少し戻ったところ。谷瀬のつり橋の袂にあるカフェです。
 店内はウッディーなインテリアで、暖炉もあっていい雰囲気。テーブル席とカウンター席からなる20席程度。さらに吊り橋が一望のオープンテラスもあります。

谷瀬の吊橋を眺めながらいただくオムライス

 オムライス(900円)は、ケチャップライスではなくバターライスを薄焼きの玉子でくるんと包み、お皿にトマトソースを流し入れるスタイルです。
 バターライスにはプリプリの小エビやハム、ベーコンも混ぜ込まれ、淡白ながらも風味豊かな仕上がり。少し甘めのトマトソースとの相性もいいですね。トマトソースではなく、カレーソース・クリームソースを選ぶことができます。

 「イギリスパンのオーブンサンドウィッチ」(600円)は、格子状に切り込みの入り、マーガリンの塗られた厚切りイギリスパンに、ハム、ポテトサラダ、玉子サラダ、生野菜が添えられています。
 オープンサンドなので、パンの上にサラダやハムを載せていただきます。パンが分厚くふっくらしていて予想以上に美味い。
 生野菜はレタスやトマト、そしてボイルされたキャベツです。パンに乗せるのをあきらめてサラダとして食べたが、このキャベツ、なんとなく美味しいですね。

そば処 風庵

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 奈良交通・十津川新宮特急バスで始発の大和八木駅から91か所目の停留所・月谷口BSを降りてすぐ。谷瀬のつり橋がある上野地地区の南側にある蕎麦店です。
 お店は大屋根まで吹き抜けた小屋組みで、解放感のある和風モダンといった感じ。屋内はテーブル席が20席ほどと8名までのお座敷があり、さらに屋外テラスに20席のテラス席があります。

深山の清澄な湧水で締まった艶やかな蕎麦

 「風庵定食」(1,100円)は大盛りのざる蕎麦とともに茶碗に入ったしめじご飯、揚げたお餅と小松菜のお浸し、香の物が並んでいます。
 先ずは蕎麦をそのままで。十津川の清澄な湧き水で締められた蕎麦は、おそらく二八かな?適度なコシをもつツルツルとした艶やかな風合いで、蕎麦の香りもいいですね。
 次につゆとともに。やや濃いめのつゆは節の風味が強く、蕎麦の 風味と合わさって芳醇な味わいとなります。山葵と一緒だと爽やかかが加わります。

 しめじご飯は、十津川名産のブナシメジがたっぷり…とは言えないものの、細かく刻まれた揚げ、ニンジンが混ぜ込まれ、堅すぎず柔らかすぎずの絶妙の炊き上がりで、上品な風味となっています。小鉢2品もあっさりとした味付けです。

デコイ

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 奈良交通・十津川新宮特急バスで始発の大和八木駅から105か所目の停留所・小井BS近く、小井橋の袂のところにあるログハウス風のカフェです。
 店内も外見と同様、ウッディーなインテリアで、渓流や村の祭りなどの写真が飾られています。テーブル席12席、カウンター席5席の全17席。

日本一大きな村・十津川に存在する本格インドカレー

 「エビインドカレー」(800円)は丸いお皿にジャポニカのライスが盛られ、かなりシャバいカレーソースが横掛けされて、福神漬が添えられています。
 エビインドカレーはレギュラーのインドカレーに海老フライ2尾が乗っているだけの違いで、ソースに違いはありません。インドというだけあってスパイ スの香りはひときわ立ってきます。
ひと匙すくって口に運ぶと、想像通りスパイシーな香味がブワッと広がります。トマトの酸味と野菜の甘みがその後で押し寄せる。しかし辛さはかなり限定的で、やや物足りないぐらい。

 インドカレーと称しているが、このシャバい風体や玉ねぎが形を残していることから、カレーというよりラッサムに近いような気がします。いずれにせよ、美味しいお料理なのには違いない。
 ともあれ、秘境・十津川でこんなカレーをいただけるとは思いませんでした。観光客だけでなく、地元の方たちにも愛されてる様子なのもいいですね。

尾張屋

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 奈良交通・十津川新宮特急バスで始発の大和八木駅から108か所目の停留所・十津川村役場BS近くにある蕎麦屋さんです。
 蕎麦屋とはいうものの、どう見ても普通の民家。庭に立つ幟がなければ絶対通り過ぎてしまいます。
 この家のオバチャン独り、自宅を開放しての営業です。

民家でいただくほっこりお蕎麦

 メニューは冷・温の蕎麦に、チラシ寿司とアマゴの飴煮、山菜の小鉢がついたセット(1,300円)のみ。冷たいほうも温かい方も、蕎麦自体はもっちゃりした田舎風で決して洗練されたものではないが、お屋敷の縁側で散らし寿司と一緒にいただくと、なんだか田舎のおばあちゃんの暖かみが感じられて心温まる。

 問題は蕎麦屋なのに酒を置いていないことです。確かにこんな場所、車でしか来る人はいないので、酒は出せないのでしょう。

レストラン石楠花

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 奈良交通・十津川新宮特急バスで始発の大和八木駅から123か所目の停留所・ホテル昴BSの目の前にあるホテル併設のレストランです。
 ここは、平成元年に十津川村、奈良交通、十津川村観光協会の出資による第三セクターのホテルで、山間の僻地、十津川村には珍しく広大な敷地を持っています。

ホテルで味わえる素朴な郷土料理

 このホテルでの食を担ってるのが「レストラン石楠花」です。ここでは宿泊者のみならず、外来のお客さんが多く見受けられるのは、十津川村にはここぐらいしかレストランらしいレストランがないからですね。

 ランチの定食は前菜7品に、そうめん、鮎の塩焼き、天ぷら、吸い物、ご飯からなります。前菜には柚餅子や蒟蒻など、十 津川村の特産品物が散りばめられています。
 山の幸、川の幸 がメインの料理の数々、それほど手が込んでる訳ではないが、素材の良さを十二分に引き出しています。

 このレストランではラーメンやカレーなど、地元の方が日常的に利用できるメニューも用意されています。良質の温泉と良質の料理…やっぱり十津川はいいなぁ…

紀伊半島の最深部

深山に囲まれた厳しい環境ながら、温かい温泉と純朴な人たちのいる十津川…本当にいいところです。

※本記事は、2018/07/13に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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