2回
2022/06 訪問
つまみ最高峰!
握りにも工夫色々ありましたが、とにかくつまみが今まで訪れた鮨の中でも最高レベル。素材、手のかけ方、オリジナリティ、そして盛りの良さ全部凄い。
つまみで出たもの・・・記憶頼りなので順序曖昧です
三浦の茶豆
ひらめの薄造り昆布締めと縁側、キモ 塩とスダチ、ワサビで
烏賊の刺身(コウイカ系だと思います) 細かく包丁を入れ、ねっとりとした食感と甘み 塩 スダチ、後から出る雲丹を合わせてと七変化。
赤雲丹の食べくらべ 佐賀と山口 佐賀のものはほろりと苦く地味深い、山口のものはムラサキ雲丹かと思う甘さとさわやかさ
鰆の燻し 名残の鰆、皮下脂肪さっぱりに、皮目をいぶして。カツオのなまり節のような雰囲気。
鮑 千葉真高鮑の6時間煮込み、煮凝りとキモを添えて
マグロの部位色々 鳥取境港の200㎏弱の大物。カマトロの部位は周りを炙って A-5黒毛和牛と出されても見た目ではわからないほど。
マグロ薄造りで雲丹を巻いたもの こちらもここ数年肉系の店ではやりの「うにく」をオマージュ
トリガイ さっと湯通ししたものでもまだ生きており、叩くとぎゅっと動く。大振りで香りよくコハク酸の旨味最高。
みる貝
しゃこの煮物。周囲は継ぎ足したシャコと醤油、出汁を煮詰めたもので味付け。子持ちでホクホク
しゃこの爪と大将自ら身のほじり方レクチャー付き。
蛸煮物 佐島のもの
白身を野菜と共に海苔で巻いたもの
つまみと共に出される大根、ミョウガ、ネギを海苔で巻いたもので最後つけ場を片づけて握りに移ります。
あまりの旨さに酒が進む進む。
有難いのは、お水も冷茶もどんどんついでいただけるので、お酒をたくさん頂いても大丈夫。翌日に残りません。
お茶と言えば、大きな鉄釜に常に湯が沸かされていて、竹の茶こしで入れたての緑茶が出てきます。
茶葉が何か尋ねませんでしたが、さっぱりしながら旨味があって薫り高く美味しいお茶でした。
お酒はおちょこ一杯から半合、一合と3段階で選べます。少しずつ全種類飲んでから気に入ったものをじっくり飲むこともできるので、良いですね。
握りは、全部覚えている自信がありませんので、参考までに・・・
赤貝 身が厚くてしゃくっと噛み切れる。香りもよくて美味しかった!
星カレイ 身がしっかり、熟成
カスゴ鯛酢締め
車エビ 大きい
カツオ
マグロ色々 名物炙り蛇腹トロもありました。
馬糞雲丹 軍艦に、あり得ない量の馬糞がモリモリです
あなご
玉子焼き
おそらくあっさりした量の鮨屋の1.5倍の量です。大満足。
酢飯は白酢。
貝や白身にはこの方が本当に合いますね。
愛知出身の大将なので、中部や西で食べる食材が得意だったり、大将の愛がある気がします。
そのぐらい貝やシャコが美味しかった・・・。季節もありますが。
ネタがしっかり大きく、そのぶんシャリも大きい。
ものによっては口に入れてからネタとシャリの消えるスピードが少し合わないものもごく一部ありました。
今度は寒い季節にも行ってみたい。
なかなか予約が取れないので、またご縁がいつかあると良いなと願いつつ。
大変ご馳走様でした。
2022/06/16 更新
さわ田
色々な意味でハードルの高いお寿司屋さんのさわ田さん、5席しかない席で運よく二人席が取れて夫婦揃って行くことができました。他のお客さんはみんなおひとりさま。仕事を無理やり片付けてギリギリで着席できました。
この日はスナップエンドウからスタート。
最初はヒラメとエンガワ。塩とスダチ、山葵と共に。
最初から素晴らしいヒラメ。なんとも言えない、噛んだ時の感触といい、ねっとりとした旨味といい、素晴らしい。
さらにアオリイカが登場。包丁と仕込みの妙でいい状態。そして産地違いのムラサキ雲丹の食べ比べ。次々と絶品のおつまみが。柔らかく仕上げられたアワビには、作る過程で出たエキスをジュレにしたものが。塩味があるのでソースがわりに。
