無料会員登録/ログイン
閉じる
電話なら予約できることがあります
閉じる
03-3761-3710
最新の情報は直接店舗へお問い合わせください。
入新井 愛知家/“分かるそば屋”にて
せっかく馴染み始めたスナックに行けなくなってもう一週間 ……
(それって、懐かしむにはついこないだ過ぎぢゃね ?)
しかしそのわずか1週間のうちに王子で1件、日暮里で2件のスナック新規開拓活動を進めた自分を褒めてあげたいが、継続性を期待出来る店は未だ見つからず。
依って明日は日曜日だというのに後ろ髪惹かれる想い、途方に暮れて池袋ジャッキー酒場から素直に直通バスで最寄りのバスストップまで帰って来たところ、ボクを“切った”はずの津軽のひとから !
「今日来てくれないの ? 逢いたいのに ……」
との宇宙からのメッセージに手招き動画が添えられたなら ! もう轢死体になる覚悟で全盛期の武田鉄矢さんのように環七に飛び出して ! 身体を張ってタクシーを止め、間髪を容れずに運転手さんに告げた !
「王子まで ! ニキ・ラウダ並みのスピードでお願いします !」
「お客さん、このクルマFerrari312Tぢゃないので、それは無理ですね」
―― それはそうとお前、向こうから謝ってこない限り二度と行かないって決心どうなったの ?
<その翌日 2024.1.21>
大森の西友の上の映画館でスカーレット・ヨハンソンが未だティーンエイジャーの頃に出演した映画が掛かっていて、なんでもスカーレット・ヨハンソンはその頃からボインだったという学説があり、それを確認しにのこのこと大森入り。
昨夜、津軽のひとと「舟唄」をデュエットして92点を叩き出し ! 熱き余韻冷めやらぬ身体を、カメラを出したくないくらい、また傘をさすかささないかくらいの霧雨が、うまく冷却してくれている
事前に食べグロにあたると、町外れに四川料理、というよりは麻婆豆腐と担々麺に特化した町中華があるようで、そこを目掛けてけっこうな距離を歩く。
向こうに見える看板がそうだろうか ……
前まで行くと確かにそのようだが、薄暗いのに看板に電気も灯っておらず、中を覗けばカウンターに客とも店員ともつかぬ女性が一人、気だるそうに電子タバコを燻らせる姿が見えて、もしも桃井かおりさんだったら面倒なことになるなとpass …… (笑)
―― いや嘘だ ! 桃井かおりさんだったら逆に会いたいわ ! 会って野村芳太郎監督の超名画、「疑惑」でみせてくれたように、ほんとうに岩下志麻さんとは犬猿の仲なのかとか(そんなわけね~だろ !)、その他諸々のことを聞いてみたい ♪
「入新井 愛知家」
そうなったらその寂しい近辺ではご飯処をリカバリできそうもなく、あまりに阿呆とも思ったが、山で遭難したら分かるところまで戻るのが鉄則のように、かなり距離はあったが最初に通り越してきた、“分かるそば屋”まで戻ることにした。
私が知っているお店の中ではもう一件、同じく日本そば屋なんだけど、池袋の「宮城野」さんとこちらだけは、料理が上等且つ価格も良心的範囲ながら何故か、周囲の店が狂ったようにお客を抱える中でも、ゆったりと平常営業を続けていられるのは何故だろう ? と、いつも不思議に思ってる。
その期待通りに今日も、一人と告げたら「すぐに席をおつくりいたします ♪」となって、奥のテーブル席へと滞りなく案内していただくことが出来た
“もり” @900
“おにぎり (2ヶ)” @630
〆て1,530
前回、品書きの中に見つけられず、でも別の卓のあんちゃんが平然と注文していてがっくりきた“おにぎり”を、今日は執念で見つけ出して注文 !
このおりぎりという日本料理は、イギリス女優のエマ・ワトソンも世界最高の料理と認めているようだが、でもまだまだ日本には、納豆やチョコレートパフェやキャベツ太郎など、おにぎりを凌駕する世界最高峰の料理があることを、いつか直接教えてあげたいと思ってる
しゃけ・うめ・こんぶ・おかか。
その4種のうちから2つを選ぶわけだが、私の注文は言わずもがなシャケと昆布(発音は“こんぶ”ではなく、こぶ)。
そのコブの佃煮が買い物なのは当然として、シャケが焼き鮭であればもう言うこと無しであったが市販のシャケフレークだったことは、これはお店に不満というよりも寧ろ、高校生時代から社会人初期の頃まで、毎朝毎朝ちゃんとした焼き鮭を入れておにぎりを握ってくれた私の母親の、たとえそれが奥底では親のエゴであったとしても、その偽りの愛情には恐れ入るばかり
―― ああ、もしもおれのお母さんが多岐川裕美だったらもっと素直な子供に育ったのに、と思うボク、今年57才 ……
いつもどおりの質(たち)の良いおそばに、そして今日は、昨夜津軽のひととの再会を果たしたからか、つゆがとりわけ甘く感じるのは気のせいだろうか ……
伊丹十三さんが、自分の奥さんである宮本信子はとても良い女優なのに、何故評価されないのだろう ? と訝り、素晴らしい女優である宮本信子さんを思う存分起用する為に自ら映画監督になったというが、私もいつかグラハム・カーになった暁には、自身の番組「世界の料理ショー」で、こちらのおそばをぜひ再現してみせる ! と誓いつつ、スカーレット・ヨハンソンのボインを求めて西友へと帰巣するボク
入新井 愛知家/大森の大盛り
「CORED室町」での映画鑑賞のあと、「三越」さん地下食品街へと突っ込んで、ヨハネ・パウロ二世に似た名前のパン屋へ一直線。
その“ちびちび大作戦シリーズ”コーナーの列の最後尾に着いて、いつもどのくらい購入するか迷うのだけれど、もうその行き先は女子大生でもないし、そんなに大量にはいらないかな、と、ちびちびクロワッサンと、季節限定というちびちび白桃フロマージュを6つずつgetして、ひとまず神田の大衆居酒屋で燃料補給してから、津軽のひとの待つスナックへと向かった
今夜の布陣はそのスレンダーな津軽美女と、ぽっちゃりbeautyの二人。
人間というのはやはりぽっちゃりのほうが食に対する執着心が強いのであろう、ボクの差し入れたものをいち早く内容確認し(笑)、お皿に自分の分としてそれぞれ2つずつを確保して、そしてぽっちゃり系の人はそういうのを、まさに“ちびちび”と食べていくのだ
(きっとちびちびと食べるから、ぜんぶ栄養になるのだろう。それはサヴァイバルには役立つことだろうが、食べ過ぎてしまうと、だから余分な肉を身体に蓄えることになってしまう)
酔いが回ればそれぞれに、歌のひとつも飛び出して、ママと津軽のひとも入れ代わりボクの目の前に立って、そして代わるがわる、ぽっちゃりのひとがお皿に揃えたパンを摘まんでいくものだから、戻ってきたぽっちゃりbeautyが、自分のパンが無くなっていると激昂 !!(笑)
すると今度は、お客さん側でのボクが好きなcharmingな女性がふたり、それぞれいつもどおりに彼氏付きながらやってきて、給料日直後だからか大盛況のお店の中、いつになく、非常に満足度の高い夜を満喫 ♪
