2回
2020/02 訪問
☆~一言で言えば : The most comfortable Auberge in Hakone
***マロワン<Malouin>の Smug tongue,,,,, Just for your information,,,,,
◎心はどれだけ幸せだったか?
最近泊まった宿の中で傑出した快適さ。
想像以上にこじんまりした宿だが、このサイズの宿が陥りがちなペンション的なshabbyさは微塵も無い。心はチェックインからアウトまで終始幸せに包まれていた。
日本にもいくつかルレ・エ・シャトーに加盟するオーベルジュや、和洋折衷の宿があり、ほぼその全てに泊まってみたが、それらと相対的に見てもこの宿は素晴らしい。欧州のルレエシャトー加盟の星付きオーべルージュを想起させる。
箱根や熱海に多い、もともと企業の保養所だった建物を買取って改修あるいはフルリノベした宿(私たちは整形美人宿と呼んでいますw)とは根本的な違いを感じた。ゼロから建物を新築しているからだろう。例えば整◯美人宿の中ではかなり秀逸な宿である金谷リゾート箱根よりも、間取り、構造、空調、水回りなどの快適さが、一段階は違うと感じさせる設えだ。
もちろん調度品や家具のグレードの違いもあるが、やはり建築技術も設備も、日進月歩で進化している事を実感させられた。
ここが、敢えてルレ・エ・シャトーに加盟していないのは、そのフランチャイズ料の高さ故かもしれないが、(私たちがこよなく愛する)Michel Guérardなどの真に心を幸せにしてくれるレベルのオーベルジュを好むような青目の訪日客に対しても誇れる
設えなだけに、彼らの利用を訴求する意味では、加盟する効果は大きいかもしれない。
ランド県の片田舎にあるMichel Guérardを、凡そ四半世紀前の初訪時に、私たちが知る事ができたのも、ルレエシャトーの加盟店ガイドブックのおかげだったから。
この宿はハードだけでなく、支配人、女将(ホテルでこの呼称には違和感あるな〜)、スタッフなどのソフト面も申し分ない。このサイズの宿だとスタッフの人柄が丸見えなだけに、上場企業として相対的に業界内での良い人材を得やすいであろう、”ひらまつ”の強みが活きた布陣と感じた。
◎舌はどのくらい唸ったか?
まず遊び心に溢れたプレゼンが、わざわざこの宿に食べに来る(泊まりであっても、外から食事だけであっても)意義を感じさせる工夫がなされていて良かった。詳しくはちょっとネタバレ的ですが、写真を参照ください。
料理は皿によっては斑も感じたが、押し並べて、輝いていた時代のひらまつ系の水準にあり、目を楽しませるプレゼンと相まって舌を唸らせるに十分だった。
但し欧州などで良くある、まず傑出したレストランがcountryside にあって、そこが星を獲るなどして、そこで食したい人が遠方より訪れるようになり、その要望に応えるべく旅籠も併設していくという流れで成り立ったオーベルジュでは無いので、あくまでこの宿の主役は泊であり、食はその名脇役という感じだ。そういう気持ちで臨まないと、唸るべき舌も唸らず滞在を楽しめないだろう。
◎足が自然と、またここへ来たいと動くか?
箱根にはいくつかの定宿があるが、間違いなく足が定期的に、かつ自然とここへ来たいと動く宿の一つとなったと思う。
◎会計担当の我が家の財務大臣の反応は?
120K per 2 persons, including everything,is so-so.
☆In a word ~一言で言えば :
The most comfortable Auberge in Hakone
●他の人は言わないかもしれないA straight tip
もともとは、私たちの大好きな白濁した大涌谷温泉もお部屋の湯船に引く計画があったという。火山活動の活発化で大涌谷温泉供給の設備問題が発生し頓挫したらしいが、仙石原という立地を活かして白濁した温泉を引ければ、この宿の価値はより高まり、他との更なる差別化に寄与するだろう。いろいろ事情はあるだろうが、近い将来に、是非ともこの地の宝である白濁温泉の導入を図ってもらいたい。
2022/01/01 更新
*** マロワン<Malouin>の Smug tongue,,,,, Just for your information,,,,,
*2020年から旅館ホテルに関しては、飲食店とはレビュー方法を変えました。
合計を100に置いて以下の配分で評点を算定しています。
L (Location 20)
R (Room 20)
H (Hospitality 20)
D (Dine 20)
O (Onsen 20) in Ryokan
or
F (Facilities 20) in Hotel & Resort
Hiramatsu仙石原は,L3.5、R5、H4、D4、O4= 20/5 =4.1でした。
ここを再訪する度合い: 90%
再訪可能性が50%以下の場合、近隣でお薦めの宿: N/A
2年ぶりの再訪、この間にシェフも総支配人も代わったようだが、滞在の快適さは以前と変わらず、料理は寧ろ良くなっていた。
ここが、東京から100km以内圏の宿の中では、私たちにとっては最良のオーベルジュであると改めて感じた。
素晴らしい部屋の設え、掛け流しの部屋内温泉、志高い若人中心のキビキビしたサービスは前回の滞在から劣化していなかった。
そして前回はプレゼンは愉しかったが味は??の部分もあった食も、今回は、
もし赤本にフランス版のような全国津々浦々の地方の料理店を評価するシステムがあれば、一つ星は楽に貰えるであろうレベルまで上がってきたと感じた。
今回の献立は以下。◎、○、△、▼で感想を入れてあります。
千葉県産オスミックトマトとピスタチオ、花穂のアクセント ○
かながわ鶏とアンチョビのクロケット ○
和栗とシャンピニオンのフラントリュフ香るスキューマ ◎
フランス産フォアグラのムース ○
ゆり根とカシスと秋トリュフ ◎
ヴォージュ産鶏とイタリア産ポルチーニ茸のタリオリーニ ◎
白味噌香るクルートを纏った平目のヴァポーレ
山芋のガレットと里芋 バターソース △
牛いちぼのロースト ▼
さつま芋とゴルゴンゾーラチーズのニョッキポワブラードソース △
洋梨の赤ワイン煮、爽やかなリコッタチーズのクリーム キャラメルアイスを添えて ◎
小菓子 ○
ソムリエが、私たちの好みを汲み取って選んでくれた良いワインとあいまって、心はかなり幸せに。
わざわざ其処で食べる為に旅をして行く、いわゆる「三つ」基準までは至っていないが、luxeな設えの宿として、Private感の高い温泉宿として、そして相応に美味な宿としての、三位一体によって、誰しもが、またここへ来たいと思わせるに十分なレベルだろう。
今回一点だけ残念だったのは、部屋着、寝巻き、そして枕カバーなどのベッドリネンが、だいぶ年季が入ってきたからか?、あるいはクリーニング業者が変わったのか? 原因は分からないが、僅かだが臭みがあった。これにはかなり弱った。クローゼットに備え付けの衣類脱臭剤を、しこたま振って何とか凌いだが、、、、、再訪が確実な宿だけに、この点はすぐに改善を検討して欲しいところ。