2回
2024/02 訪問
大将の想いが詰まった里山料理、おもてなしに心も身体も癒されました。季節毎に足を運ぶ事を決意しました。
高槻、亀岡の秘境にある日本料理の名店へ。
ずっと来たかってんですが、ようやく訪問できました。
京都から車で30分と意外と近かったし、もっと早く来といたらよかったと後悔しました。
草喰なかひがしの中東さんからの贈り物だと言う、かわいいお地蔵さんが出迎えてくれました。
古民家に入ると広々した空間
雰囲気が素晴らしい。入店してすぐ心根さんを好きになりました。
店主の片山さんからのお手紙を読みながら、
干し八朔の皮と深蒸しした緑茶を飲みながら。
遠方の疲れも吹っ飛びます。
カウンターの前では片山さんが出来たての料理を振る舞って仕事もみせてくれます。
✔蕪蒸し
この日は晴れてましたが
所々に雪めいているため「雪景色」がみえます。
その情景を見立てた蕪蒸し。
蕪餡の中には山陰浜坂のずわい蟹が、蟹の風味と上品な口当たり。途中生姜を溶いて味に締まりを。
1品目からとても美味しく温まりました。
八寸
伏見稲荷は初午迎えたので
狐のお面を紙蓋にし、八寸は節分の仕立てに
季節の盛り込みを楽しめました。
✔お多福の器には白和え
山で今朝積んだ蕗の薹、手作り蒟蒻、椎茸
蕗の薹が食べれる季節になりました。
ほろ苦い味わいは独特で白和えにすることで少し和らぎ絶妙でした。
✔雪輪蓮根
こちらも雪景色をイメージしてあり
とても美しい。下処理もしっかりされているので
食感を楽しみました
✔「鬼に金棒」で金棒の形にした揚げた海老芋
自家製のゆかりがかかってます。
✔鬼を斬る「鬼斬り」でおにぎり。
シャレがきいてますね、自然薯を揚げたのに甘だれが絡んでいます。かわいいし美味しい。
✔卵黄味噌漬け
まろやかで濃厚な1品
✔菜の花を軽く味噌漬けにし
自家製のカラスミの粉末を
上品で優しい味わい
✔琵琶湖の天然本モロコの焼き南蛮
頭も骨も柔らかく内臓も苦くない。
脂のりも良く身も柔らかい。
✔胡桃チップで燻製した鰯
煎った黒豆が包まれてます。ちょっとこの燻製感が全体のバランスをよくしてますね。
✔五色豆かりんとう
神楽の5つの色、彩りが良く、照りが美しい。
カリッとした食感に飴の甘さ。今年は節分の豆を食べてないからちょうど良かった。
✔お椀
明治の器で絵柄は梅、美しい椀でした。
歴史の重みも感じ気持ちも引き締まります。
あたたかい澄んだ御出汁。
雪の中から掘り起こした雪中筍は貴重です、
甘くて筍の風味が活きている。
うるいのシャキシャキ感に岩魚の旨味。
木の芽の春の香りが鼻から抜けます。
✔造り
たまたまこの日はバレンタインデーだったんで
恋の季節、恋=鯉 ということで
昆布締めした鯉の山葵和えでした。
鯉の皮湯引き、鯉の鱗揚げと余すことなく一皿に盛り込まれてます。
わさび菜、辛み大根、白髪葱、朝摘みした葱の原種ののびる、あかね蕪を乾燥したチップと出汁割り醤油
✔焼き物
海で約2年海老を食べて赤くなり冬に山に戻り
産卵し一生を終える桜鱒の味噌幽庵焼き
旨味成分が詰まっていて、身も柔らかく絶品でした。
炊いて揚げた菊芋、さっきののびるの根餅米揚げ
また、面白いのが店主自ら制作に携わる一休寺納豆のロースト。
✔月の輪熊のお鍋
脂9:赤身1の割合い。
脂が多いほうが高級な熊なんで、正に一級品ですね。