<R5.8.27>
「入新井 愛知家」
国鉄大森駅、西友の集合映画館に久しぶりにやって来た。
それは久しぶりに掛かっている映画がマッチした、ということだが、路面店の充実した大森ご飯がボクは意外と気に入っていて、懐かしい気持ちで町を一回りしたあと、やっぱりこちらのおそば屋さんには絶対に裏切られることはないだろうと、安心しきって暖簾を割った。
これは余談ながら、私もおそば屋は随分と回ったが不思議に思っていることがあって、こちらと、そして池袋の「宮城野」さんだけは、手打ちの真っ当なおそばを、且つずっと同じ品質を保って出し続けてくれているのに、何故、余所のお店にくらべて空いているんだろう ……
閑散としているわけでもないのだけれど、行列しているのを見たことがなくて。どちらも客層的にだって若いアベックからお年寄りまで満遍なく、弱点という弱点、問題という問題はとくに見つけられないのにね
暖簾を割ると、前からいらっしゃるスレンダーな感じの良い女性が出迎えてくれて、ホッとすると同時に、初めて見る花番さんは対照的に商売っ気満々で押しが強く、薦めてこられるがままに、おそばを大盛りにしてしまった。
ちなみに「席を造りますからちょっとお待ちください」されて待っている時、入口にあった品書きの中に見つけた“高菜ご飯”が非常に気になっていて、着席して広げた品書きの中に“おにぎり”ともども探してしまうのだが、結局はいつもどおり“mini天bowl”との揃い物に、またしても強く心を揺り動かされてしまったボク
“かき揚げ丼セット” @1,370
“おそば大盛り” @110
〆て1,480円也。
そしてdreamが満載された膳が舞い降りた。
中でも大根のひき肉あんかけ(そんな名前で良いの ?)小鉢が気になって、そばを後回しにしてしまうくらい。しかしその後はtheoryどおり、細打ち手打ちのそばをぜんぶやってしまってから、heightの高いかき揚げを崩しにかかった。
ほんとうは、こんなにさくっとぢゃなくって、もっと油ぎっているかき揚げに、東京人としては若干強めの甘さを持ったどんつゆの天丼が好きなんだけど、真っ当固めに炊かれたご飯とともに、質(たち)の良さが犇々と伝わってくるご飯。
湯で割ってちゃんと芯の残るつゆが猪口一杯の飲み切りということに、この完全には満たされないところがまた日本そば屋の良さなのだ、と自分を慰めつつ、音がたたぬよう靴下の履かされた椅子を卓に揃えて立ち上がった
【還って昨夜】
「ましもさんクロワッサンおいしかったです ♪ 真ん中にクリームが入ったのは貰ってないですけど、ふつうのいただきました」
津軽のひとのよく言ってファン、悪く言ったらストーカーの彼が(笑)クロワッサン美味しかったです、と私にお礼を言ってくるものだから、そんなんだったらもっとたくさん買ってくるんだった、と、ちょっぴり後悔。
ママ 「ましもさんクリームの食べる ?」
ボク 「そしたらなくなっちゃうでしょ」
でもひょっとしたらこれは、どれだけ分け与えても滔々と水を湛え続ける柄杓のように、ボクの美しいと、そしてバチカンへのひたむきな信仰心で、パンがボコボコと袋の中で増え続けているのかも知れないと思いつつ、ママが手渡してくれた白桃フロマージュを半分にちぎって頬張った
早朝のナパーム弾の香りが格別なように、深夜のパンにもまた格別なものがある。
このちびちびパンは、そこかしこのお店でやっているけど、でもママはこのヨハネ・パウロのパンが一番といい、ボクはその喜ぶ姿を見て、「うちの子はこれしか食べないのよ !」とばかりに、束の間のトップブリーダー気分を味わっていた
ら !! La !!
さっきまでボクの背中で誰かとデュエットしていたと思っていた津軽のひとが背後から急にアタックをかけてきて ! ボクが手に持っていた残り半分のパンに食らいつき、丸呑みにしたのだ !
ボクはそのときよほど、ああ、このパンにトリプルフックを仕掛けておけば、彼女を釣り上げることが出来たかも知れないのに、と、自分の気の回らなさを呪う ……
―― ただし問題点は、オレの骨董品のアンバサダーの釣力では、たとえ針に掛けることが出来たとしても、とても釣り上げることなど出来そうもないということ。こんなときの為に、やっぱ世界のペンリール買っとかなきゃダメかな ……
入新井 愛知家/白菜、そして野菜自身からの
夏だからホラーが観たいのだが、アンテナは高く張っているつもりながら、なかなか食指の動く作品が見つからず、喘ぐばかりに終始したというのが、私の今年の夏休みであったと思う。
ちなみにぼくおすすめの夏のホラーというと、パッと思いつくのがご存じ野村芳太郎監督の「八つ墓村」。と、大林宜彦監督「異人たちとの夏」。またホラーからは逸れるけど、スピルバーグの「ジョーズ」かな ……
どれも夏を強く感じさせ、ヒューマンドラマが丁寧に描かれ、そしてまた華やかなエンターテインメントに彩られていながらにして、センチメンタル ……
それですべてだし、またそれこそが映画のすべてなのだろう
そして今日の選定は、大森でかかっている「宇宙からのツタンカーメン」というやつ。
どんな作品か見当がつかず、また逆にタイトルだけですべてかも知れず(笑)、形振りかまわずにインターネットにあたってしまったところ、“消えたミイラ 全裸美女に迫る古代エジプトの魔神 !”というキャッチコピーを見つけ、“朝トップレス夜全裸”[注]という中国の古い諺に従って、のこのことやって来た次第
注) 朝トップレス夜全裸:
人はすべからく、朝におっぱいを見せてくれるといわれてもそれを我慢して夜に全裸を見せてもらうべきであり、何事にもそれを応用すれば人生はうまくいく。という有り難い孟子の教え
<R4.8.21>
「入新井 愛知家」
こないだまさか待ち客が溢れていて入店叶わなかったので、でも連続でそんなことはないだろうと楽観してやってきたが、今日もなかなかに賑わっている。
暖簾を割って入り口で立ちずさんでいると、目の前の大きな島では若きお父さんとわんぱく小僧が、お父さんから「わんぱくでもいい、たくましく育って欲しい !」という親心が伝わってくるほどに楽しくおそばをやっており、ならばぼくはその相席だなと覚悟を決めたが、また座敷席もかなり埋まっていながら隙間のある中、一人客の私をすらりとした若い女性が最奥のテーブル席に誘ってくれて、まだ足首の痛い私にとって、これはlucky !
注文はシンプルなおそばに、おにぎりを合体させることに決めていた。
が ……
“かき揚げ天丼セット” @1,350也。
が、予定は未定 !
素のおそばにおにぎりと決めていたが、自分に負け世間にも負けて、かき揚げ丼との揃いものを注文してしまった。
凄んでくるようなものでもないが見るからにfreshなこちらのおそばに敬意を表し、まずは小さく盛られたおそばを突いていく。
そしてうまい !
