レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2016/07訪問 2023/01/31
焼津市大住、
ラーメンの「蔵」さん「北海屋」さんや、
昨年11月末をもって惜しまれつつ閉店した「 大阪やき三太 焼津店」さん等の集まるホットエリアで、
25年前から親しまれている釜めし店の「手毬」さん。
店から北に800m程、今のスーパー田子重西焼津店さん近く※でスタートし5年、
※現在の小柳津東交差点東南角…交差点拡幅で隅切に掛かり移転?
その後現在地に移転し広い駐車場と落ち着いた構えの店となり、
店としての歴史は30年になりました。
釜めしのお店ですが、メニューを見れば釜めしは勿論、
他にも色々な料理に地酒・焼酎等の飲み要素も多く、
色々な楽しみ方の出来る間口の広さを感じさせてくれるお店です。
(運転がなければ「ダバダ」を飲みたいなぁ・・)
メインの釜めしですが、セットされている小鉢やミニデザートの充実っ振りも含め、
お得感のある価格設定。
今の季節であれば「カキ釜めし」がお勧めでしょうか。
セットされる小鉢や料理の組合せが異なるので、他店との単純比較は出来ないのですが、
とりあえず【外税1200円】でカキ釜めしを頂けるというのは、
素直にありがたいなぁ~と思います。
通年で人気の「五目釜めし」はボリュームある具材が鮮やか。
中でも「栗」がホクホクしていて、最後までお楽しみとして残しておきたくなります。
(中華丼でいうところのウズラの玉子と同類:個人比)
中でも茶熊の好みとしてイチオシなのが「磯釜めし」
具材は写真の通りですが、磯モノのダシに適度な塩味&醤油の香ばしさが加わり、
回りくどさ皆無で迷いの無いシンプルな仕上がりが印象に強く残ります。
冬の磯釜には具材に牡蠣も加わり、思わず「ラッキー!」と心の声が・・・
他店との差別化訴求という点で言えば、
夏季に用意されていた「選べる夏のデザート」も魅力大でしたね。
長年続いた来た店ですが接客も非常に感じが良く、
驕りは微塵も感じられません。
・向かい側も含め「とても広い」駐車場
・落ち着いた店内と気配りの行き届いた朗らかな接客
・釜めし店としては敷居の低い価格設定
・個人的な好みに合致する適度な味付け濃度
(基本は薄味好き系の茶熊ですが釜めしに関してはシッカリした輪郭の味付けが好みです)
このように【利用し易さ】と【仕上がりの好み】を併せているので、
地域の「釜めし店」の中では利用頻度NO.1です。
ごちそうさまでした。
3位
1回
2015/12訪問 2016/01/05
秋に大幅改訂された店独自サイトの店主(二代目)のポージング付き写真は、
まるでジャニーズ系アイドルのような若々しさですねー(反則)
と、いきなり横道に逸れましたが、
それを見て「何かの事情で急造の若大将に就いたんじゃないの?」
…という勝手妄想を確かめるべく、久々の訪問。
いやぁ、まずは「ごめんなさい!」です。
穴があったら入…冬眠したいとはまさにこの事。
先代が退いた後の数年間、店を護ってきたのは主に先代の奥様と娘さんですが、
某リーダーに似た゛写真うつり゛の二代目さんは、ずっと以前から店を継ぐ覚悟を秘め、
清水にある和食店で修行スタート。
その後有力者による引き立てで東京・赤坂の日本料理店へと移り、
同系列の銀座店→永田町店と移りながら、キッチリ修行経験を積んでいました。
更に言うと、ご兄弟(兄も弟も)が漁師をやっていた頃、
弟の誘いで五島列島(長崎県)の港から船に乗り、
巻き網船での漁師経験も。
ですから、魚を見る目~魚を初めとした食材を扱う調理人としての技術まで、
幅広く経験を積んでいるお方です。
そんな「実力者」が、一定評価を得る店を作り上げた先代や女将さんの後を継ぎ、
更なる充実を図ろうとしている店・・・それがここ「釜めし はらき」さんです。
以前に食した「五目釜めし」は、炊き上げ中からダシ醤油の香りが立ちこめるモノで、
食べ頃を良く考えた下ごしらえをキッチリと成された大き目の具材を使い、
具材と引立て合うバランスを考えられている、ダシ醤油強めという絶妙な構成。
五目釜めしとしては、この地域でも「輪郭を強く主張する強気な味付」のひと品でした。
今回頂いたのは季節限定となる「牡蠣釜めし」
こちらは牡蠣の持つ複雑な旨味を消さないよう、
五目とは異なり、穏やかな塩味で仕上げられています。
今の時期としては大きい目かつ身が充実した牡蠣を5個盛り付け完成。