融点が低いロース。口溶けが良く旨味が凄い。
片山さん何と熊を一頭飼いされてるんで、こういうもてなしが可能なんです。
鴨団子、芹と芹の根の相性がたまらりませんね。
1つ目の〆
✔琵琶鱒のルイベ
土鍋で炊かれたご飯の温度で溶かしながら。
冷たさと鱒のうま味と醤油が口の中で混ざり合い絶品でした。
香物
松前漬、柚子大根、赤蕪甘酢漬、昆布佃煮、蓮根マスタード漬、壬生菜わさび味噌和え
2つ目の〆
✔恵方巻き
具材は、玉子焼、車海老、三つ葉、マグロ、穴子、胡瓜、いくら、雲丹、大葉、ゴマ、わさび、椎茸、干瓢
何と豪華な。喧嘩もしてないし瑞々しい具材の旨味や風味が最高でした。
3つ目の〆
✔月の輪熊鍋の出汁ラーメン
先程の鍋の出汁、
熊や鴨の脂が溶け込みコク 深みがある。
麺は棣鄂オリジナルで相性抜群で喉越しも良い。
〆の追加も頼みました。
他にもたくさんあったけどとりあえず3つ
✔卵かけご飯
ただの卵かけご飯やなく
醤油麹と粘りの強い自然薯
乾燥木の芽を一気にかきこみました。
✔自家製燻製の鮭ご飯
これが美味すぎました。何杯ご飯食うねんって思いましたが止まりません。
※これネットでも買えます。TVで紹介されて爆発した逸品
✔猪キーマカレー
最後はこちら。しっかりスパイスをきかせたカレー。
猪のお肉を煮込んだ贅沢なカレーはめちゃ美味い。
和食の料理人はなんでも作る事ができはるなーと関心。こちらもネットで買えるようにしてくださいと片山さんにお願いしました。
✔水菓子
9種の柑橘をつかったゼリー
(ゆうばれ、はれひめ、文旦、しらぬい、八朔、デコポン、紅まどんな、ポンカン、伊予柑)とスモーキーな味で相性が合う煎り番茶
✔椿餅
カワイイビジュアルの椿餅は抹茶と一緒に
和菓子も習われてる片山さん。
出来たての和菓子は絶品です。
【まとめ】
新鮮な魚介や野菜を使うだけでなく
煮物・焼き物・汁物・刺し身などの全ての料理の
器や盛り付けで工夫を凝らされ
見た目の美しさだけでなく、季節感を出しながら魅力的な料理を味わう事ができました。
すべての料理の栄養に気を配り、調理する食材に拘り、その食材にもそれぞれに意味を持たせ
心から喜ばせてくれる、片山さんの想いがはいった渾身の2時間は大変貴重でした。
季節毎に足を運ぶ店がまた1つ増えました。
帰りには手土産まで頂きました。
✔どらやき
これで心根さんのお料理は終了。
ふんわり、しっとりした生地に甘さ控えめの餡。
軽いからいくらでも食べれます。
✔山椒オイル
購入して帰りました。また料理に使います。
3.90
2024/02/21 更新
街中から外れた集落の一軒、古き良き雰囲気が心地よい古民家。
記念日、特別な日にピッタリのお店。
春の食材と花が色づくこの時期を狙ってたので1年待ちました。
晴天とまではいかない日ですが抜群のロケーションでした。
中に入ると広々した空間で
非常に素敵でほのかに薫るお香や炭の香りに癒されます。
店主の片山さんからのお手紙を読み
ウェルカムドリンクで桜茶を頂きほっこり。
一杯目は
●自家製の文旦ソーダ
お料理スタートです。
●ほたるいかの和え麺
麺は和食では珍しくカッペリーニ
身がパンパンに膨れ上がって旨味が詰まった旬のほたるいか。
蕗の薹との苦味、独活の食感は抜群。
独活は浪速の伝統野菜 茨木産 江戸時代の製法で栽培された三島独活でした