白菜の浅漬けに、これは私の希望でもあるのだが、それ以上に白菜自身からの要望として醤油を与えてあげたかったが、もらうまでの勇気は起きなかった
あと特筆すべきは小鉢の野菜の煮物の、味の“滲み”ってことかな。これは調理ということもあろうかと思うが先ず、この野菜たち自身に、ぼくたちに滲み込ませて ! という自らの意思がなければ、この優しい滲みは成らないと思う。
この人類が考え得る限りなく最高に近いご飯を、この猛暑の中、隣の天どん屋に何かにとり憑かれたように行列を成している人々に、声高らかに伝えてあげたい !
おそらくこの酷暑の中でそれだけ行列を成せば、席に通されたときには世界チャンピオンを獲ったときのガッツ石松さんのように、100万円よりもコップ一杯の水をとる ! という極限状態に陥っているからなんでもない天丼にも涙を流すのだろうけれど、もっと冷静になれと。
コップ一杯の水よりも100万円だよ ! と
そしてハリウッド超大作「宇宙からのツタンカーメン」は、「遊星からの物体X」に名前が似ているにも関わらず !
それはいいんだけど、全裸じゃないじゃん。ジャロに言いつけちゃうからね、これ ……
―― そ~ゆ~意味でやっぱデ・パルマの「キャリー」は凄い ! と、そのことも伝えたい。隣の天どん屋の行列に
愛知家/今日もごちそうさまでした
疲れを知らない子供のように、二日連続で映画二本立てにtry。
ここ大森の西友5階、日本初のシネコンには(シネコン日本初を名乗る劇場は実は他にもいくつかあって、その真相を私は知らない)もう久しぶり。
1,300円で二本立て。こないだ会員になったTCGカード(テアトルシネマグループ会員カード ?)を翳してみるも、これは封切り映画しか割引してもらえないのかな ? 二本立てには適用されないよう。1,300円で映画を二本も観れて文句を言うな ! と言われてしまいそうだが、私が高校生の頃は「大塚名画座」に行けば500円で映画二本観れたのよ !
(昨日の「早稲田松竹」がちょっと高くって、600円くらいから、800円くらいに値上げしたのかな。もう忘れた)
<H4.5.29>
「入新井 愛知家」
今日はおにぎりとおそばをやると決めていた。国鉄大森駅周辺は、たしかに天気も良かったが大森のくせに(こらっ !)やけに人通りが多く、私の知る限りこの町で一番席的裕度の高いこちらを狙った、ということもある。
午前11時50分。
隣の天どん屋さんには、これはいつものことだがもう行列が出来ていて、しかしいつも楽々座れるはずのこちらでも、「座敷席でよろしいでしょうか ?」となるほどの盛況 !
よっこらしょ ! と腰を下ろして早速品書きに目を通すも、肝心のおりぎりが見つからない ! でもまあいいか、いや、そのほうが良かったかもと思いつつ、あとから食べグロを見返せば結果、こちらでいつも連続的に注文していた揃いものを、いつもスレンダーで美人なお姉さんに喜び勇んで注文させていただいた次第
“かき揚げ天丼セット” @1,250也。
料理が届く前に、座敷席も満席になるって、これって珍しいんじゃない !?
初めて見る若い女の子もチャーミングで、フロアを縦横無尽に躍動していたが、マスク越しにも、前からいるお姉さんが俄然綺麗。
しかしこのことは決して私が熟女嗜好ということでもなく、これは仁科明子さんや藤純子さんが、それぞれの娘さんたちとは、当たり前のことながら若さでは完全に負けるとしても、その美しさ、そして気高さといった部分が、その若さを易々と凌駕して余りある ! ということと同じであろうかと思う。
「うめぇ ! そんな良いとこ入んないけど、おれ現場でいろんなそば屋に入るじゃん。でもここのおそばが一番うまいもん !」
子供連れのお父さんが、自分は仕事中にはそんなに高級店の敷居を跨げないながらもいろいろなお店に入るが、でもここのおそばは一番うまいよ ! と横から見たら高校生くらいにしか見えない奥さんにこぼす言葉に、心の中でまったく同感 ! と、うなづくぼく
「おとおにぎり、鮭と〇〇と、」
向こうではおっかけやって来た若き彼らが ! おにぎりあったんじゃん !
言ってヨォ~ ! 品書きの一番前におにぎり書いといてよ ! 看板にも、おりぎり専門店って出しといて ! (それは無理 !!)
このかき揚げに織り込まれた黒い粒々は、胡椒か山椒か。いつも通りにスパーシー(スパイシー&スパーマシーの合成語)なかき揚げを堪能しつつ、今日はちょっとかえしの勝ったつゆに、それでも微睡む。
そして大森のくせに、と言ってしまったがごめんなさい !
私はここ大森の住人の方々は、けっこうに洗練されていると前々から思っていて、その理由は、こちらのようなちゃんとしたおそば屋さん(他にも1件、良いお店を私は知っている)、アーケード下の洋食屋さん、それら個人経営と思える良店が、日本各所で勃興するコンサル系インドカレー屋、大陸中華屋を向こうに回し、健全経営をキープしていける土壌が育まれている、ということ
小粒でちょっと固めの適切に炊かれたご飯粒に感心しつつ、おそば屋さんでもこういうふうに(小さい天丼を)やらなければダメだ ! と、(試行錯誤してくれていればまだ良いのだけれど、それもどうだか分からない/笑)池袋/野口五郎交差点そばのおそば屋さんに教えてあげたい気持ちでいっぱいになりつつ、今日もごちそうさまでした ♪
入新井 愛知家/またしても、そうでない人はそれなりに
食べログで良さげなそば屋をみつけ、国鉄大森駅をいつもとは反対側、西口に出てバス通りを南下する。
晴れてるような曇ってるような、微妙な天気の下、繁盛しているんだか廃れてるんだか微妙な商店街を、歩道をすっ飛ばしてくる自転車に何度も轢かれそうになりながら進む。
感覚的には、そろそろ目的のおそば屋さんか。
と、シャッターの下りたまんまの、明らかにそば屋を見付けてしまい途方に暮れる。そのシャッターに貼りだされた営業時間、及び定休日が、今の今のこちらの営業を完全に保証してくれているが、シャッターをこじ開けるにもバールもニトログリセリンも持ってきていないし(今更ニトログリセリンは、もうトレンドじゃないんじゃない !?)、泣く泣く来た道を引き返す ……
<R3.5.1>
「入新井 愛知家」
気まぐれオレンヂアーケードを心の中で「おにぎり、おにぎり」と念じながらくぐり抜けると、そこには新型コロナ過のGW、いつもと変わらぬ行列があった。
私が悠々とその行列を飛ばして入口に向かうことが出来るのは、私が特別VIP待遇だからとか、そういうことではない。その行列はいつも隣の天どん屋さんのものであって、こちらのそば屋の行列ではない、ということだけの話である。
“換気の為手動としてあります”
と電源OFFされた本来自動の戸をそれなりのトルクで引いて入店し、いつものお姉さんが変わらずに出て来てくれたことには、ほんとうに安心させられる。そして本日はもう一人、ホール係は若い女の子で補強され、どんな状況下でもお客さんを迎え入れる体制に余年無し。
このことは、お客さんそっちのけでアルバイトの女の子を切り、時短営業協力金にうつつを抜かすどこかの居酒屋の店長とは、人間の構えとして雲泥の差があると思う。
問題点は、マスクでそのお顔が窺えないこと。
元々全体の内でも割合の少ないきれいな人は、もうマスクを外していいことにすれば良いと思う。そうでない人がそれなりにマスクをしていれば、大勢に影響ないはずなのに ……
“かき揚げ丼” @1,220
“おそば大盛り” 結果@100だった
「おりぎり、おにぎり」と念じながら歩いてきたのに、またも浮気してしまう。
しかし浮気にも良い浮気と悪い浮気があるとしたなら、これは良い浮気。そう信じたい。
逆に高倉健を捨てて左とん平との結婚を選んでしまうのは、これは悪い浮気。そういう女(ひと)は悲しいかな、お酒に身を崩して早死してしまうのだが、それも美人薄命という法則にぴたりと嵌まっただけ、と言われたら、そうかも知れない。
舞い降りたおそばと目が合った瞬間、悪いけどかき揚げ丼はあと回しにさせていただくこと決定 !
