新たなフレンチの業態「ビストロノミー」まとめ
“ビストロノミー”とは、レストラン(ガストロノミー)よりカジュアルで、ビストロより現代人のニーズに合った、飲食店の新しい業態のこと。 気取らない内装、小さめのテーブルやカウンタ主体、テーブルクロスなし、スタッフは比較的ラフな服装というのが、典型的なビストロノミーのスタイルです。
更新日:2014/12/21 (2014/11/24作成)
このまとめ記事は食べログレビュアーによる1809件の口コミを参考にまとめました。
こちらのお店のジャンルは普通のフレンチでもなく、ビストロでもなく、高級店並みの上質な食材を使いつつ、カジュアルな雰囲気で美味しい料理を多くの人に気軽に楽しんでもらえる店を目指しているように思えるので、
ビストロノミーと言えると思います。
お店の方によると、独りで楽しんでいただくことを目的としてカウンタメインのお店にしたとのことでした。
店内には長いカウンターがドーンと続いており、約15席ほどがあります。
窓際に数席テーブルがあるほか、厨房の方にはシェフズテーブルと呼ばれる個室もあるようです。
ビーツの赤が映えてこれはとても華やかな前菜。食べてみると青リンゴの酸味がちょっとしたサプライズになっており、面白い味わいの料理でした。
続いてポルチーニ茸のたっぷり入ったリゾット。
フレンチのお店で出てくるのは珍しいと思われるかもしれませんが、
フランスの3つ星店ではメインでリゾットが出てきたりして、
最新のフレンチではよくあることなのです。
ちなみに、ポルチーニ茸はフレッシュですが、一度冷凍をして解凍させたもの。
冷凍させることにより、より風味が増すのだそうです。
国産のお米が使われ、アルデンテに仕上がっており、
パルメジャンチーズも多く入った美味しいリゾットでした。
出典: tabelog.com
西麻布にあるレフェルヴェソンスの姉妹店として知られていますが、店内や料理のスタイルは全く異なっています。世界の最先端を意識しつつ、新しい料理を提供してくれます。
カジュアルな雰囲気でオリジナリティの高い美味しい料理を安価に頂くという、ビストロノミの一形態と言えるでしょう。
こちらの絵画は時間が経つと絵が変わります。
コペンハーゲンのnomaのアイデアを取り入れたジュースペアリングです。料理にはワインを合わせるのがフランス料理の鉄則と思われていますが、今後はオリジナルのジュースを合わせるというのも選択肢に入ってくるのでしょう。
炭火で軽く炙った薄切りの鰆、煮詰めたゴボウのピュレ、焼いた空豆。それぞれが個性ある味なのに、
組み合わさると不思議な美味しさになりました。
料理は全般的に指定農家から送られてくる濃厚で味わい深い野菜がふんだんに使用されています。
この野菜が魚と肉に非常に相性が良く、他店では味わえないような料理になっていました。
最新の本場フランスの料理の動向としては「野菜をメインにする」という流れとなってきています。こちらのお店ではビストロノミー的な雰囲気の中で、野菜を中心とした料理を頂くことが出来ます。尚、こちらのお店はフランスのM.O.Fを受賞したエリック・トロションシェフが監修。
厳しく選ばれた食材から生み出される最先端の料理を味わえます。
とてもシンプルな店内はいかにもビストロノミーという感じがします。
野菜とスパイスと辛味をバランスよく用い、
確かに今まで味わったことが無い料理が出てきました。
さすがエリック・トロション氏の成せる業とアイデアなのでしょうか。
続いて出てきたメインの料理も野菜。様々なスパイスを使用して新しい味わいを愉しむことが出来ました。こちらのお店では断然野菜料理がお薦めです。肉重視、量重視や安価なものを好む方には向かないと思いますので、そういう方は訪問はやめたほうがいいでしょう。
銀座三越の中にあるフレンチのお店です。フランスのパリに本店があり、パリでもビストロノミーの先駆となっています。
まずこの色彩に驚きます。とにかく赤い料理です。この赤さはビーツであるとの説明がありました。