南部鉄で出来た釜に、生米からガス火で炊き上げるという拘りを特に強く感じ取れるのが、
釜めしのお楽しみとも言える「おこげ」を味わう瞬間。
写真を撮り忘れガツガツ頂いちゃいました。
添えられている「香物」は、店の裏手で自家栽培している無農薬野菜を浅漬けにした品。
こちらも、手を掛け育てて収穫~加工までという流れで、手抜かりはありません
(拘りの強さ、恐るべし)
具材の生かし方などは、釜めし屋として一線を画す存在。
それ故か、
若干高めの価格設定ではありますが、
ちゃんとした仕事を施された一品のもたらしてくれる満足感の許では、
理屈抜きでOKですね。
接客の点においても安定感あり。
ブレない強みと公平・明朗なあしらいのできる働き者の女将さん、
気が利き補佐役にも徹しきれる広報部長兼任の娘さん(二代目の妹さん)、
様々な場数を踏んできた先に在る、腰の座った穏やかさをベースに、
板前職人としての能力にプラスし優しい笑顔で対応してくれる二代目さん。
構えた感じ・・ではなく「客との距離感が適宜な近さにある」店でもあります。
定連さんが付くのも良く解りますし、一見さんでも敷居の高さを感じる事は無いでしょうね。
地域に根付く店としてはひとつの理想形かと。
重箱隅で難癖付けるとしたら「若作りにも程がある二代目の写真うつり」
(同じポージングで写したところで内山君似にしか成れない茶熊のヒガミ込み)
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「純粋椿油使用」の文字が光る「五島うどん」の幟旗は、
漁船に乗り込んでいた頃の財産を生かしたモノでしょうか?
入口両側にある新しい「赤提灯」は、二代目の友人が贈ってくれたモノだそうです。
看板メニューの釜めしに限らず、一品料理も売りにしてきた「はらき」さんの、
今後の在り様が楽しみになりました。
ごちそうさまです。
4位
1回
2015/05訪問 2020/03/15
2015.5/再訪
ご無沙汰していた期間に何度か「天丼欲」が湧いていたこともあり注文。
衣の油も気にならずサクッと程良い揚がり具合。やや甘めのタレも好み通りです。
2年ほど前、静岡の浅間さん近くの「明月支店」で味わった以来の、
天丼としては久々の満足感。
【海老】プリプリ、
【キス】身が厚くフワッ…サクッで上品な仕上がり
【甲イカ】期待通りの柔らかさと甘み、、
【茄子】本来やや苦手な食材ですが、恐る恐る口にするとエグ味皆無なのでこれもおいしく頂く、
【蓮根】薄切りならではの優しいシャキシャキとした歯ごたえを楽しみ、
【大葉】サックリ感と香りを楽しむ、
一口目から最後まで、多様なおいしさを堪能出来て本当に良かったです。
ごちそうさまでした。
====================
他の方も触れていますが、とにかくメニューが多いですし、
嬉しい価格であることもGOOD!です。
現在のメニュー表に載せてない「オムライス」も、
オーダーすれば作ってくれます。
最近はたまたま駐車場が一杯というのが重なりご無沙汰していましたが、
口コミや写真を見て「やっぱりまめで食べたい」欲求を抑えきれなくなりました。
過去に食している鉄板系を今回はPass!し、未食のカツカレーとA定をチョイス。
カレーは玉ねぎを丁寧に炒め飴色にしているのが分かる仕上がり具合で、
明らかに定食屋レベルを超えています。
最近流行の甘み多目タイプ
塩味やスパイスで尖ったタイプでもなく、基本食べやすいまろやかタイプですが、
濃度(適度)もコク(かなり)もあり、ご飯にもカツにも合います。
ご飯の量も結構ありますね。
それを隠すように並べられた大き目のカツは、もちろん揚げたて。
サックリした衣の中は柔らかく旨みのある豚肉。
食べやすい大きさにカットしてくれてあるのもポイント高いです。
量・質など考慮すると900円でもCP良好に思いました。
A定はカニ(クリーム)コロッケ狙い+焼肉がどんなタイプなのか知りたかったのでチョイス。
コロッケは今更言うまでもなく満足できる一品(逸品)
焼肉は薄バラ肉を甘系タレで絡めたタイプで香ばしく、ご飯が進みます。
田沼にある「入口屋」さん※↓とは対角ですから、
その時々の気分にあわせて選択肢が増え嬉しい。
※焼肉としてはやや厚めのロースに、ちょっと珍しい「ソース系」のタレで仕上げてあります。
「エバラ焼肉のたれ」が世に出る前の家庭の味に近いかな?
