お洒落な雰囲気のフレンチベースのカンティーヌ（食堂） : 野村食堂 カンティーヌ

そのお店の名前は【野村食堂】と云う。
『食堂』と云っても、三角巾を被ったおばちゃんが配膳をして居る様な、メニューに定食が在るような…そんな店では全く無い。

場所は…富士駅の北側。
イトーヨーカ堂の跡地の北。
私のレビューをご覧頂いている方は判るかも知れないが、前回のレビュー【蔵や】の直ぐ近くにある。

駐車場を完備している店舗が少ないこの周辺は余り利用した事が無かったのだが、前回周辺を徘徊（？）してみてまだ評価もされていない多くの飲食店が軒を連ねている事が判った。
この【野村食堂】も駐車場は完備されていないので、車利用の場合近くのコインパーキングを利用しなければならない。

このお店は日曜日が定休日で、しかも夜しか営業していないという事で、平日の夜に席だけ予約して利用してみた。
カウンターしか空いて居ない…という事で、伺ってみると…成る程！
入口手前から通路を挟んで左右に設置されているテーブル席（２０名くらい？）は、すでに満席。。

扉を開けると直ぐに入口近くまで出迎えてくれた男性が、店主らしい。
スマートな身のこなしだ。…誰かに似ている。

奥に「『」型に配置されたカウンターは、手前４席と奥４席が空いているというので、奥側に座らせて頂いた。
手前のカウンター席はワインやグラスがオブジェされているお洒落な席。
奥は盛り付け、調理が目の前で見る事が出来る楽しい席だ。

店員は女性１人。男性２人と店主。４人だったが、回転・仕事分担・接客が非常に見事。
先ず、エントランスのお出迎え・全体の接客・オーダー伺い・ドリンク・お見送りの要の所を店主。
女性がドリンク・片付け担当。
店員の男性１人が冷製・デザート担当。もう１人が調理担当と大まかに分担してあって、手が空けば其々を応援するが持ち場は基本的に離れない。
素晴らしいチームワークで動いている。

店内にはＢＧＭが無い。
利用客の雑踏。食器の音。仄暗く温かい店内。
夫の席の直ぐ横に、スペイン産とイタリア産の生ハムが置かれている…。
どこか海外のレストランに来ている様な雰囲気だ。

お店の『カンティーヌ』は食堂という意の仏語。
皆が集い、料理とワインを囲む。
やがて輪が広がり、楽しさの一体感が生まれる。
皆が構えずに空間に身を委ねられる。
多くの人の集いの場としての“食堂”でありたいと付けたネーミング。

ＢＧＭが無いと、面白い事に大抵の利用者は声のトーンを抑えて話すらしい。
（これは中々良い試みだ…）と思っていたが、中盤から入ってきた男性客のグループがＴＰＯを弁えずに大きな声で騒ぎ出す。
…という事で、中には『無音』の意味を理解できない客もいるらしい。

さて、ここの料理はフレンチベースのフリースタイル。
訪問前にＨＰでメニューを大体決めては居たのだが…それでもかなり迷ってオーダー。
一品料理・グラタン・パスタ・肉料理・野菜料理・魚料理…ネーミングだけ見ただけでは想像も出来ない料理が多い。

　
◆ドリンク
　なんちゃってワイン（ＮＡ）　￥７００
　チャイナブルーのカクテル
　ラムベース　ソルクバーノ
　フランス産スパークリングワイン（白）
『なんちゃってワイン』は見た目本当の赤ワインの様で、オーナーが自らワイングラスに注いでくれるイタリア産カシスのネクター。
ラムベースのソルクバーノはソルティードッグの様。
ドリンクはどれも飲み易く出来ている。


◆よくばりメリメロサラダ　￥１１００
自家製ホタテスモーク・サーモン、真鯛のマリネ大葉のプレッセが、グリーンサラダ・ロマネスコ・トマト・アルファルファ等と一緒に盛られた贅沢なサラダ。この一皿で、結構な数の単品メニューの一部が食べられるのでお薦め！

◆自家製林檎酢のピクルス　￥５００
見た目にも涼しげなガラスの器に入った大盛りのピクルス。
林檎の風味・甘味があり、酸味を抑えた食べ易いピクルス。
カブ・人参・胡瓜・レンコン・ミョウガが入った野菜たっぷりの品♪

◆シャルキュトリーの盛り合わせ　￥２０００
一つでも多くの種類を食べてみたかったが、到底無理と判ったので選んだ苦肉の一皿。
スペイン産・フランス産の生ハム、鴨ロースト・国産豚のリエット・パテドカンパニュー…色々な種類が少しづつ、木製のカッテイングボードにお洒落に盛り付けられているが…すみません。
説明して頂いたにも係わらず、周りの煩さで聞こえませんでした。
バケットにモチモチの焼きたてパンを入れて頂き、お替りまでしちゃいました。
パテはパンに付けて食べると…それはそれは、もう！！

◆国産牛イチボ肉のステーキ・赤ワインソース　￥１８００　
イチボとは、ランプと呼ばれるおしり上部のお肉のうち下側のやわらかい部分を特に 切り出したお肉の事。
脂身は少ないのですが、レア部が多く取られたお肉はヒレよりジューシーで旨い～♪
赤ワインのソースが、これもお肉の美味しさを引き出すホンノリ甘口で薫り高く…絶品。
ステーキで旨いと思ったのは、最近ですとレ・ジャルダンのポートワインソースのヒレステーキでしたが、勝るとも劣らない料理です。
少し塩っけのある、たっぷりのマッシュポテトがまた良い～！　

◆仔羊トマト煮込みのペンネ 1000円
まだ、もうチョット食べられそうだったのでパスタかペンネを…で、此方をチョイス。
それ程お腹に余裕があった訳ではなかったのですが、ペロリと食べてしまいました。
固めに茹で上がったペンネにアッサリ味のトマトソース。
思ったより全然癖の無い 子羊の挽肉が美味しかったな～。


いや～！満足、満足！！
結局２人でアルコール３杯・ＮＡ１杯、料理を６５００円分くらい頂きました。
コースだと、もう少しお値打ちで頂けるかも知れません。

非常に良いお店でした～。
又行きたいと思えるお店です。
店員さんの接客・店主のエンターテイメントな人柄も楽しいし♪
写真が光線の加減で上手に撮れなかったので、次回もう一度チャレンジしようと思っています。

そうだ！
思い出しました！
店主の『野村氏』誰かにそっくりだ…と思っていたら、ＥＸＩＬＥのマキダイさんにそっくりでした。
ＨＰで拝見すると…世界のナベアツにも見えない事も無いが…？
ちょっと、酔ったかな～？？
でもＮＡだった夫も「そっくりだった」と言って居たところを見ると…やっぱり？
　ヾ(=ﾟ･ﾟ=)ﾉﾆｬﾝ♪