低価格とスピード提供が特徴で、もはや、みんなの社員食堂 : Ronshan

西新宿にある中華料理店です。

お店はヨドバシカメラや飲食店が多い商業エリアにあります。
雑居ビルの地下にありますが、１階にメニューが出ているのでわかりやすいですね。

屋号の『龍驤』とは、中国の古典『晋書』の「龍驤麟振」が由来と思われますが、日本人にとっては大日本帝国海軍の空母の名前に感じられてしまうという難しさがありますね。
空母のほうも出典は同じと思われるので間違ってはいませんし、地下にあるお店なのでそこから龍のごとく勢いよく昇るという気概を表しているのかと思います。

店内は、４人用テーブルは６卓ですが、すべて２人用に仕切られています。他に２人用テーブルが２卓です。

ランチメニューは日替わりの麻婆豆腐が６００円と激安です。定食が３種、麺と半チャーハンのセットが５種と品揃えも少なくはないですね。そして、１番高いメニューでも８００円という安さです。
日替りの麻婆豆腐の提供速度は異常に早く、注文すると、すぐに盛り付けられて提供されます。
常連のお客さんはわきまえているようで、メニユーを見ずに料理の名前とご飯のサイズを告げますね。

いただいたのは、
■酸辣湯麺半チャーハン（７００円）
酸辣湯麺の具は、ハム、豆腐、エノキ、溶き卵で、ネギが少量盛ってあります。
食べてみると、最初のひと口では、何か辛めの醤（ジャン）のような調味料由来の味を強く感じました。しかし、軽く混ぜるとなかなかの味わいですね。
ラー油はゴマ油で作っているようで、辛さの奥にゴマ油の香りもしますし、辛さも酸味も適度で美味しいです。
とろみがあるので熱々なのもいいですね。
スープがあるのかないのかよくわからなかったのですが、コクや旨みのようなものは強く感じないので、スープは薄味か、無いのかもしれません。
具は、総じて細切りになって、全体に混ざっています。肉はハムで、しかも、スーパーで売られているような普通のハムですが、価格の割に量は入っていますね。
麺は、普通の中華麺で、軽くちぢれているものです。スープとの絡みがいいというか、実態としては、とろみがあるのでどんな麺でも絡みがいいというところでしょう。
チャーハンですが、五目と言っていて、具がほとんど無いお店もありますが、こちらはこの価格にしてちゃんと五目です。
ハム、玉子、ニンジン、粒コーン、グリーンピースですね。野菜の３種はミックスベジタブルっぽいですが、ちゃんと５種類入れているところは偉いと思います。また、種類が増えると彩りもいい印象がありますね。
作り置きかと思いますが、こちらのお店はお客さんが多く、回転率も高いので、見込でまとめて作ったというのが正しい表現で作り置きっぽさが無いですね。
想像ですが、同じことが麻婆豆腐にも言え、それが人気の秘訣にもなっているのかと思います。
炒め加減は軽いですが、油っぽくなく、味付けはやや薄いですが、麺と一緒に食べるのでこのぐらいでいいでしょう。


安い価格帯で勝負しているお店ですが、調理技術は悪くないようで低価格の材料を使い、上手に味付けして価格よりは美味しく作っている印象です。
お店を出ると、１階から地下への階段に数人のお客さんが待っています。コロナ禍で飲食店はどこもお客さんが減っていますから、この人気はすごいですね。