地域性がきっとある…と思いますが、カレーや焼肉タレだけでなく、
味噌汁も優しい甘み。
(志太榛原は全国平均よりも甘めな味付けがデフォだと個人的に感じています)
♪ひと味違うタ○ヤ味噌♪のような、大人?の「渋み」とは無縁
かといって京都の白味噌ほどの強い甘みとも違いますが。
ダシと味噌が引き立て合う感じの、自分好みなお味噌汁でした。
此処も何気に高ポイント。
最近は○○(地域名)食堂とかファミレスとかスーパー・コンビニの内食お惣菜とか、
増えて便利になりましたが、
いざという時に気軽に行けて美味しく食べられる定食屋さんは決して多くありません。
自宅近くでお手軽価格で各種定食を扱い、当時よくお世話になった「とんかつ深澤」さんは、
数年前に廃業。
大手資本の予測可能な安定感も悪くないですが、
「まめ」さんのような頑張っている&レベルの高い個人店には「おぉ!」という感動があったりするので、
嬉しいし好きですね。
接客についても問題なく…というかお店の方々はとても感じが良いので◎
貴重な「定食屋」さんとしても、飲める方の「居酒屋」としても頑張って続いて欲しいお店です。
5位
1回
2016/05訪問 2016/08/22
恵まれたロケーションと、それを上回る心地良さを提供する実力店
2016.05 再訪問
■焼きそば…を追加
写真欄コメントにメニューの感想を添付してあるのはいつもの通りです。
2015.08 再訪問
■和風ツナスパゲツティ
■アイスコーヒー…を追加
店内メニューに写真が無いので選んだこのメニュー(和風ツナ)
補足すると、細麺で茹で具合ok
ファーストインプはツナの香りが支配的。
玉ねぎの爽やかさを伴う甘みと大葉の香気がツナ特有のクセを整えてくれます。
味付けはとても穏やかな塩系…若干の鶏ガラも隠れているのかな?(確信ナシ)
和ベースの仕上げを総まとめしてくれる刻み海苔も、良い仕事をしてくれています。
予想していたモノよりもボリューム多目。
(大きなサイズの角皿+立体的な盛りを表現出来ていない為、写真では少な目に見えますけどね)
カーボに反応する体質(炭水化物太り)なので逡巡しない訳でもなかったのですが、
美味しい食べ物の力は凄いですねぇ。
チャーミングな店主の笑顔に見送られ、満足のまま帰宅しました(単純w
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藤枝市民いこいの場、蓮華寺池公園入口脇にある「花屋(喫茶・食事)」さん
店舗のあるビル敷地に駐車場を完備し、公園駐車場からも直近という立地です
ビルのテナントは時代の移り変わりで入れ替わりがあった中、
花屋さんは変らず在ります
立地からすると「手抜き冷食加熱品@観光地料金」でも不思議は無いところですが、
もちろんそんな事は無く、
仕入れた食材に合わせ工夫された手作り料理やドリンクなどを、
納得価格+おもてなしの接客で提供してくれます
おそらくは基本、一人でホール・キッチンを賄う形態なので、
急いでいる人向きではないと思われますが、
店主の人柄に見合った客筋中心ということもあってか、
皆さんゆったりと構え、店主の手が空くタイミングを待つ…という雰囲気に溢れています
ピーク時の忙しさ/流れの途切れる時間帯
平均化を望むようにはなかなかいかないのが飲食店の常ですが、
前提として「調理が好きなんかだろうなぁ」と感じさせる部分があり、
忙しい中ですら、さり気なくお店・お客への目配りを欠かさない姿勢もあり、
トータルで素晴らしい店だなぁと思います
メニューに関しては写真コメント欄で少し触れてあります
昔からの主力であるカレーは、時間を掛けないとこんな風にはならない仕上がり
他にもお弁当風モノやパスタも人気メニューの様子でした
営業時間が早上がり(17:00 L.O.)なので、個人的に利用機会の面で厳しいのですが、
子育ての合間での情熱営業・・仕方ないですね
近所にあれば行きつけにしたい典型的なお店です
ごちそうさまでした。
6位
1回
2015/12訪問 2023/02/02
2015年12月 再訪問
「つか食」さん訪問は、かなり久しぶりになりました。
昼間のルート変更による疎遠化というのもありますが、
夕食目当てで回り込んでもフラれること数回…
営業時間を間違えて覚えていたようです(^_^;)
今回は、
知合いから「口コミのソースの件だけどワカランカッタ」と言われ、
あわてて確認・・を兼ねつつのお楽しみ昼食訪問です。
確かに以前に見掛けた瓶ソースは置いてありませんね <(_ _)>
入店着座するまで「今日は薄カツで行くぞ」な気分でしたが、
メニューを見て3秒悩んで「カキフライ」に変更~
(外食する際の母の好物を事前リサーチする目的もありますが、まぁ当然自分も好き)
大ぶりの牡蠣を使ったフライが4つ
最近は細か目なパン粉を使った薄衣系が多いのですが、
これは粗パン粉を使って衣はサクサク感を楽しめます。
衣自体が粗めにならずキッチリと詰まった目になるよう、
牡蠣とのつなき粉は溶いてあるモノかな?
