Restaurant name |
Marutaya
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Categories | Crab、Seafood、Inns,Guesthouses |
Phone number (for reservation and inquiry)・Inquiry |
0778-37-0731 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
福井県丹生郡越前町梅浦114-92 ダイビングセンター |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (JCB、AMEX、Diners) Electronic money Accepted |
Private dining rooms |
not allowed |
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Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK |
Food |
Particular about fish |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Location |
Beautiful scenery,Ocean view,Secluded restaurant |
Website | |
The opening day |
.. |
丸太屋さん
蟹で有名な北陸三県でも随一の蟹大国福井
その至宝、越前蟹を食べに行こう!
と丸太屋さんへお伺いしました。
石川県にも加能蟹というブランド蟹がありますが、やはり日本一有名なブランド蟹といえば越前蟹。日本で一番最初に蟹にタグをつけたことでも有名です。
越前蟹は福井県下で採れるズワイガニですが、原則漁からセリまで活蟹で取り扱われますので小さな蟹でも高値になります!その点はお亡くなりになった状態で安く売られることもある加能蟹とは違います。富山県も蟹は採れますがズワイガニよりもお安い紅ズワイガニが主体なのでやはり北陸を代表する蟹といえば越前蟹なのです。
しかし素直に越前蟹を食べるだけでは面白くありません。というわけで福井県民の庶民の味、ズボガニもいただくことにしました。
ズボガニとは脱皮したばかりの雄のズワイガニです。ズワイガニより味が劣ると言われているのと資源保護の観点から福井以外ではあまり食べない蟹です。しかしズワイガニよりも格安で食べられるということで福井県民垂涎の蟹なのです。ちなみにスボガニには越前蟹のタグは付けられません。
このスボガニ、年々蟹の漁獲量が減っていることもあり漁期がどんどん短くなり、今は2月20頃から3月末までとわずかな期間しか採ることができない幻の蟹となりつつあります。
丸太屋さんはこのスボガニを刺身、焼き蟹、茹で蟹、蟹鍋とフルコースで食べさせてくれる宿でしたのでお伺いすることにした次第です。
ちなみにズボガニコースは一人当たり三杯も蟹を使って一人約15000円!越前蟹だと約2倍かそれ以上の値段となります。やっぱりスボガニはお得ですね。これに越前蟹の茹で蟹を追加しました。
まずは丸岡城に寄り、福井市で越前蕎麦を賞味してから向いました。
丸太屋さんの目の前は日本海!
お部屋は少し狭いですがロフトに寛げるソファなどあって秘密基地見たいな楽しいお部屋でした。そして何よりお部屋から見える海が間近で大迫力。お部屋に冷蔵庫はありませんがホール的なところに大きな共用の冷蔵庫があります。
お風呂もオーシャンビュー!普段は男湯女湯と分かれますがこの日は宿泊は我々だけで貸切となりました。小さいながらも露天風呂があり目隠しのゴザを上げると目の前には日本海!
お風呂の後は食堂へ移動して蟹タイムです!
このお店は宿泊なしのレストランとしても営業しておられますので食べる場所はまさにそのレストラン部分となります。
とりあえず瓶ビール(一番搾り中瓶650円)で乾杯!
夕食のメニューは以下の通り
・前菜(ナマコ酢、焼きガス海老、蟹味噌豆腐)と若芽と烏賊の酢の物
まずは前菜です。蟹味噌豆腐は既製品だと思うのですが濃厚な蟹味噌の風味で酒が進みます。普段は生で食べるガス海老も焼くとまた香ばしい乙な味です。ナマコ酢は愛知の篠島以来ですがこちらの方が柔らかく美味。若芽と烏賊の酢の物は普通に美味しい酢の物でした。
・お造り(カンパチ、鯛、烏賊、甘海老、ガス海老)
お造りは福井も日本海沿いだけあって本当に美味しいですね。臭みもなくかんぱちはサクサクの歯応えでした。甘エビとガス海老が両方食べられるのも遠方のお客さんには良いのではないでしょうか。
・ズボガニの蟹刺し
一人一杯分とかなりの量。肝心の味は多少の水っぽさはあるものの甘みがありながら蟹の風味も感じることができる中々のお味。紅ズワイガニとズワイガニの間でずっとズワイガニよりという黄金蟹に近い感じでしょうか。美味です。これでいて値段はスボガニの方が黄金蟹よりずっと安いでしょうからお得です。ちなみに蟹刺しは量もかなり多いのです残しておくと後の蟹鍋で蟹しゃぶができます。出汁を通すとふわふわで甘みも強くなって更に美味です。
・スボガニの甲羅味噌とハサミと胴の身の登板焼き
