京都竹田店系、沖縄テイストな店内の活気溢れる天一でした。 : 天下一品 四條畷店

　1971年創業、京都北白川の屋台から、木村努社長が一代で直営店からフランチャイズまで含めて全国220店舗(2011年2月現在)まで広げた、鶏と十数種類の野菜を煮込んで作り上げられた「こってりスープ」が売りのラーメンチェーンです。
　店頭の看板などに「中華そば」と書かれていることが多いですが、これはもう、「中華そば」という言葉から連想されるアレではなく、ラーメンという範疇で語ってしまってはお互いによくないのではないか、とさえ思うくらいの「天下一品という食べ物」だと思われます。
　が、僕のような、最低でも週に一度は食べないと気が済まない中毒患者を生み出していることもまた事実です。

　と、そんな天下一品ラーメンですが、この四條畷店は、京都の竹田店のオーナーが展開しているグループ(堺深井店、南摂津店、和泉国道26号線店、名古屋栄店)の、4号店なのではないかと推測しております。
　この系列の特徴としては、(1)何故か、沖縄関連の置物やメニューが多い(2)「無料サービスカウンター」がある……といったあたり。もっとも、狭山店も似たようなことをしているのに系列ではないとのことで、どうやら狭山店はこの竹田店系列の真似をしてるだけみたいです。しかし、京都発祥のお店で沖縄風の装飾とメニューって……。自由だなぁ、天下一品フランチャイズ。

　外観は、黒と赤でまとめられていて、気合いの入ったタイプの天下一品。国道170号線に面しているため、電光掲示板付きの大きな電飾看板が目立ちます。駐車場入口の赤いコルトンの立て看板の隅に「南摂津店」の文字があり、上から消そうとしてあるのですが、完全に見えます……。どういう事情で使い回しているのでしょうね(笑)。

　中に入ってみると「いらっしゃいませぇっ!!何名様ですかっ?!」と元気な声。天井と壁が天一カラーの赤でまとめられ、照明も若干落とし気味にしてあり、ラーメンに集中できる環境作りが感じられます。
　※もっとも、しばらくいると、やはり少し暗いなぁ、と感じるようになりました。スタッフの若さや威勢の良さと合っていない感じ。もっとスカッと、国道26号店のように全体が電球色で明るい方が、このお店に合いそうに思いました。

　家族連れのお客さんも多いのか、ファミレスやファミリー向け焼肉店に多い6人掛けのテーブル席が6つ、2人掛けが2つ、カウンター席が11。この系列の天下一品にしてほ小さめかもしれません。
　カウンターに座ってメニューを見ると、いやはや、できるものはなんでも出そう、くらいな勢いの多彩なメニュー。豚トロが無いのが不思議なくらい。
　ラーメンの種類も、こってり、あっさり、こっさり(中間)、味がさね(味噌風味)に加えて、本店でも置いていない「しおさい(潮彩)」(海鮮類と野菜を炒めたものが乗っている醤油タンメンみたいなもの)、みそ(この系列オリジナルの本格札幌風らしいです)、ちゃんぽん(これまたこの系列オリジナルだそう)、と。これで「とんこつ」が出てきたらびっくりですがありませんでした(笑)。
　
　それにしてもなんという前向きなフランチャイジーでしょう。見習って欲しい天下一品がいっぱいありますわ、いや、ほんま。
　無料サービスカウンターでニンニクは好きな分だけ取れるので、ニンニク抜きでチャーシューこってり並(690円)＋チャーシュー(+150円)を注文。

　サービスカウンターに行ってみると、辛子ニンニク、おろしニンニク、揚げニンニク、高菜、紅ショウガ、タクアン、ニラキムチ、ザーサイ、ニラキムチ、あとは何種類かの酢の物みたいなお惣菜がありました。
　厨房の中には、黒Tシャツの男性スタッフ2人、あとは赤Tシャツのスタッフが男性1女性2。明らかに、黒が社員で赤がアルバイト、というのがわかります。
　でも、女性たちも社員さんに負けずによい動き。店中に気を配っているのがよくわかります。気持ちいいですねぇー。
　ふと厨房の方を見てみると、洗い場の上の壁に気合いのこもったスローガンの紙が7枚。「マンネリの仕事はいらん!!全店一丸となれ!!ここだけ出遅れるな!!」とか「気持ちのこもった接客調理をしろ!!」とか。もしかすると、系列内で売り上げやサービスを競わせてるのかもしれません。競争があれば、天下一品でもここまで活気が出るんだ、というよい見本ですね。この系列の名古屋栄店ができましたので、上前津店の方は是非勉強しにいっていただきたいと、切に願います。

　夜22時、駐車場はほぼ満車、テーブル席は満席。なんという熱気でしょうか。

　サービスカウンターでちょちょいといろいろ取ってきて席に付いたら、なんと早くも僕のこってり到着。
　チャーシュー麺なのに、味がさね用の黒い丼で出て来ました。
　推測するに、味がさねがあんまり出ないのでもったいないからトッピング入りのラーメンを見分けるために使っちゃってる、てとこでしょうか。
　見た目、スープが白い感じ。照明のせいかもしれないのですくって飲んでみますと、おぉーっ、これは僕独自の天一粘度五段階評価で「3.5」。いただいてみますと、味付けもジャスト。美味しいです。
　麺は、なんと伝えたらよいのでしょう、「しょきしょきしてる」と言うか。硬いわけではないのですが、天一としては珍しいタイプの茹で方だと思います。悪くありません。
　鉢一面に花のように並べられたチャーシューが、軟らかくてジューシー。どこもこうだったらいいのに……。

　それにしても、この系列、ハズレが無いですねぇ。まだ行っていない竹田店と名古屋栄店に行くのが楽しみになってきましたっ!!