さわ田さんの面白いところは、それぞれそのまま食べても最高なのに、組み合わせても美味しいものを提案してもらえるところ。例えば、ウニはイカに乗せても、アワビと一緒でも美味しいんです。など、食べ手も自由。アワビのジュレに、大根のツマを入れても美味しいですよ、とか。白魚のクラシックの一皿にはふきのとうの朧。ばちこもつけて。もちろんこれだけでお酒とも合いますよ。このバチコを熱燗につけても美味いんですよ、とか。
お決まりで自由度が無いお店も多い中、高級寿司のイメージとは違う一面を見せてもらえました。
特にすごかったのはよく鰤ベーコンと呼ばれるという、一品。口に含むとベーコンのような薫香、良質の脂身が舌の上で溶けます。日本酒必須です。
鮪のカマの部分を炙ったものなど脂の強めのものにはたっぷりとわさびをつけて。本当に山盛りのわさびが口に入れるとあれってなるくらいに優しい味に変わります。もちろんわさびもいくらでもお代わりできます。
おつまみ一通りの後、やっと握りがスタートですが、その前に。。
余ったツマ、大根、生姜、みょうがなどを混ぜてあるものを海苔で包んでいただきます。
パリパリの海苔にシャキシャキの大根たち。何もつけずに最高に美味い一品でした。きゅうりを細かく切った巻物に似てますが、それよりも美味かった。
大将が飲まない人なんて冗談ですよねってくらいのすごいおつまみでした。
ここまでの満足度が高く、おつまみだけでお腹いっぱいになってしまうほど。しかしここからが真骨頂。大将がお腹の具合を聞いてくださり、シャリの大きさなどの調整をまた提案してもらえます。私はお寿司はバランスだと思うので大将の一番美味いと思う量、そのままでお願いしてますが、小食な方は小さめでいいんじゃないでしょうか。もちろんシャリ大きめって要望も通ります。大き目をリクエストするお客さんに会ったはこの日が初めてでしたが大将快く対応。
ネタ箱から見える鮪などのネタ、どれを見ても最高に良い状態なのが素人目でもわかるほど。仕込みにどれだけ手をかけているかが伺えます。
驚いたのは鯛の食感。なんとも言えない弾力と旨味。大将曰く生きているんです。同じように驚いたのは小柱、これも生きているので握りにくいと。実際に見せてもらえました、小柱を押すと、なんと動きます。軍艦では無いのでその握りの難しさがわかります。
鰹は生姜ベースかニンニクベースかを選べます。ニンニク風味の薬味を添えるお寿司屋さんが多い中、ダイレクトにニンニクってのが面白い。
鮪などの炙り、炭火を挟んでちゃんと上から当ててもらえます。よくあるバーナーなどは使いません。鰹の藁焼きなどになると、奥で女将さんがやってくださいます。焼いた煤の舞って場が和みます。
握りの雲丹もイクラも超大盛り。大間の極上の鮪のいろんな部位のオンパレード。
いわゆるイカめしは外側のイカの火入れが素晴らしい。
フワッフワの穴子は塩とツメの両方を楽しめます。
鬼灯は蒲郡。特大車海老は愛知県一色産。地元の食材も積極的に使われていますね
脂の濃いものの後に口直しのものが入るなど、良く考えられたコースでした。
お椀や茶碗蒸しなどは出ません。コースに和食のお皿を出すお店が多い中、その日の「魚」をとことん追求した丁寧な仕込みと、男前なお寿司の直球勝負。堪能させていただきました。
基本的にお酒飲みに嬉しい構成です。お腹が冷えそうな方は暖かいお茶を。
携帯禁止など、制約も多く、初めてでおひとりさまが多いと、場の雰囲気もピリッとして緊張しちゃいがちですが、後半は場も和んでみんな和気藹々。イメージと違って大将は怖い人じゃなく、話好きの気遣いの人ですので安心して訪問してください。
また二人席が運よく取れることを祈って。
ごちそうさまでした。
(写真撮影禁止なので店内の写真は無し)