それでもボタッと厚くならないような仕上がりで、
牡蠣の旨味が衣の外に逃げないよう、しっかり吸い込み保持をする役割が見事です。
中の牡蠣そのものはジューシーさを残した揚げ具合でgood!
他のレビュアー様にもいらっしゃいますが、
茶熊も牡蠣フライならウスターソース派。
衣に染み込み、甘さを控えたウスターソースの酸味が牡蠣の旨味を立たせる効果。
テーブルには醤油とソースの汎用容器が一つずつ置いてありますが、
ソース容器の中身はウスターではなく中濃相当モノ。
それでも使ってみてちょっと安堵・・・
「絶対味覚」は持ち合わせていませんので、
ソース自体が以前に触れたスペシャルソースのままなのか判りませんが、
普段使いの中濃と比べベタつく甘さは無く、
表に張り出す生姜系を筆頭にスパイシーさがソコソコあるタイプでした。
あとこれもレビュアーさまの指摘通りで、タルタルソースがもっとあれば…。
手切りの柔らか且つ繊細で美しい千切りキャベツがたっぷり。
これは嬉しいポイント。
比較するとドレッシングが回り足らずですが、
柔らかいキャベツということで抵抗無く口直しとして利用。
味噌汁は揚げ+わかめ+ネギ
しっかりとられたダシが印象的で、
「甘みの少ない白味噌」によるスッキリ感と、
良質なお出汁の旨味の両者が互いを妨害せず生かし合うバランスの良さ。
綺麗に炊かれたごはんとの相性も良しです。
汁物が良いと満足感が違いますね。
ごはんの量も多目ですし、おかず・添え物・汁物すべてに力(ちから)があります。
厨房で作業する時の真剣な眼差しと、接客対応時のノリの良さにギャップ
・・・いいえ、懐の深さを具現化している大将の存在感。
それを気配り細かく支える奥様。
ここらへんはいつもの「つか食」さんで、鉄板モノですね。
ごちそうさまでした。
******************************
今でこそ裏道立地ですが、区画整理(※1)で当地に移転してくる前の、
今よりは表通りというか通過道路に面した場所(※2)で、
お母さんがやっていた食堂の頃も2,3度利用してました…すごい昔です。
(昔)お店っぽい派手さとは無縁な年季を感じさせる木造で、
道路との間の水路に掛かる橋を渡り入店。
穏やかなお婆ちゃんが一人で仕切っていて、
ゆっくりと時間の流れる店。
※1 R150バイパス建設用地に掛かりました
※2 神明宮西交差点南東角辺り(三ケ名)
上記立地を思い出すまで時間が掛かりましたが、
(特に「店前の水路暗渠化」の影響大)
向かい側に「幼稚園」+ 数軒隣に「理髪店」
…が在った事を思い出し、 それらを手掛かりに推測
間違えてたらゴメンナサイ
(今)息子さんご夫婦?がお店を継ぎ、
庶民的で落ち着いた雰囲気はそのままに、
明るくサラッとした空気を加えた繁盛店になりました。
「見ていない振り」で客に緊張させない雰囲気作りを基本にしつつ、
会話をすれば感じの良い対応でほっこりさせてくれるところも先代同様。
メニュー構成は変わりましたが、庶民派価格なのは相変わらず。
現店主のこだわりがブランドポークと卓上ソースから感じられます。
★臭みが無く甘みを感じさせる肌理の細やかな豚肉。
とんかつでその良さをストレートに味わうもよし、
そのカツを使うカツ丼に自信アリなのも分かる気がします。
★今までの記憶ではちょっと見掛けない卓上のソース瓶
…中濃系の甘味ベースですがスパイス感も強く、それでいてバラバラでなくまとまり抜群
