燠さんのプロフィール詳細

楽しくも懐かしくの宴、思いもありの再会は貴重な一夜で・・

　せち辛い世の中を生き抜くには潰しの効くことが大切だ　潰しの効く人間は
　逆境に立っても驚かず、食うだけの事はやっていく　今のお前にそれが問題だ
　と、口癖のように言った
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川口松太郎「深川の鈴」

本郷三丁目の駅を降り地図を片手に歩いたがどうも反対側の出口からでてしまったようだ
いつなのか覚えてはいないが見覚えのある通りを抜けて同行者に引きつられ店へ急いだ
今日会う方は大変お世話になった方というよりも有り難くも感謝の記憶しかない
人のつきあいは夫々であり、人も夫々、ある程度の齢を重ねると悲しいかな見えてくる
大袈裟ではなく、一生付き合える人、付き合いたい人、悲しくも楽しい人間関係である

食事でもどうでしょう、ごはん行きませんか、今日飲もう、夜ご一緒に・・数えきれないくらい
多くの方々との食事をともに出来た喜び、いままでも、これからも、生きている限り、食べ飲み
共にわらって、泣いて、また笑いたいものである

この食べログの私の拙い記録も食べることを通してその宴とともに出会った人々の記録（記憶）である
食べることの主体は人間なのだから、それなしで食事も、その記録も成立しない
食べることを通して人と出会い、よりよくお互いを知る　１日三回の食事をとることは生きることそのもの
もっと楽しんで、交友を広げ深めたい　こうやって反芻記入しながら

なんで川口松太郎かって？
個人的にはここ半年は大きな節目であった　働いて生きて食べることは簡単そうで難しい
現実に直面しても尚今の現状に向き合えないのは天稟か、まるで、歴史の事実に向き合えない
今の政治家のよう・・と笑いつつ時がたち今日の再会を迎えられたわけである
声をかけていただいたのは感謝に堪えない

今宵の宴には落ちがあった、（小さい声で）ほんとうは同じ店名の別の店に
行くはずだった　なんだかお茶目　それも亦楽しい　なぜって料理は美味しかったから
美味しい料理と美味しい地酒で会話も弾んだ　

再会はちょっと苦く悲しく、嬉しくもあった（美味しい食事がそれを倍加したことは間違いない）
ごちそうさまでした　今宵おつきあいいただいた方と、お店に