ビーツとは、地中海沿岸地方原産のアカザ科のサトウダイコンの変種のこと。
ビーツは甘みがあってジャガイモのような食感で、スモークサーモンとの相性が良かったです。
真空調理にて24時間じっくり煮込んだ料理であるとの説明がありました。
ポークはとても柔らかく、フォークだけで簡単にほぐれるほどでした。
ビストロノミーらしく最近流行の真空調理によってやや濃厚な味わいが全てに行き渡っていました。
出典: K.ハミルトンさん
ヨーロッパの最新動向を見据えた雰囲気と料理構成で、かなりレベルの高い料理を頂くことができます。
シンプルな内装とカジュアルな雰囲気で大阪を代表するビストロノミーといえると思います。
お店に入るとオープンの厨房があり、奥に席があります。
テーブルクロスは敷かれておらず、最新のヨーロッパのビストロノミーの形式を模したような感じです。
ビストロノミでは和の食材を使うことが多くなってきています。鱈の白子と天然キノコのロワイヤルです。
美味しいお出汁が使われて、これはまさに和食の茶碗蒸し。
秋の味覚のキノコの香りがたっぷりで、中にとろっとした鱈の白子が入り、なかなか楽しい前菜でした。
宮崎県産南の島豚ロースのロティ
丸ごと大きなロース肉を70℃の低温で1時間オーブンで焼きあげ、
仕上げに周りをこんがりと焼き目を付けたとのこと。
豚肉の赤身自体がとっても美味しく、いい素材が選ばれていることがよくわかりました。
フレンチのお店ですが和のテイスト満載のセッティングです。
料理は数種類でてきましたが、
特に印象に残ったのは、魚料理。
太刀魚を味噌に漬けて下味をつけたあと、備長炭でゆっくりと焼き上げていきます。
そして北海道産の雲丹を乗せて、クリームソースをかけて出来上がり。
太刀魚の味加減・焼き加減ともによく、単品でも充分なのに、美味しい雲丹が乗り、さらにソースがかかって素晴らしい逸品でした。
最後の締めはなんと炊き込みご飯でした。
枝豆とじゃが芋が入り、お焦げもついてとても美味しく頂けました。
和と仏の融合したビストロノミの料理を堪能することが出来ました。
パークホテル東京25Fにあるフレンチのお店。
以前タテルヨシノ汐留だったところが、
簡単に改装を行い、よりカジュアルなお店「タテルヨシノビズ」に変わりました。
店内は大きくは変わっていませんが、簡素ながらにも高級感のある感じ。
タテルヨシノのイメージを残したまま、余計な装飾を取り払ったような気がします。
テーブルには白いクロスが敷かれ、高層階からの夜景が見えて雰囲気はとても良いです。
前菜:ルクルス スモークした牛タンとフォアグラ ミルフィーユ仕立て
料理が提供された瞬間、美しいコントラストには驚きました。
丸ごとの大きな牛タンを長時間かけて燻製しながら柔らかく仕上げていき、
牛タンを薄くスライスして、何層にもフォアグラと重ね合わせていきます。
見た目も美しいのですが、味わい深く、とても素晴らしい前菜でした。
季節野菜のエチュベ モネの庭園をイメージして
こちらの料理はタテルヨシノ銀座でも頂いたことがあります。
様々な季節の温野菜がガラスの器の上に乗っており色鮮やか。
野菜本来の美味しさを楽しめるひと皿でした。
シュヴルイユ 鹿肉のグラン・ヴヌール風
鹿肉のモモ肉が使われており、超レアに仕上げられていました。
鹿肉といえばややクセがあるのが通常だと思っていたのですが、
事前に仕込みをしっかりすることにより、クセのない美味しい肉になっていました。
ソースもとても上等かつ濃厚で、組み合わせがとても良かったです。
タテルヨシノ汐留からビズに変化して、価格が安くなったので、
料理の質が劣るのかと思いきや、全く落ちることなく楽しむことができました。
お店の方に尋ねてみると、以前からシェフは変わっておらず、料理の手間を削ることは全くせずに、
やや安価な食材を仕入れたり、余計なコストを省いたりして、
安い価格で提供できるようにしているのだそうです。
※本記事は、2014/12/21に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。