ソースは基本ウスター派の自分が、自宅で使うのは「キッコーマン・デリシャスソース」で、
(今年になって西友で扱い中止になり残念・・)
中濃やとんかつ系ソースにはあまりこだわりを持つ事もなかったんですけど、
つか食さんのこの中濃ソースはスーパーで買える大手メーカー品と比較し、←悪くはないですが
揚げ物を引き立てる効果が本当に抜群。
そもそもソースとしてのランク(価格も)がまったく違うと思うので比較しちゃダメでしょうけど。
手に入れ易くコスト負担の少ないソースでも構わないと思われる中で、
あえてこれを置くという選択には凄みを感じます。
他にも、焼津らしく刺身もセットになったA,B定食も、
両方食べたい気分の時には嬉しいですね。
気兼ねする事なく必要なだけセルフで入れるお茶もおいしいですし、
細かなところまで気を回す、そんな店主の嬉しいこだわりを、
至るところで感じ取れる・・そんな食堂です。
ごちそうさまでした。
7位
1回
2015/12訪問 2019/01/21
2015年12月・再訪問で本文加筆
・写真欄にコメント及び価格を添えて「料理写真2枚」を追加しました
・本文などで使うメニュー名を担担さんで使われている正規の表記に変更しました
担担さんでしか食べられない抜群メニューが表題のソレ。
普段、中華店での第一選択は「炒飯」・・という茶熊ですが、
実は「隠れ焼きそばファン」
、
担担さんでオーダーするのは圧倒的に「イタメヤキソバ」の「塩」です。
焼きそばについての個人的な好みを言うと・・
麺ほぐし水で柔らかにふやかせた麺よりも締まった麺が宜しく、
ソース焼きそばの場合、ソース過多の味濃い目タイプはちょっと苦手。
(麺のエッジ感?存在感?と小麦の味わいを感じていたい派なので)
一般的には麺投入でほぐし水を加える事が多いと思われますが、
担担さんの場合は恐らく事前に麺を解す事で、ブヨブヨになるのを回避しているかのようです。
(風味からすると若干のゴマ油を含む食用油でほぐしてあるのかな?←想像ですが)
肉・キャベツ・玉ねぎ・細切り人参等の具材と、、コシのある細麺の組合せ。
余分な水気を飛ばす意図を感じさせる仕上がりで、
期待通りの「麺の旨味を存分に味わえる」口当たりや香ばしさ。
過不足ない塩気は、これまたド真ん中ストレート。
具材からの甘さやコクと見事なコラボレーション。
付け加えると、全ての材料に薄く回った炒め油のコーティングにまとわせる形なので、
加えた調味料は少な目でも、そのお陰で調味料が麺に入り込むのを防いでくれて、
結果、少量でも良く効き同時にクドさからの回避にも成功しています。
微妙な方向性は異なりますが、志太地区内には好みと合致する焼きそばがあって、
・同じ塩系としては藤枝市の味鶴園さんの「五目焼きそば」、
・ソース系なら麺のエッジに特徴のある旧大井川町の「你好」さんの「五目ソース焼きそば」等、
夫々で特徴のある麺の食感を楽しむことができます。
担担さんの「イタメヤキソバの塩」は、かなり稀有な存在感。
県外から来た知人を連れて行っても軒並み大好評です。
-------
追記
・スブタは地域性に沿った甘みのバランスで、ご飯が進むタイプ
・マーボートーフも家族連れの客層に合わせた親しみ易いタイプ
・ヤキ肉定食は薄切り肉を甘辛く強めの味付けで仕上げ、やはりご飯が進むタイプ
・餃子はモチモチした皮とそれに負けないパンチのある餡、充実感アリの逸品
スタイル的には「バナナギョーザ」と呼ばれる形で、モチモチの皮は独自の楕円タイプでしょうか?
