女性店主が作る今時には硬派な一杯 : shirakawa ramen michi no ku

当県に於いて福島の三大ラーメン(他は喜多方、会津)である白河ラーメンの先駆者たる此方が
今月をもって閉店とのこと。白河ラーメンの源流たる『とら食堂』をルーツに持つ此方、
是非実食せねばと思い、愛車を走らせた。

【注　文】特製ラーメン1300円也。

【　麺　】加水率高めの平打ち縮れの中太麺。
　　　　　プリプリとした食感で茹で加減は固め。

【スープ】かなりカエシが効いたスープで醤油の香り、味わいが先行
　　　　　出汁は動物系一本だが揚げ葱が入っているのでその風味で
　　　　　ぼやけてしまっているが豚骨、鶏ガラ、野菜類と思われる。
　　　　　塩分濃度も高め。

【　具　】チャーシュー、メンマ、青菜、なると、揚げ葱、雲吞。
　　　　　チャーシューは赤身中心のもので噛み応えあるドライなもの。
　　　　　スープ同様味付けが濃く、ビールなど酒類のアテに良さそうな感じ。
　　　　　雲吞はオーソドックスなもので餡が少なく、ひゅるっとした食感の皮を楽しむタイプ。
　　　　　スープを楽しむならばクセのある揚げ葱は余計だったので特製を回避して雲吞麺に叉焼を
　　　　　トッピングすればよかったかもと後悔した。

【総　評】今時の出汁や背脂などで食べさせるラーメンではなく、
　　　　　醤油ダレで食べさせる一杯でこれぞ“醤油”といった一杯。
　　　　　表現するなら攻撃的なラーメンといえるのではなかろうか。
　　　　　本家のとら食堂は未訪だが(以前臨休を食らって今だ未食)
　　　　　同じ暖簾分けの松戸分店と比較すると
　　　　　全くベクトルの異なった一杯であり、白河というより竹岡系に近い感じだ。
　　　　　ところで店内には今月いっぱいで閉店の貼り紙があり、
　　　　　この日来ていた常連さんと話す機会があり、聞いたところでは
　　　　　なんでも女将が残された人生を好きな事をして楽しむ為の引退だとか
　　　　　是非ともセカンドライフが素晴らしいものなるようにと祈り店を後にした。