代官山になじむ白壁の洋食店：クリスマスの為のコース : 洋食 クチブエ

代官山にある「洋食店」です。
料理本の執筆や料理教室を主宰する人気料理研究家 坂田阿希子氏が手掛ける「洋食」のお店。
手間をかけた「洋食」数品と「デザート」を日替わりで楽しめます。
店名のKUCHIBUEは "おいしくて口笛を吹きたくなる" という気持ちをこめて命名とのこと。
2019年11月開店。

場所は代官山駅から約3～4分、中目黒駅から約6～7分、恵比寿駅から約10分。
ヒルサイドテラス C棟15号、白いガラス張りの店。
（以前ここにはトムズサンドイッチがありました。）
メニューと営業状況についてはInstagramにて確認しましょう。
夜は予約可、現在は昼も可のようです。

夜訪問。
予約時に通常とは異なるコース料理であることを説明され、了解。
当日。
コースは一斉スタート。
予約した時間より数分遅れて店の扉が開き、店内へ。
店内は白を基調とした内装で照明は暗め。
昼間であれば窓側の緑が美しいことでしょう。
座席はカウンターに9席、4人掛テーブル席3卓。
カウンター席へ案内されました。
コートや荷物を置く場所は壁側のフックと背後に置かれた台。
満席で荷物を置く場所がなく、椅子を出してもらいました。
スタッフは全員女性。
坂田氏を中心にきびきびと働く様子は明るく和やかです。

いただいた料理は以下の通り。
KUCHIBUEの料理をいろいろ楽しめる構成です。
◇クリスマスの為のコース（10,000円、税抜き・テーブルチャージ10%）
お飲み物は白のグラスワイン（駒園ヴィンヤードTAO2019シャルドネ種）（1,200円）。
着席から20分後にサービスされました。
オープンキッチンなので料理を作る過程を眺めることが出来、次の料理への期待が高まります。
とはいうものの、スタッフが普段とは異なるコース料理に慣れていない様子。
頑張ってはいましたが、料理の提供には時間がかかりました。
●アミューズ
一口サイズのフィグバター。
家で出すおつまみ風。

●カリフラワーの白いポタージュスープ
滑らかな口当たり。

●エビフライ 自家製タルタルソースと
エビフライは1本。
自家製タルタルソースの他、ウスターソースが添えられました。

●カニのマカロニグラタン
人気のマカロニグラタン。
焼き目をつけて、焼きたて熱々です。
太いマカロニに滑らかなベシャメルソースが絡み、ほっくり・ほくほく。
仕上げに削ったレモンの香りが爽やか。
丁寧に作られたマカロニグラタンでしたが、カニの存在感は低め、

●ミモザサラダ
ドレッシング和えのレタスに網で細かくした卵黄・卵白とパセリみじん切りをミモザのように散らしたサラダ。

●ハンバーグステーキ マッシュポテト添え
煮込み風のハンバーグ。
提供前に作り置きを温め、デミグラスソースをかけて出されました。
形は丸く、つなぎの存在を感じないほど舌触りは密で均一。
大きさの割にボリュームがありました。
デミグラスソースは滑らかで、酸味が強め。
スマートさを感じる味ですが、人により好みは分かれるかもしれません。
マッシュポテトは滑らかでぽったり。
丁寧に作られ、優しい味です。

次のナポリタンは少量のため、総量はライスで調節です。
●ライス
一口分をお願い。
上記のデミグラスソースに絡めていただきました。
合いますね。

●イベリコベーコンの大人ナポリタン
極太のスパゲットーニをベーコンとトマトソースで炒めたナポリタン。
量は多くないので、小食の人でも大丈夫。
味は濃いので、この量で十分でした。

●メレンゲアイスクリーム
卵黄をたっぷり使ったアイスクリームを2個の巨大なメレンゲで挟んだもの。
見た瞬間にコーヒー（別料金）の必要を感じました。
アイスクリームはシャリ感があり甘さは控えめ。
卵黄とバラのエッセンスの香りが大人の味です。
気に入りました。
一方、巨大なメレンゲ。
サクサクして口溶けは良好です。
アイスクリームと合うか私にはわからず。
予想通り甘いので、2個目は別に注文したコーヒーが出てくるまで待機。

●コーヒー（600円）
適度な苦み。
メレンゲの甘さによく合いました。
味は良かったけれど、マグカップで出されたのは残念。

最後に坂田氏とお話が出来ました。
気さくな方で質問に気軽に答えてくれ、参考になりました。
お客さんには常連の方もいるようですね。

「クリスマスの為のコース」は定番の洋食が揃う内容でした。
滞在時間は約2時間30分となりましたが、通常メニューより色々楽しめて良かったと思います。
一方、CP面を加えると総合満足度は微妙。
食材に特別感はなく、クリスマスというイベント性を考えても高めに感じる価格設定です。
コース価格（税・テーブルチャージ10％込み）が2割安ければ、満足感は高かったと思うのでした。