【北アルプス 大天井岳】 山頂まで10分の山小屋です。 : Daitensou

初めての北アルプスの夜を燕岳の燕山荘で過ごした翌日は、そのまま北アルプスの表銀座ルートと言われる雲上の稜線を縦走、大天井岳を経て常念岳を目指す計画です。
昨日の合戦尾根の地獄のような登りで些か筋肉痛ですが、今日のルートはそれほどアップダウンがなく、槍ヶ岳や穂高岳といった北アルプスの主役達の姿を堪能出来るルートだと聞いて、相方とウキウキしながら燕山荘を後にしました。

燕岳から延びる稜線、綺麗ですね～。
まさに空中のハイウェイってカンジです。
右手には槍ヶ岳や穂高岳がず～っと見えてます。足元を見るとコマクサが可愛い花を咲かせてますね。
「イヤ～、コレは快適快適、こんな素晴らしい散歩道は他には無いよ」なんて相方と話してましたが、そこはやっぱし北アルプス、甘くは無かった。
快適に歩けたのは最初の1時間だけで、大下りという落差の大きい下りからは下って登り返しての険しい道になります。
そして極めつけが大天荘への急登です。
大天荘は大天井岳の山頂の直ぐ近くにあるので、その手前からガレガレの道をおもいっきり登る事になるんですね。
コレがキツかった～。
燕岳から大天井岳のコースタイムは3時間ですが、ワタシ達はしっかり5時間はかかりました。
それでもなんとか到着、ここでお昼ご飯です。
この山小屋、以前は町営との事ですが現在の運営は燕山荘グループ、なので食事も少し凝ってますね。
注文したのは『インディアンカレー』のキーマとチキン、サフランライスとナンが付いていました。
で、コレがなかなか旨かった～。かなり本格的な味ですね～。
お腹がいっぱいになって時計を見るとお昼の1時ちょっと前。
「次の常念岳までのコースタイムも3時間だけど、俺達の事だからどうせまた5時間以上は軽くかかるよね。なら今日はこの山小屋に泊まって明日常念岳に行こうよ」とワタシ、相方も素直にアグリーです。
ワタシ達の隣でカレーライスを食べてた単独行のおじさん、聞けばこの日の早朝に有房温泉から燕岳を経てここまで来たんだそうです。歳は65歳、何という健脚、こーゆー達人っているんですね〜。「昔はもっと軽快に来れたんだけど結構疲れた〜。歳取ると山がどんどん遠くなるよ」なんて仰ってましたが、ワタシ達から見れば神に等しいもの凄いスピードです。
燕岳の燕山荘はハイキング的なカンジのグループも多いのですが、ここ大天井岳は表銀座ルートの分岐点、ワタシ達のように常念岳方面に行くルートと槍ヶ岳方面に行くルートの別れ道になっているので、結構本格的な登山客が多く、テン場には沢山のテントも張られています。ワタシ達はここまででかなりやり遂げた感があるのですが、そーゆー人達にとってはまだまだ序ノ口、これから本格的に槍や穂高を攻めるんですね。ホント凄いです。
ナンカレーで一息ついたワタシ達、バッグをデポして大天井岳の山頂を目指します。と言ってもこの小屋から山頂までは10分の距離なので楽チンです。とても景色の良い山頂で、1度山頂に登った人が「ちょっとビール買って来る」と言って山小屋に戻るなんて事もよくあるのだそうです。でもこの日の山頂付近はず〜っとガスっていました。なのでな〜んにも見えません。残念ですが、でもコレが普通で、だから何度も登るんだそうですね。
山小屋に戻って夕食までちょっとお昼寝しました。
この山小屋の夕食はメインを肉料理か魚料理を選べるシステム、肉だったらハンバーグ、魚だったらサバの味噌煮との事でした。ワタシ達はハンバーグをチョイス、和風ハンバーグってカンジの味でした。
この日の夜は食事を食べ終わって寝床につくと直ぐにグッスリでした。疲れてたんでしょうね〜。
翌日の朝食は4時からです。この日の日の出時刻が4:50なので朝食を食べて山頂に登ると丁度ご来光を見れるって具合ですね。
しかしワタシ達は朝食と登頂はパス。なんてったって今日は常念岳まで行ってそこから一の沢に下山する長丁場、なので夜明け前の少し明るくなってきたと同時に山小屋を出発しました。
山小屋を出て30分、日の出です。
稜線から穂高の街が見えます。その向こうから朝日が登りました。心の底から清々しい気持ちになりますね〜。
右手に槍ヶ岳と穂高岳、左手に朝日、そして正面には富士山も見えます。気分は最高、元気も出てきました。
サア、頑張って常念岳を目指しましょう〜。