薬味の皿を除けてなみなみと注がれたつゆに少々たじろぐが、別段影響もないところが、つめたいそばを猪口のつゆでやるということの汎用度の高さ、その基本設計の確かさを如実に証明している。
今日のそばは些かちぢれ麺的面持ちだが、いつもこんなだったろうか。忘れた(笑)。
が、今日もおそばがうまい !
大盛りをやっつけてとり掛かった天どんは、考え方として、江戸前ぶよぶよ(これを悪い意味で私は使っていない)の形式美追及スタイルではなく、どんぶりとして、ご飯と天ぷらとの独立性がある程度尊重されたパリッとしたものだが、その素性はどう考えても、余所のお店の揃いものに付いてくる小さい丼のそれと比較して、明らかに質(たち)の良いものとしか言いようなく。
お腹いっぱいになって目を上げれば、御座敷の最奥に掛かる“一生感動”の掛け軸。
(掛け軸であってる ? 日本語良く知らないからなぁ、オレ)
その通り、一生感動し続けることに適う人間で私もありたいと思うと同時に、その為には一生懸命に生きる(一生命懸けで生きる)ということが大切だよなぁと ……
〆て1,320円。
ということはおそば大盛り100円。この上なき良心的設定であった
その後、西友の上の日本初のシネコンにて映画鑑賞。
その前に、新型コロナ過に依り部屋で過ごす時間が長くなり、生活雑貨や家電に興味を持ち始めた私は、早めに西友に戻り、各フロアを興味津々探索してみる。
こないだmyコロコロを買ってからというもの、myハサミとかmyお皿とか、いろいろなものが欲しい。
そんな期待に応えてくれるかのように、目に映るものすべてがフレッシュでヴァリエイションに溢れる売り場の連続、また一階には食品も充実しており、これは ! もしも地上がゾンビで溢れかえったときにはここに逃げ込めば何不自由なく生活できるではないか ! と、私の中のゾンビ避難場所第一号として、とりあえず指定しておくことに。
その時は石田ゆり子さんと逃げ込んで、一所懸命(与えられた場所を命懸けで守ること)、襲い来るヒッピー、またゾンビの群れから、この西友と映画館を死守することを密かに決意するボク。
―― 屋上にヘリポートがあれば、新作映画も仕入れて観ることできるしね …… そうだ ! 「ニュー・シネマ・パラダイス」みたく映写機外に向けてどこかの建物の壁に映し出し、ゾンビたちにもときどき上映会を開いてあげよう。ゾンビたちに観せる映画は無論、「死霊のえじき」(笑)
入新井 愛知家/アーケードを抜けたところの逆説
<R2.3.28 大森のオレンヂのアーケードを抜けた通りを渡ったとこ>
「入新井 愛知家」
品書きにたぬきと天丼の“竹定食”なるものを見付け、同時に単品メニュウのところでそば、うどん、きしめん、いずれにも対応いたしますなる文言を見付けてしまったならば、そうだ ! これをきしめんに代えてもらおうと意気揚々注文したら、いつもの美人のお姉さんが、定食だけは(笑)、それはやっていませんと申し訳なさそうに ……
それではもうちょっと考えますと、ふたたび料理の選定をやり直す態勢に入った瞬間、私の隣のご婦人お二人チームが立ち上がって帳場へ向かったので、お姉さんはそちらに対応。
直ぐ様料理は決まった ! 帳場ではおばさんが、お姉さん相手にありがちな“譲り合い”を譲らず、なかなかお姉さんを釈放してくれないままに、今度は奥の家族連れが立ち上がってしまった ……
“かき揚げ天丼セット” @1,220円。
これは逆説ともなろうが、結果、女の人は美人であるからこその聡明なのだろうと、もう人生幾度考えさせられたか知らない。
そのお姉さんはようやく帳場から釈放されると直ちに、なんと ! 私が注文を待っていると焦って走って戻ってきてくれて、そしてさっきのとは異なる揃いものを告げてなお意地悪でこちらからは黙っていたところ、あたたかいのでよろしいですか ? こちらはきしめんが出来ますが、如何いたしましょうか ? と完全にこちらの意思に添うよう私を導いてくれ、その感度の高さには舌を巻かされる。
いや、何故黙っていたかというと、内心それをやってまた同じ結果になったら気不味いなぁという乙女心、ならぬ堪らなく不安なおっさん心があったので殊更に ……
―― 漆黒のつゆに純白のきしめんが、今まさに私に食われてしまうとはつゆ知らず無防備で泳いでる。お新香に醤油をまわそうとして見つからなかったが、もうそれでもいいと思った ……
午後1時。それでもぽつりぽつりと後に続くお客さんたち。
この懐広く、且つ清廉の白さを持つきしめんをやっていると、ふと昨夜新橋でやった刀削麺を思い出す。厨房の中国人の彼が、(その彼が作るものではないんだけど)うちのはほんとうに手作りの刀削麺名だから、余所(よそ)のよりは“ちょっと”美味いかも知れないと注釈をつけてくれたその野菜刀削麺を ……
ふだんそばばかりやっていると、たまにはこんな優しい小麦感が欲しくなることがあって、それが2日続いたという話。
両者の違いは、野菜刀削麺の、野菜のうま味が上手く引き出されたタンメンのそれのように白く濁ったスープに対し、きしめんのあくまでも漆黒、であるが透き通ったつゆ。
どっちがどうということではないが、私にとってしっくりくるのは無論、この透明感と艶を纏った黒いつゆに決まってる !
