知らなかった蕎麦の一面を垣間見た : Sobaisubaisato

最近、食べログに開眼した友達が「行ってみたい、予約してみる？」ということで初訪問しました。JR市川駅北口から国分操車場行きのバスでじゅん菜池で降りて、徒歩２分。閑静な住宅街の一角。老夫婦が営む超アットホームな蕎麦屋さん。どうも、ご主人は蕎麦打ちの先生をしていたそうです

お店の中は応接間を客室に変えた、という雰囲気。席数が少ないですし、打つ蕎麦の量も決まっているようなので予約推奨です

今回は、参ざる3700円のコースで予約です。コースの内容は以下のとおり

薹菜(とうな) - 菜の花かな？と思ったら、とう菜という野菜。市川市もJR沿線から離れたところでは、まだまだ田畑があり、秋は梨が有名で直売所があったりします。とう菜は近所の農家から直接買い付けたそうです。みずみずしさと爽やかな青味に驚きます

焼き味噌 - 生姜、白味噌、ネギを焼いた一品。純朴な生姜の辛みと上品な白味噌、爽やかな辛味のねぎ。いやぁ、これには唸りますね

鴨肉玉子焼き - 鴨のコクがあってほんのり甘い味付け。程よい半熟感を残した食感と上に乗せた野菜(聞くの忘れた)のほの緑なアクセントで美味しい

蕎麦 - このコースでは３枚の蕎麦が出てきます。この日のそば粉は北海道摩周産、思わず去年走った摩周の広大な畑が頭に浮かんできます。一枚目はスタンダードに蕎麦つゆ、ワサビ、ネギ。身の中だけを使った白くて透明感のある蕎麦は、少し柔らかめで上品な味わい。つゆは柔らかい鰹節の香りでまろやかな醤油で甘み控え目のキリッとした味わい。う～ん、これは唸る

二枚目はゴマ、橙、生山椒。ゴマの食感がアクセントで、だいだいの上品な酸味がすばらしい香り。スダチを使わずだいだいにして、柔らかい味わいなのが新鮮な驚き、すごく美味い

三枚目は鴨汁に山椒が味変。山椒は庭で育てたそうで、これが想像を超えて山椒の辛みがあります。ネギの旨みと甘みが素晴らしい。鴨肉も柔らかくてジューシー。凄いなぁ～、の一言

蕎麦がき - デザートは蕎麦がき。食感はお湯にくぐらせた餅に近く、きなこに見えるのはそら豆粉です。そら豆粉は大豆と違って癖がなく、黒蜜も上品、そして蕎麦の香り。知らなかった美味しさを知りました

食材のクオリティとセレクトのセンスに感嘆しました。ぜひとも再訪したいですね、ごちそうさまでした