蟹刺しをひとしきり楽しむと登板焼きです。こちらは蟹刺しに使った残りの甲羅味噌とハサミ、胴の身を固形燃料で目の前で焼き上げます。スボガニの焼き蟹は香ばしさが加わりより蟹の風味も強くなって美味いです。焼くと香ばしさが勝ってスボガニもズワイガニもほとんど違いなく同じ味に感じます。蟹味噌については最もズワイガニとの違いがあると感じましたね。蟹味噌の旨味、濃厚さはもちろんあるんですが見た目も黒っぽくエグミがズワイガニより強いです。蟹味噌好きになるとこのエグミが良いアクセントになるのですがダメな人はダメかも。私は好きです。このエグミの中の旨味が酒を進めます。ここに熱燗を注いで聖水として最後まで楽しみました。
ちなみにここのお店、関西という地酒が一合400円、二合で700円と普通の居酒屋と比べても激安!結局二合徳利を三本も飲んでしまいました。
・茹でズボガニ
頃合いを見計らって茹でたてを出してくれます。一人一杯ずつ。福井では蟹を出すある程度のお店なら茹で蟹は活蟹かつ茹でたてが基本のようです。素晴らしい。スボガニの茹で蟹は味噌はエグいということで基本甲羅を外して味噌を捨てた状態で茹でられます。誠に勿体ない。これはこの後スーパーや道の駅など色んなところでスボガニを売っているところを見ましたが一貫してこのスタンスでした。甲羅はやはり脱皮仕立てなのかズワイガニより柔らかく手でバリバリ捌けます。肝心の身はややしっとりしていますが甘み蟹の風味とも良好です。ほんの少し紅ズワイガニ寄りかな。でもよほどの蟹通でもないと身だけ食べたらズワイガニとの違いに気づかないと思います。脱皮仕立ての蟹は実入りも悪いと聞きますがこのスボガニは身入りもよかったです。二人で一杯ずつは食べきれず残りはお土産になりました。
・茹で越前蟹(追加)
続いて本命の登場!越前蟹の茹で蟹です。もちろん茹でたて熱々の黄色いタグ付き!中くらいの大きさで一杯15000円を二人でシェア。これ一杯でスボガニコース一泊の一人分です。身はパンパンに詰まってスボガニよりも蟹の旨味風味も良いですね。流石にスボガニと同時に食べ比べると分かります。大枚はたいた身としては値段的にも勝ってくれないと困ります。そしてこちらは甲羅ごと丸一杯茹でてますので蟹味噌があります。少し緑がかった蟹味噌は絶品の印。濃厚でこってりした旨味の塊でありながらエグミなしです。文句なしに美味。今日一の味です。こちらも残りは甲羅に熱燗を注いで聖水に。幸せ。ちなみにこちらも半杯分くらい食べきれずにお土産になりました。ゴツい越前蟹のタグもゲットです。
・蟹鍋
蟹ばかりかなり満足している中で蟹鍋が運ばれてきて火をかけられます。こちらも蟹たっぷり。蟹の旨味と出汁の染みた野菜がまたなんとも言えません。そしてここで残しておいた蟹刺しを投入して蟹しゃぶに。ふわふわになった蟹の身はお出汁を吸って甘い!お腹はいっぱいですが雑炊食べたさに気合で食べます。
・蟹雑炊
いよいよ蟹の宴も最後となりました。フィナーレの蟹雑炊です。鍋の蟹の身をふんだんに使い旨味の凝縮した雑炊です。間違いなく美味いのですがお腹は一杯。お腹が空く頃の深夜に食べたら神の味になると思います。
・小豆のタルト
デザートです。宿の方の許しをもらいお部屋に持ち帰って食べました。ちなみにこの宿には談話室みたいなところがありそこにインスタントですがコーヒーや紅茶が置いてあって自由に飲めます。なのでコーヒーと一緒に。宿に来る途中で買った福井の冬の風物詩である水羊羹と共に美味しく相方が食べました。
お部屋で寛いで今日は就寝。
寝てる時にも海のさざ波が聴こえて癒されます。
朝も貸切のお風呂でひとっ風呂浴びてから朝食です。朝食も夕食と同じ食堂でいただきます。
朝食のメニューは以下の通り
・サラダ
・蓮根きんぴら
・刺身(烏賊、ガス海老)
・干物(カレイ、ゲンゲ)
・特大焼き鯖
・湯豆腐
・味付け海苔
・味噌汁
・ご飯
・香の物
朝からお刺身もあり、干物も二種類あって北陸名物のゲンゲもあると豪華かつ抑えるところは抑えた朝食です。さあ食べようとすると突然特大の焼き鯖が登場しました。福井は焼き鯖が名物でこの宿の名物でもあるらしいのですが見てびっくり!すごくボリューミーな朝食です。いつもはご飯をおかわりするのですが今回はこの鯖をやっつけるのに必死です。鯖は脂も乗って柔らかくて美味しかったですが食べても食べても減らないので最後は必殺のお茶漬けで仕留めました!良い意味でサプライズな朝食でした。満足!
さてお会計はズボガニコース二人と越前蟹を一杯追加して約45000円。スボガニコースだけ見ると一人15000円ですのでこの内容なら破格です。やはりスボガニはお得でした。味もズワイガニに大きく劣ることはないことも分かったので個人的に超オススメします。
スボガニは季節なら福井のどこでも食べられるのですが殆どが茹で蟹ばかり。蟹刺し、焼き、茹でとフルコースで食べられて泊まれるところは丸太屋さんくらいだと思います。ここで福井オンリーのスボガニを色んな食べ方で食べてかつ越前蟹を追加する!蟹好きならやっぱりこれですね。
金沢への帰りには道の駅やらお土産やさんやらスーパーやら寄り道しましたがどこでも蟹を売っておりました。もちろんスボガニも。そしてスボガニはお値段もズワイガニよりかなりお安く地元に愛されている蟹だなと感じました。
蟹の漁獲量など難しい問題もあるかと思いますが福井の食文化として越前蟹と共にスボガニもずっと食べられるといいなと願っています。
スボガニ美味しかったです!
ごちそうさまでした