入新井 愛知家/Black Magic Woman
一昨日~昨日よりは大分寒さが緩んでいるか。
昨日はスパゲッティ屋さんからママのところへ移動して、何話してたんだかとんと分からぬままに何が哀しくてお昼(午前零時)をゆうに過ぎてしまい、そこからおかわりをギリギリ踏みとどまるくらいの勢いだった。
それでもその晩、鉄板焼き屋の前に食べたニース風スパゲッティ(キャベツ、ツナ、アンチョビ入りのオイル系)が思った通りにあまり美味くなかったことだけは、はっきりと覚えている(笑)。
というか、俺はそれを肌身に切り刻むように記憶しているはずなのであって、だったら最初っから注文すんなよっ ! って話なんだけど ……
―― ほんと、マスターんとこで頼めんのはペペロンチーノとたらこスパゲッティだけだって、そんなこともう15年も前から分かってんのに ……(笑)
<R2.2.8>
「入新井 愛知家」
午後12時半を過ぎたところ。
向こう隣の天丼屋さんの店先に出来た長い行列を尻目に、悠々と、と言えば格好良いかも知れないが、実際にはここまで集客の明暗のコントラストを見せつけられると、今から自分のやろうとしていることが果たして正しいことなのか、いや、どちらかと言えば、はっきり間違いなのだと指摘されているような気がしてならない(笑)。
それでも気を強く持ち、ピンの道ではなく針の道、横に逃げ道があるのにふだんはやらない飛び石の回廊を進んで難儀 ……(笑)
しかし自動ドアの向こうにいつもの美しい人を見つけることが出来た瞬間、一転自分のすべてが隅々までも肯定されたような気分にスウィッチ出来るこの幼気な心が、もう堪らなく愛おしい。
そしてまたまたいつもの随分と厚手でしっかりとした紙おしぼりで身を清めつつ、隣に陣取った家族連れの幼子の無邪気に、一寸自分の心の片隅の、今は未だ大人しく眠ってる餓鬼魂(がきだま)が垣間見えたりしつつ ……
“松定食 もりと天丼” @950
“おそば大盛り” @100
せいろうにおにぎりを注文しようと思ったが、心変わりして小さい天丼とおそばの揃いものに。
後悔はしていない。何故ならば、愛(知家)することは決して後悔しないことだから。
ほどなくして舞い下りた小さな平和。
薬味の小皿を猪口からといてやってシャイなつゆとの再会を果たしつつ、シャンクの十分にとられた割り箸を割り、心拍のタイミングをはかりながら、まるでそばと呼吸を合わせるようにその“盛り”最適のポイントに箸の切っ先を調定し、一気に突いてゆく !
その限りなくつめたいナロウは、私はその技術を持っているから良いものの、水を飛ばしながらやっていかねばならぬ生意気な仕上がりを見せ、天丼は、今日はご飯が些かゆるいだろうという感否めずだが、こんなにも甘いblackのそばつゆ、丼つゆに包まれたなら、もうなんも言えね~
あくまでもそばをやり終えるのを見計らって届く湯。
私が料理の世界で、これは最大の神秘であろうと思うのが、まさにこの猪口にそれなりに残った冷たいつゆをこの分量の湯で割ってしかし、やけどするほどまでに熱きエナジーをとり戻すという上質なmagic !
たちまち立ち上る香は、これはつゆと湯の協調というよりは、寧ろつゆの、湯に対する激しき抵抗 !
今日は花番さんにもうお一人、やはりすらりとした観音様フェイスの若きwomanが入っており、お会計時に帳場に回ってくれたそこで初めて正面からの、その“美”とのクロス。
向かって唇の左下のホクロは、もしやこれが、あのエッチぼくろというものなのか !?
そうあって欲しくもあり、一方そんなことはないのだ ! と全力でそれを拒絶する自分がいてみたり ……
入新井 愛知家/揺れるまなざし
スピルバーグ2本立て鑑賞後。
気分的にはお腹いっぱいだが(何故ならば、「ジョーズ」と「E.T.」を通しで観てしまった為/笑)、胃袋は何かを要求していた
<R1.8.3>
「入新井 愛知家」
近所の神社で夏祭りをやっているよう。
その為か、いつもの私の席(べつにおまえの席じゃないから !)が予約で、いつもの美人の女の人が、お座敷の空いてるところへと。そうなると、サンダル履きで素足であることが、ちょっと恥ずかしい。
―― そば屋のドレスコードってどうだったろう ? でもネクタイに革靴を“短パン”で決めたヤツよりはマシだろう。いちお大人なので長ズボン履いてるからね
と、最初ちょっと不安に思ったんだけど、畳の感覚が素の足の裏から直接脳の大脳辺縁系へとフィードバックされれば、たちまち懐かしい気持ちで心が満ちてくる。
(嘘です。ここ最近養老孟司さん読んでないので、足の裏の感覚が脳のどこへ落し込まれるのかは分かりません)
そしてなんか右腕の裏が痒いと思ったら、お散歩写真に夢中になっているときに蚊に食われたよう。
いつも疑問に思うんだけど、なんで蚊に“食われた”とか言うんだろう。今さっきロバート・ショーがサメに食われる映画を観たばかりなんだけど、手足がもがれるわけでもなんでもないのに。科学的に、蚊が人間を食えるわけがないじゃん ……
“なっとそば/をきしめんで” @1,100也。
やはり和装の男性が一人で腰を据えて、でも超高価な板わさ(実に1,100円)を注文し ! 果敢にお酒に挑むよう。なんか負けた気分がしてヤだ(笑)。と、ちょっとしたらお連れの女性があらわれて一安心したけど。
そばも食べたかったけど、きしめんの誘惑に負けた。貧しさに負け、世間に負けるように負けた。
納豆をとり巻くはかいわれ大根、海苔、そしてyellowの賽の目切りのやつは、まさかのたくあん ! その下には、純白の~ !
めぐり逢ったのは 夢にみた人ではなく 思い出の人でもない
不思議なきしめん 心が波立つようです いつになく
―― 久々に使ったな、小椋佳 ♬
言葉では尽くせぬきしめん
驚きにとまどうボク
―― やっぱ使えるわ小椋佳 !
きしめん、うまっ !!
何故ならば、きしめんだから。大昔、名古屋の人が日本三大うどんの1つがきしめんだと主張していると聞き半ばバカにしてしまったけど、俺は“さぬきうどん”っていうのを本場で体験してないからなんとも言えないんだけど、東京で食ってる分にはその“さぬきうどん”ってやつ、いまいちじゃないのかな …… 全然ぱっとしてないし。一番紛らわしいのは、“さぬきうどん”って“たぬきうどん”と非常に間違え易いってこと(間違えね~よ !/笑)。
そんなのどうでもいいけど、美味い ! きしめん。今ほんとうの俺の気持ち、ただそれだけ。「きしめん」と「ジョーズ」と「E.T.」、心の中にはただそれだけ ……
―― ああ、買っちゃおうかなBMX。E.T.乗せるカゴ付けたら、ちょっと恰好悪くなっちゃうだろうけど。でもE.T.乗せないと空飛べないし ……
入新井 愛知家/Can you rescue me?