誠実さや優しさを漂わすご夫婦の想いが店内一杯に広がっている、
温かさのあるお店です。
ごちそうさまでした。
8位
1回
2015/12訪問 2016/04/26
1973年11月開業
落ち着いた語り口が印象的なマスターがずっと大切に育んできた、
「庭のある珈琲の店 レザン」さんです。
呉服町アーケードから「ポプラ」さんのある横道へと曲がり、
そのまま両替町も横切り、昭和通に出る一つ手前交差点で右手を見ると、
目印は青地ベースに黄色文字というキャッチャーな配色の看板。
セットバックされた建物の手前には、良く手入れされた庭が広がり、
間に設けられたアプローチを進んだ左側に入口ドア。
店内はしっとりと落ち着いた空間が広がっています。
大きな窓からはビルの谷間とは到底思えない、素敵な「庭」空間が…
注文ごとに豆を挽き、丁寧なサイフォン抽出で提供してくれる珈琲専門店。
恐らく「フルシティ~フレンチ手前」の中間と思われるマンデリン(今回)ですが、
焦げ臭は無く、重みを排除し軽やかさを狙った抽出。
ブレンドほどは捌けないストレート豆ですが、飲んだ感じでは使用豆の鮮度に問題なし。
・・というかかなり良い状態で、マンデリン特有の土臭さはありませんし、
奥行きを演出する効果を感じさせる「極々軽く乗る爽やかな良質の酸味」すら味わえます。
総じて軽口ながらもソフトかつメローなカップ。
設定された価格は、一見すると「お高い」よーに映りますが、お楽しみ代金込み、
喫茶店としてリラックスさせてくれる洗心の場という環境代金込みとして捉えれば、
ちっとも惜しくない金額でもあります。
(昔話を伺う流れで「長居するお客にサービスしていたという昆布茶」も頂きました<(_ _)>)
紳士なマスターによる心地良い雰囲気作りも含め、こういう設えの喫茶店は大好きですね。
ごちそうさまでした。
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【この道一筋】
東京の大学に進んだマスターは、人の縁に恵まれた事もあり、
当時「日本橋」「渋谷道玄坂」にも店を構える喫茶店の「下高井戸店」で修行の後、
帰郷しこの地で自分の店を持つに至ります。
ここにあった住居を、一念発起…現在の建物に新築してのスタート。
高度経済成長やベビーブームを経て暫くの、それでも活気のある世の中。
働く人達にとっては「喫茶店で一服」が日常の中でのささやかなステータスでもあった時代。
自前の店を故郷で開こうと頑張っていた頃のマスターにとって、
未来は「大いなる期待込み」だったろうと想像します。
今も店で使われているランプシェードは、銅版をオーダー加工した完全オリジナル品。
この弩級シェードひとつからも、当時の気合の入り方が伺われます。
事実、当時この界隈には金融系企業のオフィスが集約していて、
各企業内で時間差を設けた昼休みには上手い事にピークが分散し2回
15:00頃にもピーク
退社後のピークと夕食後のピーク・・・
損益分岐点を上回る回転率に恵まれ、目の回るほどの忙しさという経験もしてきたそうです。
とはいえ・・・・
順風満帆なスタートかと思いきや、開店当初には色々あった様子も。
世は列島改造論ブームでインフレ景気。
開店と重なるように、あのトイレットペーパー買占め騒動で記憶に残るオイルショックが発生し、
インフレ景気が更に加速…消費の冷え込み。
そして開店直後の冬は極端な乾燥日の連続。
一枚板にこだわって設えられた綺麗なベイ松のカウンターは、極度の乾燥で隙間が発生。
オープン翌年の夏には記録的渇水で水道供給がストップするという窮地(店の歴史でもその1度だけ)
当時あったお隣の寿司屋さんが使っていた井戸から水を融通してもらい乗り切ったとも。
そして数年間は、カウンターを採ったものと同じ丸太から削り出した壁材の、
ベイ松のお約束ともいえる松ヤニ発生でプチ苦労。
そうしたいきなり集中したかのよーな出来事があっても、
常連たる企業戦士さん達の存在と、抱えた借金を返済するという強い気持ちにより、
必死で頑張り乗り越えてきた歴史の先に今が在るのですね。
働き者のマスターですから、ずーっと暦(こよみ)通りの営業を続けてきました。
まとまった休みといえば「年末年始」等になりますが、
車を運転するのが好きというマスターは、それら貴重な連休を使い日本全国を訪れたそうです。
そして臨時の連休を頂いたのは過去43年間で一度だけ。
結婚○周年に合わせ、奥様と10日間の北海道旅行…お優しいですね~素敵。
もちろん自家用車を繰り出してのドライブ。
マメで働き者なマスターらしさを感じるエピソードの一つです。
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ちなみに…この洒落た造りの「庭のある店」
手持ち資金の関係で、道路まで張り出す大きな建物を建てられないという根本的事情が一つ。
設計段階で、欧州帰りの友人建築家に相談を掛け、
彼の「俺の望む通りにやらせてくれるなら引き受けるよ~」的な発言をも受け入れた件が一つ。
それらが合わさって誕生したという、ある意味偶然も必然も味方に付けた幸福の産物。
地域的にも時代的にも、当時としては物凄くお洒落でハイカラ。
かなり話題になったそうです。
P.S.
