板橋・熊野町、老舗有名レストラン「オオタニ」。【91st】 : レストランオオタニ

街の洋食屋ではあるが、ちょっと格上な風格をずっと保っている。

そんな店だと思う。


前回も少々触れたが、池袋西口界隈では、そういう洋食屋がほぼ無い。
キッチンチェックは、それなりの風格はあるが、あくまでもスタンド洋食店の位置づけだと思う。

この店、池袋の西口から車で５分ぐらい。チャリでも10分かからない。

特大エビフライを食べに、ココまで行く人も多い。


個人的には、カツカレーが多いかもしれない。
今回は、久々にハンバーグを食べに行った。


「ハンバーグステーキ(チーズ)」(1,280円)＋「ライス」(340円)＋「アイスコーヒー」(430円)　――　写真の通り。何となく、素人っぽいセレクトにしてみた。

この店のウリらしきハンバーグである。
地元界隈では、ハンバーグより圧倒的に特大エビフライの店なのに、いつの間にか、そういう広まり方をしているようである。あと、もう一つのウリは、生ジュースであるにもかかわらず、アイスコーヒーにした。

そのハンバーグ、デミグラス系のやや濃いめのソースがガッツリとかけられている。美味しいのだが、濃すぎて逆にやや飽きる。なので、後半戦は、テーブルアイテムのウスターソースをかけて食べてみたら、ソチラの方もしっくりきた感じだった。

ハンバーグの肉は柔らかく、中の方は、かなりレアな感じ。対照的に刻み玉ネギが食感を主張する。
まぁ、昔ながらのハンバーグだが、肉の質感やその旨みは良いと感じる。

インゲンやポテトも多いが、コーンが多くやや持て余す感じ。つばめグリルのジャガイモに似ている。
洋食屋だが、みそ汁が付く。（ランチタイムだけだったか？）

アイスコーヒー。普通に美味しい。
苦味だけでなく、程よいバランス。
そのまま３分の１ほど飲んで、口の中の油切りをしたら、この店では、ミルクを入れる。
生乳の美味しいミルクである。
スジャータさんなどには悪いが、別物であり、美味しさが別世界である。
マイルド感のみならず、ナチュラルな雰囲気の違う世界に突入する。
氷でやや薄まってきたかと思えば、大量入れで、オーレ？ラテ？、そういう感覚。

最後が締まると、食事が締まる。
ごちそうさまでした。


30年ぐらい通っている大事な洋食屋。
礼儀として、僕には「4.0」以下は付けられない。

この店でも、喫煙席がどんどん少なくなってきて、とうとう別室になった。
だから、階段の途中から分かれる感じ。


（文責：京夏終空、2020.1.29）
（137件/3.52）

敬意を表するべき店ってあると思う。

この店に初めて訪問したのは、今から25年位前だ。仕事の関係で取引先の方に連れてきてもらった。
時代はバブルの余韻がまだあった頃だ。「一番高いモノを食べて」と言われ、大きな海老フライを食べたのが出会いだった。そして、その海老フライの大きさとウマさに魅せられ、たびたび通うようになった。その当時から、決して新しいキレイなレストランという感じではなかったが、地元の人間はもとより、池袋西口界隈でも十分にその名をとどろかせていた「風格」のようなモノはあった。

池袋西口から車で５分程度。駐車場があるので便利だと云う人が多い。真っ当なレストランとして評価され続けている。ワイン、シャンパン、ウィスキーなどアルコールも豊富なメニューで、チーズセレクトなどもできる。そして、この店のフレッシュジュースの虜になる人間も多い。常時30種類以上のフルーツを用意し、「いちじくジュース」や「デコポンジュース」などを堪能した記憶がある。


「特大えびフライ」(￥2,850)　――　小型の伊勢海老クラスの大きさがある、長さこそ25～30cm程度のモノだが、太さが直径5～6cmは十分ある大きな海老フライ。ナイフを入れると、何ともイイ海老の豊潤な香りが漂い、特製のタルタルソースにつけてコレを頬張る。ウマい。白ワインでもイイし、スパークリングでもイイ。グーグなどは普段六本木でバカ飲みしかしてない人間だが、こういうレストランで、こういう料理を前に飲むと一味も二味も違ってくるから不思議だ。グーグは白が￥6,300、ピンクが￥7,200。六本木では白が１万円が相場だ。ちなみに、モエ白は￥5,600。

「帆立貝のフライ」(￥1,150)　――　直径５cm位の帆立貝の貝柱のフライが３コ。コレもウマい。

他にも「紅シャケのステーキ」や「白身魚のフライ」などの海鮮モノや、「ステーキ」「ハンバーグ」「ポークソテー」などの肉料理もある。ハンバーグのソースは賛否両論あるようだが、酸味の立つケチャップ風のソースなどは、ぜひシャンパンなどと合わせて欲しい一品である。

あと、侮れないのが「カツカレー」(￥1,200)。この店のカレールーは、欧風ビーフカレーで味の深みがありかなりウマい。カツも豚肉が好みでイイ。脂身だけでなく赤身部分もシッカリ味わえる豚ロース肉。福神漬けも何気にウマい。

この店はライス等が別なので、食事の方は「ライス」「ロールパン」「フランスパン」(各￥300)を別注文するコトとなる。


川越街道沿いのひときわ目立つ洋館風の造り。１階が駐車場と、今は使われていなさそうなカウンター席。そして、２階にテーブル席が広がる。天井の高い、梁を出した構造でやや暗めの照明で落ちつた感じの店である。古くからの調理人の何人かは顔見知りだ。ホール担当の店員さんは、最近、対応の良い方とそうでない方がいるようだが、風格に相応しい行動を望むところである。

この店は、長い歴史の中で、単純に一時の味やサービスだけで評価する店でないコトは地元の人間なら知っている。他のいわゆる一流レストランと呼ばれる店がそうであるように、この店もまたしかり。僕自身、何となく敬意を表する店である。


（文責：京夏終空、2015.8.20）


（※写真は、後日掲載。）