西友の五階の集合映画館で二本立てを鑑賞後。
こないだの池袋で味をしめて蕎麦前をやろうと品書きをひらけば、おそらくジョニ黒がシングル650円の、日本酒700円から。それは良いが板わさ1,100円 ! と、要は一人用の肴としてのマッチが微妙。そばの揚げたのとかを500円払って注文したくはないし ……
なのでここは潔くお酒はあきらめることに。どうせこれからいつものところで飲み続けるので ……
<R1.7.27>
「入新井 愛知家」
午後5時ちょうどくらいで、店頭のプレートは“商い中”に返っていた。
戸に近づけばそれは自動的にオープンセサミされ、人っ子一人の姿もない回廊をゆっくり奥へと進まざるを得なくなり。そしたら何度か見かけたことのある綺麗な女の人がどこからかあらわれて、彷徨える私を慈悲の心でrescueしてくれた。
いつものことだけど、おしぼりはペーパーながら非常に厚手のもの。
店内も非常にきれいで、所謂ストレスというものをまったく感じない。おそばを迷うが、私の場合この時間のそば屋は“酒前”としての使い方一本なので、とくに凝ったものはいらないのだ。
と自分に言い聞かせることにいつも葛藤することとなる(笑)
“もりそば/大盛り”
大盛りは100円加算と品書きに見えた。
お酒をやらないことにしたのでお財布的、胃袋的ゆとりを感じてしまったか、豪華なおそばはやらないという葛藤には打ち勝ったが、大盛りをやらない、という自分の中でのジハードには負けてしまった。
久々のナロウとの再開。お姉さんは、最初私がお酒の品書きに目を通していたことに気付いていて、でもそれは待ったしたことまで把握してらっしゃるのに、未だメニュウを下げず。
こういうのがプロだと感心させられる。こういったお店屋さんでの心変わりは誰でも必ずある、ということが分かってらっしゃるのだ。だから完全なランチタイムは別として、飲食店、ヘタしたら居酒屋でさえも、まだ可能性が残されているにもかかわらずお店の人が「以上でよろしいですか ?」なんてやっちゃってるのを見るにつけ、ダメだなぁ、って思っちゃう。
チャンスロスしちゃうでしょ ! ってね
どこまでも透明な湯でつゆを割り、それほど軽量ではない腰を持ちあげた。
陽は傾けど、まだ光量を残す大森の町。アーケードの長さだけを比較すれば十条商店街のほうに軍配が上がるんだろうけど、出口付近に佇む美味しい洋食屋さんと、ココアにソフトクリームをのっけてくれるベローチェを抱えているところだけは、十条銀座はこちらの銀座(笑/そこかしこ銀座だよ)に負けると思う。路地に逸れればHarley-DavidsonのSportsterがぽつりと佇んでいるので、もう子供のようにわくわくしながら近づいていったら、タンクには何故だかホンダの羽根マークが !!
―― なんなんだこの新手のカスタム !!
入新井 愛知家/ぎんぎんに熱く
三度連続空振った大森の集合映画館へふたたび。
と、二本立ての二回目の上映回から入場しようとして、今日はスタッフの方がやけに素直に整理券をくれるではないか。しかも番号札は 1番。
名画座に手慣れた方ならお分かりと思うが、二本立てで入替無しの上映は、一本目から引き続き二本目を鑑賞するお客が、すべてとは言わないけど、ほとんどである。だから例え整理番号 1番であろうが、現時点でほぼ満席だった場合最前列の端っことか、そんなところからの鑑賞を余儀なくされるかも知れないのである。
そこで思わず一回目上映の客入りをお姉さんに確認してみれば、それほど混雑はしていないとのこと。
ということは、あとはゆっくりとご飯処を物色すればよい。めでたしめでたし、と思ったことに加え、ここ直近のフィーバーっぷりは一体なんだったのか ? とも
<H30.8.13>
「入新井 愛知家」
入店すると、混みあってきたら相席となるかも知れないがお座敷か、或いは最初っから相席前提の六人掛けのテーブル席か、となって、テーブルで結構ですと。
何故ならば、独りのお座敷席というのも、殊更孤独に鞭打たれるので (笑)。
品書きに見えた“松定食”というのが @930。
天丼は車海老と季節野菜の天麩羅とあり、非常に良さ気だったんだけど、ここは捻っていくことに。何故ならば、天邪鬼なもので。
―― それにしてもこちらの花番さんたちはいつも皆綺麗で、とりわけ揃ってスタイルが良いというのは、いったい何故なんだろう。年齢的には少々の幅があるように見えるんだけど、お母さんと娘って感じでもないんだよなぁ ……
“掻き揚げ天丼セット” @1,200
“おそば大盛り” @100
〆て明朗会計の ¥1,300也。
車海老の天丼よりも高い掻き揚げを。
つっても大衆価格の範囲だけど。つ~か千円札一枚でほんとに車海老なんか出てくるのであろうか。
煮物の小鉢が付いてきたことは嬉しい。味は、私は母親が長野の血を引くのでもっと甘くっても良いかなと思ったけど、胡瓜のぬか漬けのほどよい加減とも相まって、贅沢言っちゃバチが当たるよなと。
蕎麦は若干ドライ気味か。乾いたマティーニのように。マティーニなんか飲んだことないけど ……
そんな状態のせいかも知れないけど箸で適量引き上げるとき、どうしても 1~2本、未だ先端部分から引っ掛かってきてしまい、一度猪口につけてから先ず本体を啜りつつ、その 1本かそこらを何度も猪口へと箸をストロークさせて手繰るのが一苦労 (笑)。
とは言え、今日もこちらのお蕎麦は安定の美味しさを十分に発揮している
若いほうのお姉さんに湯と、コップになくなった冷たい水を同時にお願いする。
ぎんぎんに熱い、正統派のさらりとした湯にこおり水の、まるで Fire & Ice のような気高き拮抗。つゆは最初から蕎麦猪口に、城南地区の蕎麦屋らしく少々たっぷり目。なのでぎりぎりまで湯を注いでまだ辛く、ちょっとづつ飲みながらその分湯を注ぎ足してゆき、その濃さがちょうどになったときのこの達成感 !!
とばっ口の厚い猪口の口触りだけが気になると言えば気になるところだけど、立ち上がり様もうお姉さんはこちらの動きを察知してレジスタカウンタに回ってくれて、今日も大満足で店を後にした次第
入新井 愛知家/おりぎりにやられるとき
昨日、目当ての映画の上映が中止となって、ほんと、ご飯だけ食べに来ちゃったという情けない状態で離脱した大森に再び。
既にマイコンで劇場ホームページにあたり、予定とは違う字幕版としての本日の上映は有り、との確認がとれていたので。すると窓口で、「ご迷惑をお掛けしました」と、無期限の無料鑑賞券を手渡される。寧ろ字幕版で観たかった私にとって、はっきり言ってこれはラッキー !! いや、会員登録や回数券なんかで何回かに一回無料換算となる特典をやっている劇場は幾つかあるけど、私はそういうのを、未だかつて利用したことはない。というのは、そうしたって中々希望の映画がかからなく、意外に半年も一年も脚の遠のいてしまう劇場のなんとも多いということを実感しているから。
そんな中でもこちら大森の二番館は、日頃からけっこうな頻度で利用させていただいているので、これは近いうち必ず役に立つはず !!