密かに目指していた?100件目の口コミをどの店にしようか軽く悩みましたが、
マスターの人柄や魅力的な構えが印象的な「庭のある珈琲の店 レザン」さんにしましょうと決め、
今回の再訪問となりました。
9位
1回
2015/02訪問 2023/01/23
====閉店告知====
2019.7/22を最後に完全閉店とのこと(店主高齢化)
地方の街にあって少し頭抜けていた品格感のある中華料理店でしたので、
とても残念です。
==============================
昔は交差点の角、道路に面して建つ小じんまりとした店舗で、
1Fに「中華 ふくよ」と「お好み焼き ふくよ」の入口2箇所に2Fが宴会場という構え。
かつては駐車場だった建物裏手敷地内に新たに移転し、中華工房FUKUYOにリニューアル。
内外装ともに雰囲気のある店になりました。
カウンター席が無く、普通の感覚として「お一人様」向きでは無い作りなのですが、
4人~ほどゆったり入れる区切られたスペースに「どうぞ」と通してくれるので、
ぼっちでもモーマンタイ。
(落とし気味の照明は雰囲気演出あり…その分だけ料理撮影へのハードルも高いですが)
ここは以前の庶民的雰囲気な店の頃から、
チャーハンと青椒肉絲がお気に入りでした。
チャーハンは全体の印象として「上品」
塩加減も具材の旨味も油のコクも程々にバランス良く、
家庭ではなかなか出せないおいしさ。
青椒肉絲(豚肉とピーマンの細切り炒め)も相変わらず流石の仕上がり。
個人的な好みになりますが、オイスターソースを多めに使う青椒肉絲よりも、
このように適度に抑え、軽やかさを狙う程度なのが◎
具材のカットも丁寧ですし、調味料の余分な水分もしっかり飛ばしつつ、
適切な加熱と化粧油でシャッキリと美しい仕上がり。
写真ではボリューム感が伝わりませんね…
どんだけ大きなピーマン使っているのよ~が正解
(細切りにした長さは普通モノの1.5倍以上)
つまりそこそこのボリュームがあります。
どちらも志太という地方としては頭一つ抜けた正当派な装いの逸品。
こういう店が近くに在ってくれるのは、本当に嬉しく思います。
ごちそうさまでした。
10位
1回
2015/07訪問 2015/07/17
梅雨空の中、七間町リーガルショップを覗いた流れで訪問。
リーガルテニスの復刻版が目的でしたが、当事物と一部異なるデザインや、
オリジナルモデル最大の特徴だったキャンバス地に防水引きゴムを挟んだ製法ではなかった事から、
購入を断念・・・若干の失意でトボトボ歩いておりました。
そんな気分だったので「気使いせず気軽に利用できる店がいいなぁ」と向かったのは、
すぐ先にあるバーミヤン・ガスト。
あ゛ー ありません! 解体されて更地です。
そこで目に入ってきたのがたぬき亭さんの看板…
「あそこも穏やかな雰囲気だったなぁ」と思い出し、迷う事無く向かいました。
以前に桃花園・両替町店からチェンジした「たぬき亭」さん
ビルの奥、細い通路を進んだ先にあるお店です。
桃花園時代は別として、
現店名になってすぐの頃以来ですから久々(5~6年ぶり?)の訪問になります。
オーダーはいつもの【半チャンラーメンセット】
★【ラーメン】
豚骨醤油を謳う割には、濁りの少ないやや澄んだタイプの醤油色
見た目通り豚骨っぽさは少なく、オーソドックスなガラ醤油に似ていますが、
色々削ぎ落として繊細かつ純度を上げた方向性の醤油系ではなく、
甘さの裏側にソッと幅広さと野性味をも忍ばせた醤油味。
チャーシュー・メンマ・ナルト・細ネギのトッピング。
加水率低めの細縮れ麺は標準的な腰。
特筆はかなり目立つ大振りの肩ロースチャーシュー(厚みは3mmほど)
味、香り、歯ごたえともにど真ん中ストライク
メンマはスープに合う状態の仕上げ
これで細ネギが刻みたてだったら更に良かったかな?