八寸 春爛漫といった印象
●貝塚木積の筍 木の芽和え
●鱒寿司 胡瓜 木の芽
●こごみの白和え
●琵琶湖本諸子 炭火焼
●卵黄の味噌漬け
●タラの芽味噌漬け ピスタチオ砕いたものを足元に
●粟麩の田楽 蕗の薹味噌
●そら豆お浸し 自家製唐墨パウダー
●有明一番海苔で海苔巻き わらびの軸
どれも丁寧に処理、仕込みをされており
片山さんが前で仕上げてくれます。
春にしか食べられない食材が盛り沢山です。
●煮物椀
藪萱草(やぶかんぞう) ホワイトアスパラ 蛤 胡麻豆腐
蛤のお出汁が深味があります、アスパラがみずみずしくて甘かった。
胡麻豆腐の口当たりが最高でした。山草の藪萱草ははじめて口にしました。
また魯山人のお椀が素敵です。
●山の造り
花籠の絵付けに活けるように盛り付けされていて美しかった。
山の湧き水で泳がし泥もはかして臭みは一切ない鯉
鯉を昆布締めし塩と山葵で和えた物と野草を混ぜて食べました。
苦味や酸味など複雑で面白い味、野草も豊富で食べたことの無い物が多く楽しめました。
これだけの食材が入ってました↓↓
種付け花 からし菜の種でクレソンの原種
カラスノエンドウ、日本タンポポ、すみれ
紅菜苔(こうさいたい)菜の花の仲間
酸葉(すいば)の穂先、ナズナ(ペンペン草)
鯉の鱗を揚げた物、二ゴロブナの卵
辛味大根鬼おろし、醤油麹、いくら
●岩魚の揚げ物
岩魚は自家製の山椒油でコンフィされていて柔らかく風味良く美味しかった。
木積の筍の穂先は柔らかく甘く炭火焼きの薫りがよかった
炭塩と木の芽で
●心根春先の名物 野草・山菜・ツキノワグマのお鍋
早い段階から予約してたんで一番良い熊肉を用意してくれました。
目の前で手際よくしゃぶしゃぶしてくれます。
熊と頂くのは芹の根、うるい、行者ニンニク、あさつきの根、クレソン
お出汁も美味しく最高の品でした。
〆は2種類
●天バラ
蕗の薹、桜海老、こごみの軸、かき揚げと炊き立てのご飯を和えてあります
サクサクした箇所や水分を吸ってしんなりとした食感が面白い
風味もよかった
~香物~
松前漬け 沢庵 昆布
赤かぶと白かぶ糠漬け 芽キャベツ浅漬け
●虹鱒土鍋ご飯
脂のりが上品な鱒、姫五加木(ヒメウコギ)はほろ苦く、独特の食感が良かった。
追加
●もちとろろの卵かけご飯
粘りが噛める程の物でした
朝積んだノビル 木の芽 からすみパウダー 麹醤油 蕗の薹など色々と味を重ねてくれました。
凄く美味しい。
相方が追加した
●燻製鮭とご飯
辛めの鮭を燻して薫り豊かな物でした
追加
●猪カレー
スパイスカレー屋さん顔負けのカレー
辛くはなくスパイシーなルーにホロホロの猪肉
癖になります
水菓子
●苺ミルク
自家製ミルクアイス、古都華
フリーズドライした苺、牛乳を煮詰めて作った日本最古のチーズ醍醐
合せて食べると口の中で苺ミルクになります。
クリーミーで上品で円やかでした。
水菓子
●桜餅
柔らかい桜の葉の塩味と大納言の粒あんの相性
白餡を混ぜて薄く焼いた生地が抜群に上品でした。
●抹茶
抹茶も目の前で点ててくれます。
本当に心根でしか味わえない料理
もてなし、満足感を得れます。
お土産頂くどら焼きもしっとりした生地で甘さ控えめでめちゃ美味しいんです。
帰りの山椒オイルを購入するのを忘れてました( ;∀;)
料理の代金は
25,000円 〆のお替りが1種700円です。
ご参考までに