<H29.12.24 大森>
「入新井 愛知家」
午後一時半。
歌謡曲をインストゥルメンタルにアレンジしたBGMが、頭上で仄かに鳴っている。純白のとっくりセーターのよく似合う、激しくチャーミングな女の子が躍動していることには最初から気付いてるんだけど、これがすごく感度の高い娘で、こちらがちょっとでも顔を上げると、間髪を入れぬレスポンスでこちらに注意を向けてきてくれる為、もうどうすることもアイキャンナット。
半ば小さな丼とお蕎麦の揃いものにしようと決めていたのだが、それでも何の気なしに形式上ひろげた品書き。しかし私はその中の“あるもの”に強く心を揺り動かされ、もう自分を押さえることができなくなった
“ざるそば/大盛り” 980
“おにぎり2ヶ/しゃけ・こぶ” @500
おにぎりにやられた。
おそば大盛りは 100円増し。おにぎりはしゃけ、うめ、こぶ (こんぶとは言いたくない)、おかかから二つ選べる。注文しちゃってから、そんなに食えるかなぁと思ったってもう後の祭り。子供のよく掛かる病気、所謂“目が欲しい”という疾病が、恥ずかしながら、いい年ぶっこいた大人であるこの私にこの瞬間、突如発症してしまったというだけのこと。
案の定、けっこうに厚みのあるおにぎりがやってきた。しゃけがフレークのやつじゃんとか、ご飯もおにぎりにするならもうちょっと固めに炊けているほうがいいんじゃん ?、とか、でもそんなこともう関係なくなるくらいに、兎も角めちゃくちゃ美味い !!! ご飯をろくに噛まずに飲み込み続けると喉が詰まるということを、もう何十年かぶりに思い出したことにはにやけた (笑)。
しかしそれでも、私は加速することをやめない。
何故か ? おにぎりをやり終える前に舞い降りてきてしまった、この目の前の蒸籠のせいだろうか ? いや、それは違う気がする。私はその時、おにぎりという名の希望に、ただひたすらに飢えていたのだと思う。
だから夢中でそれを貪りたかったのだろう
お蕎麦は、長い、というか連帯意識の強いお蕎麦のようで、隣りあった蕎麦をかなり端の部分からでも引っ掛けてきててしまう為、それを手繰る作業に子供のように夢中になっていた。人生、年を食っても夢中になれるものを常に持っていたいと心底思う。
そしてこの甘いつゆは、けちらずに“ざるそば”とやったことに拠って得られた恩恵か。
湯とうを持ってきてくれたとっくりちゃん。
その時に私のコップの水が無くなっていることにちゃんと気付いてくれて、とんぼ返りで注ぎにきてくれた。肌の質感が尋常じゃなく若くフレッシュなんだけど、残念ながら、ちゃんと正視すること未だ叶わぬ私。
願いをこめてレジスターカウンタに向かった。
もしも俺のことが好きなら、彼女はレジに回ってきてくれるはず (こういうことをイーストウッドが言うと恰好になるんだけど、俺が言ってもただキモいだけ、ということは十分自覚しているわよ)。
果たして私の願いは叶った。
人間、真正直に生きていれば、いつかどこかで必ず報われる。今この瞬間だけは、そう信じられる気がした
愛知屋/あらためて思う
<H29.2.12/大森 夕の部>
「入新井 愛知屋」
家族連れやカップル、また一人晩酌使いする方など、多種多様な客層を許容するのが蕎麦屋の特性であり、こちらもまさに午後五時半にして既に、そんな雰囲気を余裕で完成させていた。
そして日本蕎麦屋からつい連想してしまいがちな超絶技巧の大叔母花番さんたちだが、そんなイメイジを覆すかのように、何故こんなところにこんな綺麗な人が ! とハッとされられる給仕の女性をまま見つけてしまうということも、日本蕎麦屋のまた一方のレアな特性と言えよう。
私の右手の簾の向こうには子供とお父さんお母さん、それにお爺ちゃんお婆ちゃんの三世代チームが透けていた。それこそ手を伸ばせば届きそうなところに居るんだけど、しかし私はそこへは永久に届かない
“ざる” @880也。
ナロウな肢体の上にふり積もったフラットブラックのざっくりした海苔は、その蕎麦一枚のお値段とも相まり、さらなる高級を期待させてくれる。
大好きなクラスメイトの女の子のスカートをめくるように、禁断のそれに箸をいれてめくってしまう自分を、もうとめることが出来なかった。少々水を飛ばしてやったほうが良いか。私の技術をもってすれば、ふつうのもりであればそれは容易なことなんだけど、海苔かけにしてしまったので些かやっかいではある。
そしてそのつゆ、甘くして辛く。
こちらへは二度目か三度目の訪問となる。確認できていないがこれはもしかしたら、様式美に則ってもりとざるのつゆを変えている可能性があるなと思った。
私は無論、この(甘味という意味での)甘つゆのほうが俄然好きだけど
満足して帳場に向かうと、すごく気になっていた綺麗なお姉さんがお会計に回ってくれた。
まだ酔ってないけど、日本人の女の人って綺麗だなぁって、あらためて思わされる。最近私のご飯日記にお店の女の子への熱い想いが見あたらなくなってきたな、とは自分でも思っていたけど、これはけっして私の性欲が減退してきたわけではないということに気付かされ、ちょっと安心させていただいた
“ざる”
愛知屋/mysterious queen
<H26.1.12 大森>
ここほんの2、3年ほど前からか、西友の上階の劇場を覚えてからというものたまに訪れるようになっていたこの街だが、最近ようやく周辺の街並みの構成が身についてきたような気がする。私の中で、ここ大森という街を無理矢理ランク付けてみると、まあ、“活気の無い”赤羽くらいのものなのかなと、勝手に思っているのだが……
で、早速飯を食わなければならない。
ちょうど、正午のわずかに手前。マイコン調査で目星を付けてきた天丼屋に突っ込もうとしたら、戸越しに垣間見えたカウンターはすでにいっぱいの様子。そしてすぐ隣には、過去、店構えの仰々しさに何となく入るのを躊躇ってしまった蕎麦屋が今日も、厳然たる構えで私を値踏みするように仁王立ちしていた
「そば懐石 入新井 愛知屋」
一人と告げると、一番入り口に近い、相席を前提とした六人掛けの卓へとなった。
“柿は日本古来の原産で、最も古くから栽培されている果物の一つで~~~”
蕎麦ではなく、柿の曰くを情緒たっぷりに綴った栞が添えられているのが、大変興味深かった。何故か柿サラダが無性に食べたくなったが、ポテトサラダにりんごを入れただけでりんごサラダ、柿を入れただけで柿サラダとされてしまうことは、それでは些かじゃがいもが可哀想ではないかと、何の脈絡もなく少し同情した。
――ドアがまた開いた
「十人宴会大丈夫ですか?」
「すぐにご案内いたします♪」
――キャパすげぇな! この店
大変に目の行き届く花番さんで、実は入店前から私の動きも完全に補足されていた。
かなりの席数を誇っているのであろうか。その後も私の横で入店客、また食事を終えて帰る客が続いたが、概ね近所の家族連れ、休日のプチ贅沢お昼ご飯、といった感じで、だから単独客がとうとう訪れることなく、結果最後まで贅沢にも六人掛けの卓を独占させていただくことができた。
注文を終えてふと気がつけば、静かに店内を流れる、どこかで聞いたことのあるメロディだと思っていたそれは、琴の独奏曲にアレンジされた「あの鐘を鳴らすのはあなた」だった
“松定食 (もりと天丼)” @850
“それの蕎麦大盛り” @?