★【半チャーハン】
後乗せ卵と紅ショウガ・・桃花園さんと同系ビジュアル。
細かく刻んだチャーシューとナルトいずれも少々が具材のチャーハン
油保持役の卵を使わず+ネギ類を抜いて美味しく仕上げるのは難しいと思いますが、
不思議と問題なしです。
シンプルに塩コショウで整え仕上げに醤油・・という形は至って普通なんですが、
妙においしい(失礼)のは単なる醤油ではなくラーメンスープで使うかえしを利用?
それとも叉焼ダレ?
香り立つ香ばしさはラード使用?
良く分かりませんが、とにかく真似できそうにありません。
街中立地の通し営業&内容、
好みが合う人にはたまらない店かと思います。
ごちそうさまでした。
2015年11月初旬の休日に再訪
三回忌で利用しました…
四十九日・一周忌に続いての法事利用でしたが、
3度目であっても素晴らしい印象は変わらず。
直前(10月末)に昼食を兼ねて簡単な打ち合わせをした時の、
ジャンボエビフライ定食も見事でしたが、
ドリンク類の本数や希望配置(テーブル毎に変化を付けた面倒臭いモノ)を軽く伝えたところ、
当日キッチリと対応してくれたのでとても助かりました。
(幹事役として先乗りし細かくセットするつもりだったのですが杞憂に)
今年は自家用車で乗りつける参加者が多く、
アルコールフリーな飲料(キリンフリー)をメインにセットしたのですが、加えて
新たにフリーワイン(白・ロゼ)の扱いも始まっていたのはタイムリー。
今回初めて、〆に「醤油アイス」を追加したところ、予想以上の好評(高評価)
ほのかに残る醤油の香りや塩気が、サッパリめの甘さをボヤケなく引き立て、
深みはあるけれども舌離れの良い仕上がりで、最上級の〆に・・・。
この絶妙な塩梅は、2008年春に惜しまれつつ閉店した京都洛東「洗心庵」さんの、
塩気を効かせた善哉の素晴らしさと通じるものがありました。
本当にお世話になりました。
ごちそうさまです。
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2014年11月初旬の休日に再訪
身内の一周忌で再び法事利用致しました。
事前の打合せも丁寧に対応してくれて、
滞りなく、気持ち良く、過ごさせて頂き感謝。
これだけの繁盛店でありながら、
これだけの大箱でありながら、
仲居さんなど大勢の人を抱えてもピーク時は大忙しなのに、
…常に変わらぬ笑顔と心配りに溢れる接客対応には、毎度毎度感謝です。
世の中には「旨いモノだけ出しときゃ良い」という店も在る中、
料理だけでなく対応までもが一流・・・・それが「浜料理 みなと家」さん。
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2014年10月再訪
11月初旬の一周忌の打合せを兼ねつつランチタイムに
魅力的なメニューが並びますが、
母の大好物を念頭に置いて(事前に食してみるという大義w)、迷わずカキフライ定食を選択。
普段使いの店とは価格帯が違うので当然だろうと言われてしまいそうですが、
いゃぁ~~価格から期待したもの以上の、素晴らしいカキフライに感激。
「母に…」という大義など一瞬にして吹き飛び、
「仮に最後の食事を選ぶなら」的な自分想像の中でも最有力候補になりました。
まぁ晩秋~晩冬の時期に合わせないと叶わないぜ・・というのは難点ですけどねw
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2013年年末
親族の49日で会食利用
関東住みの兄曰く「この内容はあっちで注文すると1.5倍はするね」と笑顔でポツリ
質/量ともに素晴らしい料理・お酒に、素晴らしい接客対応
大繁盛店の実力をしっかり感じさせられ納得。
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2013年秋口
ここ「みなと家」さんは父が元気な頃に「皆で行こうか」と約束していたのですが、
体調を崩して約束が延び延びになっていたお店。
約束が大義となりようやく訪問することが出来ました。
海老天丼は揚げ具合が絶妙で海老の旨味とプリプリ感を堪能
みなと家御膳は添えられた全ての料理に穴がなく、何を食べても楽しめる状態に
見た目で即決したカキのかばやき丼は牡蠣好きを唸らせる大満足な逸品
バッテリー切れカメラだけが残念過ぎる…