B級グルメブームにもぶれない姿勢。良くも悪くも。 : Namiemebutsugansoyakisoba nanaworen

1月の3連休、仙台以北の観光旅行に行った際、1日目の昼食に選んだのがこのお店でした。
以前から「浪江やきそば」は気にはなっていたものの、わざわざ行くには遠い上に、動機としてはちょっと薄い。
と言うわけで、厳密に目的地を定めない旅の途中、寄ってみることにしたのです。
高速道路のSAで、スマートフォンを使って食べログを閲覧の結果、元祖であるらしいこちらの店を選択。

食べログの口コミで小一時間待たされた例があることを知り、11時40分ごろに来店。
今日の客は当方が初めてだったらしく、店の主人は客席小上がり奥でノートパソコンを使って作業中。
当方を見て怪訝そうな顔。客とわかったらしく、愛想ゼロの無表情で「いらっしゃいませ」。
典型的な地方の個人店の風情です。遠方から多数の来客がある人気店に来たとは思えない雰囲気です。

店内は、大昔からやっている大衆居酒屋っぽい。内装に年季が入っていて、ドラマのセットに使ったらちょうどいい感じです。
厨房入口には、店主が書いたと思われる焼きそばの説明書き。要約すると、

「がんばって作ってるんだから40分くらい待て。味が気に食わなかったらどうぞご自由に卓上の調味料で微調整しろ」

とのこと。

大昔の大衆居酒屋の内装に、看板メニューに自信があるんだかないんだかわからない能書き…長野県伊那市のB級グルメ「ローメン」の元祖である「萬里 本店」そっくりの雰囲気です。
当方が注文した後、出張中のビジネスマンや家族連れ等で、10分もせずに席の半分以上が埋まりました。

注文から20分弱、注文の焼きそばが到着。
能書きに書いてある40分の半分。公称よりは短いですが、ソース焼きそばの調理時間にしては長すぎです。

麺は、確かに太いです。スーパーで売っている茹でうどんほどではありませんが、普通の焼きそばの3倍くらいでは。
食感は、かなり柔らかめ。よく蒸してある感じです。個人的にはもうちょっと歯ごたえがあってくれた方が食べ応えを感じます。
味は、ソース味ですが和風だし（それもインスタントっぽい感じの）の味と香りも感じられる。ソースのハーブっぽい香りや酸味はかなり抑え目ですので、ソース焼きそばが苦手な人でも食べやすいかもしれません。
具はシンプルに、もやしと豚肉のみ。
縁日の屋台やきそば並みに油っぽいですので、カロリーを気にする人は要注意。
普通盛と大盛の差は2倍近くあります（おそらく、日によって量が違うのではないかと）。大盛にかかる追加料金はたしか100円くらいなので、コストパフォーマンスはまあまあです。

夫婦で経営しているみたいですが、店の人はめったに客席に現れません。
食べ終わって会計を済ませるにも、キッチンへ声をかけないと出来ない始末。
（そして、出てきた奥様らしき人もまた、愛想がないんだこれが）

基本的な味付けとか素材とかは好感が持てるのですが、
　・店側の接客姿勢
　・調理時間の無駄な長さ
　・私の家（千葉県北部）からの距離
これを考えると、再訪の可能性は低いと思います。
もうちょっと細部に気を遣っていただければ、みんなに薦められるB級グルメの名店…となるのですが。

もし浪江で焼きそばを食べるとしても、別の店の味や雰囲気を知りたい気がします。