蕎麦らしい色に粒々が見えてる美しい蕎麦 : Iwamoto Sobaya

美味しい蕎麦の産地である山ノ内町の須賀川にある蕎麦屋さんです。
早めのお昼の時間にお店を訪れると、暫し外で待つように言われました。
外観は自宅兼店舗といった風情の建物で、お店の周りに広い庭があります。

やがて２組ほど退店され、その後店内に案内されました。
靴を脱いで座敷のような部屋に上がり、座卓に着きました。
どうやら11時の開店と同時に入店された方々で席がいっぱいになったのでしょう。

メニューを拝見すると、蕎麦、はやそば、天ぷら、玉子焼き、豆腐、蕎麦味噌といった料理に、志賀高原のクラフトビール、蕎麦焼酎、日本酒などが並びます。
車を運転しなくてもよいのであれば、ぜひビール、焼酎、日本酒をいただきたいのですが。

すがかわそばと天ぷらの盛り合わせをお願いしました。
隣の席の方からは、ぜひ文化財の”はやそば”をと薦められましたが、なにせ３時間ほど前に旅館でたっぷりと朝ご飯を食べてきたばかりですので諦めました。

漬物などが先に届き、少しつまみながら待ちます。
まず、天ぷらです。
天ぷらは、タラの芽、さつまいも、かぼちゃ、えのき、なす、大葉、ピーマン、ちくわで、塩でいただきます。
カラッと揚げられていて、さつまいもはトロっとした食感と甘さ、かぼちゃも甘く根菜の美味しさがわかります。
タラの芽は苦味がいい感じで、この時季にうれしい食材です。
えのきはこの辺りの特産品ですし、なすやピーマンは王道、ちくわはご愛敬という感じです。

その後、蕎麦です。
蕎麦らしい色と粒々が見えて、香りも豊富でとても美味しそうです。
小さめの蕎麦猪口には少しのつゆが入っていて、つゆをあまりつけずに食べて！という意図でしょうか。
鰹の香りがしっかり香るつゆです。

風味たっぷりの蕎麦を食べてみると、細めでごつごつした舌触りで硬めの蕎麦は、新鮮な食感で楽しいです。
ただ、蕎麦の上の方は長い蕎麦なのですが、下の方はかなり短めの蕎麦もあり、長さが不揃いなのはどうなのでしょう。

つゆとの相性は、あまりつゆを付けない方が蕎麦の味を引き立てられていい感じです。
天ぷらも値段のわりに多めで、お腹いっぱいになりました。

食べている途中に、店主でしょうか、紙に名前を書くように言われました。
会計の際に紙を渡しお支払いを済ませると、80歳を超えていらっしゃるように見える店主が書かれた”書”をプレゼントされました。
その書は、達筆です。
家族で経営されていらっしゃるのでしょうか、味わい深いお店です。