今回は、少しフライングの誕生祝いと称して、同じく誕生日を迎える数日だけ年上の金野シェフに「甲殻類のデギュスタシオン」をお願いした。
15時過ぎに宿に到着。
毎回どこかでお目見えする若い女性が迎え入れてくれ、趣のある南葵文庫のラウンジでチェックインの手続きをしながら歓談させていただいた。
何とシェフは、ディナーの甲殻類の料理について検討している最中だという。
何という嬉しい話ではないか。
話は変わるが、今年からバーカウンターが廃止され、コーヒー・紅茶のセルフコーナーになった。
新しいエスプレッソメーカーや何種類もの紅茶、そして、美味しいクッキーが並んでいた。
尚、従来通りお酒も注文することは可能だ。
そのかわり、今までホテルの各部屋に備え付けられていたコーヒーと冷蔵庫の有料ドリンクは撤去され、
ミネラルウォーターのボトルが1本置かれていた。
このセルフコーナーの出現により、南葵文庫のラウンジの様子が一変した。
今までは殆ど人がいないラウンジを独占していたが、今回は、夕方のラウンジに宿泊客が集い、ティータイムを楽しんでいた。
欧米ではこのような時、一人客を招き入れてくれることが多かったが、日本ではそうはいかない。
やむを得ずコーヒーとクッキーを乗せたお盆を持って部屋へ退却。
ディナーの前に再びラウンジを訪問。
幸運にして宿泊客はおらず、暫し佇んでいた。
やがてディナーを予約した6時半になり、2階のレストランへの階段を上る。
いつもと同じ、窓際の奥の席が用意されていた。
シャンパンを注文し、期待に胸膨らませながら料理を待った。
Menu
Le mardi 4 mars 2014
貝類のデギュスタシオン
アオリ烏賊のシヴェ
真鱈の白子とラディッキオ ロックフォール風味
伊勢海老のグリル 殻風味のジュ
ブイヤベースロワイヤル マルセイユ風
マンゴーとグァバのパルフェ
イチゴのフイユテ
カフェ
ミニャルディーズ
まずは、黒オリーブ。今回の味付けは少々辛味があった。
貝類のデギュスタシオンは色々な種類の貝を一皿に盛り込んで頂いた。
生の貝に火を通さない調理法は好みが分かれるところだろうか。
アオリ烏賊のシヴェは、烏賊の腸を赤ワインで煮詰めた逸品。
烏賊のミミ、ゲソと腸の黒いソースの絶妙なコンビネーション。
ん~いつもの絶品料理の始まりだぁ(*´∀`)
真鱈の白子とラディッキオは、白子自身から染み出る濃厚なエキスをスープとして味わう。
白子の上にはトリュフが添えられている。
そして、待望の伊勢海老のグリル! 待ってましたぁ~とばかりにまずはプリップリの身をいただく。
歯応え抜群!
その後は、伊勢海老の解体ショーだぁ・・・
とナイフとフォークで格闘していると金野シェフが挨拶に来てくれた。
何だか前よりも若くなったような感じだ。表情もとても活き活きとしている。
でも、この伊勢海老を超える感動を与えてくれたのが次の一皿。
ブイヤベースロワイヤル マルセイユ風。
熱海で水揚げされた海老と地魚3種類を絶品のスープでいただく。
その美味いこと(^Q^)
金野シェフが若かりし頃マルセイユで修行されていたようだが、
この逸品はこの町の名物料理なのだろうか?
こんな美食がマルセイユにあると知っていたら、途中下車したのに。。。
若き日の私はパリのリヨン駅から夜行列車に乗り、マルセイユを通り越してコートダジュールの海岸を眺めながら、イタリア国境手前のモナコで下車。
そして、モンテカルロのカジノでスッカラカン(+_+)
話が横道にそれてしまった。
ブイヤベースの後は、口直しにマンゴーとグァバのパルフェ。
酸味あふれる逸品。
デザートはイチゴのフイユテ。極薄のパイ生地に苺と生クリームが。。。
あ~昇天しそう(~Q~♪
最後は、お気に入りの和紅茶、そして誕生日のお祝いの言葉がフランス語で書かれたミニャルディズでHAPPYな気分に。
今回、金野シェフ自ら料理をサーブしていただいた。
また、初めて訪問した時の若きソムリエが再び現れ、途中から私を担当してくれた。
夢見心地のディナーを愉しみ、気が付いたら3時間半も経っていた。
何、竜宮城の浦島太郎のように、最後は白髪白髭のお爺さんになってしまうんじゃないかって?
ほっといてくれ~(-_-メ)