タルタルが案外軽めでした : でんでんでん

久しぶりに夜の部訪問。

じっくり宮崎の焼酎で語り明かしたお供は
まず肉厚シイタケの炙り。椎茸の内側が汗をかいてきたら食べごろ。
宮崎県の西半分は九州山地なので山の幸にも恵まれてます。

メヒカリの南蛮漬け。
門川漁港や土々呂漁港で上がるメヒカリは博多の名物天ぷらひらおでも使われていますが
通常は揚げ物として提供されることがほとんどながらこちらは一手間加えた南蛮漬け。
ほろほろと崩れる身と柔らかい骨まで淡白な味と南蛮酢の味がマッチしてます。

にがごり（苦瓜）炒め
沖縄のゴーヤチャンプルと同じ構成ですが、沖縄のようなランチョンミートは入らず、豚コマだったり肉無しだったり。
苦瓜の苦味と豆腐と鰹出汁の味を楽しむものだと理解してます。

メインのチキン南蛮は今さら言うまでもなく、都内でも最高峰と思う次第。
ジューシーなもも肉、主張しすぎない南蛮酢、レモンの酸味が効いたタルタルソースの甘酸っぱい味が融合します。

〆はお腹をさすりつつ、冷や汁です。
すり鉢であたった魚のと麦味噌の風味に胡瓜の清涼感がハマり、麦飯がサラサラと腹に収まります。

【2012.10】
先月宮崎でおぐら本店のチキン南蛮を久しぶりに食べてきました。
自分の舌も変わったのか、随分味が違う気がしました。特にタルタルソースが。

タルタル無しの元祖直ちゃんにも行きましたが、文句なし。味はいつも安定しています。

やはり東京でタルタルありといえばこちら。

変わりありませんでした。よかったです。

ほっとします。


【2010.9】
都心で無性にチキン南蛮を食べたくなるとここに来ます。

もちろんここの兄貴分的な存在「魚山亭渋谷」に上の階の「魚山亭赤坂」をはじめ
神泉の交差点にある「たもいやんせ」、中目黒と祐天寺の中間にある「よだきんぼ」、人形町「丸久」、
などなど割合古くから宮崎郷土料理としてやっている店のチキン南蛮は食べ歩いていました。

「どげんかせんといかん」知事に替わり宮崎の知名度向上とともに、都内、いや全国でもチキン南蛮を
メニューに載せるところや、モスバーガーや持ち帰り弁当やコンビニ弁当にまでレパートリーとして加わり
食べる機会はたしかに増えました。

以前は「よだきんぼ」をイチオシと書いていましたが、経営（店主？）が変わって？からすっかり
変わり果ててしまいました。
丸久もなかなか素晴らしいと仲間に宣伝した頃もありましたが、こちらも何かが抜け落ちた感じに。
たもいやんせはそもそも揚げ方からしてフリッター風の衣であり最初から別物と捉えています。
（こういうスタイルも宮崎でもありますが）

前置きが長くなりましたが、やはりここは安定しています。
甘酢のバランス、タルタルの味・量、全体のボリューム。言うこと無し！
味の★数はもうこのチキン南蛮に対しての評価と見てください。

〘まずランチ〙

チキン南蛮定食（\1,200）、本日のお魚定食（￥1,050）のみです。
共に大きなあら汁が付いてきますが、+200円でこれを冷汁に変えることができます。

こう見るとやはり赤坂だなと思うものの、麦飯はおかわりできるし主役のチキンは大ぶりのもの
が５切れもあるので大の男でも冷汁まで食べて麦飯おかわりでかなり満腹になります。
あら汁の量と中身、小鉢にたっぷりの大根おろしが付き、お新香は綺麗なきゅうりと大根に沢庵
が並び厚めの削り節が添えられて　と、これにしょう油を垂らしただけでも麦飯一杯いけそうです。
食べ終えてみてからあらためてこちらのCPはまずまずと考えます。

冷汁も香ばしくて幾重もの素材の味が重なっていてとても美味しいと思います。
焼いてすり鉢であたった魚肉にすり胡麻に麦味噌を混ぜこむのが基本、ここに豆腐を手で潰し入れ
大葉、きゅうり、（みょうが）と出汁（焼いた魚の骨からの出汁がベスト）を加えて冷やしてから
ご飯にかけるわけです。

先に冷汁を食べ過ぎても満腹になるし、南蛮の後にご飯を追加して食べるのもまた満腹になるし、、、
時間に余裕を持って訪れたいものです。

もう一度復習しておきましょう。
チキン南蛮のポイントは
・鶏肉のやわらかさ・ジューシーさに加えて
・衣の軽さ（通常卵のみ）
・揚げ上がりに浸す甘酢たれ
・仕上げにかけるタルタルソースの酸味
のバランスです。

ここで気付く人もいるでしょう。
宮崎地鶏はあの炭火焼のように歯ごたえゴリゴリの鶏肉じゃないのかと。
そういうのを好むのではないのかと。
その通りですが、こと南蛮については何故か逆路線です。


〘夜の部〙
焼酎王国と呼ばれるだけに当然に酒⇒つまみというと日本酒より焼酎を意識したつまみが
九州各県の料理が揃ってます。

この夜は、ニガゴリ（苦瓜）の炒め物も味噌の利かせかたと豆腐とのチャンプル具合が絶妙。
牛ホルモン炒めは要は関西でいう「こってちゃん」ですけど掃除がかなりしてあるので綺麗。
何より噛んでいて甘みが出てくるのがよくわかります。
飫肥天は南九州に共通する地元独特の「さつま揚げ」、焼酎や黒砂糖が入るので甘めですけど
スピリッツと共にやるとこれがまたよく合うこと。
黒豚角煮もさつま揚げ同様に楽しめますが、かなり甘いかな。


本家宮崎の延岡駅前にある直ちゃんは元祖と言われタルタルソースなしのスタイル。
宮崎駅前のおぐら本店はタルタルソースありですが、こちらも元祖と呼ばれているそうです。

http://enenen21.hp.infoseek.co.jp/0eattorinanban1.htm←ご参考までの「チキン南蛮アルバム」。
スンバらしい写真の数々。
先月、これをバイブルに『チキン南蛮聖地巡礼』をさわりだけ行ってきました。