因みに竹定食が、たぬきと天丼、梅定食が、天ぷら蕎麦ともり(温かいそばと冷たいそばだ!)。ミニなんとかセットという、日本蕎麦屋にそぐわぬ呼び方を巧みに逃げていることにも感心したが、温かい蕎麦と冷たい蕎麦を抱き合わせるということも、蕎麦喰いの痒いところにうまく手が届いていると思った。
のも束の間……
「はい、松定食おそば大盛りお待たせいたしました!」
――早いな! 尋常じゃなく
蕎麦殻の織り込まれた、褐色にして細打ちの蕎麦だった。つゆは猪口になみなみ。江戸つゆとしてみると辛さは些かマイルド。とはいえ鰹の強く主張されたつゆだった。薬味も十分アクティヴで、蕎麦も、観光地レヴェルを覚悟していたので、想像より相当上をゆくものである。これだけ細身の蕎麦だと、つゆだけが、もっと江戸つゆ的辛さを持たせたものを少な目に注いできて頂ければ、などと手前勝手なことを言うつもりは、毛頭ございません
天丼は、提供時間の早さからみて揚げおいた天ぷらということは明らかだが、こちらも何も文句はなかった。からっと感よりも、私好みのしっとりタイプ。タレの甘辛さもちょうど良く感じた。
店構えや店頭の価格をみただけですごく高級店なのかと訝っていたが、何のことはない、確かに大盛りにして尚上品なボリウムながら、十分に庶民感覚までカヴァされた、良心的なお店だったことが分かった。
お新香に数適たらされた醤油も嬉しかったし……
(お新香に、しっかりと漬かっていても何故か醤油の風味が欲しくなるのは昔からだ……)
そんなこんな満足し、帳場に伝票と千円札を握りしめて向かったら、花番さんが思っていたよりも若く美人で我を忘れてしまい、まさかそれがこの店で一番驚かされたこととなった。その証拠に、あとから文章として纏める時になって、大盛り分が幾らだったのかまったく覚えていないことに初めて気が次第である。千円札を出して足りたのだから、それは超えていないと思うのだが。また、後でコートのポッケから発見した小銭が150円。もしかしたら、大盛りも同じ料金でやっているのかも知れないが、今となってはこのミステリーも、永久に藪の中である
口コミが参考になったらフォローしよう
Jackie_m
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する
Jackie_mさんの他のお店の口コミ
店舗情報の編集
閉じる
「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
店名 |
入新井 愛知家(いりあらい あいちや)
|
---|---|
ジャンル | そば、日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
03-3761-3710 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
大森駅から375m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥3,000~¥3,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
個室 |
有 半個室あり |
---|---|
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる、焼酎にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | テイクアウト |
公式アカウント | |
オープン日 |
1933年 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
この店舗の関係者の方へ
食べログ店舗会員(無料)になると、自分のお店の情報を編集することができます。
店舗会員(無料)になって、お客様に直接メッセージを伝えてみませんか? 詳しくはこちら
店舗会員になると、無駄な広告費をかけずに効果的なPRができます。詳しくはこちら
既に会員登録が完了している方はこちらからログインできます。ログインはこちらから
それがエドガー・ライト監督作品だと今頃気付いたが、2004年のゾンビ・コメディの切符をとり、久々の大森入り。
連れのladyと一緒であった為、比較的スムースに入店出来るであろうボクの好きな日本そば屋に、一直線に足を向けた。きまぐれオレンジ道路(オレンジ色のアーケード)を抜けると信号の向こうに長い行列が見えて、彼女が心配そうに私に顔を向けてくるが、それはいつもの天丼屋さんの行列だと分かっていたので、かまわず足を進める
―― ちなみにその天丼屋さんに永年に亘って未訪問を続ける私だが、その理由はいつも決まっての長蛇の列ということもあるけどもう一つ、天丼に卵の天ぷらをのっけるお店への、はてなマークということもある
<2024.10.20>
「入新井 愛知家」
足を踏み込むと案内を待つ年嵩の女性お二人の姿があったが、すぐに奥へと通されていき、続き我々も「すぐ席をおつくりいたします」の流れから、スムースに二人掛けのテーブル席へと収まることが出来た。
池袋野口五郎交差点近くのボクの「宮城野」さんと、そしてこちらだけは、料理が美味しいのにいつもスムースな入店が叶うことが不思議の一つであったが、両者ともに、ここのところさすがに混みあっているようで、立役者のボクとしても嬉しい反面、素直な入店がままならないときには複雑な気分に陥ってみたりしちやって ……
“かき揚げそば” @1,300
“おにぎり2ヶ/おかか、しゃけ” @640
“かき揚げ天丼セット” @1,380
〆て 3,320円也。
半年余りのダイエット生活下で、おそば屋では強靭な精神力で“一杯のかけそば活動”を続けていた私だが、今日ばかりは自由にしてもばちは当たらないだろうと、おにぎりを付けるか、小さい丼付きの揃いものにするか、真剣に迷う。
結果ボクはいつもの揃い物。と、彼女のほうがおりぎりとおそばを別注ということに落ち着いて、しかも彼女はおそばそのものも、素のそばではなくgorgeousなものを選定しているものだから、ああ、これはおそらく、おれがおりぎり1個くらい消化してあげなきゃならなくなるだろうなぁ、なんて、完全なるダイエット破滅への道まっしぐらに、恐れおののきつつも、どこか嬉しいような ♪、とそのときは ……
二人のかき揚げはまったく共通仕様で、彼女のあたたかいそばには、丼にはのせずの別置き提供。ちなみに私は、この円筒で象られたheightのあるかき揚げには良い印象を持っていないが、こちらのかき揚げは何ら問題を感じさせるものではない。ただ、やはりもっと油っこく、願わくばカボチャなんか細かく散らされていたなら尚嬉しいのだけれど、いまどきのトレンド上、これは致し方のないことだと了解する。
やや小ぶりの粒々のご飯つぶは天丼に良くマッチしており、ここは池袋のおそば屋よりはかなり優位な部分だなぁと思う。
彼女のおたたかいおそばも、自分自身勝手にポリシーとして、ちゃんとしたおそば屋ではつめたいおそばを注文するのが大人の嗜みだと思っているだけのことで、食べればおいしいということが手にとるように伝わってきている
(ような表情で啜っておりました)
となると問題点は、ふだん実家青森で作ったお米を送ってもらっている、言わば米プロ(アメリカのプロということではない)の彼女に、私としては最高評価ながら、こちらのおにぎりを果たしておいしいと感じてもらえるのか ? と、そのハードルが些か高過ぎるのではなかろうかと思っていたところ、目の前に広がるこの光景は !
そんなに小ぶりでもないおにぎりを、満足気な表情を浮かべつつばくばくと食い、ボクがちょっとおそばをもらったとはいえ、やおら完食してしまうではないか !
―― あぁ、もらえなかったわ、おにぎり。こんなとき、どんな顔していいのかわからない ……
結果ダイエットの完全崩壊は免れたものの、何か口惜しいような、そんなボクです ……
その後日本初のシネマ・コンプレックスで鑑賞したエドガー・ライトのゾンビ・コメディは、あとから調べると彼の長編第一作とのこと。また想像通りに、私にとっては2度目の鑑賞となろうと思うが、確かに面白い、には面白かった。
「Shaun of the DEAD」という原題どおり、劇中随所にジョージ・A・ロメロへのリスペクトが散り嵌められ、そこへイギリス人特有のヒューモアが織り込まれるのだが、でもそれはボクにとっては、シラケはしないけど、腹筋が痛くなるほどツボにはまるってこともなかったかな
とりわけ北欧の笑いがドツボにはまることがあるけど、この作品の“捻って考えた笑い”というのはおそらく、日本で言うと三谷幸喜さんのやつではなかろうか。
さほど、面白くないという …… (こらっ !)
ほんと、嘘だと思うんなら北欧の「ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!」とか、あとカナダになっちゃうけど「サイコ・ゴアマン」とか観てみてくださいよね ♪
ほんと、窒息死しそうになったから。
人生ほんと、笑い死にってあり得ると思う